「...凄い」
小さく、誰も聞こえないかもしれない程度の小声でしかない呟き
此処に至るまで、沢山の学びを経た
沢山の先生方から、指導を受けた
研究も、練習も、沢山沢山して来た
なのに...なのに
(どんな走りをするのか、どんなレース展開をするのか...私じゃ、予想出来ない)
隣で今もずっと彼女達の事をアレコレと教えてくれるセンさんの言葉も、それに反応しているキタちゃんの声も、ぼんやりとしか聞こえてこない
世界的なウマ娘のチームだとは聞いていた、所属するウマ娘は皆猛者揃いだという事も伝えられた
誰が来るかまでは流石に分からなかったが、それでも目の前に集まりつつあるウマ娘達がどれ程鍛えているかは感じ取れはする
だが、どれ程実際に速いのかが実際目の当たりにしても全く分からなかった
これが世界クラスチーム、これが世界のウマ娘の頂点達なのかと
それを前にして、自分は...
「...挑んでみたい、挑戦したいってか?サト」
不意に横から声を掛けられたのと、自分が思っていた想いを言い当てられてびくりと肩を跳ね上げてしまう
声のした方に顔を向けると、ニコニコとした笑みを浮かべるセンさんが此方を見ていた
「え?あ、ご、ごめんなさいセンさん、つい考え事を...」
「なぁに、構わねぇよ。それよりサト、グラバスターの...あいつ等を見て何か感じたんだろ?熱心に見つめてたが何を思ったんだ?」
「あっ、えっと...」
「ふふ...当ててやろうか?こうして出て来たアイツ等の姿を実際に見て、自分も挑んでみたくなったんだろ?アイツ等...グラバスターのウマ娘達によ」
「は、はい。その、今の私じゃまだまだかもしれませんが、何時か...あの人達に挑んでみたいです」
「なっはっはっはっは!そうかそうか!いや、そう思って貰えんならアイツ等も嬉しいだろうよ。新しいライバル、新しい強敵は望む所だってな。けど、それなら最後までしっかり見てな?あと5人も出てくんだ、誰に挑みたいかは見極めとけよ?キタも参考に出来そうな奴や挑みてぇ奴はしっかり見定めとけ」
「特にこれから出て来るメンバーの中には欧州で活躍するウマ娘達にアメリカの強豪も出て来る。今後キタとサトがもし海外を目指すならぶつかる可能性もたけぇ奴等だから、しっかり見ときな」
「欧州...」
「おっ?その反応、それも気になるかサト?」
「はい。特に日本の多くのウマ娘が挑み続け、そして世界の広さを感じ続けてきた伝統と格式のあるレース...凱旋門賞に。エルコンドルパサーさんやナカヤマフェスタさんがあと一歩まで迫ったものの、”未だに日本のウマ娘が勝利した事の無い海外G1レース”の一つ、ですよね」
「ん?......あ、あぁそうだな、あー...うん、そうだったな。」
「?...センさん?」
「あーいや何でも無いぞーキタ。そうだったそうだった日本のウマ娘は今んとこ勝った事が無いな、凱旋門賞は。今から出て来る奴等の中にはその凱旋門賞以外のレースでも暴れまくった奴もいるんだからな、実戦経験も豊富だ。サトがもし海外目指すんならそういう奴等に話を聞いとくのも悪くねぇかもな...お前さんさえ良けりゃあ海外でのレース経験のある奴を紹介してやるよ」
「ほ、本当ですか!?」
「おう、勿論だ!センさんにお任せってな、なっはっはっはっは!」
(...ふー危ねぇ、
『さて対戦相手紹介も折り返しを迎えて参りました6番目の勝負です
6番手 バーニングビーフ スペイン
この世界には至る所にウマ娘は存在しますが、彼女は現状唯一無二の存在でしょう
世にも珍しい天に向かい立つ二つの白い角、これは髪型や脱着可能なアタッチメントではありません。何と、実際に頭から生えているのです
その希少性から多くの学者達が日夜彼女の角に関して研究を続けていますが、未だにどうしてこのような事が起き得たのか誰も解明出来ていません
