幻想法廷 ~転生裁判官の事件簿~   作:虫野律

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幻想的密室殺人⑤

 ヴァレーリヤに恋愛経験はない。あるのは夢の中での性交の経験だけだ。とりあえず女の身体に変化したのはいいのだが、恋の駆け引きなどできようはずもない。元々小細工が苦手で不器用なところもある。

 したがってヴァレーリヤは真っ直ぐに想いを伝えることにした。

 

「お、おい」メイソンの鍛冶屋の近くで声を掛けた。

 

「……俺、だよな」メイソンは不審そうに言った。

 

「そ、そうだ」なぜか声が震える。「そのだな、じ──」

 

「あんた人間か……?」唐突にメイソンが警戒を顕にする。「この魔力量……」

 

「……」

 

 やはり隠せないか。

 

 こうなる気はしていた。観察した限りでは、〈人間にしては〉という注意書きが付くもののメイソンはかなりの実力者。ヴァレーリヤ程度の下手な魔力操作では、すぐに見破られてしまっても何ら不思議ではない。この距離ではなおさらだ。

 

「……違う」誤魔化すことはできないだろう。だから正直に答えた。「私は淫魔だ」

 

 メイソンが腰に手をやるが、今はいつもの双剣は装備していない。舌打ちを1つ、じりり、と間合いを整える。「何が目的だ?」

 

「……」改めて訊かれるとなんだか言いづらい。

 

(だんま)りか」警戒レベルが上がったのだろう、メイソンの眼光に鋭さが増す。

 

 まずい。

 

 雲行きが怪しくなってきた。分かってはいたが、実際に直面するとかなり焦る。

 

「違う! 私は戦いに来たのではない!」少し早口。

 

「……」メイソンの警戒は解かれない。

 

 や、やばい。今にも戦いが始まりそうだ……。

 

 早く言わなければ、と自身を奮い立たせて、決定的に間違っている気がしないでもないことを口にした。

 

「わ、私はお前に抱かれたいだけだ!」

 

「……は?」

 

 

 

 

 

 

 初めは断られた。けれど自身の状態を話して不器用ながらに懇願すると首を縦に振ってくれた。

 察してはいたが、情に流されやすいところがあるようだ。でも、そこも好きなところだ。何よりそのおかげでメイソンと関係を持つことができた。

 

 しかし、何度も体を重ねてヴァレーリヤの心に多少の余裕ができると新たな感情が生まれてきた。

 それは嫉妬心──独占欲だ。それも並ではない苛烈な。強すぎる愛欲の裏返しなのかもしれない、と朧気(おぼろげ)に理解はしているが、そんなことよりもメイソンに他の女を抱かないようにさせなければいけない。

 

 メイソンの腕の中で眠っていいのは私だけだ。愛を囁かれてもいいのは私だけだ。メイソンに精液を注がれていいのは私だけだ。誰にも渡したくない。絶対に渡してはいけない。

 

 不意に、そして、ちら、と以前フョークラが言っていたことが頭を過る。

 

 ──私たちは恋をしてはいけない種なの。恋した淫魔は皆おかしくなってしまう。一時は満たされても、決してそれが続くことはない。

 

 しかし、そうとは限らないだろう、と思う。なぜなら他の女さえ排除できればヴァレーリヤは無欠の幸福を得ることができる。それだけでいいのだ。フョークラは恋をしたことがないから分からないのだろう。

 

 

 

 

 

 

 雪の降らない夜。

 事を終え、何とはなしに互いの指を絡めたり(ほど)いたりしている時にヴァレーリヤは切り出した。

 

「……なぁ」

 

「ん」聞いていることを伝えるだけの返事。少し眠そうだ。

 

「アイラとは会わないでほしい」努めて穏やかに。

 

「!」一瞬驚いたように小さく身じろぎをした。「気づいていたのか……」

 

 私が知らないわけがない。

 

