緊急出動!てぇてぇを守れ!   作:フユガスキ

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題名変更します。たぶん。


コーンはいいけど、アンチにはなるな(戒め)

 自習、それすなわち、多少のお喋りなら許される時間である。勉強に関することであれば、適当な話題でも喋ることが可能だ。逆に言えば、その他の話はあまりよろしくない。

 だが、この時間は風紀委員にとっての修羅場でもあるのだ。

 

 皆の知っての通り、ホロメンはどこかに突出しているせいか、あまり勉強が得意ではないヒトが多い。それこそ、ちょこ先生やぼたんなどなどが普通にできるのだが、生きていけなさそうなほどのヒトもいる。

 だから、この機会にこぞってホロメンに教えようとする輩が後を絶たないのだ。風紀委員もそれを注意できる理由がなければ、教えることを止めるだなんて学校の意向に反する。故に、この場において風紀委員は無力極まりない。

 

 よって、皆、親切心と下心とで教え合い、となるところだが、意外にも教える生徒は少なかったりする。

 それというのも、ホロメンにはコミュ障が多く滞在しているし、コミュ力つよつよでもホロライブ内で勉強を教え合うのが普通だ。一々見ず知らずのヒトに教えを乞う必要はない。故に、リスナーが入り込む余地などないのだ。

 そう、入り込む余地がないのだ。これが、修羅場の原因となる……。

 

 今回自習に変わった魔法化学では、同じクラスなのはラミィとお嬢、シオン、るしあ、メル、トワ様にちょこ先生の7人となっている。

 

「トワワ先輩、大問33の(4)の問題、分からないんですけど」

 

「あーはいはいはいはい、それねそれね。えーと、ちょっと待ってて」

 

「えっ、じゃあ、いいです」

 

「ぉおい!ちょっとぐらい、待てや!」

 

「じゃあ、早く解いてくださいよー」

 

「やっ、もう、うわー、出たぁー。後輩のくせに態度デケェー。マジ、デカイんだけど」

 

「へー、そんなこと言っちゃっていいんすか。へー。……この問題を解ける先輩なら、尊敬できるのになー」

 

「じゃあ解くわ。はよ貸しな」

 

「………解けました?」

 

「イヤムリ、ワカラン」

 

「wwwwww即答www」

 

 後輩に煽られている天使こと悪魔、常闇トワである。

 悪魔であるのにも関わらず、TMT(トワ様・マジ・天使)と評され、いつでも悪魔的所業を心掛けているものの、行動までには移せない天使である。

 また、陰キャと言われれば、五本の指に入るだろうヒトの一人で、多くのエピソードを隠し持っている。因みに髪は紫ツインテ。唯一の悪魔要素。

 

「ふふん、この天才バンパイアに任せなさい!」

 

 魔界の天才BANパイアこと、夜空メル。

 吸血鬼なのに血が苦手だったり、第二形態が存在していたりと、中二病な設定したけど血が怖かった中二みたいな吸血鬼だが、ちゃんと魔界出身である。

 割とPONというより天然なので、ちょっと目が離せないが、ホロ1際どい服を着ているため、目をそらさずを得ない……。因みに髪は金髪ショート。ボブっぽい。第二形態は髪が伸びて、SUPERなサイヤ人3みたいになる。(ならない)

 

「………」

 

 といったやり取りを無言で見守っているのは、癒月ちょこ、である。

 元々こっち側だったというホロメンもいる中で、最もこっち側的な悪魔は、ホロには珍しく大人の余裕を持っている。これらが相まって、ちょこ先生を火種にてぇてぇを作り出し、てぇてぇでしか摂取できない栄養を摂る、地産地消のような効率化を図っている。流石は、元こっち側と豪語するだけある。また、髪はどちらかというと金。紫ではない。

 因みに目覚めの挨拶はア゛ア゛ア゛ア゛ア゛。

 

「気体定数R……?アボガドロ定数……?ま、まあ。こういう問題は前の問題を使うことが多いから、そこから導くんだよ」

 

「え、メル先輩、分かったんですか!?」

 

「ふっふっふー、なんたって天才だから、ね」

 

「すごぉ」

 

 感嘆するラミィに益々鼻を高くして、何でも答えてあげるよ、とメルはその凶暴な胸を反らした。あの、老若男女、むしろ機械までも赤面させた、ホロライブ屈指の最胸を、である。

 それは、ホロライブ内でも目を惹きつけられ、中でも一際目を光らせて羨望の眼差しを向けるのは元祖クソガキとTMTである。

 

「……」

 

「……」

 

 ラミィは結局答えが分からなかったため、今度は、ずっとニコニコとして砂糖を吐き出しているちょこ先生に問題を持っていった。

 

「あらぁ、ラミィ様、わからないの~?」

 

 そうなんですよー、とラミィが答えると、ちょこ先生は至極丁寧に分かりやすく、かつ、舐め回すように教えて差し上げた。

 その妖艶なオトナの魅力に、ハバ卒と天使を卒業できない悪魔は、嫉妬……ではなく、諦観の域へと達した。これが、我々の登れなかった高み!これこそが、まだ目指すことのできる夢と希望の頂上!だと悟った。山だけに。