そんな彼女に対しますはタイキシャトル...奇しくも闘牛士の様な出で立ちのバーニングビーフとカウガールの様な出で立ちのタイキシャトル、猛牛の如く荒れるであろう短距離レースの行方をしっかりと捕らえて勝利を手にするのは果たしてどちらか』
6人目として現れた女性の見た目を一言で表すのであれば、『闘牛士』であった
すらりとした体に白いシャツにネクタイを締め、刺繍や装飾が施された華やかな緑色の短丈のマタドール・ジャケットを羽織り、同じような装飾が成され緑色の短パンを着用
膝下まで来る長い靴下と黒色のシューズに、左肩から左膝の辺りまでの左半身部分をすっぽりと隠すかの様な赤いマントがふわりと風に泳ぐ
そんな彼女が最も注目を集めるのはやはりその頭部であろう
鹿毛の艶やかなロングヘア―の髪の上に生えるのはウマ娘特有の耳...だけではない
その耳の二倍はあろうかという側頭部より天に向かい伸びる2本の双角である
「待たせたな、タイキシャトル!私が君の相手となるバーニングビーフだ!君の話は聞き及んでいるよ、日本における最強マイラーの1人だとね!だが、私もこの距離でのレースならば負けるつもりは無い!本模擬レース唯一の短距離勝負、私が勝たせて貰うよ!」
「Hands up、バーニングビーフ!真剣勝負は私も望む所デース!やるからにはお互いfullpower、デスヨ?」
「勿論だとも!なんせ全力勝負をした後のメシは美味いからな!」
「YES!何だかアナタとは気が合いそうデース!もしよかったらレースの後でバーべーキューしまセンカ!?」
「バーベキューかぁ...済まないが私はベジタリアンなんだ」
「No problem、チャントお野菜も焼きまショウ!」
「そうか?野菜もあるのか?ならば良いか、うん!そのバーベキュー、私も参加しよう!」
『パーティー会場は何方でしょうか?私気になります...っと失礼、冗談はさておき7番目の勝負
7番手 ハリウッドリムジン アメリカ
北米のケンタッキーダービーを制したアメリカの実力派ウマ娘
馬力と柔軟性に富んだ脚からの差しの鋭さとゴール前の直線では非常に良く伸びる末脚は最早芸術品と言われる程...そしてゴール前のパフォーマンスもさる事ながら、レース後のウィニングライブにおけるパフォーマンスもハリウッド映画監督の父と女優の母から指導されており今回の勝利後のダンスも非常に豪華なものになるでしょう
対しますのはマルゼンスキー、奇しくもお互いに車に関係した名を有しておりますこの両者
果たしてリムジンとスーパーカー、馬力の違いを相手に教えるのはどちらか?そして今日のお立ち台でド派手にフィーバーを決めるのもどちらになるでしょうか?私はそのお立ち台を最前列で見届けたい!』
7人目として現れたのはウマ娘の耳と尻尾が無いと学生ではなく女優やモデルではないか?と言われるであろう程の魅惑のバ体の持ち主であった
茶色の髪をポニーテールに纏め、スカイブルーの瞳と穏やかそうな顔立ちに白地のノースリーブワンピース、首元には赤いスカーフと腰には大きめの赤いベルトを巻くという他のメンバーに比べれば装飾の少ないシンプルな勝負服を着こなしながら、彼女は勝負相手のマルゼンスキーの方へと歩いて来た
「貴女が対戦相手のマルゼンスキーさん、でしょうか?初めまして、ハリウッドリムジンと申します...本日は模擬レースでお相手頂けるとの事でしたので、とても楽しみにしておりました。どうぞ、お手柔らかにお願いします」
「此方こそ宜しくね、ハリウッドリムジン?私の規格外のスピードに付いて来られるウマ娘は滅多に居ないのだけれど、私の二つ名と同じで車の名を持つ貴女なら付いて来てくれるかしら?」
「ええ、勿論...ご一緒させて頂きます。アメリカのハイウェイを駆け抜ける様な私の走り、マルゼンスキーさん相手にお披露目させて頂きますね?」
「あらあら...言ってくれるわね。ふふ、これはお姉さんも負けていられないわね?じゃあ捕まらない様にフルスロットルで逃げさせて貰うとしましょうか」
