あれ嘘でしたほんとにごめんなさい、途中の話作ったの忘れてたんです。ということでこれの次がそれになります。本当に無能でごめんなさい
顔合わせからさらに時間が経ち、その間、任務やら授業やらの日々を過ごしていた。
ピッ、ガコン
体術の授業を終え、虎杖、釘崎、伏黒は昼の休憩をしていた。
「ねぇ、刹那って今日も任務なの?」
「仕方ないだろ、あいつは一級なんだ。ただでさえ人手不足、ついでに一級なんてそんなに数いるわけじゃないんだから」
「俺、あの日から二回しか会ってねぇ」
「俺もあんま会ってねぇな。でもあいつの術式なら多分その内ひょっこり帰ってくるだろ」
「そんな五条先生みたいなことできんの?」
「あんまりやんないっつってたけど出来るみたいだぞ」
「いいなぁー俺も術式欲しいー」
虎杖はジュースを飲み干し、伏黒の真似をする。
「玉犬!」
「あっはっは! 似てる似てる」
「ワンッ」
「出たぁ!?」
虎杖の後ろに急に現れた刹那に驚き、飛び上がる。
「あっはははは!」
「ふっ! くくっ」
伏黒と釘崎は気付いてたらしく、刹那も悪ノリに加担した。
「ナーイス、お帰り、刹那」
「ただいまです、野薔薇ちゃん」
釘崎と刹那は同性と言うこともあり少ない交流の間にかなり仲良くなっていた。
「びっくりした~、マジで全然気づかなかったわ」
「あれ初見はかなり驚くよな」
「なに? アンタもされたことあんの?」
「あぁ、初めてあった時にな」
「なぁなぁ、刹那、今日は任務ないの? ないなら俺らオフだし、放課後四人で遊び行かねぇ?」
「あら、あんたにしてはいい考えじゃない!」
「行きたいです!」
「勝手に決めんなよ」
「別に伏黒は待っててもいいわよ?」
「…行かないとは言ってねぇ」
虎杖に遊びに誘われ目を輝かせる刹那と騒ぎ立てる釘崎と伏黒。そこに無常にも響く刹那の携帯。
プルルル、プルルル
「「「「……、」」」」
「刹那、携帯…」
「僕はなにも聞こえません」
「いや、でも任務だったら…」
「聞こえないったら聞こえないです」
「…遊びはまた時間できた時にまた行きましょ、あなたにしかできない任務かもしれないのよ?」
「ぅぅぅ」
三人に諭され小さく唸りながら刹那は渋々呼び出しに答える。
相手は伊地知だった。
「…もしもし」
「もしもし、刹那さんですか?」
「…はい」
「良かった、緊急の一級案件です! 二級術師四名が調査に出向いて未だに帰っておらず、場合によっては特級相当になるおそれありとのことで、一級であるあなたに指名がなされました」
「場所はどこですか?」
「詳しいことは車で話しますので高専の入り口に来てください」
「了解しました」
プツッという音を立てて通話を切る。
「はぁ…」
ため息をつく刹那を釘崎が抱きしめる。
「なんて顔してんのよ、美人が台無しよ?」
「だってぇ、ぅぅ」
「だってもなにも無い! 次は絶対行きましょ! そのためにもちゃんと呪霊祓って帰ってきなさい!」
刹那の言葉が終わる前に釘崎が両断する。
「また今度な、思いっきり遊ぼうぜ」
「お前にしかできないんだ、頑張れ」
「ちょっと伏黒! 言い方があるでしょ」
「…フフッ、昔から恵君は不器用ですね」
「うるさいな、早く行け」
「は~い」
顔をそらして早く行けとジェスチャーをする伏黒と伏黒の心配を察する刹那、そんなやり取りをしながら刹那は校門の方へと駆けていく。
「なに今の熟年夫婦みたいなやり取り!」
「ちげぇよ、ただあいつはな…」
「なんだよ伏黒、教えろよ〜」
「いや、いいわ、俺から教えていいものかって顔しやがって。あんたなんかに教えてもらわなくても刹那が自分から教えてくれるまで待つわよ」
「おぉ、なるほど」
