どけ!儂は金柱の両津勘吉だぞ!   作:ジャックマン

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両津が救世主!?の巻

ある日の事、両津は定期検診を受けて面倒そうに病室で酒を飲んでいた。

それを見てアワアワとしている蝶屋敷の三人娘ことキヨ、スミ、ナホ。

それを無視する蝴蝶と、なんか説明するのが面倒な状況だ。

 

「健康状態は良好です、ではさようなら」

 

「全く面倒な行事だな」

 

本当に面倒だ、蝴蝶としてはこの男と顔を合わせるのさえ嫌なのにだからだ。

両津が部屋から出た後、慌てて駆け込んでくる一人の少女。

名前は神崎アオイ、訳有って此処で世話になっている。

 

「師範!」

 

「どうしましたか?」

 

「血、血血!!!」

 

「血?」

 

自分は血なんか出てない、それにアオイもだ。

そこで何かを悟る蝴蝶。

 

「それはおめでたいですね、今晩はお赤飯にしましょう♪」

 

「違います!」

 

顔を赤くして否定する。

まぁ、いきなりそんなの言われたらこうなるのも無理はない。

 

「両津さんの血です!」

 

「はい?」

 

「兎に角見てください!」

 

アオイに急かされて顕微鏡を覗く蝴蝶。

動きこそ奇妙では有るがただ強い抗体、そうとしか思えない物だ。

 

「これが?」

 

「次に鬼の血を入れますよ」

 

「?」

 

ますます意味が解らない。

人間の血に鬼の血を入れればどうなるかは素人だって知っている事だ。

鬼の持つ菌、仮名を無惨菌としよう。

それを入れれば瞬く間に無惨菌に侵食されて血は鬼の物になってしまう。

 

「こ、これは!?」

 

「えぇ、これさえ有れば」

 

無惨菌を注入した直後、両津抗体が無惨菌を食い付くして綺麗な血に戻したのだ。

こんなのは見たことも聞いたことも無い。

 

「でもどうしてこんなことを?」

 

「前に両津さんが爆発する鬼を討伐したと言ってたんです

その鬼は自分を爆発させて付近の人間に血を与えて鬼を増やしてたんですが、血をガブガブと飲んだ両津さん『だけ』が鬼にならなかったと聞いて前から探ってました

唾液、尿、毛、あらゆる観点で見てみましたが全部人間を超えてます!」

 

「それって!?」

 

「……鬼ではありません

いえ、鬼になれない程に強い『何か』を持ってます

ですがもしこの抗体を確立出来れば鬼にされた人を元に戻せます!」

 

驚きの連続、もしこの両津抗体を使いこなせば『鬼』と言う驚異を完全に排除出来る。

しかし持っているのは現状両津一人、こうなったら奥の手を使うしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三日後、両津は産屋敷邸に呼ばれていた。

この三日間……いやこの一ヶ月賭場に行くくらいしかしてないので呼ばれる理由は無いのだがと本人は思っている。

遅れて登場する産屋敷。

何時もの笑みと穏やかな声色、そして側にいる五人の子供。

 

「あ、両さん♪」

 

「お久しぶりです両津さん」

 

「ようちび共、ちゃんと飯食ってるか」

 

「はい」

 

「勿論です」

 

産屋敷には五人の子供が居るが皆が皆両津を気に入ってるのだ。

面倒見が良くこうして立場を無視して気さくに気軽に話しかけてくれるのが両津だけだと言うのも大きな理由だ。

 

「遅れてすまないね両さん」

 

「気にするなって

江戸っ子は短気でも弱ってる奴に鞭を打ちゃしねえよ」

 

「ありがとう」

 

かく言う産屋敷も両津の事をかなり気に入っている。

良くも悪くも格式の高い家柄故に人々は畏怖し讃える、だが両津だけ違うからか居心地が良いのだ。

 

「実は輸血用の血が足りなくて、こうして個人的に頼みたいんだ」

 

「儂の血ぃ?別に良いけどよ何でこんな風に呼んだんだ?」

 

「それはこの子達と会わせたいからかな」

 

優しく、しかし悟られぬ様に穏やかな物腰で頼む産屋敷。

事実を知ればかなりの被害(主に金銭)が出てしまうからか、かなり緊張している。

 

「あ~……でも儂の血って何か凄い奴が入ってるからダメじゃねえか?」

 

「っ!?」

 

知ってたのか!それが真っ先に思い浮かんだ感想だった。

リョーツGPX、未来を救うために両津の遠い子孫が態々取りに来る程の究極の抗体。

だがこれは両津の体内でしか生きられなく、また出来たとしても子供にウォッカを飲ますような危険な行為と例えられる程凄まじい。

 

「……知ってたんだね」

 

「ん?あぁリョーツGPXか

そりゃ未来から弟のガキが取りに来たくらいだしな」

 

「?」

 

「此方の話し此方の話し」

 

「両さん……人間だと子供に酒を飲ます危険な行為だとして、もし鬼にしたらどうかな?」

 

「え?ん~……解らん」

 

そんな時に解説したのは右に髪飾りを着けた女の子『産屋敷ひなき』だ。

 

「両津さんの抗体は確かに強力ですがそれは人間が使ったらの話しです。人間よりも強い体を持つ鬼に使えばその問題点は無いと思います」

 

「なるほど!」

 

「それに両津さんの抗体は鬼を人間に戻せるかも知れません」

 

「そうなれば産屋敷の使命だけでなく、今後鬼に怯える事もなくなります」

 

「お願いです両さん!

どうか血を分けてください!」

 

字だけ見たら混乱してくるが、上からひなき、にちか、輝利哉の順だ。

子供に頼られるのは嬉しいがこんなにスピーカーの如く言われては流石に頭が痛くなってくる。

 

「解った、解ったから少し落ち着け」

 

「良いのかい両さん!

助かるよ……もし成功したら確実に一歩前進するよ」

 

「構わねぇよ、儂の体は人一倍頑丈なんでな」

 

ドンと胸を叩き任せろと言わんばかりに満面の笑みを浮かべる両津。

その後、産屋敷五兄妹とままごとをしたり食事をしたりと楽しい一日を過ごすのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の晩、産屋敷は床に伏せて一人ある事を考えていた。

 

(両さんと私達が出会ったのは偶然では無いかも知れない

この宿命に終止符を打つために神が使わした……ふふ私らしくないな

無惨、君の命は私と可愛い子供達で終わらせる!)

 

強い覚悟と決意を持ち日を待つのだった。




浅草の人
本名は寺井角尾
両津から「人生送りバントしそうな顔だな」と評価される程に無難な事しかしなさそうな男
リョーツGPXにより人間に戻るもイビキがうるさい等の二次災害に会っている






ちなみに書いてませんがこの後、珠世様達と会って愈史郎に嫌味を吐かれまくったり浅草の人を見て「人生送りバントばかりしてそうな顔だな」なんて言ったりととんでもない事ばかりしてました

やっぱり上弦の弐は

  • ギャグで救うべき
  • シリアスに行こうぜ
  • 気の向くままに
  • ヒロイン増えちゃうね
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