 

「自分、金髪巨乳という枠組みで、参戦いいっすか!?」

 

 緊急参戦!!異世界から舞い降りたクソガキ、ねねち。クソガキというよりかは、ガキであり、幼児でない。ガキのシンパシー……ガキとガキは惹かれ合う。そう、スタンド使いの如く。惹かれたままに、ねねちは来たのだろう。

 ねねちの、中身に反して成長期の胸が二人に襲いかかるが、今の二人の心の余裕はこの巨乳までもはね返すことが可能だ。まさに、ちゃぶ台返しならぬ、板返し。(違)

 

「なんか、楽しそうなことしてるねぇ」

 

「ほんとだぁ、これは、なんの集まりかなぁ」

 

 青い鳥の(公式)マークを探しに行ったフブキを追いかけて近くを通りかかったフレアとわためぇが、この教室に入り、隠れ巨乳の力を見せつけた。

 これには強固になった二人の理性が挫かれかけたが、二人は苦肉の策として、ちょこ先生に目を向けることによって理性を完全に壊すことで、理性にダメージを負わないようにしている。

 

 二人に意味も分からずプイッと横を向かれたフレアとわためぇは疑問符を辺りに撒き散らしながら、何してるん?と言って近くに座ると、ラミィから、問題の解き方を教えてほしい、とせがまれた。

 そして、たまたま、トワ様の真正面にラミィが位置したため、トワ様はラミィのタニマへと視界が吸い込まれ、ノックダウン。

 

「ふっ、奴は四天王の中でも最弱……」

 

 スバルでさえ、疲れていたとはいえ抗えなかった吸引力に、トワ様のピュアなハートがembarrassedしてしまうのは仕方がなかったのだ、と面構えの違う2期生、紫シオンは後に語った……。

 シオンはもう滅多なことでは、この謎のプライドを挫くことはないだろう。流石のつるぺた度合いである。シオンとトワ様は格が違う……!おっと、目が合いそうになったな。

 

「すいませぇーん。今、うちの子がここに来たと……ってあれ?フレア?あれぇ?どうしてぇ?えぇ…?」

 

 相も変わらず大きなリアクションで登場した新たな金髪きょ……決して貧しくはないのだが、比べてしまうと些か慎ましく感じる。何がとは言わないが。うん。

 ポルカは顎に手を当てて、うーん、と頭をひねるが、結局この集まりがなんの集まりなのか分からず、取り敢えず、ラミィの背中に引っ付いているねねちを引き剥がすことにした。

 

「ほら!帰るよねねちゃん!遊んじゃいけません!」

 

「やだー!ねね、ここに残るー!」

 

「こらっ!めっ!他の人に迷惑でしょ!」

 

「いや、それはポルポルの声が大きいからだよ」

 

「ぅえぇ……?何で今、えぇ?な、何で、何で今、素に戻った……?」

 

 はァっ……?とガンギマって狼狽え、ポルカは自然と一歩身を引いた。

 私が気圧された、だと?何だというのだ、この気は……!まさか、このオーラは、覇気ッ!さすが、まがまがーず、だ。やることがちげぇ……ッッッ!!!とハリウッドもビックリのPerformanceを魅せて、フレアの膝に座った。

 

「どうしたの、ポルちゃん。おーー、よしよしよしよし」

 

「ふえぇ、ぐすんぐすん」

 

「おまるん、退きなー。今はラミィがフレア先輩に教えてもらったんの」

 

「いや、私、魔法分かんないから」

 

「またまたー」

 

―――ガシャン!

 

 突如、大きな物音を放ち、ドアをぶち破って中に入ってきたのは、2つの飛行物体である。

 1つは青い体毛で覆われ羽で空を切っており、もう1つは黄色い体毛のマシンだ。

 

「ナイスサポートだよ、アキちゃん!」

 

「一家に1アキロゼってね!」

 

 白上フブキの公式取得に一役買っているのは、アキロゼこと、アキ·ローゼンタールである。

 空中を漂うツインテールはAI搭載の自由変形アクセサライズエクステーション、通称アイクであり、ハーフエルフで異世界人で女子高生なアキロゼ(好物は麦ジュースと唐揚げ)のツインテールを担っている。

 

 ホロライブにおけるハーフエルフといえば、フレアとラミィ、そしてアキロゼであり、酒飲みといえば、ラミィとノエルとアキロゼであり、異世界人というと、ルーナ姫、ねねち、アキロゼ、(はぁちゃま)である。

 つまり、ホロライブにおける、属性過多の頂点に君臨するのが、ムキロゼことアキロゼである。

 

「ワーワーキャーキャー」

 

 青い鳥が教室中を縦横無尽に駆け、それを追いかけてフブキが飛び跳ねるので教室内は生徒の悲鳴により騒然とした。だが実は、生徒諸君が騒いでいるだけであって、フブキが何かを壊したり、何かにぶつかったりしているわけではない。

 アキロゼのサポートもあり、フブキは鳥の飛ぶ速度より速く、その先へと手を伸ばしたが、鳥は捕まらず、教室の外へと逃げていった。

 

