〜ハイスクールD×Dに転生したらしい〜 特典は『市丸ギン』…ってはぁ!? 作:四木シロ
side:第三者視点
リアス・グレモリーとの接触した翌日。
コトコト
ソファーで寝ていたギンはそんな音ともに目を覚ます。
「ん、ん~?」
「あ、起きたかにゃ?おはよう、ギン。」
「おはようさん、くろか。あさごはんつくってくれたん?おおきに。」
「にゃはは。寝起きでギンがフニャフニャだにゃ~。おはようのキスでもするかにゃ?」
「…かお。」
「顔?」
「かお、あろうてくるわ。」
「にゃ~!おはようのキスは無視かにゃ!?」
嘆く黒歌をガン無視してそそくさと洗面所に向かうギン。何かとマイペースである。
「むー!」
「何をむくれているんだい黒歌?」
「にゃー、ギンがつれないのにゃ。」
「なんだい、いつものことじゃないか。」
「まぁそうにゃんだけど…っと、ヴァーリおはy」
「おはよう黒歌。私の顔に何かついてるかい?」
「…ヴァーリ、悪い事は言わないからこっち座りなさい。」
「???」
「寝癖、ひどいわよ?」
「…お願いしよう。」
すると、ギンがリビングに戻ってきた。
「やあ、おはようギン。」
「うん、おはようさん。ヴァーリ。こうして見るとなんや姉妹みたいやね。」
「ほう、因みにどちらが妹かな?」
「「そら/そりゃヴァーリやろ/よ。」」
「むぅ。」
「流石に現役でお姉ちゃんやってる黒歌には勝てへんやろ…。」
「ヴァーリは昔から身だしなみを疎かにしがちだから困るにゃ。」
困ると言う割には黒歌の顔にはどこか満更でもなくどこか嬉しそうだった。
「今日の黒歌はなんだか機嫌がいいな。」
「まぁね。なんせ今朝は珍しいギンの寝顔が見れたからにゃ。」
「な!?ズルいぞ黒歌!」
「フフン。早起きは三文の徳とはよく言ったもんにゃ!」
「ぐぬぬぬ…。」
なぜ、この二人がギンの寝顔でこんなにも盛り上がっているのかというと…。ギンは人前で寝ることはあんまりない。両親からの
「まあまあ、そんにゃに残念がらなくても写真に撮ってるからあとで送ってあげるにゃ♪」
「ほんとか黒歌!?ぜひ頼む。」
「二人とも聞こえとるで。黒歌、肖像権侵害やで?写真の削除を申し渡す。」
「嫌にゃ♪」
「…しゃあないな。妹さんにお姉ちゃんは盗撮する犯罪者やった言うとくわ。」
「にゃ!?それは卑怯にゃ!」
「ギン。」
「ダメや。」
「どうしてもかい?」
「どうしてもや。」
「ギン。」
「しつこいでヴァー……リ。」
そこには上目遣いでギンをじっと見て懇願している
「……そんな顔してもダーメ。」
「なんにゃその間は。」
「惜しい、あともう少しか。」
「兎に角、ダメなもんはダメや。」
「じゃ、じゃあ!私はヴァーリにしか渡さないから!絶対にそれ以外には見せもしないし、渡さないって条件はどうにゃ?」
「うーん、それならええん…かな?」
「やった!」
「決まりにゃ!じゃあこの話はここまで!ほらほら朝ごはんが冷める前に食べるにゃ。」
(黒歌が条件まで出すんやったら、そこまで大事にもならへんやろ。ただ、)
「せやね、黒歌がそこまで言うんやったらボクも妥協しよか。…でももし、それを破った場合黒歌の妹さんに今までの君の恥ずかしエピソード言うたるからな?」
「にゃにゃにゃ!?ちょ、ちょっと待つにゃギン!!」
