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〜side××〜
(圧倒的な力による生命の危機…私出てきた理由はそんなところかしらね)
××は騎士に矢を放ちながら考える。
(私の中にあるカードが強く反応してる…相手は、お兄ちゃん?ふ〜ん、何だかややこしい感じになってるわね。)
騎士が近づいて来る。××は自分の中のカードから流れてくる戦い方から最善の方法で騎士を迎え撃った。一度でも気を抜いたらすぐに首がとぶ状況でも××は迷いなく騎士と剣を交わしあった。
side士郎
「何なんだ…あれはイリヤなのか…?」
士郎は目の前で起こっていることを理解できなかった。あんなにみんなで力を合わせても勝てなかった騎士を魔術師でもないイリヤが一人でわたりあっている。
(最後に見せたいままでに見たことのない表情…まるで中身だけが入れ替わったような「…さん、お兄さん!」っ!美遊?」
一度思考を止めて前を向くと美遊が心配そうに俺を見ていた。
「大丈夫ですか?さっきから呼びかけていたのですか返事が返ってこないので…」
「すまん、イリヤが急に変わったから戸惑ってたんだ。美遊、イリヤがあんな風になった理由を知らないか?」
「…スミマセン、なんでかはわかりません。イリヤスフィールがカードを使ったことまではわかるんですが。」
美遊は一瞬つらそうな顔をした後に答えた。
「そうか…何がどうなっているんだ?」
side××
「う〜ん、接近戦ではあんまりダメージが無さそうね、ならこれならどうかしら?」
そう言うと××は一度距離を離してから何処からか黒い弓とねじれた剣を取り出した。
「さて、あなたはこれに耐えられる?」
ねじれた剣の形が変わり始める。変化が終わるとそこにあった物は一本の矢だった。
「それじゃ、さよなら♪」
××がその矢を放つと黒い騎士は自分の剣でその矢を弾き飛ばそうとした。
「
瞬間、騎士のいた所がいままでにない大爆発を起こした。
「ま、こんな所かしらね。」
爆煙がはれるとそこには一枚のカードが落ちていた。
side士郎
「本当に倒しやがった…」
士郎と美遊は信じられない光景に呆然としていた。
「なんて爆発、一人でできる魔術の域を超えている。」
美遊は呆然としながらもどこか冷静に目の前で起こったことを理解していた。途中で戻ってきたサファイアは何も言わずいままでの戦闘を解析している。そうしていると二人の前にいるとイリヤ?が近寄ってくる。
「は〜い♪二人とも無事?」
まるで自分がしたことをなんとも思っていないようにイリヤ?は二人に話しかける。
「あ、ああ。俺たちは無事だよ。」
「あなたは本物のイリヤスフィールなの?」
「本物ね、ええ、『私』は本物のイリヤスフィール・フォン・アインツベルンよ。」
二人にそう答えるとイリヤ?の体がふらついた。
「あら?もう時間切れなのね。」
「時間切れ?おい、大丈夫かイリヤ!」
ふらつく体を士郎が支える。
「大丈夫、きっとまた会えるわ。それまでさよなら、お兄ちゃん♪」
そう言うとイリヤ?は士郎にやさしく抱きついて頬にキスをして気絶した。
「んな!おい、イリヤ!て気絶してる…」
「お兄ちゃん、キスされましたね。」
「いやあの美遊?」
「お兄ちゃん、キスしてましたね。」
「いやだから俺からしたわけじゃ…」
「お兄ちゃん、キスしてましたね。」
「…ごめんなさい。」
とにかく今一番しなくてはならないことは美遊をなだめることだと思う士郎だった。
自分のことに気がつかないときにはお兄さん。
キスされて怒っているときはお兄ちゃん。
動揺具合で呼び方が変わるようです。