 メイソンのことはいつも観ている。ヴァレーリヤと出会ってからアイラのことを抱いた回数も知っている。淫魔の感知能力でその量(・・・)も正確に把握している。

 

「なぁ」平坦な声音。「私だけじゃ不満なのか」中途半端に身を起こして瞳を見つめる。

 

 メイソンの黒目が不規則に揺れる。「そんなことはない」

 

「嘘だ」ことり、とメイソンの胸板に頭を乗せる。「もう飽きてしまったのか」

 

「そんなことはない」全く同じ、信用できない言葉。

 

「……容姿なら魔法でいくらでも変えられる」人間形態への変化を調整すればいいだけだ。

 

 もぞもぞと動き、今度はメイソンに跨がる。

 

「ほら」実際に変化してみせる。

 

 背の高い女、低い女、痩せた女、太った女、幼い女、成熟した女。それからそれから。

 

「──」メイソンの眉間にシワ。

 

 何を考えている……?

 

 分からない。

 

「アイラとはもう会わないと約束して」

 

「……」しかし無言。

 

 仕方がない。あまりやりたくはなかったが、他の女を抱かれるよりはマシだ。

 

 ヴァレーリヤがまた変化していく。そして。

 

 メイソンが息を呑む。「アイラ……」呟いた。

 

 薄紅色の髪が視界に入る。不快。

 ヴァレーリヤが変化したのはアイラだ。これならばわざわざ本物のアイラのところに行かなくてもいいはずだ。ヴァレーリヤで済ませてくれるはずだ。

 

「お願いだ」両手を強く握る。「私だけを見てくれ」私だけを、私だけを……。

 

 そう長くはない静かな時が流れてからメイソンが口を開いた。「分かった」

 

 安心感が混じった幸福感が痺れるような渇望へと変わっていく。またしたい。また欲しい。

 

 ヴァレーリヤが行動に移すとメイソンが少しだけ声帯を震わせた。

 

 ──愛してる。愛してる。愛してる……。

 

 ヴァレーリヤが何度も想いを沁み込ませる。アイラの顔のまま何度も何度も──。

 けれど──メイソンの心は見えない。

 

 

 

 

 

 

 愛してると言ってくれた。ヴァレーリヤだけを愛すると約束してくれた。ヴァレーリヤだけを抱き続けると。

 

 それなのに。

 

 蝙蝠形態のヴァレーリヤが夜空に溶ける。風に流される雲の切れ目から、時折、月光が降りそそぐ。

 

 遥か上空にいるヴァレーリヤは、蝙蝠をベースにした高い聴力と淫魔特有の性行為に対する異常な感度で以て、メイソンとアイラの情事を正確に把握していた。

 

「……」

 

 ヴァレーリヤの中で何が切り替わる。

 

 もういい。私以外に欲情するならばもういらない。

 

 愛情の醜い部分──憎しみと執着が心裏を満たしていく。それは瞬く間にヴァレーリヤを愛と快楽の囚人から殺意と悪意の奴隷へと変貌させた。

 

 殺す。お前が(むさぼ)るその女を使って殺してやる。

 

 メイソンが達する。ヴァレーリヤの感知能力はそれを正確に捉えた。

 

 

 

 

 

 

 淫魔には種族共通の能力が幾つかある。変身能力や人間の夢に侵入する能力などだ。それらに個体ごとのスキルが加わったものが、その淫魔の能力になる。

 ヴァレーリヤ特有の能力は、夢の中で性行為をしている時に限りその人間の肉体を操作できるというものだ。この能力を利用すれば、ヴァレーリヤの黒い愛欲を容易に満たすことができるだろう。

 

 雲のない夜、蝙蝠に変身してアイラの自宅に侵入した。この地域の冬は冷え込む。だからどこの家にも暖炉があり、つまりは煙突があるため淫魔にとって都合がいい。

 

 眠るアイラの横──タンスの上に下りる。

 

「……」

 

