「す、凄い。こんな戦い方があったなんて…」
「あんなに強い剣士と互角に戦ってる…これなら大丈夫だよねお兄ちゃん!」
「あ、ああ…」
確かに遠坂、ルヴィアコンビは強かった。口では罵り合いながらも決して双方の邪魔にはならないように立ち回り今まさに超特大の魔力砲で敵を吹き飛ばしたところだ。
(あんな規模の魔力砲をうけて敵が大丈夫なはずは無いのに…なんで胸騒ぎが止まらないんだ?)
士郎はあの騎士を見た時からいやな胸騒ぎがしていた。それはまるで触れてはいけない物に触れているような…
ドバァ!と水しぶきが上がる。全員が水しぶきの方をみるとそこには倒したはずの騎士が立っていた。
「嘘⁉」
「あれをうけてもまだ…?」
傷は決して浅くはない。鎧は完全に破壊されており体のほうもところどころ傷ついている。しかし騎士はそれを無視するように立って次の攻撃のかまえをとっていた。俺たちは倒したと思っていた敵がまだ生きていることに動揺して何もすることができなかった。
「
漆黒の剣から放たれた黒い放流は遠坂とルヴィアを飲み込みこの世界さえも破壊した。
全てが終わり二人のいたところに何も残っていなかった時、俺の中の何かがはじけとんだ。
「うおおおお‼」
勝算なんてない。作戦だって何も考えてない。だけど俺は背中の剣をとって魔力を限界までそそぎこみ騎士にとびかかる。騎士は俺に気ずくとすぐに剣をふるってくる。俺はとっさにふるっていた剣の軌道を変えて漆黒の剣から身を守った。
「っ!」
それは騎士にとっては特別に力をこめた一撃ではなかったはずだが、俺は持っていた剣ごと吹き飛ばされる。
「かはっ!」
背中から地面に叩きつけられて肺の空気が無理やり口から出される。騎士は俺にとどめをさすために近づいて来るがあんなに魔力をこめたはずの剣はさっきの一撃で途中から折れているし、もし折れてなかったとしても俺にはもう一度あの一撃を防ぐ力は残っていなかった。
(ああ、俺はなんでこんなに力がないんだ…)
死の間際に思うのは恐怖より後悔。俺にもっと力があればみんなを守れたのに…
騎士が剣を振り下ろす。今の自分にはどうすることもできない。俺が後悔と共に自分の死を覚悟した瞬間。
「はあ!」
何かが俺の目の前に現れガキィ!と音がなり騎士の剣が防がれる。騎士は即座に距離をとり俺の目の前の少女の様子をうかがう。
「…い、イリヤ?」
見覚えのない赤い装束を身にまとってはいるがその姿は俺の妹、イリヤスフィール•フォン•アインツベルンだった。
「あれ?意識がはっきりしてる…ま、いっか♪そこで待っててね、お•に•い•ちゃ•ん♪」
いつもより何というか…色っぽい?感じで話した後、イリヤはあの騎士にむかっていった。
次回!イリヤ?VS黒セイバー!アニメや漫画よんでる人は正体がわかる…?
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