ウマ娘、チョクセンバンチョー!   作:狐の行商人

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ライダーズカフェ4 激突?チームリギルVS...チームJWC!?(前編)

チームリギル

トレセン学園の誇る最強、或いは最良と呼ばれるエリート生が集まっているチームである

生徒会長にして三冠ウマ娘のシンボリルドルフを始めドリームシリーズで活躍中の『スーパーカー』マルゼンスキー、マイルチャンピオンシップやスプリンターズステークスを制した短距離マイル最強ウマ娘タイキシャトル等他にも今後を期待されるウマ娘、或いは今後も期待されるウマ娘を多く有する本チームは、他のチームの目標或いは打倒すべき筆頭のチームと目されている

 

さて...そんなリギルを率いるトレーナーである東条ハナとチームリーダーのシンボリルドルフはその日、秋川やよい理事長に『緊急ッ!チームリギルの東条トレーナーとシンボリルドルフ君は至急理事長室に来て欲しい!!』と校内放送にて呼び出された

呼び出しを受けて両名が理事長室に入室すると、普段はにこやかな表情が多いやよい理事長は険しい顔をして両手で持つ手紙らしき紙を見つめており、彼女の横に立つ駿川たづなもまた穏やか気な顔ではなく真剣な面持ちで二人を待っていた

 

この瞬間、東条トレーナーとシンボリルドルフの思考は一致していた

...これはどうやら大事のようだ、と

 

「...理事長、東条トレーナーとシンボリルドルフさんが来られました」

「うむ!急な呼び出しに迅速に対応して貰い感謝する、東条トレーナー!シンボリルドルフ君!」

「いえ。至急、という事でしたので...」

「同じくです...理事長、一体何事でしょうか?その手紙に記載された何かに関する事...でしょうか?」

「肯定ッ...たづな、この手紙を東条トレーナーに」

 

シンボリルドルフの質問に対しやよい理事長は頷き、自身が手に持っていた手紙を見せる様にたづなへと指示を出す

東条トレーナーはそれを受け取り、書かれているであろう内容を読み解き始めた...

 

「...拝啓

 トゥインクルシリーズ、並びにドリームトロフィーリーグの熱戦が続く今日この頃。

 トレセン学園の皆様におかれましては、並々ならぬ御活躍の最中であることと存じます。

 

 皆様の御活躍は我々国際ウマ娘チーム『グラバスター』の耳にも届いており、我がチームメンバーの多くがトレセン学園のウマ娘の方々と一走交えてみたいと闘志を燃やしております。

 そこで誠に勝手なお願いなのですが、1ヵ月後の京都競馬場を借り受けてのチーム練習を行う予定があり、此処でトレセン学園のチームをお招きしてマイル・中距離・長距離それぞれの個人戦模擬レースを行わせて頂きたく...!?」

「...成程、国際チームからの模擬レースのお誘い...ですか」

「左様!国際ウマ娘チーム『グラバスター』は日本も含めてアメリカ、フランス、イギリス、スペイン等世界各国のウマ娘を招集した強豪チームだ!所属するメンバーは何れも国内国外問わずG1レースにおいても入賞或いは1着を得る程の猛者揃い!そんなチームが我々トレセン学園に注目しているのは素直に嬉しい!また、そのようなチームから模擬レースの誘いまで来ているのはとても誇らしい!...そこで、だ!」

「今回のグラバスターの申し出に対しトレセン学園理事会はシンボリルドルフ生徒会長を始めとする学園随一の実力、そして数々の海外戦の実績がある東条トレーナーのチームリギルこそが相手に相応しいという意見で纏まりつつあります...後は東条トレーナー、そしてチームリーダーのシンボリルドルフさんの意思を伺い、グラバスターのチームトレーナーである真島氏にお返事をしたいと思っています。お二方はどうなされますか?」

 

理事長秘書のたづなからの問いに対して東条トレーナー、そしてシンボリルドルフは僅かな間互いに思案し...その答えをやよい理事長に伝えた

 

 

 

そして、1ヵ月後...