「さーて、ヴァーリ。折角黒歌が作ってくれた朝ごはんや、早よ食べよか?」
食事の準備を着々と進めていくギンとヴァーリ。そしてその後ろで『ぎにゃー!!』と悲鳴を上げながら悶絶している黒歌を無視してあっという間に準備は終わった。
「「「いただきます。」」」
色々と話しながらも食事は進んでいきあらかた食べ終わった頃、話題は昨日の事へと移っていった。
「で、結局昨日はどうなったの?」
「やっぱ暴れてたんは堕天使やったわ。そこんとこはどうなん?」
「ふむ…そんな話は聞いてないな。完全にそいつらの暴走だね。」
「あらー。…総督さんに文句頼むわ。」
「うん、任された。」
「あ!そう言えばギン、堕天使以外にも昨日会ったでしょ?」
「ん?ああ、リアス先輩やね。」
「それ、大丈夫だったにゃ?」
どうしても黒歌はその過去から悪魔に対してはやはりいい印象は持てないようだ。
「大丈夫やと思うで?グレモリー家はそない悪い話聞かへんし、それに実際に会うて話した感じ、悪い人ではないみたいや。」
「ふーん。まあギンが言うならいいんだけど…。」
「ところで…ギン。時間はいいのかい?」
「げ、そろそろ出なアカンな。さっさと準備せなね…ごちそうさんでした。黒歌、かなり美味しかったで?」
「うん、お粗末様にゃ。食器については任せてにゃん。」
「私も手伝おう黒歌。」
「助かるにゃ♪」
流し台まで食器を持って行ったギンはお礼を言いつつ、自分の部屋へ登校の準備しに行った。
「ほな、行ってきます。」
「はい、行ってらっしゃいにゃ!鍵はいつもの所に入れとくから安心するにゃ。」
「…それはええんやけど、勝手に漁らんでよ?」
「保障しかねるにゃ!」
「堂々と言わんで欲しいわぁ…。ほんまに妹さんに言いつけよかな?」
「それだけは勘弁してほしいにゃ!!」
「なら、せぇへんって約束できる?」
「………するにゃ。」
「私も見張っておくから安心して行くといい。」
「ヴァーリもどちらかと言うと
「それよりも。今日グレモリー嬢と会うんだろう?ギンに限って万が一もないだろうけど気を付けてね?」
「ん、そらもちろんやけど…。ヴァーリ頼むから黒歌しっかり止めてな?」
「私そんな信用無い?」
「自分の胸に手を当てて考えなさい。…ふぅ、ほな行ってきます。」
「「行ってらっしゃーい。」」
ギンは少し頬を緩めて玄関を出た。
第三者視点:side out
♦
side:ギン
時間はあっという間に過ぎ、気付けば放課後…。
「ギン。リアス部長から君たちの案内を頼まれたんだ。ついて来てくれるかい?」
「ん。、りょーかい。」
「驚かないんだね?」
「…なんとなく気がついてはおったよ、
「へぇ。」
「ほらほら、もう一人連れてかなアカンのやろ?早よ行かん?」
「そうだね。一誠君の方も迎えに行こうか。」
そう言って、裕斗と一緒に兵藤君のいる教室へと向かうと…。
「ねえねえ、あれって…。」
「金王子の木場様に銀王子の市丸様じゃない!?」
「別クラスの二人がうちのクラスに何の用だろう?」
「有名人は大変やねぇ。金王子?」
「他人事じゃないよ?銀王子。」
「まぁ冗談はさておいて兵藤君呼ばな。」
「そうだね。ちょっとすいません。」
「はっ!はい!!」
「兵藤一誠君はいますか?」
ーザワザワー
「えっ!?あの変態兵藤に!?」
「いったいどんな用だろう?」
