私はストライカーユニットの開発がしたい   作:社畜新兵

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いよいよ、「しょぼいモスクワ撤退」作戦が始まります


ふたりで作戦を立てよう

「初めまして、君がナタリアだね。今日からあなたの面倒を見る。ヘルムート・ビッツだ!よろしく!」

ヘルムートはナタリアの隣でロシアンティーを飲む金髪で琥珀色の瞳をした女性をあえて無視し、焦げ茶色の髪をした背の低いナタリアに握手を求める。鼻の上のそばかすが愛らしい女の子だ。

「え!ああ、ナタリア・ルキーニーシュナ・ペトリャコーヴァです。皆からはナターシャと呼ばれているので、そう呼んでください」

ナターシャがヘルムートの握手に応じる。

「ちょっと!私のことだけ見えなくなっちゃったの!お~い!ここにいますよ!ほら!」

金髪の女の子がヘルムートに向かって大きな声を出す。歳は10代後半、大人びた雰囲気の女の子だ。カールスラント軍将校の軍服を着ている。

「ナタリアさん、おじい様に基地を案内してもらいなさい。訓練は明日から始めます」

ヘルムートは笑顔の仮面を顔に張り付けたままそう言った。

「ダッ、ダー!では失礼いたします!」

そう言うとナターシャは足早に部屋を出て言った。

「で、何しに来たの?ヨアヒム、ヨアヒム・ベルリッヒ空軍少佐。ブリタニアにいるかわいい部下たちはほったらかし?」

ため息をついた後、ヘルムートは金髪の少女ヨアヒムを見てそう言った。

「あなたを助けに来たのよ!大切な家族だもの。ネウロイがここに迫っているから、すぐに逃げましょう。滑走路にC-47を駐機させているからそれに乗って」

ヨアヒムという名のその少女は、ヘルムートに抱き着くと、耳元でそうささやいた。ヨアヒムとヘルムートは、ある研究施設の被験体だった。二人は見えない絆でつながっている。

「嘘だな、私を連れ出すなら、す巻きにして輸送機に押し込めばいい。それをしないのは、君が特別な命令を受けているからだ。クレムリンの老人たちからね」

抱きしめられたままのヘルムートが苦しそうに言った。

「あら、相変わらず勘がいいのね」

抱きしめていたヘルムートを放し、ヨアヒムはすぅーと後ろに下がりながら言う。

「ヨアヒムの固有魔法は特別だから、ここモスクワでも役に立でしょう。「施設」の連中も気に入っていたし。」

ヘルムートがつい口をすべらせる。

「あの豚どもの話をしないで!あいつらは死んだの!お父様が殺してくれた!だからもうその話はしないで!」

ヨアヒムがヘルムートの腕にすがりつき、泣き叫んだ。彼女たちに「実験」を繰り返した研究者達は死んだ。ヘルムートの父親、シュタイナー・ヴィッツとその部下たちに、銃殺され、ムクロは乱暴に対戦車壕に放り込まれ、燃やされた。

「そうだな、あいつらは死んだ。もう私たちを切り刻む奴らはいなくなった」

そう言うと、ヘルムートはヨアヒムを落ち着かせるためにそっと頭を撫でた。

「感動の再開はそこまでにしてもらおうか、仕事の話をしよう」

トレンチコートを着た、のっぽな男が、いつの間にか部屋に入ってきている。左手には手錠付きのブリーフケースを持っている。

「あなたは?」

ヨアヒムが冷たい視線をその男に向ける。

「「郵便物」を届けに来た」

そう言うと男は慎重に手錠を外し、ケースから茶封筒を取り出すと、ヨアヒムに渡す。

「ご苦労様」

受け取ったヨアヒムはそっけなく言った。それを聞いた男は音もたてず部屋を出ていく。

「なんだ?それは?」

ヘルムートが取り出された封筒の中身をのぞき込む。

「白紙の命令書ね。皇帝陛下の著名が入った」

ヨアヒムがにやりと笑い言った。

「白紙の命令書?そんなもの何に使うんだ?」

ヘルムートが聞く。

「あら?ムートにはこの書類の価値が分からないのかしら?これは魔法の契約書なの」

得意げな顔をしてヨアヒムが言った。

「魔法の契約書ねぇ、どう使うんだ?その契約書は」

ヘルムートが聞いた。

「使い方は簡単!例えば今日のお昼にオラーシャ歩兵が200人必要なら、この契約書の空欄にこう書くの!〇〇中隊に指令を与える。4時間以内にモスクワの赤の広場に集結せよ、追って秘密指令を与える。とそれっぽい命令を書いて、中隊長に渡すとあら不思議!手すきの兵隊が200人!私の部下になっちゃうの!」

嬉しそうにヨアヒムがはしゃぐ。

「ツァーリの名のもとに、私たちはなんだって出来るわけか、この町にあるものも、人も、好き放題にできる。成程、わるくないな」

「命令書」の価値を理解したヘルムートがほくそ笑む。

「で?そいつを使って何をするつもりなんだ?」

ヘルムートがヨアヒムに聞いた。

「ふふん!よく聞いてくれました!モスクをの南50kmの何もない畑だけがある土地に、私の固有魔法、「謀略」で、偽のモスクワを作るの!本物のモスクワは魔力で作ったきりと雲で覆うから、奴らには気づかれないわ!ネウロイは偽のモスクワを攻撃する」

得意げにヨアヒムが作戦を説明した。

「ネウロイが張りぼてのモスクワを攻撃している間に、200万人の市民をウラル山脈の向こう側へと非難させるわけか」

ヘルムートがこの作戦のゴールを言った。

「そう!理解が早くて助かるわ!」

ヨアヒムが嬉しそうに踊りながら言った。

「一言、言っていいかヨアヒム」

ヘルムートが腕を組み言った。

「なぁに?」

甘ったるい声を出し、ヨアヒムが答える。

「い!か!れ!て!る」

ヘルムートがはっきりと強い口調で言うと。ヨアヒムが嬉しそうに言い返す。

「そう?ならこの作戦はうまくいくわ!あなたの勘はいつも外れる。笑うのはいつもあたし!悔しがるのはあなた。昔からそうだった、これからも変わらない」

ヘルムートの鼻先に人差し指を突きつけると、ヨアヒムはアリを踏み潰す子供どものように、残酷に、楽しそうに笑うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回は書くのに時間がかかりました、続きは、やる気が出れば書きますw
感想をいただければやる気が出ます。
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