転生したのでドラクエしてくる   作:紫蒼慧悟

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リハビリがてら


第1話

気付いたら一面真っ白な世界。

うんうん。俺、死んだんだな。まあね、わかるよ。ダンプカーとダンプカーの正面衝突 in 俺!!みたいなことになってれば誰だって死ぬわ。

アレで死なない奴がいるんなら見てみたいわ。え?東方不敗?あの人は普通の人間じゃないから。MS(人型起動兵器)を生身で圧倒できる人と一般人を一緒にしてはいけない。

で、だ。目の前には髭の生えたおじいさん。これ、知ってるわ。転生だろ。ミスしちまったんだろ?

 

「大正解じゃ」

 

目の前のおじいさんが人の心を読んでくる。プライバシーもクソも無いようである。

転生したらこのおじいさんを殺すことを人生の目標に定めよう。うん、決定。

 

「止めぬか!!すいません、止めてください」

 

おじいさんの後方宙返り三回転捻りこみジャンピング土下座が結構なお手前だったので止めてあげる。

そもそも、人を一人殺しておいて上から目線とか何様のつもりなのかと。だったら殺されても文句はないんだよね。と、言ってあげるのが俺のスタンスである。

要は、銃を撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ理論である。シスコン皇帝は正しかった。

 

「うむ。おぬしの想像通りじゃ。わしの部下がミスをしてお主が死んでしもうた。

 部下のミスは上司である儂の責任じゃ。どうか許してくれ。

 詫びというわけではないが、転生の際には最大限のサポートを約束しよう」

 

おじいさんの言葉に少し思案する。

転生先がわからない以上、全てを焼き尽くす暴力的なチート能力をもらってもいいんじゃないかな?

いや、待て待て。それで人生ナイトメアモードになっても困るしな。迷うなー。

 

「決まったかの?」

 

そうだな……

まず一つ目に『成長限界突破』。鍛えたら鍛えただけ、成長率の低下が無いようにしてくれ。

 

「会い分かった」

 

二つ目に、『魔力』だ。一つ目と同様に成長限界突破で。

魔力至上主義な世界だと魔力無しはヤバそうだしな……

 

「ふむ。問題なしじゃ」

 

三つ目に、『ドラクエの呪文をすべて』使えるようにしてくれ。

これで自称魔法使いだ。

 

「うむ。まだ問題ないぞ」

 

まだってなんだよ。魂の容量とかそんなものか?

まあいいや。

四つ目は、ドラクエビルダーズの『ビルダー能力』を。

転生先の世界でも使えるようにしてくれ。

 

「ふむ。ギリギリどうにかできたがこれ以上はナイトメアモード突入じゃのう」

 

マジかよ。

まだ、現地通貨無限とか 無限収納能力とか、錬金術とか、さすおにとかあったのに。

だが、背に腹は代えられない。ナイトメアモードは嫌だ。楽して勝ち組になってやる。多分。

 

「転生先は完全にランダムじゃから儂にはどうすることも出来ん。

 まあ、次の人生を楽しめるように願っておくよ」

 

ありがとう、おじいさん。

正直こんなに貰えるとは思ってもみなかったから、正直持て余すだろうけどありがとう。

貴方のことは忘れないよ。別に殺したことを恨んでいるって訳ではないよ。本当に。感謝してるさ。

 

「う、うむ。こちらも重ねて申し訳なかった。

 今後はこのようなことが無いようにするのでな、向こうでも達者でな」

 

ありがとうおじいさん。

でもね、転生するために投石機で打ち上げる必要はないと思うんだ。

ガコンって音と共に俺は音速を突破して転生した。

やっぱり神って殺すべきだと思う。




続くかどうかはわかりません

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