「市丸様もいるってことは先週みたいに兵藤が何かやったとか?」
「でもそれじゃあ木場様がいるのはなんで?」
「おう、木場。呼んだかよ。って市丸もいるってことは…。」
「うん。リアス部長の遣いだよ。」
「分かった。すぐ準備するからちょっと待ってろ。」
♦
「準備できたぞ。」
「これからどこ行くん?」
「そう言えば、どこに行くか言ってなかったね。今から行くのは旧校舎。僕たち『オカルト研究部』のあるところさ。」
「で、いつツッコミ入れようか思うたんやけど…。どしたんその顔。」
今裕斗と兵藤君の三人でリアス先輩のもとに向っているのだがその兵藤君が何故かボロボロなんよなぁ。例えるなら顔面ア○パ○マンレベルで。昨日の傷とはまた別件やと思うけど…。
「あ、ああこれか?そうだ!聞いて驚け市丸!!」
「なになに急に勢いづいて。」
「今朝なぁ、起きた時に隣に誰がいたとおm「リアス先輩やろ?」…まぁそうなんだが、なんと裸だったんだよ!お互いに!!」ドヤァ
「いや、そんな『羨ましいだろ!!』って顔されても困るんやけど…。」
「なん…だと…。市丸、お前まさかその年で枯れてんのか?他に言うことねぇのかよ?!」
「一線超えるんやったらバレへんようにな?」
「違う!そうじゃねぇ!!」
「ていうか、不名誉なこと言わんといてや?誰も枯れてなんかないわ。でも、君のその傷の理由分かったわ、そのこと
「おまっ!なんでわかった?!」
「そら君の事やから自慢するんはわかりきっとるし、する相手と言ったらあの二人しかおらへんやろ?…そう言えば今朝なんやリアス先輩が男子と一緒に登校して来はったって騒がれとったけどあれ、君か。」
「二人とも、着いたよ。」
駄弁っているうちに旧校舎についたようだ。
「ここって…。」
「旧校舎やね、都市伝説や七不思議とかでも有名やけど…、ここ人が出入りできたんやな。」
「失礼します。二人を連れてきました。」
『オカルト研究部』の看板がかかったドアを開け、目の前に広がるは一言で言えば異質。部屋は薄暗く、なんというかオカルトと言ったらこれ!というような儀式に使うようなグッズが色々と置いてあった。
「うわぁ。」
「なんや『ザ・オカルト!!』ってな感じやなぁ。…ん?」
ふと、ソファーに座りお菓子をパクパクと食べている白髪ショートカットの少女に目が行った。
「あぁ、彼女は『
「どうも。」
「『塔城小猫』ちゃんと言えば!駒王学園内でもトップレベルの可愛さで駒王学園のマスコットキャラクターとも呼ばれるレベルのカワイ子ちゃんじゃねえか!!まさかオカルト研究部に入っていたとは…。」
「相変わらず、そういった情報にはえらい強いんやな…兵藤君は…。」
そう言うとまたお菓子を食べるのを再開した。よう食うなぁ。
「?あげませんよ?」
「いや、おなか一杯やから大丈夫。別に取らへんよ。ところで裕斗、こん子もやっぱり?」
「それについても部長からお話があると思うよ。」
「りょーかい。」
じっと見てしまったため何か勘違いを与えてしまったようだが、その塔城さんがまだこちらを見ていた。
「ボクになんかついてます?」
「いえ、ただ…。」
と言って食べるのを中断した塔城さんはすっとこちらに寄ってきて、
「おや?」
「な!!」
すんすん、と服の匂いを嗅いできたのだった。…ん?ちょっと待って?な、なにが起きてるんや!?