京都競馬場にてチームリギルとチームグラバスター、両チームの『個人戦模擬レース10番勝負』が執り行われる事になった

 

 

 

京都競馬場のグラウンド上では、先んじて到着したリギルのメンバーが各自己の勝負服を着用した状態で軽めの調整を行い始めていた

対するグラバスターの面々は今の所グラウンド上には現れていないが、観客席から見守るトレセン学園関係者の面々も現場の緊張感をひしひしと感じていた

 

「いやぁ、壮観だな...カノープスにシリウス、ファースト...向こうにゃミモザにペテルギウスもチームメンバー引き連れて見に来てるのか。こりゃあ学園中のチームがこのレースに注目してるって事だろうな」

 

そう語るチームスピカ、沖野トレーナーもまたこの場の緊張感を感じている一人である

彼もまた今日の模擬レースの様子を直に見る為にメンバー総出で此処京都までやって来ていた...出費を抑える為に沖野トレーナーの自車に新メンバーも引き連れての大移動であった為、己を除く全メンバーから苦情が殺到し出発前に関節技を決められる事となったのはスピカの何時もの光景であったが

 

「まだ相手チームのウマ娘は来てないみたいですね...」

「そうみたいですねスズカさん...えっと、エルちゃんにグラスちゃんは...あ、居た!二人共ーけっぱれー!」

「んだよー、まだ相手チーム来てねぇのか...なら今の内に焼きそばでも作って売り捌くか!他のチームの連中もいるし結構売れるだろ!なぁ、マックイーン?」

「何で貴方はこういうイベントの時に決まったかのように焼きそばを売ろうとしますの!それに毎度毎度私を巻き込もうとしないでください!」

「...どんな連中なんだろうな、グラバスターのメンバーって...海外のウマ娘も多いんだろ?どういう走りするのか気になるぜ」

「珍しくアンタと意見が合うわねウオッカ?海外のG1でも活躍しているウマ娘ばっかりだって言うし、リギルに負けず劣らずのメンバーらしいしね」

 

早速立見席の最前列に移動しリギルのメンバーの様子を見始める御一行であったが、特に真剣な眼差しでグラウンドを見渡すウマ娘が居た

 

「相手チームのグラバスターのメンバーはまだ誰も来てないんだね。カイチョー達はもうアップを始めてるのに...」

「...まぁ、色々向こうにも事情があるんじゃあねえか?そう不満気な顔すんなよ、テイオー?」

 

ポンポン、と沖野トレーナーから宥める様に頭を軽く撫でられるトウカイテイオーは、ここ1月のシンボリルドルフ、そしてリギル全体の練習の熱の入り様をひしひしと感じていた者の1人であった

普段の...いや、普段以上に真剣な様子でトレーニングに打ち込むシンボリルドルフの姿はかつて自分が憧れた時の姿のものではなく、近いものがとあるとするならば自身が奇跡の復活を果たした有馬記念の時の様な姿に似ていた

『そのウマ娘』には絶対がある、そう呼ばれていた彼女が挑む様な形を取らざるを得ない程の相手達に対してトウカイテイオーは注目せざるを得なかった...そして、彼女達も

 

「...うう、凄い。観客の皆さんも居ないのにこの緊張感だなんて...まるで重賞レースでも始まるみたいだね、サトちゃん」

「それはそうだよキタちゃん...なんせ相手は国際レースにも出れる位の有名なチームだもん、模擬レースとは言え皆注目してるんだよ...」

 

チームスピカの新メンバーとなったキタサンブラック、そして現在仮入部中のサトノダイヤモンドもまた沖野トレーナーの好意に甘えてスピカメンバーと共に京都競馬場まで一緒に訪れていた...のだが、デビュー戦もまだまだな2人は本番さながらの緊張感溢れる空気に多少臆してしまっていた

けれど、それだけ豪華なメンバーがこれからレースを行うと聞けば是非見学させて貰いたいと言ったのは自分達である

これからの自分達の走りに少しでも生かそうと、彼女達も観客席最前列に移動しようと歩き出そうとした

その時であった

 

「おう、其処の御二人さん、少しいいかい?」

「あっ、はい何でしょうか?」

「私達に何か...?」

 

