灰は灰に、塵は塵に、人はゾンビに。   作:萌矢氏

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ファンタジーって言っとけば都合は良くても平気

 

 さて、今回の遠征による成果を発表と行きましょう。

 まずは、今にも壊れそうで壊れない壊れかけの丈夫なリヤカーです。どっかのレディオと良い勝負ができそう。

 

 お次ましての厚めの遮光カーテン。まだ崩れていないビルの中から引っぺがしてきた。ついでにそのビルには地下駐車場もあったり。大きめの企業だったのかもしれない。

 

 しかしながら、地下に雨水が溜まっていたのは誤算であった。入口付近がちょっと派手にこっそりばっさりと被害を受けており、雨が降れば貯まる一方と化していた。処理する機能もないし、直接の日光もあまり届かないここでは、乾くより早く貯まってしまうようだ。

 

 

 特に問題はないな! 天然ちゃんは気にしなかった。

 

 

 

 というわけで、ゾンビ(で)掃除開始。

 まずはゾンビの足を掴んで持ち上げます。

 ゾンビ特有の肉も骨も腐ってるのに謎パワーがあるので、簡単に転びます。

 で、知能が死んでいるので起き上がりません。

 …………ただし人間が周囲にいない限りは。人間がいると、こけても即座に立ち上がって猛ダッシュで襲いかかる。こわい。

 

 とりあえずこけたのを、ガラス片が散らばっている辺りに転がしていく。ザクザク刺さってる。痛そうだ。ゾンビだから気のせいだね。

 で、何周かしたらそれをカーテンで包み、台車へ。

 台車を転がして地下駐車場まで来たら、カーテンから剥がしながらぽーい。

 餓死も溺死も出血死もしない全身ガラス片ゾンビができあがり。

 水があるから大丈夫とは思いつつ、自販機を持ってきて入口を雑に閉鎖していく。結局面倒が勝ってしまうのは人の持つサガなのだ。ゾンビちゃんですが。

 

 

 

 天然ゾンビさんは疲労も睡眠も食事も何もかも不要なので、24時間365日働くことができる。でも自我があると精神力には限界というものがあるので、ロボットのようにとはいかないのだ。

 …………何が言いたいのかと言うと、ゾンビを3体ぐらい運び終わったあたりで面倒になった。

 

 

 ガラス片は少なくなってきた気がするし、ゾンビのあーうーも減った気がするが、本日の成果を簡潔にまとめるならば誤差である。

 

 一番大きいのは以前の収集物なので、あとはゾンビちゃんのやる気次第でいくらでも改善はしていくことだろう。しばらくは誤差ばっかりになりそうだが。

 

 

 

 

 

 寝ることもできないので、またいつものベンチで暇を潰しながら、やる気になるのを待とう。優雅なゾンビである。

 

 

 ちなみにだが、今日の缶コーヒーは地下駐車場産だ。意味はない。

 

 

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