「え、え~と…。と、塔城さん?ボクそんな匂います?」
「!?!?い、いえ!!すいません突然。なんだか懐かしい匂いがしたのでつい。」
「い・ち・ま・るーー!!またお前はなんて羨ましい!!」
「あらあら、なにやら面白いことになってますね。」
そこに、ボク、兵藤君、裕斗、塔城さん以外の声が響いた。
「こんにちは、遅くなりました
「いえいえ、木場君。こちらも少し説明を始めるのに時間がかかりそうなので構いませんよ。」
「うぉぉぉぉ。まさかの二大お姉様の一人、『姫島朱乃先輩』!!」
「あれ?リアス先輩が見当たらないんですが。」
「すいません、リアスは実は…」
そう言いつつカーテンから出てくるのは濡れ羽色の髪を後ろで束ねた『
「実は昨日かなり疲れたようで、今身だしなみを整えているところなのです。なので少々お待ちください。」
「なら、それまで自分は外で待っておきますさかい準備が整い次第呼んどってください。」
「あらあら、よろしいんですか?」
「おいおい、市丸。もったいないぜ?あのリアス先輩の裸が布一枚隔てた先にあるのに、漢としてお前は何も感じないのかよ?」
先程よりもボルテージが明らかに上がった兵藤君がまくしたてる。
「いや、兵藤君こそ何言うてるん。女性がお風呂に入っとんのに男が同じ部屋におるんは倫理的にどうなん?百歩譲って付き合いのある裕斗はいいとして、僕や君がおったら気も休まらんやろ。まぁ、ボクが勝手に出るだけやから君に強制するつもりもないんやけどね。」
「むぅ、市丸の言うことも一理あるか…俺も出たほうがいいですかね?」
「一応部長の方からは居ても構わないそうですが…」
「お言葉に甘えさせていただきます!!」
「君もブレへんねぇ。」
「いやらしい顔。」
唐突な辛辣な言葉。発せられた方向を見ると、そこにはお菓子を食べる少女が…。これにはボクも裕斗も苦笑い。案外言葉の切れ味鋭いんやね。
「なら僕はギンについていくよ。お客さんだし何かあったら大変だしね?」
「では木場君、頼んでいいですか?」
「はい、任せてください。」
そう言って二人して部屋から出た。
♦
しばらくして、中から声が掛けられ、二人は中へと戻っていった。
「どうぞ、座って頂戴。」
机には人数分のお茶が置かれており、リアス先輩と対面する形でボクと兵藤君が並んで座った。
「失礼します。」
「さて、どこから話せばいいのかしら?」
「どこからと言われても…昨日の事とかもう何がなにやら…。現実味があまりにもなさ過ぎて…。」
「そうね、そのことを話すなら私たちのことも話した方がいいわね。私たちはね…『
「は?」
「ちょっと待ってください!!悪魔?何かの冗談っすか?」
「『
「っ!!」
その一言に兵藤君に明らかな動揺が見えた。
「…先輩、冗談がキツイですよ。あんまりそれ、聞きたくないです。面白い話でもないですし。」
「あら?知りたくないの?なんであの日あなたが襲われたのか、なんで皆その女のことを忘れているのか。」
「ぐっ…」
「先輩、あんまイジメんとってください。早よ話進めましょ。」
「それもそうね。結論から言うわ…イッセー、貴方を襲ったのは『堕天使』と呼ばれる奴らよ。天野夕麻を含めてね。」
それからリアス先輩はつらつらと説明していった。堕天使について。天野夕麻のこと。そしてそれに関する記憶処置について。だが、イッセーは中々納得はしてへんようで…
「いやいやいや!それらが本当である証拠はどこですか?!言っちゃあアレですけど、人の古傷抉っておいて、何か明確な証拠がなきゃしまいには本気で起こりますよ!」
「私たちが天野夕麻のことを覚えていることが証拠にはならないかしら?」
「…できれば目に見える形がいいです。」
「そうねぇ…。まずは私たちが悪魔であることから証明しましょうか…。」
