side:ハジメ
私は恵里ちゃんと零士くんと一緒に図書室に本を読んでいる。私は錬成士に関しての本を中村さんは魔法についての本を零士くんはトータスについて本を読みながら私はどうしてこんなことになったのか思い出していた。
訓練が始まってから二週間、二人に名前呼びを許可してもらった。零士くんの身体能力のすごさに訓練官の人が教えることはないと匙を投げ、恵里ちゃんは魔法に関しては異常なまでの上達していた。私はステータスはこんな感じ
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南雲ハジメ 17歳 女 レベル:2
天職:錬成師
筋力:15
体力:15
耐性:15
敏捷:15
魔力:15
魔耐:15
技能:錬成[+鉱物系鑑定][+高速練成]言語理解
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一つだけの武器である錬成を寝る間を惜しんで磨き上げ、派生技能を二つほど手に入れた。
それでも天之河くんのステータスの方が高い、ちなみにこんな感じ
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天之河光輝 17歳 男 レベル:10
天職:勇者
筋力:200
体力:200
耐性:200
敏捷:200
魔力:200
魔耐:200
技能:全属性適性・耐性・物理耐性・複合魔法・剣術・剛力・縮地・先読
高速魔力回復・気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解
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レベルもステータスも遥かに差があり、しばらく気分の晴れなくて白崎さんや八重樫さんに心配されてたなぁ、と思い出していた。
キャーっ!! なんだっ!?
『っ!?』
何事!?と思わず声のした方向に向いてしまった。
「慌てないで!冷静に!」
司書さんが突然の出来事で騒ぎ出した図書室の中に人達に対して声をあげる。話の内容は冷静になって避難しようとするものだった。
「恵里、ハジメ、今の時間帯は訓練開始の時間近かったよな」
「「!?」」
確かに!と思い返してみれば悲鳴の中にはクラスメイトのものもあったと思う。頭によぎるのは白崎さん、八重樫さんの顔。
「助けないと!」
「「わかってる」」
私がそう言えば零士くんと恵里ちゃんが同じタイミングで返事をする。
「待ちなさい!」
司書さんがそう言うがハジメ達は止まらない。
「どうして悲鳴が聞こえたんだろう?」
「それは僕も思った。王国には外からの大結界があって割れてないと言うことは外からの襲撃じゃなさそう。」
「考えられるのは魔人族に洗脳でもされた人間族のものが暴れているか。あるいは結界を無視するアーティファクトか魔獣でも向こうにあるか、またまたぽっと出の例外かまあ、例を挙げればきりがないね。」
もし2番目がそうなら王国いや人間族は惨敗するだろうとだけわかる。訓練所に行けばそれもわかるだろう。
訓練所に着いた瞬間に血の匂いが漂う。不幸中の幸いかクラスメイトたちは一部を除いて早々に退散したようで騎士団の人と天之河くんたちがいわゆる魚人たちの撃退をなんとかしていた。
魚人たちは頭は完全に魚だが体は人がベースになっており、魚鱗でできた鎧に剣や槍を持っている。状態は天之河くんたちが劣勢に立たされ、騎士団の人たちも頑張ってはいるが魚人が地面が水のようになり泳いで奇襲したり、水を操ったりしている。死人は出てないが重傷だ。
血の匂いと状況の悲惨さに腰を抜かしかけるがなんとか持ち堪えてどうするべきか必死なって考える。一緒に戦う?無理だ足手まといにしかならない。重傷者を遠くに避難させる?無理だどうやっても気付かれる。どうしたらいい!?