「眼帯のこととか、手袋のこととか気になることなんて山程あるわよ」
「ならなんで聞かないんだ…?」
「あんたの友達っていうのがなんでも自分のことを知ってる奴って思ってんなら話は別よ、でもそうじゃないでしょ? これ以上は言わないわ」
「うっし! 休憩終わり! 授業戻るぞー」
「教室まで競争! お先!」
「あ、ずりぃーぞ釘崎!」
(色々考えてる俺が馬鹿みてぇじゃねぇか)
伏黒は頭の後ろを乱暴に掻き、二人を追いかけた。
──
刹那が校門に到着すと同時に高専ナンバーの黒い車が到着しドアが開く。
「お乗りください」
伊地知に促され車に乗り込み、車を走らせると同時に伊地知は任務の詳細を話し出す。
「任務の詳細を説明します。田舎の山奥の村で数名の行方不明事件が発生し、窓の報告から呪霊を確認するため、一週間前に二級術師三名が現着、調査を開始しましたが翌日から連絡が途絶えて行方不明になりました」
「四人じゃなかったんですか?」
「一昨日、もう一人の二級術師が赴き、つい先程死体で発見されたとの報告がありました」
暗い顔と声色で伊地知が説明する。
「今更ですけど夏油先生とかじゃ駄目なんですか?」
「夏油さんは特級ですので現時点では出動を要請出来ません。今は美々子さんと菜々子さんと共に任務に赴いています」
「あぁ、特級案件が確立されないと緊急要請できないんでしたっけ」
「はい。それで話は戻りますが、行方不明になったのは非術師含めいずれも男性の方でした、さらにはネット掲示板で誰かが始めた話に"八尺様"が確認できました」
「八尺様って、あの八尺様ですか?」
「はい、その八尺様です。土地、状況、被害者、窓の報告の姿から恐らくはネット掲示板で知った者たちがその場所に恐れを抱き、仮想怨霊として呪霊化したと思われます」
「その手の呪霊化は厄介ですね。時間が経つほど負の感情が増幅していき、放っておくと更に被害も拡大する」
「はい、なのでなるべく早く向こうに行って任務を遂行してください」
「あぁ、そういえば場所どこなんです? なるべく早く帰りたいんですけど」
「…非常に申し上げにくいのですが…青森です」
「…へっ?」
「青森です」
ゴンッ!
場所を聞いて助手席の後ろに頭を打ち付け項垂れる
「あ、あの明日、明後日は必ずっ」
「何も言わないでください。今、伊地知さんに当たってしまいそうで怖いので」
「…はい」
刹那はそういって毛布をかぶりふて寝する。
それでも問答無用で当たり散らかす五条に比べたら自制してくれる刹那の方が断然良いと思えた。
東北に入ってからは車を替えて、補助監督が伊地知と変更になった。山奥の村というのもあり土地勘がない人間でなければ到着するのも時間がかかるのだ。青森につく頃には日を跨いでいた。
「着きました、刹那一級術師」
「…ようやくですか」
「はい、今日は村で一泊するんですが、ホテルがないので民宿を利用しますので、ゆっくり休んでください。明日呪霊を祓っていただきます」
「まぁ、やっぱり今からじゃ駄目ですよね」
「夜は視野も狭まり危険ですので当然です」
会話しながら民宿へと田舎生まれというわけでもないが少し懐かしさを覚える外見をした民宿だった。
中のエントランスは、お土産コーナーや般若のお面や、天狗のお面など古風なものが飾られていた。
補助監督が民宿の女将の70代ほどのおばあさんと話す。
「こちらがお部屋の鍵となっております。夜もふけて来ましたが、お食事はいかがなさいますか?」
「どうしますか? 刹那さん」
「んー、少しだけ、できればあまり重たくないものをお願いできますか?」
「かしこまりました、お部屋へ届けに参ります」
車内で寝ていたため眠気が無かった刹那は軽く食事を頼み、部屋へと戻っていく。
