緊急出動!てぇてぇを守れ!   作:フユガスキ

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鳩を飛ばして摂取する栄養はウマイカ?

 自主時間も終わり昼休憩となると、購買で買った焼きそばパンとホットドッグと卵カツサンドを手に、委員会室へと歩を進め、流れるようにしてノートパソコンを開いた。因みに食事代は委員会の経費から出している。しかも、委員10%OFFの特権により予算にも優しい。

 今日の昼の配信がないことをチェックし、切り抜きを開いてパンの袋を開けてパンを口の中に詰め込んでいると、コンコンというノックとともに誰かが許可を待たずに室内に入ってきた。

 

「そんな、顔が変形するほど詰めるのなら、栄養ドリンクとかでいいのではないのですか?」

 

 俺に正論パンチを加えたエリア先輩は適当な席に座り、持ってきた苺ジャムパンをむしゃむしゃと食べ始めた。そんなので足りるのか?

 

 切り抜きの中で、相変わらず大喜利の上手い雪民とプロレスするラミィに和んでいると、パンを食べ終わったエリア先輩が、少しいいですか、と話しかけてきた。

 

「例のラミィの件ですが、もう解決したので気にかけなくて問題ありませんよ」

 

「え?」

 

 ラミィの件というと、ストーカーの話だったと思うが、これはまだ犯人がわかっていなかったはずだ。

 だが、エリア先輩が解決したと言っているので、犯人が見つかったということになる。

 

「因みに、誰だったんですか?」

 

「あのバカですよ。校外だというのに、隠れて見守るだなんて……。ただでさえストーカーだというのに、しかも、それで見つかってるのですから、バカもバカですね」

 

 ハル先輩ェ……。それは俺も擁護出来んよ。

 まぁ、これにて一件落着ではあるが、ししろんに誰が犯人なのか聞かれたら、どうしようか。少なくとも今日明日中には聞かれるだろうから、なにか答えを用意しておいたほうが良いだろう。ししろんだし。

 

 会話が途切れたタイミングで、廊下から足音が近づくのが聞こえてきたので、俺はノートパソコンを閉じてパンを一袋分食べきってから、二袋目には手を付けずに、委員会報告書を開き、エリア先輩はパイプ椅子を一席用意した。おそらくししろんの椅子である。

 ドアが軽くノックされ、エリア先輩が入室の許可を出すと、予想通りにししろんが入室してきた。

 

 ししろんはエリア先輩の促されるままに着席し、今日はどうしましたか、といえ問いかけに対し、ラミィちゃんの件で……と話し始めた。

 

「一応、解決したというふうに聞いたんですが、誰だったんですか?」

 

「申し訳ありません。誰か、までは分かっておりません。風紀委員としては、既に放送で注意を呼びかけることで、今後の抑止力になると判断しました。もしよければ、内容を確認なさいますか?」

 

 エリア先輩は棚のファイルの中から、おそらく昨日作ったのであろう文章をししろんに渡し、ししろんは、あ、ありがとうございます、と言って紙に目を通した。

 十数秒後、あ、はい、大丈夫です、と言って、ファイルをエリア先輩に手渡したししろんは、ありがとうございました、と一礼してあっさりと教室に戻っていった。

 

「では、用も済んだので、私は教室に戻りますね」

 

「あ、はい」

 

 よし、切り抜き漁るか。

 

――――――

 

「ぺこら、もう離さないよ……」

 

「いやぺこ!こわいこわいこわい!ぺこ!るーちゃん、怖いペこよ!」

 

「ずっと一緒にいよう、ぺこら……」

 

「離せぺこ!オラ!動け!オラァ!」

 

「えっ?ぺこら……?」

 

「いえぇーい!余裕よ、余裕ぅ!」

 

「なんで、一緒にいてくれないの?るしあのこと嫌いなの……?」

 

「え、る、るーちゃん?」

 

「一緒にいてくれないなら、一緒に死のう?」

 

「イヤァァアァァァ!」バタン

 

「はい、引き分けー」

 

「これで、ずっと一緒だね」

 

「ハァッハァッハァッ、るーちゃん、強すぎるぺこ」

 

 教室に帰るとホロファンが集まって遊んでいた。どうやら、紙相撲で総当たり戦をやっているらしい。

 船長が、紙だからすぐに離せますー、と言って折り紙の力士を剥がすと、あ、マリン……そんなにるしあのこと独り占めしたいの?とるしあがヘラったり、船長とフレアの対戦のときに、団長の脳が破壊されたり、と日々の中に新鮮で純度100%のできたてほやほやなてぇてぇを垣間見え、ついには尊死へと至った。

 

 5限目の始まりを知らせる鐘がなり、それぞれの思い思いに集まっていた生徒が自分の席へとガタガタと戻り、教室に入ってきた先生に挨拶をして授業を始めた。

 先生は、始めにテスト返しするぞー、と言って俺たちの抗議の声をよそに、有内、麻野、と淡々と名前を呼んでいった。

 

 兎田、潤羽、と順々に呼ばれ、ぺこらは無言で手にしたテストを折って机にしまい、るしあはリアクションをせずにテストを二分の一サイズにして机にしまい、不知火、白銀、と呼ばれた二人は互いにテストを見せあって、席に帰る途中でぺこらとるしあの点数も聞き、宝鐘と呼ばれた彼女は、テストを受け取っても点数を見ずに四人のところへ行き、そこでテストを開いて一喜一憂した。今日も仲いいな!

 先生に注意され、騒がしかったクラスが静まり、じゃあ解説をしていくから、ちゃんと聞いとけー、と先生が糺して授業を始めた。

 

――――――

 

 夜、俺は家に帰りホロライブの配信に入り浸りながら、風紀委員の作業をしている。先日から立て続けに割れている窓の修繕費やら、今度の体育祭に必要な施設費やらの報告と予算……つまるところ会計の仕事である。

 元々ホロライブが入学するまでは、仕事量の少なかった風紀委員に会計の仕事の大半が任されていて、それが未だに残っているらしい。まぁ、学校の施設を学生に管理させるな、という話ではあるが。

 

 さて、分からないところは明日に回すとして、ライブを見ることにしよう。

 今日の視聴する配信は21時から誕生日ライブ、22時からは視聴者参加型ゲーム配信にする。22時からの方は複窓して参加させてもらう。

 

 今日の目玉とも言える誕生日ライブ。メンバーとコラボしたり、外部の同業者を呼んだりしてわちゃわちゃと楽しい時間を一時間分過ごす配信である。

 主に歌を歌ったりイベント事をしたりすることが多く、リスナーも楽しめる時間を共有する。とはいえ、昨今の事情や日程調整やらで録画になることがあるものの、それでもステージ上で動くメンバーを見せてくれるのには感謝の念が絶えない。ありがてぇてぇ。

 

 コメントを飛ばして誕生を祝うも、流石にコメントの量が多く、すぐに流れていってしまう。同接の数も数なので仕方ないといえば、仕方ない。

 ただ、21時の他の配信もあるが、そちらの配信に行って鳩を飛ばすのはやめてほしい。同接はライブに流れて多少少なくなるためコメントの流れも遅く、割と目で追えるのだ。そんなコメントを書く暇があるなら、ツイッターか何かで布教か感想でも、どうぞ。

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