必死に頭を回していて気づかなかったが零士くんがナイフを持って魚人の一体に投擲した。投擲されたナイフは魚人頭を容易に貫き、他の魚人が聞くのが嫌な声で叫び声をあげる。耳を塞いでいる間に恵里ちゃんがなんらかの詠唱をして他の魚人を燃やす。零士くんはこちらを見たあと、顎を使って指す。惹きつけるから行けということだろう。
気遣いを無駄にしないためにも零士くんたちの側を離れて魚人に気づかれないようにしながら救助しようと試みる。もちろん地面から飛び出すことなども想定して背中には冷や汗がびっしり張り付いていた。
気づかれないように祈りながら一人ずつ魚人のいない場所を探しているといつの間にいたのか横に馬ほどの大きさのいわゆる西洋のドラゴンがいた。ドラゴンは尻尾で背中に怪我人を乗せ、その眼を私の方に向けていた。ドラゴンの存在に驚いたがすぐにドラゴンに咥えられどこかに運ばれた。
side end
「さて、どう料理したものか」
零士はそう呟いて魚人らを見る。魚人らは光輝達など目に入らないほどに零士を警戒している。
『おっと?久しぶりに出番かい?』
《大暴れ?大暴れ?》
ダハーカに八つ首がそう聞いてくる。零士は暴れた後の面倒ごとが頭に浮かぶものの即座にそんな考えを断ち切る。考えて後悔するぐらいならせめてやって後悔する
「あぁ、久方ぶりの大暴れだ。気合を入れるよ!」
『応!』
ならばよし、向かってきた魚人の猛攻を捌きながら日傘を彼方に葬り投げ即座に自身に埋められた星と本能を解放する。
「
それは己が星を無尽蔵に使う宣言にしてこれより始まる蹂躙劇のゴング。
零士の両腕が肩から変質する。両肩にはそれぞれ苔の生えた蛇の頭が肩を守る鎧になり八つの蛇の尻尾がその蛇から伸びてくる。それはさながらマントを思わせる。両腕は龍の鱗にも蛇の鱗にも見えるものが現れ、さらにその上から昆虫のように外骨格を形成する。それは両手も同じで爪は獣のように鋭く伸び、手の甲にこれまた蛇の頭を模したものが施されているがこれにはなんらかの印文が刻まれている。
脚部にも変化があり、これまた龍にも蛇にも見える鱗に太ももには機械であるスラスターが内蔵されている。足は靴が破壊され、鳥のようなものに変化する。
背中には三対六翼の機械的な龍の翼を模したロボットアニメに出てきそうないわゆるフ○ンネルが浮遊していた。尾骨からは三つの蛇と思われる巨大な機械仕掛け尻尾が生え、尻尾の先には鋼鉄で出来た穂先がある。
最後に頭部と胸部は胸部には某3分戦士と同じく宝石らしきものが埋められている。目はアルビノの赤い目が蛇の瞳孔のように縦に細くなり、白髪は腰に当たるまでに伸びた。
「なんだその姿は!?」
メルドは零士の変化に驚愕のあまりそう叫び、クラスメイト達も零士の変化に驚愕している。だが、恵里と光輝は驚いた様子は見せなかった。
零士は周囲の視線などを無視して眼前の敵に突っ込む。
マントを思わせる八つの蛇の尻尾が自動で魚人を捌き、手の甲の蛇の頭から魔力でできた刃が発生し、魚人を一刀両断した。魚人もただやられているわけではない。地面を水のように潜水し、奇襲を仕掛けるが零士は分かっていたかのように尾骨から生えた尻尾で迎撃する。
魚人はたまらなくなって地面を水のようにして逃走する。しかし、無駄だ、蛇遣い座の冥王からは逃げられない。ニ対の鉄羽を背中にくっついてロケットのような形状に変化し、太もものスラスターも利用して追う。泳いで逃げてはいるがそれまた無駄、零士は腕を変形させ、キャノン砲のようにして地面に対して向ける。
索敵、発見、標的に合わせ、砲撃
濡羽色の魔力光が砲門に収束し砲撃が起こる。地面が抉れ、魚人の血肉が舞う。幾つかの建物が損害を受けるが知った事ではない、ぶち撒けろ。
その美貌は氷のように冷たい視線と合わせて感情を感じさせないまるで殺戮マシーンだ。腕を元に戻し再度索敵する。ーーー発見、念のために周囲を散開させていた一対の翼によって索敵範囲を広め、発見した。上空を舞い、敵のもとに向かう。
「なんなんだ、一体?」
メルドの呟きに心の中で騎士団とクラスメイトが同意した。
訓練所近くの建物の中で香織と雫は逃げていた。武器がないからではない、相手に勝てないと確信したからだ。
香織と雫が逃げている魚人は他とは一線を画したモノだった。2メートルちょいはあるだろう大きさにオーガと間違えそうなほどに筋肉が強調されている。しかし、その上からまるで蟹のような赤い外骨格が全身を覆っていた。手も蟹のようなものと水掻きのついたものの四つの手を持っていた。頭部を他の魚人とは違い蟹の頭になってまるで甲冑だった。