部屋に入り少ない荷物と刀を置き、制服からジャージへと着替える。しばらく部屋の構造をボヤーっと眺めているとドアからノックが聞こえ開けに向かう。
「軽いお食事とのことなのでおにぎりと青森の名物、せんべい汁をお持ちしました」
「あぁ、どうぞ」
お盆を持った女将を中に招き入れると女将は準備を始め、それを終えると女将が話し始める。
「呪術師様、一つお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「…構いませんが、貴方は窓の方なんですか?」
「はい、老齢ゆえ大した役には立てませんが」
「なるほど、納得しました。それで聞きたいこととは? 可能な限りで答えますよ」
「今回の事件…私の息子も被害にあっておりまして…解決できますでしょうか?」
「そうですね、解決出来る…と、断言できたらかっこいいんですけどね」
刹那は女将の問いに苦笑しながら答える。女将の顔が青ざめるが刹那は言葉を続ける。
「僕だって高校生の子供です。死ぬのは怖いし、自分が最強だって断言できるほど驕ってない」
「……」
「でもね、その人にしか出来ないことっていうのは、きっと世界中のそれぞれの人にあるんだと思います」
刹那はそう言うと、おにぎりを一口食べて女将に笑いかけ、話を続ける。
「僕には、こんなに美味しいおにぎりは作れません」
「これ以上言うのは、野暮でございますね。翌朝食器を取りに参ります。おやすみなさいませ」
「おやすみなさい」
就寝の挨拶を交わし、ドアが静かに閉まる。
「んー、皆に会いたいな…」
不意に一言ボソリと呟くと携帯の通知音が鳴る。
確認すると一年生のグループラインにメッセージが届いていた。
「刹那ー!そっち着いた頃?」
「虎杖あんたの体力どうなってんの?」
「ついさっき到着しましたよー、この時間に珍しいですね?」
「さっきまで三人で任務だったのよ」
「つーか、伏黒もなんか言えよー既読の数でバレてんだぞー」
「こんな時間にメールしたら迷惑だろうが」
「そうよ、夜更かしは肌に悪いの」
「まぁいつもなら迷惑ですね」
「マジ!? ごめん!」
「でも、丁度皆の声聞きたいなって思ってたので嬉しいです」
「明日任務なんだろ、早く寝ろよ」
「私も話せて嬉しかったわ! おやすみなさい」
「明日頑張れよ! おやすみ!」
「夜更けに悪かったな、おやすみ」
「おやすみなさいです!」
しばらく話し、遠く離れた友達とも就寝の挨拶を交わし、携帯の電源を切る。
(おやすみ)
時刻を確認すると一時を回っていたので刹那は一言心のなかで囁き目を瞑った。
チュンチュン、ホーッホーッ
多種多様な動物の鳴き声と共にフラフラと起きる。
刹那は朝が極端に弱いわけではないが、昨日は車の中でも寝てしまい、寝つけずに朝の五時半という時間に目が覚めてしまったため、時間の感覚がズレてしまったのだ。
コンコンコン
不意にドアがノックされる。
「はーい」
ドアの前に行き、相手を確認すると補助監督がのぞき窓越しに見える。ドアを開け対応する
「どうしました?」
「いえ、村の人達が今日は山の方で濃霧が発生するとのことなので始めるのは早いほうがいいと思いまして」
「あんまり良くない状況ですね、分かりました。あとどのくらいで始めますか?」
「もう明るいので、そうですね…三十分後くらいかと」
「了解です」
今日の時間を確認し、補助監督は部屋へと戻っていく。
「…お風呂、シャワーだけでも浴びれるかな」
温泉は無いもののシャワーを浴びれる施設があるため、昨日入れなかった分、少しゆっくりとシャワーを浴びて時間までを過ごす。
