チョクセンバンチョー視点
結局身長や体重、視力に聴力を始めX線による胸部の検査やら、採血による検査やら心電図取られたり他にも色々と訳の分らん機材を腕や脚に取り付けてのデータをこれでもかと言わんばかりに取られまくったバンチョーだぜ
いやぁ、トレセン学園に入る前に受けた検査でもここまで項目多くなかった筈だがやはり検査と研究の為のデータ取りってのは違うんだろうなぁ、途中から何を調べようとして端末取り付けてるのか分かんなくなったし
けれども途中で結構な時間取って確認した箇所が幾つかあったから、それが南坂トレーナーが気にしてた所かもしれんのは何となく分かった
んで、検査が一段落したから外で待ってた南坂トレーナーも呼んで一緒に検査結果を聞く事になったが、さてさてどんな結果なのやら
「さてと、諸々調べて貰った訳だけども結果はどうなのさタキオンセンセ?」
「ふぅン、まだ私は先生と呼ばれる程学問を修めた身ではないのだがね?この学園に居る一生徒の一人なのだからね。ま、今はそれは置いておいて早速話させて貰うとしようか。君の身体データを色々と取らせて貰った結果中々興味深い事が分かったよ、その中でも特に素晴らしい結果が出たのは骨格と下半身の筋肉だね。まだまだジュニアクラスと言うのに骨格は相当しっかりしているし筋肉も正直現時点ですらかなりのものだ。これからの成長も加味しても素晴らしい可能性を秘めていると言っていい、正直その頑強な体の作りを私に分けて欲しい位だとも」
「体の頑丈さはリン譲りね、合わせて行った怪我や病気の兆候の検査でも異常無しで健康そのもの。今後も健康管理に気を遣えば無事乃名バも夢ではないわ」
「なっはっは、そりゃあいいねぇ。怪我とは縁遠いんなら色んな連中と競えるって事だろ?楽しみだぜ。まぁ、重賞レースに出る様になりゃあ負担も疲労も溜るだろうし気ぃつけるよ」
どうやら私の体の頑丈さはタキオンセンセのお墨付きらしい
それにキシ母ちゃんにも太鼓判を押して貰ったし余程この体は怪我に強い体の様だな、まっキメジの拳骨に比べりゃあそんじょそこらのウマ娘の体当たりなんてそよ風程度だ
けどこの結果を聞いて私が更に気になったのは南坂トレーナーが何で私をキシ母ちゃんに診せたかったかって事だ、タキオンセンセは何か居たから診ただけだし
「で?トレーナーはこの結果聞けて満足か?」
「ええ、まぁ概ねといった所でしょうか・・・けれどバンチョーさん、少し気が早いですよ?ですよね、アグネスタキオンさん」
「ふふふ、その通り!いやぁ私もかつて居た、或いは存在していたという噂程度にしか聞いた事の無い特異体質がこうして私の目の前に居る事にとても感謝しているよ!まさか実物に出会えるとはね!ハハハ、先生の娘さんは実に研究対象のし甲斐があるよ!是非モルモットになって貰いたいねぇ!」
「ヒエッ」
「落ち着きなさい、それに駄目に決まっているでしょう。誰が好き好んで自分の娘を研究対象にと差し出すと思いますか」
「む、残念だ・・・まぁ、君自身気が変わったら是非是非協力してくれたまえよ?」
「いやしないからな!?あー、けど、まぁ・・・そこまでアンタが興奮する程だって事は理解したぜ?そんだけ私の脚にゃあ相当珍しいモンがあったんだろ?」
「勿論だとも、そしてそれに気が付いたから君のトレーナー君も聞きたくてこうして先生の元に来たんだろう?・・・実際、何時気付いたんだ?」
「先日タイキシャトルさんとスペシャルウィークさんの模擬レースがあったのはアグネスタキオンさんもご存知かと思います」
「ああ、アレか。しかしそれがどう関係するんだい?」
「あの後バンチョーさんもお二人の様にピッチ走法の練習を行っていまして、そのコツを掴んだ時の足の跡で少し不可解な点があったのでキシさんに相談させて貰ったんですよ。何かの病状かと思ったのですが、この結果に関しては予想の外側でした」
「ふむ、成程ね・・・アレで地面を掴んだ後で蹴り上げるなら、彼女の足の跡は確かに独特の形になりそうだ。バンチョー君後で足の型も取らせてくれないか?」
「アンタホントに研究第一なんだな、まぁそんぐれぇならいいけどもよぉ。てか肝心の事教えてくれよ、私の脚の何が珍しいんだよ?」
「そうね、これは親である私も気付けなかった事実なのだけれど・・・セン、貴女・・・『蛸足』なのよ」
「たこ、あしぃ?・・・南坂トレーナー、たこ足って配線の奴か?」