少し悩んだ様子を見せた先輩は制服をちょっとはだけさせると、バサッ!っとその背中からコウモリのような翼が飛び出した。しかも、様子が変わったのはリアス先輩だけやない。
「なっ!木場や小猫ちゃんまで!?」
「…。」
「これで信じてくれたかしら?それに、ここにいる悪魔は私たちだけじゃないわよ?」
そう先輩が言うとものすごいスピードで兵藤君がこちらを振り返って見ていた。
「?あぁ、ギンは違うわよ?…
違和感とかなかった?と聞くと彼の表情が驚きに染まる
「なにやら思い当たる節があるみたいね?そこで、
そこからは原作通りの説明が行われた。
先輩が来た時にはもう致命傷であり、助けるために『悪魔の駒』(イーヴィル・ピース)を使って悪魔にしたこと。そうした悪魔は転生悪魔と呼ばれること等…。
「ここまではいいかしら?」
「実感は沸きませんけど、なんとなくはわかりました。でも、なんで俺が堕天使?でしたっけ?に襲われるんですか?こう言っちゃあれですけど、俺一般人ですよ?」
「そうね、そのことも説明しときましょうか。イッセー、貴方襲われたとき何か言われなかったかしら?」
「えぇ?ちょっと思い出すんで少し待ってください。ムムム……。」
唸る兵藤君からふと「あ、」と声が漏れた。
「もしかして、セイなんちゃらってやつですか?」
「フフ、正解。それが貴方が襲われた原因でしょうね。貴方が襲われた原因になったものは『神器』(セイクリッド・ギア)と呼ばれるものよ。」
「そう!セイクリッド・ギア!!セイクリッド・ギアだ!確かに言ってました!」
「『
因みに、ボクの持つ斬魄刀『神槍』は斬魄刀を無理やりこの世界の神器として押し込んだ形やから、そういった反応もほとんどなく、少し隠すだけで感知できなくなるみたいやね。なんせ
「???、でも俺はそんなの持っていませんよ?」
「大抵の神器はその所有者の中に隠れているの。そうね…イッセー、貴方が一番強いと思うものを想像して頂戴。」
そう言われた兵藤君は目を閉じ、しばらくすると突然…
「ドラグソ波!!」
・・・・・
「う、うん…思い浮かべるだけで、別に叫ぶ必要はなかったのよ?」
「……っ!…………っ!」
「つ、つい…って笑いすぎだぞ市丸ゥ!!!」
アカンアカン、笑いすぎた。腹痛すぎる。しかし、叫んだ甲斐があったか彼の腕には籠手が装備されていた。
「『龍の手』(トゥワイス・クリティカル)。能力は所有者の力を2倍にする。シンプルな能力ね。」
「おぉ!…おぉ?」
「まぁ、イッセーのことについてはこんなところかしら。さて、改めて…兵藤一誠君、市丸ギン君。この度は私の管理不行き届きにより、二人に多大な迷惑をかけたこと、グレモリーの名においてここに謝罪します。」
そう言うとリアス先輩だけでなく、ここに居るボクと兵藤君以外の全員が一斉に頭を下げた。
「いや、いやいや!頭を上げてください!別に俺たちは気にしてませんから!!な、なぁ?市丸?」
「…兵藤君には悪いけど、君みたいに気にせぇへんのは無理や。」
「な!?」
「でも、事後の対応の丁寧さ…そして兵藤君の処置も鑑みて、先輩たちの謝罪を受け入れます。」
「お前は!!先輩に助けてもらっておいてなんだよその態度は!!」
ボクの態度に腹が立ったんか兵藤君が胸ぐらを掴み上げる。制服が伸びるから勘弁してほしいんやけど…
「兵藤君はさっきの先輩の話で理解せぇへんかったん?ボクらは
「そ、それは…」
「親御さんが亡くなるまで秘密にするん?いくらなんでも無理あるやろそれは。
…とまぁ建前はここまでや。」
「は?」
「勘違いせぇへんでほしいんやけど、ボクは別に先輩のこと許さへんって言うてるわけやないで?というかさっきの先輩の言葉思い出してみぃ。なんで改まって畏まった謝罪したと思う?しかもわざわざ『グレモリーの名において』なんて仰々しい前振りまでつけて…。考えるに、先輩は悪魔業界でそこそこの地位、もしくは権力を持つ立場なんやろう。それも踏まえての謝罪いうことは、この問題はなぁなぁで済ますわけにもいかんいうこと。それやったらこちらもちゃんとした対応せな先輩の立場がなくなってまう。やからこそのあの返答や。…わかったら、こん手ぇ離してほしいんやけど。ええ加減苦しなってきたし…。」