『ツーリングの際には法定速度と交通ルールを守る様にお願い致します...8番目の勝負はこの二人
8番手 ジラフ イギリス
凱旋門賞を初め、数々のビックレースを制している世界的なエースウマ娘...長身と鍛え上げられた長い脚から繰り出される高速のストライド走法による差し切りでこれまで獲得して来たタイトルの数はチームメイトの誰よりも多く、また獲得賞金も段違いの量を誇る強豪
日本特有の気候に若干の不安があるとインタビューの時には発言していましたが、現状見る限りは問題はないように見えます...これは好走が期待出来そうです
対しますのはナリタブライアン、此方も無双の走力を誇るウマ娘であり国内三冠バの一人でもあります
学園外からやって来たかつてない強敵達...その中でも段違いの熟練者にして実力者と戦う形となりました
シャドーロールの怪物は、欧州筆頭ウマ娘の差しすらも置き去りにしてゴールへと駆け抜けるのか?或いは誰も捕らえられぬ筈の影を高き頂の覇者が照らし出して捕まえるのか...』
8人目のウマ娘としてターフに歩いて来るのは黒を主体とし細部に白を交えたイギリス調の憲兵服を身に纏い、首元に橙褐色や赤褐色・黒と淡黄色からなる斑紋模様のマフラーを靡かせながら漆黒のズボンを穿いた脚を軍隊の様に規則正しいテンポで進め行進してきていた
また彼女の頭に乗せた大きめの軍帽を被っていたのだが、金色のショートヘアの頭頂部だけでなく大きめの耳もすっぽりと隠し、耳の先端部分だけがその帽子を裏から持ち上げているのか2カ所だけ突起の様に膨らんだ帽子は余程安定感があるのか彼女が前に歩み続けても微動だにする事は無かった
そんなジラフはナリタブライアンの前に止まると、両手を腰の後ろ側に回して組み、脚と脚の間を肩幅程度に開いた状態で静止した
「...貴女がナリタブライアンか」
「そう言うアンタがジラフだな」
「その通りだ、貴女のレースの相手を務めさせて頂く...何か異論は無いか?」
「...いや異論はない、と言うよりそういうのはどうでもいい。...アンタが話に聞く通りの実力者で、私を存分に滾らせてくれればそれでいい」
「フ...君の御眼鏡に叶う様に善処しよう」
「...眼鏡をかけているのはうちの姉貴なんだが」
「君の姉君の話まで広げてはいないぞ」
『誰の頭が横に広いだって!?』
「誰も頭の事を言っていないぞ姉君殿」
「...ん?エアグルーヴ、私の前の第9試合はテイエムオペラオーの番の筈だが彼女は何処に行ったんだ?」
「え?あれ、トロヤンホースの台座を興味深げに見て回っていた筈ですが...トロヤンホース、何か知らないか?」
「ああ、それなら次の相手になるローズが一緒に出て来たいと誘っていたので私の台座に乗って一時退出しています...どうやって出て来るか、までは聞いていませんけれど」
「...何故だろうか、嫌な予感がするな」
「私もです、会長」
『...さて紹介が残りますはあと2組、先に登場するのh
「ハーッハッハッハ!」
「オーッホッホッホ!」
っと、何だ?何処からともなく2つの笑い声が聞こえて参りました......ああっと、ご覧ください!レース場内に金や赤といったド派手な装飾が成されたバ運車が侵入して参りました!横の部分には『グラバスター』の文字が見えます!グラバスターのバ運車でしょうか演出だとしてもかなり目立つ目立ち目立っておりますの三段活用!一体何の為のパフォーマンスだコレは!?』
車内から2人分の高笑いを響かせながらレース場脇にある車両搬入口から入って来たのは、赤や金色に塗装されたド派手なバ運車である
一応グラバスターの所有物なのか横にデカデカとチーム名が描かれているソレは、運転席の真上にあるスピーカーから2人分の高笑いの声を響かせながら両チームの選手が集まっている場所の少し前へと接近し、直前で車両の向きを反転させてバックで更に距離を詰める
