ウマ娘、チョクセンバンチョー!   作:狐の行商人

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第九走:1月の経過と無敗の三冠を目指すウマ、見届けた馬

チョクセンバンチョー視点

 

「『チームスピカ、レースに勝ってもこの有様。』か、いやはやスぺ姉ちゃんやウオッカにスカーレットは兎も角最後の一人は何でこんなダンスしてんだオイ?」

「うーん、多分だけどウオッカ達の入ってるチームスピカのトレーナーさん、レースの指導は出来てもダンスの指導はさっぱり出来ないタイプなんじゃないかな?」

「いやそれにしたって何でストリートダンスみたいな事してるんだろうか、まるで意味が解らんぞ」

「そうかぁ?ターボはこれ凄くカッコいいダンスだと思うけどなー」

「いやターボ、流石にウイニングライブでするダンスじゃないとネイチャさんは思うんですよ、これに関しては・・・真面目にやればこの記事見る限りゴールドシップは踊れそうなのにね」

「うん、踊れるだろうな。何だろうな、真面目に不真面目を体現しているんだろうかな?よく分らんわ」

「まぁ、こうして記事にされてるし流石にスピカのトレーナーさんも何か考えてるんじゃないかな?このままにしておく訳にもいかないでしょうし・・・」

「だろうな・・・因みにカノープスはどうなんだ?見た感じ南坂トレーナーさんが教えれそうには見えなかったが・・・」

「ん?カノープスに関しては大体ネイチャさんがターボに教えてるよ?テイオー程じゃないけど歌もダンスも出来るからね」

「あぁ、そういやネイチャはそっち方面も上手かったな、万能じゃねえか」

「いやいや、器用貧乏なだけですよー」

「遠慮しちまって全く・・・」

「なぁなぁ、所でバンチョーは何時カノープスに入るんだ?あのレースから大分経ったけど未だにフリーなんだろ?」

「うーん、それかぁ・・・それなぁ・・・」

 

スぺ姉ちゃん達の事が載っている新聞記事を片手に見ながら、私はネイチャとターボの3人で学園の食堂で昼の休みを満喫していたんだがここでターボに痛い所をつかれちまった

現在はあの模擬レースを行った入学式の日より1ヵ月が経っている

学業や寮生活に勤しんだり、学園内にあるチームやトレーナーの育成方針や所属メンバーの構成などを把握したりしていたらあっという間に時間が過ぎちまったが私は未だにチームに所属せず、最初の数日より減ったチームへの勧誘やトレーナーとの契約を断り続けている

既にウオッカやスカーレットの様に模擬レース直後にチーム案内のポスターを見てチームに加入したウマ娘や、ネイチャやターボの様にトレーナーにスカウトされてチームに入ったウマ娘、トレーナーと専属契約を結んだウマ娘も結構な数出ているのに、だ

まぁ私の場合はあえて契約を先延ばしにしている節もあるんだがな

 

「私としてはテイオーのチーム加入と同じ時期にしたいんだよな・・・けどアイツもまだリギルに加入できてないらしいしなぁ」

「入学式の後ちょっとしたらリギルの加入テストのレースあったのにか?テイオーもそれに出れば良かったのに何でだ?」

「私も参加しようとしたさ、ターボ。けどあれ、ジュニアCクラス以上が参加条件だったんだよ」

「ありゃりゃ、じゃあ行ったとしてもバンチョーとテイオーは門前払い状態だったんだね?」

「そうなるな。まぁ聞いたり調べた限りじゃ東条トレーナーの指導方針は徹底した管理主義だ、性格的に私等2人には合わない方針だろうと思うが・・・憧れって奴は、輝いてて眩しいもんだからなぁ、諦められんのだろうなテイオーはさ」

 

それでもカイチョーさんが居るチームリギルに加入したいテイオーはカイチョーさんに何度もチーム加入要望を出しているが、未だ素気無く断られ続けて今に至っている様子だ

まぁそんな訳でアイツがチームに入らねえなら私も今はまだ入らんという変な意地を張っちまったのが先ず第一の理由だ

 

第二に兎に角チームやトレーナーもそれなりに多く調べるのに手間が掛かったというのがある

在校生だけでも約2000人のウマ娘が居るトレセン学園は当然それに見合ったチーム数とトレーナー数を保有している

最も、チームにしろトレーナーにしろピンからキリまでありその育成方針や指導方向はかなり多岐にわたるんだが、これを調べるのに結構手間取っちまった

しかしその甲斐あって現在2つのチームに絞るまでに至っている

 

1つはスぺ姉ちゃん達の居るチームスピカ、1つは先日自分をスカウトしてくれた南坂トレーナーのチームカノープスである

スピカに関してはレースへ対する指導はかなりの放任主義、というかチームメンバーの自主性を重んじている傾向がある

東条トレーナーのように管理の徹底した育成方針とは真逆ではあるが、しかし練習の監督や指導については相当熱心に行っているようだ

スポ根アニメみたいな感じでウマ娘に接しているトレーナーなのかもしれんな、キメジみたいな熱い系の男は私嫌いじゃないぜ?