そして何より体の至る所に血が付着していた。
魚人は次元の歪みから降りてきた鱗から発生したものだ。メルド達が相手していたのは生まれたばかりの子供、言ってしまえば稚魚だった。
香織達が逃げているものは多くの騎士団、王国直属の魔法使いなどを殺し、その遺体を食らって栄養を蓄え、魔法や物理に耐えることに特化し成長した。名付けるなら『蟹魚人』と言うべきだろう。その硬さは成長したばかりで最も柔らかい時でも騎士団の中で上位に位置するものが魔法を本気で使った剣を容易く弾いているといえば簡単にわかるだろう。
雫もアーティファクトの剣が簡単に弾かれ、思い切り蟹の腕を叩きつけられ、香織の回復魔法によってなんと怪我はマシになっているが骨の何本かは折れてしまっている。不幸中の幸いか動き自体は外骨格の重さもあって鈍い。
「雫ちゃん大丈夫!?」
「えぇ、なんとかね。一体なんなのよっ!」
香織の質問に叫び混じりの返答をする雫。召喚された者の中でもトップクラスの素早さを誇る雫だが実践経験がなく痛みに慣れてないのもあって受けたダメージを庇って自慢の速度を発揮できていない。それでも咄嗟に逃げれているのは流石と言ってもいいだろう。
彼女達が知るはずもないが魚人達が現れたのはすぐ前のこと時間として30分も満たない。魚人達の真に恐ろしいのはその成長スピード。自身の外敵を殺し、喰らい、取り込んで進化する。今まで受けた経験に基づき自動で進化するがその成長とそれによって得た特性はあまりにも強力無比だった。
蟹魚人も進化してそれなりの量の獲物を喰らっている。本来進化する為にはもっと必要だが進化ではなく最適化なら問題ない。つまりどうゆうことかと言うと
バァンッッ!!
音を立てて廊下を粉砕しながら駆ける蟹魚人、その姿を大きく変わっていた。
全て甲殻の強度を下げることで軽量化し、四本あった腕は日本の鎧を禍々しくした2本の鉤爪のある両腕に変わり、背中には頭部から吸った空気を排出する排出口が新たに生成された。足裏にも生成されいるそれは常時大量の空気を吸い、取り込んだ魔力を使い増幅し、一気に排出することでスポーツカーじみた速度を出していた。頭部は蟲の様な形状に変化し、ギロリッと二匹もの獲物を捕らえる双眼は黒く、醜悪な本能に満ち満ちていた。
その姿を見た二人の少女達は実践経験の無さもあり、硬直してしまう。それは戦場では悪手だ。
「……えっ?」
「…………香織っ!!!」
魔力に特化し進化した個体ではない蟹魚人は今まで喰らったモノの経験から魔力を多く持っているだろう少女を一瞬のうちに獲物とし喰らいて取り込もうと、スピードを活かして捕らえた。
あまりの速さに呆気にとられた香織は直ぐにやってきた衝撃にアーティファクトである杖を離してしまい、地面に叩きつけられる。遅れて雫も反応し、飛ぶかの様に蟹魚人の元に向かう。
「コフッ、雫ちゃん、逃げて……」
「香織っ!!離しなさい、この!!」
血の泡を吹く香織に雫は冷静さを捨てて、鍛え抜かれた技を続けて叩き込むが蟹魚人は全く反応をせずに香織の顔を観察し、嗤った。
香織の頭めがけて口を大きく開けて喰らおうとする瞬間に
ビュンッ!!
濡羽色の閃光が蟹魚人の横っ面を打ち抜いた。
「大丈夫?」
トンっとこの場には似合わない軽さで二人の少女にそう聞く零士。その手には香織がいわゆるお姫様抱っこの状態で抱かれている。蟹魚人は六翼の機械羽に切られ撃たれと距離をつけられる。
零士は緑のカードを手に取り次の瞬間それは青い液体が入った瓶に変化した。自身の口に含んだ後に些か強引に香織にキスをし、口に含んだ液体を流し込む。
「んっ!?」
コクコクと飲んでいく香織、意識が鮮明になったのか自身の状況を確認した後赤面し固まる。まだ気づいてはいないが惚れている人物にいきなりこういう行為をされたら誰でもこうなるだろう。
香織の反応を確認した零士は優しく手を離し、雫の方にも青い液体の入った瓶を投げボーと惚けていた雫がアワアワとそれを受け取る。学校では見られなかった姿に思わず小さく笑みを浮かべる。
「白崎、ファーストキスだろうけどごめん。八重樫、それを飲んで白崎と一緒に避難してくれ」
「え、えぇ」
雫は零士の姿やいきなりの超展開に思考が麻痺していつもなら問い出しているはずだが今は思考停止して何も言わないでいる。
ドォンっ!!