「わ、悪い!それとスマン。市丸がそこまで考えてるなんて思ってなかった。」
「別にええよ気にせんで。そこまで怒れるんは君の優しさ故やろうし…。何よりそれは君の美点や。ただ、少しケンカっ早いんは直さなあかんで?」
「やっぱり気になるわね、その年でそこまで頭の回転が早いのはかなり珍しいと思うのだけれど…。色々と聞かせてもらえないかしら?あなたの事を。ギン?」
「先輩の反応からして察してましたけど、やっぱり
と言っても割と簡単に済む話なんですけど、ボクの家は退魔系の家でした。おおっと、そない身構えんでください。『
「っとまぁ、ボクについてはこんな感じですかね。」
「俺を助けてくれた時の変な術ってお前ん家の奴だったのか…。」
「貴方の出自はわかったわ。それと聞いておきたいのだけれど、私たちが悪魔だってことは…」
「前々から気づいてましたよ?」
「もしかして、ギン。昨日の試合の時の寒気って…」(前話参照)
「あぁ、裕斗アレなぁ…。こっちは全力でやってんのに向こうは違うなんて腹立つやん?っていうお子様じみたボクなりの我がままよ。」
「やっぱり、どうりで反応が薄いわけね。さて、あらかた話し終えたわけだけど…。そう言えばイッセー。」
と先輩はゴソゴソと一枚のチラシを机に出した。そこには『願い事、叶えます。』と書かれた如何にも宗教勧誘に使われそうな怪しげなチラシであった。
「これに見覚えはないかしら?」
「なんですか、これ?」
「やっぱりわからないのね…。これは私たち悪魔を呼び出すために使われる媒体。ほら、裏に陣が描かれているでしょ?あの日私が貴方のもとに来れたのはこの紙のおかげなの。本当に覚えはないのね?」
「はい」
「ということは一体誰が…」
「あぁ、それボクですね。」
「そう、ギンが…。」
「そうか、市丸が…。」
「「って、貴方が/お前が?!」」
「いや、兵藤君に関しては覚えとるやろ?あの日の昼に会うたやん。そん時に入れさせてもらいました。で、そのことで兵藤君には謝らなあかんことがあるよ。
「はぁ?」
「言うたやろ?ボクは家柄、感知能力が高いって…だからあん時に天野夕麻が堕天使やって気付いてたんよ。」
「あの時って…ああ!もしかしてシールはがしてもらった時か?!」
「そうそう、リアス先輩たちのことは知っとったからね。兵藤君には悪いけど、面倒ごとは勘弁したかったんよ。でも、知り合いが殺されるんのも目覚めが悪いからってことで仕込ませてもろうたわけなんやけど。まぁこうは言ってもただの言い訳や。君を見殺しにしたことに変わりない、何されても文句は言えへんよ。」
「いや、そんなことする気ねぇよ。」
「いやでも、」
「でももストもねぇの!今俺は生きてるからいいんだよ。そもそも、お前がチラシ入れてくれなきゃ死んでたんだし…。それでもお前が気にするんだったら、昨日助けてくれた分でチャラだ!いいですよね、先輩。」
「そうね、プラスマイナスで言えば、イッセーの言う通りだと思うわ。それに、私からすれば不謹慎だけど新しい眷属を得られる切っ掛けになったわけだしね。なにより、本人がこう言っているんだからそれを尊重したら?」
「そう言われたら、ぐうの音も出ないんですが…。」
「さて、話したいことは大方話し終えたかしら?」
「部長、勧誘の話がまだです。」
「っとと、そうだったそうだった。一番大事なことを忘れてたわ。ありがとう朱乃。」
「勧誘?」
「そう。ギン、貴方の身体能力やその退魔の術を見込んで誘うんだけど、貴方も悪魔になってみない?まだ『悪魔の駒』は残っているのよ。」