 

そしてカノープスに関しては既にネイチャとターボが加入して日夜トレーニングに励んでいる

カノープスの育成方針は基礎練習を大事にする手堅い方針を取っているが、出場したいレースに関してはかなり融通を効かせてくれるとネイチャが話していたので結構好感度が高い

それにあんな事言っていた人物であるし私がテイオーと戦いたいであろう事も案外把握してるかもしんねぇな、あれ以降向こうからは一切接触してこないしネイチャ達にも私の勧誘を願ったりはしていないと聞いてるし・・・

 

ともあれ、現状はこの2チームのどちらかに加入してターフを駆けたいと思っている

まだ私やテイオー以外にもターボを破って一着を得たメジロマックイーン等決めきれていない者や決まっていない者も居るのだ、そう焦る事は無いだろう

・・・しっかしまぁ何度見ても思うが”多少ぎこちなくても一応踊ってるスぺ姉ちゃん”は兎も角ウオッカとスカーレットは何をどうしたらこうなるんだ?

ゴールドシップの奴は何か真面目に不真面目して踊ってる様にしかやっぱ見えんし・・・

 

 

 

それから更に月日が過ぎ、遂にスぺ姉ちゃんが弥生賞で重賞初勝利を挙げた

同期のウマ娘、セイウンスカイ先輩やキングヘイロー先輩を差しきっての勝利である

レース場から帰ってきたスぺ姉ちゃんやスピカの面々にお祝いの挨拶に行って、リン母ちゃんから預かった料理諸々を届けた帰りに中庭でこちらに向かってくるテイオーと出くわした

 

「あれ?バンチョー?」

「テイオーか、どうした?こんな夕暮れ時によ」

「それはお互い様でしょ?もうじき日も暮れるよ?帰んないの?」

「いや何、スぺ姉ちゃんの重賞祝いに会いに行った帰りでな・・・なぁに、直ぐ帰るさ」

「あ、そっか、バンチョーとスぺちゃん前々から知り合いだったもんね」

「ああ、テイオーに会うよか随分前からのな。一緒に練習したり遊んだりしたもんだぜ・・・そんなスぺ姉ちゃんが遂に重賞で勝っちまうんだからな、すげぇよなぁ」

「そうだね、いずれ僕らもあんな重賞の場で戦いたいよね~。そん時は僕が一着で、バンチョーが二着、三着はきっとネイチャだよ」

「そう簡単には負けてやらんからな・・・っておいターボはどうしたターボは」

「え?ツインターフはスタミナもたないから芝に沈んでビリだよきっと」

「ツインターボだからな、何度同じネタ引っ張るんだよおめーよぉ・・・ったく」

「・・・ねえバンチョー」

「何だ?」

「さっきね、カイチョーに会って来たんだ、チームの加入についてさ」

「ああ、スピカのダンスと歌の先生をしてカイチョーに褒めて貰ってあわよくばリギルに加入させて貰うって言ってたアレか?で、どうだったんだ?」

「僕ね、スピカに入る事にしたよ」

「ん???」

「だから、スピカに入る事にしたんだってば」

「は?えっと・・・リギルじゃなくていいんだな?」

「うん!歌とダンスの先生とかしたりした後も一緒に行動してたけど、凄く楽しかったしね!ああいうチームなら入っても良いかなって思ってさ~」

「あぁ、通りでスぺ姉ちゃんウイニングライブん時歌とダンスが上手くなってた訳だ・・・お前の仕業だったんだな」

「そうだよ?スぺちゃん大分上手くなってたでしょ~?」

「おう、前のギクシャクしたダンスよりかはかなりな。そうか、テイオーが教えりゃそりゃそうなるか・・・」

「でしょ?僕も入って益々強くなっちゃうかもね~、スピカはさ」

「そらぁそうだろ?お前は未来の帝王様だ、スピカ加入も今後のテイオー伝説の為の行程って所か。カイチョーさん風に言えばな、なっはっは!」

「あ、あはは・・・ソ、ソウダネ~・・・」

 

私のカイチョーさん風のギャグに苦笑いを浮かべたテイオーであったが、次の瞬間引き締まった表情で此方を見てくる

どうやら此処からは真剣な話らしい・・・主に、私とテイオーに関係したそれの様だが

此方も笑うのを止めて真面目に聞く姿勢になり先を促すと、テイオーが語り始めた

 