空気を一気に排出して蟹魚人が六翼をなんとか弾きながらこちらにやってくる。
「さしづめ、進化体ってところかな」
「危ないっ!?」
蟹魚人はその剛腕を零士に力強く振り下ろし香織はその景色を認識した瞬間再起動してそう叫ぶが零士は片手で受け止めた。
「「!?」」
「軽いな」
香織と雫は驚愕のおまり何も言えなくなるがそんな彼女達の元に四翼の翼がやってくる。翼が彼女達の周りを円を描く様に飛び回る。そして濡羽色の魔法陣が発生し、彼女達は翼の描いた魔法陣がトータスには存在しない言語、方陣の形に再度驚愕した。次の瞬間彼女達の姿は消えていた。
「ダハーカ、ありがとう」
『なんてことはねぇよ。それより……』
ダハーカが転移に使った四翼、蟹魚人の対処に使用していた二翼合計六翼が零士の元に戻った。蟹魚人は香織達が消えたことに怒りを込めて叫ぶと零士の元に飛びかかった。
「たしかに、成長スピードもその身体能力も厄介だけど」
蟹魚人が零士に右の拳を叩きつけようとする
「隙だらけだよ」
振り下ろされた拳を容易く避けて両膝、左肩の関節に濡羽色の魔力刃で振り下ろした。それは魚人に向けたものと同じではなく……
「スラッシュ」
魔力刃に超振動波を乗せ、さらにダメ押しにスキルを使用する。
それの結果は簡単、一刀両断に他ならなかった。零士の横を転げ落ちる蟹魚人はその激痛に苦悶の叫びをあげるが断面から泡が吹き出し即座に生えてきた。
「やっぱり再生した」
『再生速度が速いな』
蟹も腕が切られれば再生する生き物ではあるがこいつもその特性を引き継いでいる様だ。
『なぁ零士、驚愕の真実なんだが』
「魔石がないし魔力がない」
『なんだ、わかってたか』
ダハーカはつまらそうにそう言い、零士は憤怒に染まった蟹魚人の歪な顔を見て右手を黒が纏う。零士の変質化した肌から発生した靄は零士の変化した右腕を覆い見つめれば飲み込まれそうな漆黒の右腕に変化する。それを見て蟹魚人はおかしな反応をした。
驚愕するのは変ではないがそのあとまるで喜ぶかの様に零士の元に飛び込んだ。零士は飛び込んできた蟹魚人に首を傾げるが横に避けて蟹魚人の頭部を黒い鉤爪で軽く引っ掻く。
その後、蟹魚人は地面に受け身などをとらずに一瞬で絶命した。
「後は王国の仕事と」
翼の一つが回収していた日傘を差しながら切った蟹魚人の死体と左腕に両足を持って移動する。
「恵里はどうかな?」
『問題ないっしょ』
恵里:side
「多いなぁ」
結構な量を殺したと思うけどそれでも多い、二十はいるかな?
「ハァ」
後で色々言われるだろうけどこのままじゃキリがないんし零士が使ったんなら僕もいいよね。
「
首にかけている白銀の十字架と、紺の剣のネックレスを出して呟くその瞬間僕の周囲に風が吹き荒れ、ネックレスがその形を変える。白銀の十字架は翼の持つ白馬の意匠が施された聖杖を右手に、白銀の右腕のみの聖鎧に、紺の剣は身体を覆えるほどの大きさを持つ一角獣を描かれた大盾を携えた螺旋状の突撃槍を左手に、上半身を覆う騎士風の戦鎧に変化した。
その変化に魚人はなんともなかったかの様に襲いかかって来る。
……やっぱり『恐怖心』がない?本来なら急激な変化などは少しは恐怖心を抱くものだけど
「怖がってる味がしない」
舌を少し出してそれを確かめる。零士と出会ってから手に入れたこの体質は他人の感情を味覚にして理解できる様になっている。美味しければプラスの感情に不味ければマイナスの感情にといった感じになる。その中でも恐怖心はかなり特別な味でなんて言うか苦くて水っぽいものを食べている感じになるのにこの魚人達からは何かを探している様な焦燥のみがわかる。……あまりいい味じゃないから
「一気に!」
片付ける!!と意気込んで左手に持った突撃槍が回転し振るえば、発生したエネルギー波が魚人を肉塊にする。右手に持った聖杖を振るえば白銀の光が僕を守るかの様に展開させる。それを確認した後にすぐさま横に飛んだ。
「殺意、隠せてないよ」
僕のいた場所に殺到する数多の触手、それは地面の中から襲いかかっていた。触手がこちらに向かってきたけど白銀の光が守っているので意味はないし……殺意の味の濃い場所はわかった。