 僅かにメイソンの匂いがする。しかしどうということはない。

 魔法系スキルを発動。アイラの夢に自身の分身を送り込む。分身はメイソンの形をしているが、深い意味はない。

 ヴァレーリヤが念じると、アイラが、むくり、と身を起こす。寝巻きのまま外に出て、迷いなくメイソンの家に向かって足を動かし始めた。ヴァレーリヤも続く。

 

 

 

 

 

 

 メイソンの家に着いた。まずはヴァレーリヤが煙突から室内に侵入する。そして鍵を開けてアイラを中に入れ、次いで鍛冶工房の隣にある台所から大振りの包丁を取り出させる。

 

「……」目を閉じたアイラがゆっくりと階段を上っていく。

 

 階段が終わった。廊下を進んで何度も訪れた寝室の前まで移動し、音を立てないように慎重に寝室のドアを開ける。メイソンが目覚める気配はない。

 たしかにメイソンの双剣(さば)きは大したものだ。剣士として優秀なことに疑いはない。だが欠点もある。それは気配察知能力。

 しかしこれも基本的にはそれほど大きな欠点とはなり得ない。なぜなら優秀な感知用スキルがあるからだ。ただ、このスキルも〈メイソンが味方だと認識した存在〉と〈メイソンに敵意を持たない存在〉が対象から外されるという厄介な性質がある。

 

 ヴァレーリヤとアイラのことは味方と考えているのだろう、結論として睡眠中のメイソンは2重の意味──気配察知能力の低さとスキルの性質──で2人に気づけない。自身に向けられた重い殺意を認識できない。

 

 アイラが逆手に持った包丁を構え──止まる。理由は分からない。きっと取るに足らないこと。

 

「……」

 

 再度、念じる。強く、強く。

 

 そして、月の光に耀く凶刃が──振り下ろされた。

 

 

 

 

 

 

 翌日にはメイソンの死亡は発覚した。しかし淫魔の関与を疑う者はいないようだった。

 ヴァレーリヤの目論見どおりアイラが最も強い嫌疑を向けれている。そうなるように灯りの漏れる窓を叩いて目撃者を作った。これでアイラは理不尽な現実に絶望しながら死んでいくだろう。

 

 宿屋の窓から飛翔する。

 今日も淫魔の義務をこなした。明日は男から精液を奪わなければいけない。

 いつも休んでいる森の木を目指して羽を動かす。

 

 ヴァレーリヤの精神が、恋をする前の淡白なものに戻るまで時間は掛からなかった。メイソンの体温が下がり切るのとほとんど同時くらいだろう。

 今のヴァレーリヤがやるべきことは、繁殖期特有の欲求に従って精液を集め、女に流し込むことだ。それ以外は考える必要はない。

 

 しかし、どうしてか心の片隅に甘い痛みを伴う異物感がある。

 けれど、詮無(せんな)きこと。そんなふうに思う。

 

「……」

 

 森に入った。もうすぐだ。

 

 早く眠りたい。疲れたんだ。

 

 

 

▼▼▼

 

 

 

 空が(しら)み始めている。

 ヴァレーリヤは無表情のまま語っていたが、内心では様々な感情が渦巻いていたように見えた。淫魔と人間は違うのだから、俺の価値観による推測はまるっきりの見当違いかもしれないけど。

 

「話してくださり、ありがとうございます」

 

 助かったよ。これでより自信を持って判断できる。

 

 まるでここではないどこかを見つめているかのようなヴァレーリヤからは、肉体的な、というよりは精神的な疲労が(にじ)んでいるように思う。

 

「……いつだ」ヴァレーリヤが小さな声で問うた。

 

 処刑のことだろう。

 

「現時点では1週間以内ということしか決まっていません」

 

「そうか」安堵も落胆も窺えない。

 

「……」

 

 仮にここが現代日本で、かつヴァレーリヤの話が真実ならば、心神喪失や心神耗弱(こうじゃく)あるいは期待可能性を欠くとして有責性を否定し、無罪判決を下したり必要的な減刑を行うこともあり得ただろう。

