立香&妖精騎士ランスロット+α in ぼくのなつやすみ 作:ルルザムート
「…ふぁ」
窓際の席に座って外を眺める1人の少年…藤丸立香、今は親戚の家に向かう新幹線の中だ
「やぁやぁ、そこのキミ?これからどこに行くんだい?」
「ん」
にこやかな銀髪のお姉さんが『どこに行くの?』と、聞いて来たので答えようとするが…
「ええと…なんとか海?ごめん、ちょっと分かんないや」
そういえば漢字の読み方が分からなくて海しか読めなかったんだ
「ということは海かな?1人で大丈夫かい?」
「うん大丈夫だよ!」
もう4年生、新幹線くらい1人で乗れる。…切符はまだ1人じゃ買えないけど。
そうかそうかと笑顔を崩さないお姉さん、そこから少し仲良くなって夏休みの予定など他愛のない話をしていると…
「「…海」」
トンネルから抜けた瞬間見えた景色に自然と僕とお姉さんの言葉が重なる
そろそろかな?
お母さんから貰ったメモを見ながら降りる駅をもう一度確認する…
って、もう次の駅だ!
大急ぎで荷物をまとめて降りる準備。
気付いて良かったぁ…
「おや、もう行くのかい?」
「うん、お姉さんありがとう!」
よいしょとお姉さんの前を通って出入口へ向かう
「うんうん、夏休み…キミのためにイチから設定し直した夏休みを是非楽しんでおくれよ?」…ところで私の配役が予定と違うんだけど…?え?そもそもそんな枠は無かった?ん?
『祝!プーリンの出番、これにて終了ッ!』
ええっ!?ちょっと待っーーー
…
何か聞こえた気がしたが、その時慌てていたので気付かずに出入口へ、新幹線が止まり扉が開くーーー
「着いた!わっ!?」
出ると同時に何かに…いや、誰かにぶつかって転びそうになるが…なんとか耐える
「ご、ごめんなさい!」
「…どこでも大体そうだが、いきなり飛び出すと危ないぞ、ケガはないかね?」
「あ、ありがとうございます、大丈夫です…あ」
顔を上げてその人を見てみるとーーー
「ふむ、それなら良かった…新幹線の長旅、ご苦労様だ立香。」
「エミヤおばさん!」
親戚のおばさん、エミヤおばさんだった!もう来てくれてたんだ!
「お、おばっ…!?ゴホン、重いだろうし荷物を持とう、バスの時間までそう無いからね」
「うん!」
そしてーーー
バス停 潮待ち桟橋にて…
「さぁ着いたぞ、足元に気をつけて降りたまえ」
言われた通り注意してバスから降りる
「わぁ…」
海の匂いがする…
「こっちだ」
そのままおばさんに連れられて海の匂いが強い方へと歩いていく…
「ん?お?見知らぬガチンチョがいるな?誰だお前は?」
堤防付近に滞泊している75号と書かれた船、その近くでアロハシャツを着た青髪の男が釣竿片手にニヤニヤしながらこっちを見てきた
「僕は立香、藤丸立香だよ!お兄さんは釣り師なの?」
「半分正解だ、俺は釣り師で船乗りなのよ!」
「彼はお兄さんで何故私がおばさんなのだ…?」
「…あそーだ、お前釣竿持ってるか?」
思い出したように釣り師のお兄さんが質問してきた
「持ってないよ」
「んじゃ予備があるから明日持ってきてやるよ、んで俺と一緒に釣り行こーぜ」
「ホントに?ありがとうお兄さん!」
いい場所知ってるからよ、その時は勝負だぜ!と屈託なく笑うお兄さんにお礼を言って、おばさんと一緒におばさんの家へ
「ねぇおばさん、向こうに見える島はなに?」
その途中で海を挟んでそう遠くない距離に見えた島について何気なくおばさんに聞いてみた
「む?ああ、あれは『あっち島』あっちの島だからそう呼ぶようになったそうだ、ちなみに今私達がいる島が『こっち島』名前の理由は…まぁ似たようなものだ」
「ふーん」
そんなこんなで着いたおばさんの家、出迎えてくれたのはーーー
「立香、久しぶりだね!」
「メリュ!」
銀の髪を揺らして家から飛び出してくる少女、メリュジーヌ。呼びづらいのでメリュって呼んでる、昔からの仲良しだ!つい最近も会って…えーとアレ?どこで会ったんだっけ…?…ま、いっか!
「いらっしゃい、立香」
「アルおじさん!こんにちは!」
不思議な感じもすぐに吹き飛び、メリュに続くように出てきたアルトリアおじさんに挨拶をする
「おじ…?まぁとにかくお疲れ様です、メリュ!」
「うん!こっち!」てってってー
ギリギリ走りと言えないくらいの早足で駆けていくメリュに頑張ってついていく
「あ、モルモルもこんにちは!」
「ええ、待っていましたよリッカ…」ニコッ
途中ですれ違ったモルモル…えっとモルガンさんにも挨拶をして…そのまま2階へ
今は関係ないけど今すれ違った人…モルガンとも僕は仲良し!勉強とかも教えてくれて今ではあだ名で呼び合うくらい!
「ここだよ」
そんなこんなで2階の二つのうちの一つの部屋に案内されて、荷物を置く
「ありがとう!えっと…2つあるけどベッドはどっちを使えばいい?」
「こっちの窓に近いベッド、もう一つは私のだから。」
「うん!分かった!」
コンコン
「…?なんの音?」
ノックみたいだけどドアからじゃ無いし…
「ああ、入っていいよ」
メリュがそういうと何故か押し入れが開きーーー
「失礼しまーす、こんにちは立香!」
「ギルくん!こんにちは、久しぶり!」
メリュと同じくらい仲良しのギルくんが押し入れから出てきた!…でもなんで押し入れから?
「もー、押し入れを通路に使わないで?」
「まぁまぁ、いいじゃないですか。秘密の通路みたいで面白くて。」
軽口を叩き合う2人を見て少しだけ不安になる…この全く知らない場所で1ヶ月過ごすという事実に、だがーーー
「大丈夫だよ立香」
それを察したのかメリュが声をかけてくれた
「最初は不安かもしれないけどここもいいところだからね、すぐに慣れるよ」
「1番の不安点は立香がここを気に入りすぎて帰りたくなくなる事くらいじゃないかな?」
そういって笑う2人に僕の気持ちもすこしほぐれた
「…うん!これから1ヶ月よろしくね!」
…
今日から始まる夏休み…例えそれが作られた偽物だったとしても気持ちまで嘘になることは絶対にない、彼は…彼らは自分がマスター/サーヴァントであることを今この時間だけは忘れ、夏を楽しむ。
…8月1日、ここで過ごす夏休み、最初の1日目が終わった。
バルファルクを見て目を輝かせるメリュジーヌ嬢を想像してほっこりしている作者のルルザムートです、ハイ。
モンハンの方と比べると短い気がしますが日常系ならこれでもいいんじゃないかなってことで。
今更ですが本家のぼくのなつやすみ4とはかなり違った展開、設定が多くあります。水軍の地図とかも…
それと評価をつけてくださった方、ありがとうございます!遅くとも精一杯書かせていただきますのでコヤンスカヤの話の方共々よろしくおねがいします!(宣伝)