突撃槍の形状をよりコンパクトに、より軽くに変化したそれは言ってしまえば盾付きのスナイパーライフル。
試しに撃てば地面から勢いよく何かが飛び出してきた。
その姿は全体的に細く、毒々しい紫色でいわゆる紳士風の姿で紫色の結晶が身体を覆い服の様な形状をしている。片手は地面に繋がっており、おそらく奇襲に使ったのはあの触手で間違いない。
頭部はタコの様に膨らんでおり、口は鋭い牙が覗いている。
「さて、気を引き締めるよ中村恵里」
自分に対してそう告げて構える。相手ーーー仮称でタコ男とでも名付けようかな?タコ男も触手を戻し、体術の構えっぽいのをしている。
先手を取ったのは僕だ。
変化した突撃槍を元に戻し本来の使い方である突撃をする。もちろんタコ男がそれを受けるわけもなく足の触手を使い跳躍をする。ならばこちらをと聖杖を変形させ、まさに聖剣と呼ばれるほどに神々しいものに変化させ、軽く振るえば足に白い翼が出てくる。
それを使い上空を飛翔し斬りかかる。タコ男も結晶の鎧を変形させ、背中に穴を生成、そこから触手を出し、紛い物とは言えど翼を形成した。両手も触手化し結晶を纏うどうやら結晶は奴の体から発生する様だ。纏った結晶はまさに大剣の姿をしており両手に纏うことで接近戦をすることができる様になっている。
どうやら向こうも剣で戦うつもりの様だ。油断はせずに両手を力強く握り剣を振るった。
タコ男は人間からかけ離れたリーチから放たれる結晶の大剣、あの結晶は奴の毒から生成しているようでまともに喰らうのは危険だろう。だけど僕は元々後衛職、魔法を用いれながら的確に剣を叩き込む。
まだ星具の能力を全て出しているわけではないけど相手の能力値 ステータスは白兵戦の出来る暗殺特化型と見たそれと能力は万能型に近いが使用する者のせいで全てを出せていない気がする。
恵里の考えは大正解。
タコ男の能力は体内から生成した毒を結晶などにして体外に形成すると言ったもの。零士が戦闘した蟹魚人が剛ならこっちは柔、あらゆる方面にできるが故に実践経験の浅いタコ男には完全に扱いしきれていなかった。それでも喰らえば苦痛で悶え死ぬことになるだろう。
能力値 ステータスが暗殺特化なのもこの状況に追い風だ。タコ男の基本戦術は死角からの
それでも王国最強のメルド・ロギンスとなら圧倒できるだろう。これで能力値 ステータスも白兵戦特化型ならおそらくこいつだけで国は滅ぼせるポテンシャルを秘めている。
「さぁ、トドメ!!」
僕が斬りかかるとタコ男は自爆した。
「はっ?」
あまりの事態に硬直するも即座に突撃槍を変形し連射可能なマシンガンに変化して肉片をいくつか撃ち抜くがタコ男は肉片になりながら落下し地面に当たり、地面を潜る。
「まっず!?」
まずい、まずい逃げられる。高く飛んだのがまずかった!!
それでもエネルギー波を撃ち続けるが気配は消えた。
「久々に戦って腑抜けたかなぁ。逃げられたッ」
side end
星具
零士達が最初に転移した世界の特殊なアイテム。魔力の消費などが一切なく、星霊契約によって使用者を決める。星霊は意識の強いものは一部だけで他は機械的なものになっている。契約が解かれない限り星具を奪われても契約者の元に自動的に戻る。
使用者
零士:蛇遣い座
最初は『自身の能力値を時間と共に上昇する能力』だったが異世界から地球でいくつかの星具を元に改造され、地球で封印されていたアジ・ダハーカと八岐大蛇を組み込まれている。他にももう一体いるが……
能力は元々あったものもあるが魔力の運用のほかに様々な視点から身に纏う装備型ではなく、身体と完全な同一を果たす完全融合型になっている。
恵里:ペガサス座、一角獣座、???
異世界から地球に持ち込まれた星具。
ペガサス座の能力は白銀の素粒子の生成と操作でこの素粒子は翼にするなどできる。身に纏う装備型
蛇遣い座では翼の製作と操作のベースになっている。
一角獣座は特殊なエネルギー波を発生することができ、斬撃のようにしたら、レーザーのような形状に変化できる。形態変化も可能で全方位武装 オールレンジ。ペガサス座と同じく装備型
蛇遣い座では形態の変化や翼のレーザー砲のベースになっている。
もう一つあるが今は秘密です。
珍しい完全融合型