お互いのチームのメンバーが呆然とする中、バ運車はある程度の距離で停車して後部の扉が開け放たれる...そして、開け放たれた扉の奥からスルスルとターフにレッドカーペットが転がされその上を2人のウマ娘が相手の片腕へと己の片腕を組んだままの姿で降りて来る
カップルの様にお互いの腕を組んだまま空いた手で観客席に向けて手を振るのはテイエムオペラオーとプラチナブロンドを靡かせる金眼の玲瓏たるウマ娘である
白と黒を基調としたチューブトップのワンピースに首元にはフランス国旗を意識した青・赤・白のトリコロールカラーがつま先まで続くロングマフラーを巻き、手には手のひらが黒で甲が白の手袋を付けている
下は白地に黒のラインが入ったニーソックスを黒のガーターで留め、白黒のブーツを履いている
頭にはマチカネタンホイザが被っているキャスケット帽を更に大きくしてウマ耳まですっぽりと隠しており、両方の二の腕に名を表すかの様にローズカラーのバンダナを巻いた彼女はテイエムオペラオーと共に両チームが集合している場所まで腕を組んだまま歩み続けて、其処で漸く分かれて向き直る
「ふぅ...中々素晴らしいプレリュードだ、僕と君による美しく感動的なレースの序曲に相応しい登場だったとは思わないかなローズフェロモン君?」
「ええ、とても素晴らしかったわ...リギル、グラバスターのみならず観客席に居る各チームのトレーナーにウマ娘達の目線を釘付けにする素晴らしいファンファーレ。私と貴女がこれから踊る華麗なれど情熱的なダンスがどれ程美麗なのかが皆によく伝わったでしょう」
「全くだ!...しかし、残念ながらこのオペラの主役に立てるのは只一人だけ!何という悲劇だろうか、此処まで僕と波長の合うウマ娘と会えたというのに!君はグラバスターのウマ娘で僕はリギルのウマ娘だなんて!」
「私も悲しいわ、これ程私と気が合うウマ娘と出会えたのは久しぶりなのに...貴女と私は同じ舞台に立ててもスポットライトを浴び続けられるのは何方か片方のみ...これが悲劇でなくて何なのかしら!」
「ああ、だがしかし...僕はそれと同時に喜びを感じているよ!此処まで僕と分かり合える君の走りが果たして如何程の物なのか、それを考えると僕の胸の中にある期待と歓喜の高鳴りが止まらないのさ!」
「あぁオペラオー、ならばせめて一片の悔いすらも残らぬ名勝負、名舞台を私達二人で作り上げましょう!誰しもが今回の両チームのレースの中で一番だったと語れるような、そんなレースを私と!貴女で!」
「ローズ!」
「オペラオー!」
「あの二人は本日初めて合った筈なのだが、何故ああも気が合うのかねナリタブライアン?」
「私が知るか。それよりジラフお前止めなくていいのか?アイツ等に延々と話されたら次が進まないぞ」
「その様な感じだな...いい加減止めるとしよう、エアグルーヴ殿手伝ってくれ」
「...お互い問題児が居て苦労するな」
「...言わんでくれ、溜息が増えそうだ」
「誠に残念ながらテイエムオペラ『ヴェルサイユローズ編』は公演を延期させて頂きます、悪しからず...
さて、最後の10試合目...お互いのチームリーダーが直接戦う形となる最終戦、今回はリギルから紹介させて頂きましょう
平時はトレセン学園の生徒会長、練習時は学内最強ウマ娘チームリギルのチームリーダー、レースに出ては無敗の3冠と4つのG1勝利を積み重ねた7冠バ...
日本最強恪の一人としてドリームトロフィーリーグを勝ち続ける”皇帝”は、今宵最強の相手を前にどの様な王道を示してくれるのか?
10番手 日本 シンボリルドルフ!
対しますはチームグラバスターリーダー、脚質自在芝ダート問わず速いと言われる世界のウマ娘達に常に挑み続ける最強の
その背に背負うはチームの誇りと『天上天下唯我独尊』、ハマッたときの末脚は同じチームの誰よりも力強く伸びて来るからそこんとこ夜露死苦!!