 刑罰を科すには被告人に責任能力があることが必要だ。刑法上の責任能力とは〈善悪を理解して判断できること〉だけでなく〈その判断に沿った行動を取れること〉をその要素とする。

 つまり、ヴァレーリヤの場合、種族特性が判断能力を減衰させ、また、行動の制御を困難にしていると解釈する余地があり、したがって責任能力が否定又は限定される可能性があるということだ。期待可能性(適法な行為を選択できる状態や情況)という観点からも有責性に若干の疑問が残る。

 

 しかしここは日本ではない。日本とは別の意味で残酷な異世界だ。ヴァレーリヤは必ず死刑にしなければならない。俺が殺さなければいけない。

 

 カーテンの隙間からぼんやりとした光。

 

 

 

 

 

 

 ダーシーの執務室。

 

 メイソン殺害事件の真相を説明し終え、裁判の結末を報告する。「以上の捜査結果を真実と認めた騎士ハリエット・ストラットが、アイラに対する起訴を取り下げたことを受け、決定により公訴棄却(こうそききゃく)としました」

 

 要するに裁判を打ち切ったということだ。

 今回のメイソン殺害は、情況証拠とヴァレーリヤの自白から彼女を真犯人と見て問題ないだろう。したがってアイラの裁判をこれ以上続ける意味はない。

 

 ほとんど間を置かずにダーシーが言う。「淫魔の処刑法は?」

 

「公開の斬首刑を3日後の午後1時にグラスード広場にて行う予定です」

 

 ハイヴィース王国を始め人間の国の多くは、見せしめ(犯罪抑制)やエンターテイメントとして公開処刑を利用している。

 特に今回の場合は人間の敵で絶対的な悪とされる魔族の処刑だ。クライトン伯爵家の権威をより確かなものにするためにも必ず衆目に首を晒さなければならない。

 気分のいいものではないが、そんな個人的な感情を伝えたところで、〈だからなんだ? それは公開処刑のメリットを上回る理由にはならない〉と言われて終わりだ。

 

 権力のない新人裁判官1人にできることは限られている。拷問と身体刑を回避できただけ幸運だったと今回は納得しよう。

 

「執行は?」ダーシーが問う。疑問というよりは確認だろう。

 

「私が執行します」

 

 ヴァレーリヤの管理と処刑を一任してほしいと頼んだ手前、俺がやらないといけないはずだ。

 

「よろしい」決して大きくはないのに明瞭な声。「他に何かあるか?」

 

 事件の背景を説明する際に魔界の情報も伝えたし、あとは特にないかな。

 

「ご報告は以上です」

 

「では業務に戻れ」

 

「はい。失礼いたします」

 

 ドアの前でもう一度、失礼します、と断ってから退室する。

 

「ふー」廊下で一息。

 

 

 

 

 

 

 城内にあるライラの部屋の前までやって来た。ノックする。

 ややあってからドアが、そろり、と少しだけ開けられた。ライラが隙間からこちらを窺う。

 

「こんにちは。お願いがあって来たんだ。今、大丈夫か?」

 

「(!?)」ライラが震えだした。

 

 これはあれかな。密室に男(他人?)と2人っきりになるのが恐い的な。性的な意味なのか対人恐怖的な意味なのかは分からないけど。

 

「もう昼御飯食べた?」今は午前11時30分くらいだ。「まだなら食べに行かない? 俺が出すよ」

 

「(!?!??)」

 

 店内なら人がいるからいいかなって思ったんだけど、ライラは余計にガクブルし始めた。

 

 どうすればいいんだ……。

 

 しかし不正解ではなかったらしい。

 

「(……じ、準備し、まっしゅ)」ぱたり、とドアが閉じられた。

 

 

 

 

 

 

 城下町にある最近流行りのお店……ではなく、大通りから離れた小道の先にある料理屋──ほとんど客はいない──の隅の席にて注文を済ませ、話を切り出す。

 