「違いますよ、蛸足というのは特異な形状の足指の事らしいです。ただ僕も昔、この足指を持った優れた柔道家の方がいらっしゃったという所だけしか知らないんですがね」
「足の指の形が他の子達と違うだけで、走る事そのものに影響は無いですから安心していいですよセン。寧ろ前へと踏み込む推進力が強くなるので長所と言えるでしょうから、夏合宿の間しっかりと南坂トレーナーに鍛えて貰いなさい」
「おう、競い合いたい相手もいるしガッツリ鍛えて貰うよ。またトレーニングメニュー作成頼むぜ南坂トレーナー?」
「任せてください。ではバンチョーさん、砂浜でのダッシュを繰り返して足裏だけでなく指でも踏み締める感触を掴む練習をしたり、タオルやロープを使ったトレーニングで鍛えるメニューを考えておきますね」
「ああ、宜しくな!」
んー、他人の足の指の形なんてあんま気にしない所だから分らんかったけど、どうやら私の足指は他の連中と違うみてぇだな
まぁそれが私の長所ってんならそこを重点的に鍛えてアイツの、テイオーとのレースに備えてぇ
テイオーの長所は足首の柔軟性、それに対抗する為には今日知ったこの独特な足の指の鍛錬が必須だろうしな
ま、南坂トレーナーならいい鍛え方考えてくれるだろうし任せるとするかね
「ふむ、どうやらバンチョー君と南坂トレーナーは中々良い信頼関係を築けている様だねぇ?関心関心、ウマ娘とトレーナーはトレーニングの時もレースの時も常に二人三脚だからねぇ。異常や不良があれば気兼ねなく相談する事をお勧めするよ」
「そりゃあ勿論だが・・・タキオンセンセの方は何でキシ母ちゃんとトレーナー契約したんだ?」
「んん?気になるかい?」
「まぁ、多少はな。アンタの噂も多少なり耳にしてるしな。学園内で五指に入る頭脳の持ち主だとか学園随一の科学者だとか学園一のサイエンティストとか色々聞いてるよ、実際会ってみて納得したわ」
「確かにそういった噂話に心当たりはあるがねぇ、それ以外にも聞いていないかい?例えばそうだね・・・1度退学勧告を受けた、とかねぇ」
「オイオイ、その噂話は初耳なんだが?何?そういう事があったのか?」
「過去の話だがね。私はトレセン学園に入れる素質があると見込まれて入学し、研究に没頭し多少なりの自由行動にも目をつぶられていたんだが・・・トレーナーのスカウトも受けずメイクデビューも出ずにいたからか、御上の忍耐の限界に触れたんだろう。御上から退学勧告が来てねぇ、トゥインクルシリーズの出走権や今後の研究の進捗具合に大きな遅れが出るのは痛かったが自分の研究の邪魔をされる位ならいっそ、と・・・そう、思っていたんだがね。思わぬ所から待ったが掛かったのさ、それがオキシドール先生との出会いさ」
「日本ウマ娘トレーニングセンター学園は、最高峰のウマ娘養成機関であり生徒の自主性を重んじる校風で有名です。私も元一生徒でしたからその辺りはよく理解していましたが、アグネスタキオンという優秀なウマ娘をたかだが公式戦に出ない、というだけで放逐するような事は同意出来かねましたのでね。ならば生徒兼助手として囲い込む事にしたのが切っ掛けです。この学園にはレースに出走するウマ娘のサポートを主にする生徒やスタッフ研修生等も多々いますし今更1人増えた所で構わないでしょう?と、そうゴリ押させて貰いました」
「私も大概だが、そう言って上層部を絶句させて意見を飲み込ませた先生も大概だと思うがねぇ?だがまぁそのお蔭もあり研究は大いに前進させて貰ったよ、被験者の確保が容易になった事に加えこの部屋に蓄積された医学知識に薬学知識は私の知識欲を満たしてくれた・・・その結果は、何れ必ず先生に見せてあげますよ」
「ええ、期待していますよ。私の今持つ知識と情報の全てを糧にして貴女だけの最果てを手に入れなさい、楽しみに・・・ええ、とても楽しみにしていますよ?」
「「フフフ・・・ハッハッハッハッハッ!」」
速報、うちの母ちゃん実はやべぇ人、ならぬウマ娘かもしれん
こえーよあの笑い方何か悪の組織の幹部みたいじゃんかよ、何二人して悪の科学者みたいな笑い方してるんだよ!南坂トレーナーも苦笑いしてんじゃん!
マッドタキオンとDr.オキシドールの狂気のサイエンティストコンビとかとってもしっくりくるよね!何か特撮でも撮る気かな!?
やっぱこのチームやべぇよ、部屋の一角にある独特な空間からじっとこっち見てる黒髪ロングのウマ娘さんに目線向けても何かこう、無表情だし!あれ絶対呆れてる奴じゃん!