10番手 日本 チョクセンバンチョー!!.......おっと、チョクセンバンチョーが地下道から出て来ません、これは一体どうした事だ?」
アナウンサーからの紹介があっても一向に地下から姿を現さないグラバスターのリーダーに会場はどよめきが広がっていく
リギルのメンバー達も怪訝な顔をしながらグラバスターの面々を見るが、彼等は苦笑いをしたりどうせ直ぐに出て来るからと彼女達を宥めている
「...出て、来ませんね?チョクセンバンチョーさん」
「うん...センさん、チョクセンバンチョーさんってどんなウマ娘さんなんですか?」
「チョクセンバンチョーがどんなウマ娘か?んー、そうだなぁ...実際に見て貰った方が早えな。んじゃ行くかぁ!」
そう言うが早いか、センは立見席の壁に向けて助走をつけて走り出した
その行動にキタとサトが驚き、慌てて制止しようとするも彼女はそのまま壁の手前で跳躍し、手摺の上を悠々と飛び越えて悠々とレース会場内へと着地した
「あ!ちょっとセンさん何してるんですか!?駄目ですよ勝手にレース会場内に入っちゃ!」
「そ、そうですよ!これからチョクセンバンチョーさんが会場に入ってくるのに!」
「おぉ、会場には入ったぞ?俺呼ばれたしな」
「いや、呼ばれたのはセンさんじゃ......え、呼ばれた?」
「チョクセンバンチョー...も、もしかしてセンさんって」
「チョク『セン』バンチョーって名前だからよぉ、よくチームメイトやトレーナーからはセンって呼ばれてるんだよ俺。隠してて悪かったなぁ、どうしても呼ばれる前に
自分達の隣に居たのがまさかのグラバスターチームリーダーだったと知り呆然となるキタサトコンビに対して詫びた後バンチョーはゆっくりとターフを歩み始め、ホームストレッチの真ん中辺りで観客席に振り返り大きく息を吸い込み始め...大音声で語り始める
「―――トレセン学園に所属するウマ娘諸君!俺がグラバスターチームリーダーのチョクセンバンチョーだ!!」
「今日は俺達とリギルの模擬レースを見届ける為にこれだけの人数が集まってくれた事に関して礼を言っておくぜ!これから始まるのは学園内最強チームと国際チームのバトルだ、いいレースの応酬になるだろうから学べるもんは学んで盗めるモンは盗んでくれ!...そして、短距離でもマイルでも中距離でも長距離でも、勿論ダートでも構わねぇ...何時の日にか、俺達に挑みに来い!俺達の誰が出て来ても『負けない』とか『勝負してみたい』と闘志を燃やす熱い奴等ばっかりの最高の学園だって事は観客席から見定めさせて貰ったからな!」
「日本のウマ娘でもよ、世界に挑んで勝つ事も当然出来るからな!現にチームリーダーの俺と今日はちと別の国際レースの都合上来れなかった俺のライバルは日本出身だが、国際的なレースに出てライバル共と毎日の様に順位を競い合ってるしよ!...だからよ、後学の為にもお前等にはしっかりと見といて貰いたい。偉大な先輩方の走りと俺達海を渡ったトコで走り回ってる連中のタイマンをな!そこんとこヨロシク!!」
大音声で語り終えたバンチョーは右の拳を突き上げ、振り返る
其処には既にシンボリルドルフが待ち構えていた
「...まさか観客席の中に潜んでいたとはな、何故こんな事をしたんだい?」
「ん?そいつぁさっき言った通りの理由......ああ、いや、強さってのがどういう事かよぉく知ってそうなアンタなら、別に裏の話しても良いか」
「私になら?」
「...俺達の居た
「―――それ、は」
「...あんだろ?心当たり」
「...ああ」
「だろうな...『だが』あん?」
「...だが、今は大丈夫だ。私達の歩んだ道は、道筋は...私達がトゥインクルシリーズから去った後も次の世代が、また次の世代が引き継いできた。苦心惨憺、確かに苦難の時期はあるだろう...それでも、それでも我々がこうして走ってきた過去はきっと、無駄にはならないさ」
「...っは、なっはっはっ!ああ、だろうな!俺達もそう感じたさ、現に今俺達は今後芽吹くだろう新しい可能性を見付けた!俺達がどれだけ強かろうと速かろうと挑みに来る気満々の新しい風を、観客席の連中からヒシヒシとな!だから安心してるんだ、アイツ等なら俺達程度の栄光何ぞ、重圧何ぞ問題にしないだろうってよ!」
「君が思う程、トレセン学園の生徒達は軟じゃないさ。...中央を、我々を無礼るなよ?」
「はっはっは!そいつぁ悪かったな...さてと、仕切り直して挨拶させて貰おうか。
チームグラバスター、リーダーのチョクセンバンチョーだ。―――『俺達』と勝負といこうや、皇帝サンよ?」
「―――成程、それが君の領域か」
「応よ。アンタも学園の最強を背負ってるみてぇだが、何分こっちも色々背負ってるんでな。全力でいかせて貰うぜ?」
「構わない。チームリギルリーダーのシンボリルドルフ
皇帝の名の通り、君を...君達を切り拓いて勝ちを得るとしよう!」
「上等だ!さぁ始めようぜ」
「「どっちが速いかの戦いを!!」」
―――――――――
尚、レースの内容や勝敗の行方やどちらのチームが勝ったとかは皆さんのご想像にお任せします(投げっ放しとも言う)