二十分ほどのんびりした後、制服に着替え刀を持ち、民宿の玄関で補助監督を待っていると小さな子ども達に話しかけられる。
「すっげぇー!それ本物!?」
「お姉ちゃんの目、片方ないのー?」
「ふふ。そういうわけじゃないですよって、こらこら勝手に触っちゃ駄目ですよ」
刀を、勝手に触ろうとする子供を止める。
「じゃあ、触らせて!」
「危ないから駄目です。腕なくなっちゃいますよ?」
触ろうとする子供を止めるために少しオーバー気味に、でも決して嘘ではない範囲で説明する。
「嘘だぁー!もっとマシな嘘つけよー!」
「まぁ、嘘ではないんですけど…」
「こらっ! お客さんに迷惑かけちゃ駄目でしょうが、あっち行きなさい!」
「「はーい」」
昨日の女将とは別の若い女性が子供達を刹那から離す。
「すいませんねぇ、お客さん。近くの子供達が集まるんですよ、ここ」
「いえ、子供は元気過ぎるくらいが丁度いいですよ、気にしないでください」
「待たせてしまいすいません! 刹那さん!」
女性と話していると補助監督が駆け寄ってくる。
「早く来たのは僕ですし気にしないでください、それより、早く行きましょう」
「はいっ」
「行ってらっしゃいませ、木の葉様の加護がありますように」
女性は、軽く腰を曲げて会釈し補助監督と刹那を送り出す。
歩いて程ないところから山へと入る。刹那が山に入っていくのを補助監督が確認すると帳がおりる。
「さて、始めますか」
眼帯を取り、てきとうに当てもなく歩く。
「……山だなぁ」
木や風以外なにも変わったもののない光景がひたすら続く。のどかな光景が続いており、呪霊の気配はするものの一向に姿を見せない。
「男性の方じゃないからですかね。いや、でもそうだとしたら女性の術師が襲われた理由がないなぁ」
独り言を呟きながら近くの木にもたれかかる。
メシャッ! トンッ
直後に刹那がもたれかかっていた木が両脇から非常に強い力で圧縮されて潰される。
しかし刹那は呪霊の気配を先に感じ取り、その場から離脱していた。
ズズンッ…
「ぽ、ぽ、ぽ」
「やっと出てきた」
目の前には麦わら帽子を被り、長い髪をたなびかせた白いワンピースを着た八尺(2m40cm)の仮想怨霊、八尺様が立っている。
(…噂になってから日が浅いせいか、都市伝説より全然強くない)
「まぁ、好都合ですかね」
「ぽぽぽ」
不気味な声を発し、両手を広げる。そしてその巨体からは想像がつかない速度で距離を詰めてくる。
しかし刹那は刀の射程内に入るやいなや、その両手を肘から斬り落とす。
(早くても動作がわかりやすい)
切り落とした腕は即座に再生し、八尺様は怒りに震えだす。
「ぽぽぽぉ…!」
髪が重力に反してざわざわと浮きだし、それに呼応するように周りの木々がざわめき出す。刹那は呪力が放出されるのを感じ、術式を発動し、指をクイクイと動かし挑発する。
「おいで、八尺様」
刀の切っ先を向け、一瞬の静寂が訪れる。
八尺様が一歩を踏み出すその時、刹那は八尺様の首に刀が水平になるように飛び上がり、術式を発動し距離を無くす、そして八尺様が地面を踏みしめたその瞬間、首を胴体から切り離した。
「ぽっぽっ…?」
ボトッ
その音とともに八尺様の体は霧散していく。
「…腑に落ちない。日が浅くまだ弱い呪霊が相手なのに二級術師が四人もやられるとは考えにくい…特段特殊な術式を使えるわけでもないし、そもそも八尺様が都市伝説通りに語られるなら成人前の子供しか狙わないはず…」
刹那がその場で立ち尽くし考えをまとめていると、急に大量の霧が立ち込み始める。
(取り敢えず報告しよう)
そう思い、下山のため歩き始めた。
次こそは、、、!次こそは出すので!明日の正午辺りに投稿しますので!許してください!すいません!