 しかし、まだフブキは諦めない。教室の窓をくぐって、完璧な連携で協力してくれた頼もしい相棒に一言、

 

「アキちゃんありがと!」

 

 そう言って、フブキはスタイリッシュに跳び去り、教室内では騒ぎの音が尾を引いていた……。

 やることを終えたアキロゼは早々に、失礼しましたー、と言ってこの場を去ろうとするが、ラミィに引き止められ、まぁせっかくだし、と残ることにしたようだ。

 

 席も少なくなってきたので、一つの席に二人が腰掛けたり、膝の上に座ったりすると、今まで一貫して干渉しなかったるしあが少し席を詰めて座らなければいけなくなった。

 その時、るしあは気づいた。ここ、巨乳率高いッ!!

 

 背中に当たる胸にモヤモヤしつつ、後ろを振り向くと、ラミィから、るしあ先輩も一緒に解いてくださいよ〜、と誘われたので、あ、あぁ、いいよ、解いてあげるよ、と答えた。

 そして、るしあは自分がかっこよく解いて、この与えられた者達を見返してやるんだ、と意気込んだが、自分が使えるのはネクロマンスと物理(耳)攻撃。全くもって解けなかった。屈辱、圧倒的屈辱!

 だが、るしあはめげない。そう、何たって、公式のまな板なのだから!

 

「ア"ア"ァアアアア"ァア"ア!!!」(咆哮)

 

 机を破裂させ、床に亀裂を入れ、生けるものすべての生命活動を停止させる究極の台パンをし、自らのSAN値を通常へと戻した。ただし、他のもののSAN値を削る。見てみろよこの波形、SAN値を削り取る形をしているだろう?

 そして、この悲痛な叫びを聞き取ったホロライブの狂人が、ダッシュでこの場に姿を現した。

 

「はあちゃまっちゃま〜!!」(応戦)

 

 ワールドワイドな破壊力を見せつけた最後の金髪、実はあまりないはあちゃま、参上!

 前触れもなく現れたはあちゃまに、ホロメンは少々混乱するものの、まぁいつも通りか、と慣れている者が会話に切り込んでいった。

 

「はあちゃまっちゃま〜!」(便乗)

 

 フレアとラミィとねねち、それに少し遅れてメルとわためぇがはあちゃまに応え、greetを交わらせた。挨拶は絶対の礼儀だ。古事記にもそう書かれている。

 

 はあちゃまが、ハァッ……!と息を呑んで、Wow, very very big BOSS GODCHAMA!!!!と高揚としていると、その昂りを感知して、かのエロゲの時はお姉さんなベイビー、さくらみこがエリートな力で飛んできた。

 

「んぅー、ここから金髪の香りがしますねぇ……」

 

 ねっとりとしたボイスを聞かせ、舐めるように見回すみこちは、選り取り見取りな金髪の中でも、やはり、はあちゃまに目が止まったようだ。みこちは、金髪ツインテでお嬢様のツンデレ、というキャラが本来は攻略対象らしいが、これはこれでありらしい。

 また、初心者は目を付けた攻略対象には直ぐに話しかけるが、みこちほどともなると、ひと味もふた味も違う。

 

 普通、シュミレーションゲームというものはセーブロードというものがあるが、みこちにとってはそれがないので、選択を間違えるのはなるべく避けたほうがいい。まぁ、普通のものよりイベントが多いので、多少の融通は効くが、それでも選択ミスは致命的である。

 それを理解しているエリートなみこちは、今は離れたところで、話しかけるべきか、話しかけないべきか、を吟味しているようだ。

 

 しかし、かなしいかな。このイベントは、はあちゃまの攻略に一歩近づくイベントではないのだ。

 

 コツコツコツ、と廊下で靴の音が響き、若干焦っているのを感じられるこのリズムは、歴戦の猛者の耳からすると、誰がなんのために歩いているのかが分かるようになる。

 この足音は教室の前で止まり、ガラッとドアを開けて、開口一番に怒鳴り声が聞こえた。

 

 ホロメン達はビクッとして、自習なんだから静かにしろ、と怒る先生に謝ってそれぞれの教室に帰っていき、また、生徒会長であるお嬢と風紀委員である俺は、何のために君たちがいるんだ!?と詰問され、今回の騒ぎについて厳重注意を受けた。

 

 はぁ……やはりこうなってしまったか。

 自習前にも語ったように、自習においての修羅場の原因はホロメンに入り込む余地がない、のである。これは、ホロメンが何をしても、風紀委員からは注意喚起できない、ということを指す。

 そうなると芋づる式に、ホロメンが注意されないのに、他の生徒は注意する、という不平等は納得されないため、自習は風紀委員から制限できないのが現状である。

 

 これに関しては、非常にお腹が痛い。胃に穴が空いている。しかも、生徒会長は、余、何も聞いとらんかった余、と仰っていらっしゃるので、大体の責任は俺に来る。これは仕方ない。

 

 やはり、というか、かねがね提案すべきか迷っていた、ホロメンを風紀委員に入れる、というのを提案してみようか。

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