「今度、俺が斬首刑を執行することになったんだ」

 

「(……)」ライラから相槌はないが、聞いている雰囲気ではある。

 

「それでお願いなんだけど、斬首のコツを教えてくれないか?」

 

 斬首にはそれなりの技量が要る。聞いた話では、頸椎(けいつい)と頸椎の間を正確に狙わないと上手く切断できずに何度も切りつける羽目になるらしい。

 それはごめんである。なのでプロに教えてもらおうというわけだ。

 

「(……あの)」ライラが口を開いた。「(あの、私は解雇ですか……?)」

 

 あー、そう解釈するか。

 

「違う違う。今回は例外だよ」

 

 ライラの顔に幾分か安堵の色が浮かぶ。「(わ、分かりました。お教、えします)」

 

「ありがと。助かるよ」

 

 料理が運ばれてきた。食べようか。

 

 

 

 

 

 

 処刑の日。たくさんの観衆の視線が一点──(やぐら)の上で断頭台に拘束されたヴァレーリヤに集中している。好奇心と悪感情と愉悦が混じり合った目だ。

 

 場に独特の熱が充満する中、ヴァレーリヤに問う。「最期に言い残すことはありますか」

 

「……ない」

 

 言葉どおりだとは思えないが、この場でそれを指摘する理由はない。

 

「……それでは執行します」

 

 ヴァレーリヤの首を触って頸椎の繋ぎ目の位置を確認し、斬首刑用の剣──先端の尖っていない斬るためだけの剣を振り上げる。人の放つ湿った熱が、冬の乾燥した冷たい風を追い越してゆく。

 

「……」

 

 剣を振り下ろす。肉を裂く僅かな抵抗を感じたが、それも一瞬のこと。緩衝材として断頭台に備え付けれた丸太に剣が食い込み、衝撃が手から腕へと流れた。

 

 切断された頭部がころころと転がる。歓声。

 しかし、まだ俺の仕事は終わっていない。切断面から噴き出す大量の血液の生み出す温い鉄の(にお)いが嗅覚を刺激するが、顔はしかめずに頭部に近く。

 拾おうとして、中途半端に瞳が開かれていることに気づいた。瞼を下ろしてやる。そして、ヴァレーリヤの髪を掴んで高く掲げた。

 

「おおー」とも「わぁー」ともつかない今日一番の大歓声が巻き起こる。

 

 不意にヴァレーリヤの口が動き出し──という妄想。しかし赤い肉から(のぞ)く骨の白さは妄想ではない。

 

 

 

 

 

 

 正式な裁判官として初めて担当した事件は、なんとか終わらせることができた。

 しかしのんびりと感傷に浸ることはできない。我がハイヴィース王国クライトン伯爵領は、日本のブラック企業にも勝るとも劣らない労働環境なのだ。

 大体、法廷で裁判を行い、現場で捜査をし、さらに様々な書類を作成する事務仕事までしていたら労働時間は長引くに決まっている。俺の場合はこれらに加えてスキル──〈法令魔法(ファンタスティックロー)〉の訓練もある。休む暇などないのだ。ないのだ……。

 

「なぜ自分の部屋のように(くつろ)いでいる?」俺の部屋のソファでだらけるハリエットに素朴な疑問をぶつける。

 

「今日は休みで暇なんだよね」

 

 それは答えになっていない。

 

 しかしハリエットに改めて答えるつもりはないようだ。「ところでさ」と軽い調子で切り出した。

 

「なんだよ」

 

「私に淫魔を見張らせてる時にライラちゃんとデートしてたでしょ」私、知ってるんだよ、と微笑む。

 

「……黙秘権を行使します」

 

「私、知ってるんだよ」ハリエットが同じ言葉を繰り返した。変わらず微笑んでいる。

 

「……」

 

 俺は自白した。

 

 

 

 

 




もうちょいマシにするには、どうすればよかったのでしょうか……。
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