そんな二人に背後から声が掛けられる

振り返った二人が見たのは、右耳に赤い耳袋を付けた自分達と同じウマ娘の姿であった

長い黒のストレートヘアーに紅色の前髪とまるで黒と銀の金属製と思わしきヘッドギアを付け、膝元まである長いロングコートを羽織り下には白と黒のへそ丸出しのノースリーブ、腰には丈の長めのスカートの上から黒い太目のベルトをぐるりと巻き、腿まであるストッキングと長めのがっしりとしたブーツを穿いた相手は、キタサンブラックとサトノダイヤモンドの2人に近付いて来た

 

「いやぁ、グラバスターの面子はもう出て来てるかどうか気になってな...ついさっき観客席に来たばっかでよ、もう出て来ててご対面してるかと冷や冷やしてたんだが」

「そうなんですか...それなら大丈夫ですよ?私達もさっき来たばかりなんですけど、まだ誰も出て来てないみたいで多分これからだと思いますし」

「おっそうか?そりゃあ僥倖だ...えーっと」

「あ、私がサトノダイヤモンドで質問に答えてくれたのがキタサンブラックです」

「サトノダイヤモンドにキタサンブラックね...俺は『セン』ってモンだ、宜しくな」

「はい!宜しくお願いしますねセンさん!」

「宜しくお願い致します...あの、センさんもグラバスターの視察に?」

「ん?ああ、まぁ...そんなトコだな」

「じゃあ、私達と一緒に見ませんか?此処であったのも何かの縁ですし、丁度チームの皆が最前列を確保してくれてるのできっとよく見えますよ!」

「おっ、そうか?じゃあそうさせて貰おうかな?...少しの間だが、宜しく頼むよお二人さん」

 

勝手に決めちゃっていいのかなぁ?やこれも人助けだから!という二人の話を聞きながらセンは後を追う

俺だってバレてねぇよなぁ?等と小さく口にしながら...

 

 

 

―――――――――

 

 

 

 

 

東条トレーナー&シンボリルドルフ

 

 

急遽決まった海外、それも国際的な大型チームとの模擬レースにトレーナーも含めて全員闘志メラメラ

さながら1期アニメOPのあのシーンの様なガチっぷりで挑む気満々である

各自がJWCの誰と戦う形になるのかは大体決まっている

...正直(実績は凄い)JWCメンバーと戦うならやはりリギルを送り出すのが学園側としても一番安心できると思う

 

 

 

秋川やよい&駿川たづな

 

 

急遽やって来た申し出に大慌てしつつも緊急理事会を開き海外遠征経験とトゥインクルシリーズ、ドリームトロフィーリーグ双方にて多大な実績のあるチームリギルにこの一件の可否を問いそれに基づいて行動する事に決めた

リギルが受けなければ学園内の選抜チーム選考を考えていたが、受けてくれてホッとしている

 

 

 

チームスピカ

 

 

時間軸的に2期エピローグ辺り、アニメ本編通りの流れを辿って来ている為『彼女』との面識はない

つい最近キタサンブラックが加入し、サトノダイヤモンドも勧誘中

尚、スピカメンバーはトレーナーも含めてグラバスターのメンバーの顔を全く知りません(直ぐ傍に居るとも思ってない)

 

 

 

グラバスター

 

 

海外での経験も多々ある実力派チーム

主にマイルから長距離までをカバーし芝ダート問わないウマ娘も複数在籍している強豪

在籍しているメンバーの数が10人以上居る(JWCⅠ~Ⅲの全メンバーである)

後々の事を考えた為に誰を出すか非常に悩んだのは裏事情である

 

グラバスターはブラックホール理論の代替として、天体物理学で仮定されたオブジェクトらしいです

 

 

 

 

 

 

『セン』

 

 

カノープス所かトレセン学園に来なかった世界線のアイツ

勝負服がかなり変わっていたり、性格や一人称がちょっと違ったりする

イッタイダレナンダ...




夏の暑さにやられてモチベーションがあがらなかったり、2度ほど書いた話を白紙にして一から作り直したり、狩りに行ったり育成してたりしたら2ヵ月も間が開いてしまいました、お待たせしてすいません

1期軸終了後に多少幕間を挟む予定です、あるとすればどれが見たいですか?

  • チームスピカの話
  • チームリギルの話
  • チームカノープスの話
  • チームコールサックの話
  • 生徒会の話
  • 親や他のウマ娘との話
  • JWCの面々の話
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