千里の果てにあるものは   作:匿名

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炎上都市

光が晴れるといつの間にか炎が弾ける街にいた。ここは冬木か?これはまた、随分と面白い場所に飛ばされたものだ。というか、冬木にあるこれは──聖杯か?となるとまだ聖杯戦争中か?

 

「とりあえず合流するか──Set

 

魔術回路を開く。千里眼が活性化し、探しているものを見つけ出す──ちっ、なかなかに遠いところにいるな。面倒だが走ろう…かと思って、首にかけた金の鍵を掴む。この中に入れたというか貰ったあれを使おう。

 

「ギルギルマシーンだっけか」

 

黄金かつ目が痛いほどに純欄に装飾が付けられていながらも上品さすらも感じる金色の二輪車──英雄王が現代で乗り回していたバイク、その名をギルギルマシーンと言う。名称については何も言うな。もうそういうものだと納得するしかない。

 

「エンジンよし…んじゃ、行こうか」

 

ブゥン!と鈍い音を響かせ発進したそのマシンは──一瞬で時速100キロを軽く超えたスピードで走り出す。

 

「!?せ、Set!!

 

それに慌てて魔術で体を防護し、千里眼を全力で使用して前の障害物や骸骨兵…らしき仮想敵勢力を避け、時には轢き飛ばしながら目的地に向かう。そして、目的の場所である藤丸立香、マシュ、そして所長であるオルガマリー・アニムスフィアのいる場所に辿り着いたついでに敵勢の存在らしきサーヴァントを吹き飛ばす。

 

「うわぁ!?」

 

「無事か、藤丸立香。それにマシュと所長も無事だったのか」

 

彼らには千里眼のことを話していないため、無事なのを安心したていで話す。少なくともここで話すことではないだろう。どこであの()()()()が見ているかもわからん。

 

「あれは?…聞くまでもないな」

 

「薄明悠人!?なんであのサボり魔がここにいるのよ!」

 

「サボってたからあの爆発に飲み込まれなかったんだよ──邪魔だ、下がってろ。マシュ、やれるか?」

 

「え?…いえ、分かりません。私があのサーヴァントに勝てるかどうかは…」

 

「そうか…なら、アレは俺が何とかしてやる。それを見た上で考えるんだなSet!

 

背後に黄金の波紋が浮かび上がると共に一つの剣をその中から引き抜く。英雄王の蔵の中にある宝剣の一つだ。宝具ランクでいえばDクラスの宝具だが、この武具は絶対に壊れないという特性と魔物殺しの力を持つ。目の前にいるシャドウサーヴァント──メドゥーサにはよく効くだろう。…まあ、だからといって勝てると決まった訳では無いのだが。

 

「…何者か分かりませんが、死になさい!」

 

「悪いが、ここで死ぬ気は無い。死ぬのはお前だ」

 

千里眼を駆使してメドゥーサの攻撃の全てを受け流し逆に攻撃を入れる。…やはり、大分弱くなっているな。シャドウサーヴァントくらいならば倒せそうだな。

 

「本来の貴女であれば俺など一瞬で殺せただろうがな。サーヴァントの絞りカスでしかない貴様に負ける道理などない」

 

「貴様ァ!」

 

怒り狂った声を上げながら凄まじい速度でこちらへと駆け寄ってくるメドゥーサ。それに合わせて一歩下がり──ある方向へ目配せする。目配せした先でニヤリと笑う気配と同時に先程まで俺がいた地点に辿り着いたメドゥーサが地面から発生した炎によって焼かれる。

 

「がぁぁぁぁ!?」

 

「さらばだ、メドゥーサ」

 

剣をメドゥーサの首目掛けて振り抜き、首を跳ね飛ばすとふぅと溜息をつきながらそちらを見る。

 

「よお坊主、いいタイミングの援護だったろ?」

 

「…ええ、助かりましたアイルランドの光の御子。援護と言うには荒々しかったですがね」

 

杖を持った男──アイルランドの光の御子、クランの猛犬たるクー・フーリンが笑いながら言うが、あまりにも荒々しすぎやしないだろうか?まさか俺の足元にルーンを仕込むとは思わなかった。

 

「槍はどうしたんですか?」

 

「あー…それはあれだ、クラスのせいでな。今回の俺はキャスターなんでな」

 

キャスター?俺が見た聖杯戦争ではランサーだったのだが…そこら辺は特異点とやらのせいか?それとも何か混ざっているからか?

 

「何はともあれ助かりました。ありがとうございます、キャスター」

 

「良いってことよ。お前、現代の人間にしてはやるみてぇだしな」

 

「まあ幾らでも学ぶ機会はありましたからね」

 

主に過去を閲覧すれば幾らでも。魔術も訓練も何もかも見れるのだから幾らでも鍛錬方法はある。そこから勝手に学ばせてもらっただけだ。

 

「とりあえず、他のマスターの所に合流しますか?」

 

「おう、そうすっか。…ったく、こいつとあの嬢ちゃんの戦闘を見て協力するか決める気だったんだがなぁ…」

 

「それは失礼。ですが、幾らでも見る機会はありますよ──嫌でもね」

 

「そうかよ!かー!おめぇさんみたいな凄腕の魔術師の言うことは大抵当たるから嫌なんだよなぁ!」

 

二人で会話をしながら藤丸立香たちの所へ向かう。すると、唐突に呆れたようなロマンの声が聞こえた。

 

『ハルトくん!生きていてくれて良かったけど、あまり無茶はしないでくれ』

 

「悪かった…だが、これでわかっただろう?マシュ。アレはただの残滓──絞りカスに過ぎん。今のお前なら倒せるさ。戦い方はお前の中にいる奴の経験が残ってるだろうしな」

 

こんな憶測らしく話しているが、この特異点の最後までには宝具を使えるようになるのを知っているのだが。

 

「はいっ!…ところで、そちらの方は?」

 

「ん?おお、俺はクー・フーリン。キャスターのサーヴァントだ」

 

そう笑っていうキャスター。

 

「クー・フーリンですって!?ケルトの大英雄じゃない!」

 

「所長、知ってるんですか?」

 

「なんであなたは逆に知らないのよ!」

 

「えぇ…」

 

唐突にキレられ、苦笑いをしている藤丸立香に考えを巡らせる。とりあえず…

 

「とりあえず俺の家に来るか?幸い俺の家は燃えて無さそうだしな」

 

「え?ここって薄明さんが住んでた街なの?」

 

「カルデアに来る二、三年前までな」

 

そう言いながら歩いていく。ちょうど俺の家の下には地脈も通っているため霊地としても使えるだろうし、工房もある。魔術師の家はあまり燃えていないようだな。間桐はボロボロだが…。

 

「よし、行くぞ。工房もあるからアレも出来るだろう」

 

「坊主、アレってのはなんだ」

 

「決まっているでしょう?──英霊召喚ですよ」

 

手に持った六つの虹色の石を転がしながら笑って言うと、へぇ…と口を歪めて笑ったクーフーリン以外の全員が固まる。さあ、楽しい楽しいガチャの時間だ。




星五が出るといいね(白目)
この世界に概念礼装というものが存在しないのでサーヴァント確定ガチャにはなりますが。

主人公の戦闘能力ですが大抵のシャドウサーヴァントであれば苦戦はしても勝てる(相手による。ヘラクレスとかはさすがに無理)、サーヴァント相手だと善戦はしても普通に負けると言った感じです。なので、サーヴァント相手に戦うのはシャドウサーヴァントの時くらいですね。後はどうしても逃げれない時に囮になる時とか。
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