「盛り上がっている所申し訳ないのですが、お二人の契約のお話はその辺りにさせて貰って私達はそろそろお暇させて頂いても宜しいでしょうか?結果としては現状問題なさそうですし、バンチョーさんには軽めのトレーニングに戻って貰おうかと思っているんですが」
「構いませんよ、南坂トレーナー。セン、南坂トレーナーはまだまだ若手ですが育成に関しての手腕は一級品です、彼と協力してしっかりトレーニングをこなしてレースで成果を出してあげなさいね?」
「なはは、それは当然だけど成果に関しては私だけじゃねえよ?ネイチャもターボも一緒だからな、トレーナーも一緒に4人揃ってのカノープスとして頑張っていくよ。じゃあなキシ母ちゃん、タキオンセンセ」
席を立ち、部屋の入口に向かう
途中でさっき目線向けたウマ娘さんに軽く会釈したらキョトンとしてたけど、直ぐにニッコリ微笑まれた
んー、不思議な空間に居るからそう見えるのかもしれんが何とも神秘的なウマ娘さんだなぁ
ガラリと扉を開けてトレーナーと2人して退室し、グラウンドへと向かって行く
「これで私の脚への不安は無くなったな、南坂トレーナー?」
「はい、夏合宿期間中はターボさんはコーナーリングとスタミナ強化に重点を置いてネイチャさんはスピードとパワーの補強を考えていますが、バンチョーさんは課題が多いので頑張ってくださいね?」
「お手柔らかにな。所で場所とかもう決まってんの?」
「幾つか場所は絞っていますよ、バンチョーさんは山と海どちらがお好きですか?」
「んー、私はどっちも好きだがしいて言えば・・・
夏って言ったらやっぱに海に行きてぇなぁ」
「トレーナーさん、あの・・・チームの部屋に誰か、来ていたんですか?」
「ええ、私の娘のチョクセンバンチョーと南坂トレーナーが先程まで来ていましたよ?センの脚の検査に・・・特に異常は見られず安心して帰って行きましたが、どうしました?もしや貴女のご友人に何か?」
「はい・・・何だか、トレーナーさんの娘さんと会って、とても嬉しい事があった・・・みたいで」
「そうですか・・・今度貴女もセンに会ってみると良いかもしれませんね、お友達も一緒に二人で」
「是非、そうしてみようかと思います・・・チョクセンバンチョー・・・どんなウマ娘さん、でしょうか・・・?」
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チョクセンバンチョー
身体検査でまさかの特異体質『蛸足』が発覚、デメリットは特になかったけどそんな足の指の形を自分がしてた事にビックリ
そしてキシ母ちゃんが科学者というか医学者的なシンパシー所じゃなくてマッド的な精神性に似通った部分もあって仲が良い事にちょっと引いてる
夏は海派、暑い中でやっぱ海で泳ぎたいぜ
え?誰も居なかった?いや、あそこに確かに居たんだがなぁ・・・んー?
尚『蛸足』である理由はJWC第1回の『斜行走法しつつも差し勝つ末脚のヤバさ』、第3回の『トラックを牽引しながら差し勝つウマじゃなくてUMAなパワー』の一端には筋力だけじゃなくてそれを支えてる蹄も影響してるのもあるんじゃないかという考えからです
南坂トレーナー
ピッチ走法の練習後に見つけたバンチョーの奇妙な足跡は脚の異常じゃなくて特異体質だと判明して安心
足の指のトレーニングなんて中々聞いた事も無いのでこの後色々調べなきゃならなくなった模様
マッドな二人に引きはしなかったものの少し困惑はしていた
ところでどうしてバンチョーさんは誰も居ない場所に頭を下げていたのでしょうか?
オキシドール&アグネスタキオン
アプリ版のタキオンストーリーが元
但し研究者とモルモットの関係ではなく医学者と研究者という近い様で遠い存在の関係
1期OVA版でタキオンが学園に残ってる場合の可能性の1つがこんなのかな、という感じで作りました(トレーナーが居るルート)
尚タキオンセンセはバンチョー達が帰った後に足の型を取らせて貰うの忘れてた事に気付いてガックリしました
マンハッタンカフェ
コールサック所属のウマ娘
コールサックのチーム部屋に居たウマ娘と瓜二つらしい
バンチョーに興味が出ている
黒髪ロングのウマ娘さん
何時の間にか部屋に居たウマ娘
バンチョーには『バッチリ姿が見えている』様子
1期軸終了後に多少幕間を挟む予定です、あるとすればどれが見たいですか?
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チームスピカの話
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チームリギルの話
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チームカノープスの話
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チームコールサックの話
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生徒会の話
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親や他のウマ娘との話
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JWCの面々の話