そう言う先輩の手には黒のチェスの駒が浮いていた。うーん。確かに純粋な身体能力の向上と、長い寿命も魅力的なんやけどなぁ…
「お誘いは大変ありがたいですけど、
「理由を聞いても?」
「正直言うとそない大層な理由やないんですけど、簡単に言えばボクはまだ人間でいたいからです。それに、兵藤君を致命傷から持ち直した回復力を見ると、とっといた方がええでしょ。もしボクが死にかけてて、尚且つ駒も残ってて、そん時に先輩の気が変わってへんかったら使うてくれてもかいませんよ?」
「そう、なら悪魔への勧誘は今のところは諦めるしかないみたいね。それなら一応『オカルト研究部』の方には入ってもらえるかしら?そうすれば何かあった時に守れるから。」
「なるほど、後ろ盾ですか…。確かにそれだったらボクとしても助かりますね。」
「!!なら!」
「ええ、喜んで入らせていただきます。」
「よっし!!」
「リアス。はしたないですよ。」
「いいじゃない朱乃。裕斗の友達が入ってくれるのよ?喜ばしい事じゃない。それにこれまでの堅苦しい空気は疲れるのよ。」
(グレモリー家は身内への情が厚い言う噂はこの様子を見る限り嘘はないみたいやね)
「あの~、市丸に聞いたのはわかるんですけど。俺には入る云々は聞かないんですか?」
「あら?眷属であるイッセーに拒否権があると思って?」
「あっ無いですね。」
「それとこれはギンにもだけど、オカルト研究部にこれから入るのだから今後は私のことは『部長』と呼ぶように。」
「「了解です。『部長』。」」
兵藤君は明らかにはしゃいでいる。余程入れたんが嬉しかったんやろうな。まぁ気持ちはわからんでもないけど…。こんだけ綺麗どころが揃っとったらなぁ。
「よろしい。最後に何か聞きたいことはあるかしら?」
「ボクからはなにも。」
「あっそれなら俺から一つ。」
「何かしらイッセー?」
「俺が悪魔に転生したってことは理解できたんですけど、具体的に何がどう変わったか教えてくれませんか?」
「そう言えばそこら辺の説明をしていなかったわね。そうねぇ…朱乃ー?丁度いい依頼なかったかしら?」
「そうですねぇ…これなんかどうでしょう?『はぐれ悪魔バイザーの討伐』」
「ふむふむ。ランク的に見学に丁度いいかしらね。イッセーは行くことは確定として…。ギンはどうする?」
「面白そうなんでついていってもええですか?」
「かまわないわよ?でも一応自分の身は自分で守るようにして頂戴ね?」
「勿論です。なんならボクの実力も知っといた方がええですか?」
「そうね、その方が都合がいいかしら…。なら途中から参加してもらうからよろしくね。その時は裕斗をつけるからそのつもりでね。」
「よろしゅう頼むわ裕斗。」
「こちらこそよろしくねギン。」
「よし!なら今夜21時に、○○××廃工場集合。遅れないように!!」
さて、リアス眷属の力を見せてもらおかね。
この度はかなり更新遅くなり申し訳ございません。四木シロです…チラッと見たらUAが50,000以上、お気に入りが1,200以上と驚愕が隠せません。ただちょっとプレッシャーがガガガ…。できれば今後は更新が早くなるように……できたらいいなぁ。感想を送っていただければより一層の励みになりますのでお気軽に書いていただければ幸いです!誤字報告の方も見受け次第送っていただければありがたいです!!では、次回をお楽しみにお待ちください!!では、また。
視点の変化
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正直、邪魔
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わかりやすくていい
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どっちでもいい