「オープンキャンパスの時に、僕バンチョーに言ったよね?カイチョーみたいに強くてカッコいいウマ娘になりたい。だから、トレセン学園に入学するんだ、ってさ」

「ああ、今でもよく覚えてるよ。それに対して私はトレセン学園に入って、ここに居るウマ娘達とターフで熱い勝負がしたいからだって答えたな」

「僕ね、あれから考えたんだ。じゃあカイチョーみたいに強くてカッコいいウマ娘になるにはどうしたらいいかって。僕は何を目指せばいいんだろってさ・・・」

「答えは、出たのか?」

「出たよ。カイチョー以外が未だに成し遂げていない『無敗の三冠ウマ娘』になる事、それが今の僕の夢であり、目標だよ」

「ッ『無敗の三冠』だと!?お前・・・いや、本気、なんだな?」

「うん、僕は目指すよ。無敗の三冠をスピカの皆と成し遂げて、何時かカイチョーに挑むんだ」

「・・・っは、ははは、なっはっはっはっはっは!」

「ッバンチョー、何が可笑しいのさ!」

「いやぁ、待て、ははっ、お前が今考えてる理由じゃねえ・・・」

「えっ?」

「・・・ああ全く、通りで通りな訳だよ。そうか、ああ、納得だ。成程、成程な・・・」

「ば、バンチョー?」

「お前に全力で勝負しようって言った過去の私は間違って無かったんだな、って思ってよ。いやぁ、いいじゃねえか!無敗の三冠ウマ娘!目指せよ、テイオー!お前なら出来るかもしれねぇな!」

「バンチョー『ただし!』ひえっ!?」

 

「クラシック三冠を獲るのは容易じゃあねえ!才能、努力、運!それ以外にも多くのモンが必要になる!ましてやお前が目指すのは無敗で三冠だ!天才、いいや大天才とまで行かねえと成し遂げられねぇとんでもなく高い高い頂きにある名誉ある栄光だ!生半可な努力や才能じゃあ辿り着く事すら出来ねぇぞ、分かってるのかテイオー!」

「ッ!そ、それでも、それでも僕は成し遂げてみせるから!カイチョーに追い付いて何時か一緒のレースに出る為に!」

「ああ、成し遂げて見せろよ、私・・・いいや、『俺』にお前が先んじてゴールするその背を見せてみろ。」

「うん!・・・えっ?背中って、もしかして」

「あん?当然私もクラシック目指すに決まってるだろ話の流れからして」

「うぇー!?バンチョーもクラシック目指すのー!?」

「いや何驚いてんだよ、お前が挑むんなら当然同期の私も目指すに決まってんだろ?クラシックでタイマンとかすんげぇ燃えそうだしな」

「えーと、出来ればティアラ路線に行って欲しいかな~、なんて思ったり」

「オイコラ」

「冗談だから、冗談・・・じゃあ、バンチョー」

「・・・ああ。戦うのはCクラスになった時の皐月賞で、だ」

「負けないからね」

「ああ、私も負けてやらねぇからな」

 

全く、通りでお前を見た時にギンシャリの姿が見えた訳だぜテイオー・・・

無敗の三冠を目指す奴と、また戦う事になるなんてなぁ

これも神様の気まぐれか?いや、何にしてもありがてぇな、今度は天才に勝って見せるぜ・・・!

 

「でもさバンチョー、バンチョーってまだチーム未加入でしょ?どうするのさそこは」

「あー、心配すんな。お前が何処かのチームに加入してから合流するのを先方に待って貰ってただけだからな」

「そうなの?」

「待って貰ってた、っていうか察して何も言わないでくれたってのが正しいかもしれねぇがな?ま、心配いらねぇよ」

「ふぅ~ん?・・・ねぇ、何て名前のチームなの?」

「ああ、名前はな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うし、じゃあ・・・今日から宜しく頼むぜ、南坂トレーナー?」

「はい、此方こそ宜しくお願いしますチョクセンバンチョーさん・・・ようこそ、チームカノープスへ」

 

―――――――――

 

 

 

チョクセンバンチョー

 

テイオーがスピカに加入するまで1月待ってたが、どうやらあの日にスピカに加入したようなので翌日に自分もカノープスに加入する事に

世界が変わっても天才と三冠を戦う事になる運命にあった事に変な因果を感じている

しかし、かつての天才(ギンシャリボーイ)と今の天才(トウカイテイオー)はやはり別人であり・・・

 

 

 

トウカイテイオー

 

スピカに加入するまで実は1月の間沖野トレーナーにかなりの頻度で追いかけられていたらしいウマ娘(ウマ娘サイドストーリーR3より)

アニメ回想のカイチョーはあそこまで怒った訳じゃ無い模様

スピカで力を付け、いつかカイチョーと同じレースに出る為にクラシック三冠を先ず目指していく

 

 

 

チームスピカ

 

スぺちゃん以外はアニメ同様の写真撮られてしまっている、スぺちゃんはワンテンポ遅れながらも踊りきる事はなんとか出来た

あれだけの料理を何処から調達したのだろうか?そして数十秒の間にモリモリ食べるスぺちゃんは何度見直しても凄い子である

あのメンバーは非常に好きなので、今後もちょい役で色々関われる場所を用意したい所

1期軸終了後に多少幕間を挟む予定です、あるとすればどれが見たいですか?

  • チームスピカの話
  • チームリギルの話
  • チームカノープスの話
  • チームコールサックの話
  • 生徒会の話
  • 親や他のウマ娘との話
  • JWCの面々の話
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