バーニングビーフ 二つ名『Gran cuerno』
グラバスターの6番手、身長は下から3番目で脚質は追い込み
スペインなので闘牛士(本人は牛なのだが)風の衣装を身に纏う
頭部の角は自前、子供の頃からずっと生えたままの非常に珍しいウマ?娘である
小柄だと侮っていると手の付けられない追い上げをうけて痛い目にあう
1600mのベストタイムはギンシャリボーイにも負けないものがあり、タイキシャトルとは短距離を想定したマッチングになっている
ハリウッドリムジン 二つ名『Beauty and grace』
グラバスターの7番手、身長は中の上で脚質は差し
本作においては2番目に出て来た主人公以外のJWCメンバー
対戦相手がマルゼンスキーなのは彼女の二つ名が『スーパーカー』であった為である
この二人が走りを競い合うとしても、車での戦いではないので注意
想定距離は中距離となっている
ジラフ 二つ名『欧州筆頭』
グラバスターの8番手、身長は上から2番目で脚質は差し
ギンシャリボーイ等と同い歳のUMAでありながら既に獲得賞金の合計が群を抜いているとかいうトンデモない経歴があるやべー奴の1人
服装は元々の騎手が由緒ある名家の出身だった為その警護を意識して憲兵の様な勝負服である
チームグラバスターのサブリーダー兼苦労人枠で、個性が強いメンバーに振り回される事が多くよく首が痛くなるらしい
想定距離は中距離となっている
ローズフェロモン(ピンクフェロモン) 二つ名『ターフの嬢王』
グラバスターの9番手、身長は中の下で脚質は先行
勝負服に関して本当に作者が非常に悩んだ末に安牌に行かざるを得なかったウマ娘筆頭、結構迷った()
最終的には騎手が元とは言えモデルだったので其方方面に合わせたというか合わせざるを得なかったというか...
想定距離は中距離となっている
またオペラオーとの相性は非常に良く、2人でオペラをやったとしても自然とオペラオーが主演男優、ローズが主演女優に収まるので延々と開演し続けられるとかいう無限ループが発生する...あのまま制止しなければ半日は軽く公演する位には続けられる程に
チョクセンバンチョー 二つ名『直線番長』或いは『日本総番』
グラバスターの10番手にしてチームリーダー、身長は中の下で脚質は自在(今回は差し)
本編世界とはかなり異なる世界線のバンチョー
具体的には『バンチョーの引退までギンシャリも健在だった世界線』のバンチョー
最初から最後までライバルとバチバチやれて満足して引退したものの、やり過ぎた為自分達の後の世代が大分苦労した(一説によればギンシャリは十冠しているという話もあるし、バンチョーは芝ダートで蹂躙しまくった可能性がある)
トレーナーがトレセン学園との模擬レースの予定を組んだ時に此方の世界の日本のウマ娘達はどうなのだろう?と心配していたが、サトノダイヤモンドを始めとする後輩や今から戦うリギルのメンバーを見て今後も大丈夫だろうと安心した
因みに此方のバンチョーの固有スキルと本編のバンチョーの固有スキルは別のものである
サトノダイヤモンド
本話序盤で目を付けられた
アプリ版だとエンディングで海外遠征に向かう話があるが、此方では後にグラバスターへ一時留学
彼女のコーチとして
ギンシャリボーイ(凱旋門賞勝利)
チョクセンバンチョー(ドバイワールドカップ勝利)
ジラフ(欧州のレース経験豊富)
ローズフェロモン(フランス牝馬クラシック3冠勝利)
ジャンボナンプラー(クイーンエリザベス2世ステークス勝利)
トロヤンホース(ヨーロッパ王者)
が付いて凱旋門賞に挑む模様
おまけ 同刻の他のメンバーの動き
ギンシャリボーイ 別の国際レースで参加出来ず地団駄踏んだ、レースは大差をつけて1位になったので少しスッキリ
ハリボテ&メカハリボテ 裏でトロヤンホースとローズフェロモンの乗り物のセッティングしてた その後観客席で見物して流れでハルウララと友人になった
1期軸終了後に多少幕間を挟む予定です、あるとすればどれが見たいですか?
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チームスピカの話
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チームリギルの話
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チームカノープスの話
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チームコールサックの話
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生徒会の話
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親や他のウマ娘との話
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JWCの面々の話