ナタリア・ルキーニーシュナ・ペトリャコーヴァ
階級:中尉
本名はヘルムートビッツだが、ペトリャコフ中佐の姪として開発主任に抜擢される。
ヴラジミール・ミハイル・ペトリャコフ
階級:中佐
ペトリャコフ設計局の局長を務める。ナタリアの上司
年齢50代
国籍:オラーシャ人
アレクセイ・スタルノフ
ストライカーユニットの試作を担当、年齢40代
オラーシャ人
ロイ・カロラー
設計主任を務める
年齢40代
国籍:ガリア人
※本作品はあくまで「ストライカーユニットの開発」の話なので、戦闘シーンとかはありません。女の子同士のキャッキャうふふもありません。脂ぎったおっさんたちの血と汗と涙の物語り。まぁプロジェクトXをストライクウィッチーズの世界観で描いた作品だと思っていただければ。
「ナタリア・ルキーニーシュナ・ペトリャコーヴァ中尉、私の姪だ。よろしく頼む」
「開発計画のかじ取りを任されました。ナターシャですよろしくお願いします」
ペトリャコフ中佐がヘルムートを新たらしく用意した名前で紹介する。
「設計主任のロイ・カロラーです、ガリア人です。ストライカーユニットのユニットは初めてですが、双発の偵察機の設計経験が生かせるかと、ともに頑張りましょう」
眼鏡をかけた細身で少し年をとった男が丁寧な口調で答える。
「試作を担当する、アレクセイ・スタルノフだ。随分若い開発主任だな。まぁ何か作りたいものがあったら読んでくれ」
恰幅の良い中年の男が荒っぽく言った、どうやら彼は、ペトリャコフ中佐の「お友達人事」が気に入らないらしい。
「責任者はこれで全部だな、では開発計画の概要を説明しよう。
映写機が動き始め、ペトリャコフが話始める。
「今見ている映像は、Pe-2高速爆撃機だ。私が設計した機体だ。君たちにはこの機体をストライカーユニットにしてもらいたい」
映写機が写した映像は双発の爆撃機Pe-2の試験飛行映像だった。
「何か質問は?」
映像を止め、ペトリャコフが言う。
「はい!いくつか質問があります」
「言ってみなさい、ナタリア」
ペトリャコフがヘルムートを「偽の名前」で呼ぶ。
「開発期間は?」
「一年と言いたいところだが、ネウロイの進攻が当初の予想よりも激しい、半年で頼む」
「原型機のVI-100は設計から初飛行まで3年かかったんだ、無茶だよ、そんな突貫工事は」
試作機を作ったアレクセイがタバコをふかしながら言う。
「予算は?」
ロイが眼鏡をハンカチで拭きながら聞く、彼も乗り気ではないようだ。
「T-34が10台作れるほどの、予算は確保した」
ペトリャコフが口に咥えたパイプを大きくふかすと、そう言った。
「少なすぎます!ティーゲル10台でも少ないと感じるのに!司令部は何を考えているのですか!!」
ナターシャ(ヘルムート・ヴィッツ)がいきなり席を立ったかと思うと、机に手を叩きつけながら激昂した。それを見ていたほか設計主任のロイと試作担当のアレクセイの2人は驚いて、少し固まっているが、ナターシャは構わずペトリャコフに噛みつく。
「おじさん!私はストライカーユニットの開発は未経験ですから、開発費がどれくらいなのかは詳しく知りません。ですが、あの扶桑皇国のストライカーユニットの”零戦”、あれの開発費をご存知ですか?11億円ですよ!オラーシャルーブルに換算して7億ルーブル!」
「へぇ、そうなのか」
試作担当のアレクセイが博識なナターシャに思わず感心する。
ナターシャはアレクセイを一瞥した後、またペトリャコフを向きながら叫ぶように続ける
「それに開発期間は約2年間です半年なんて短時間で!ストライカーユニットの開発なんてできないのですよ!」
「おい、ナタリア?だっけ?ネェチャン。あんたが開発計画を仕切ってくれるのか?」
試作担当のアレクセイが、あごひげを撫でながらナターシャに質問する。
「そうです、私では開発主任は務まらないと思っているでしょう?ご心配なく、この開発計画は中止です!話にならない!」
ナターシャが苦虫をかみつぶしたかのような顔で答える。
「ペトリャコフの旦那!俺は乗るぜ!この開発計画はうまくいく。あんたの姪っ子は俺たちよりストライカーユニットに詳しい。ロイ!お前さんはどうする?」
試作担当のアレクセイは吸っていた紙巻き煙草を灰皿に押し付けながら、満足げに言った。
設計担当のロイは、眼鏡のつるをいじりながら言う。
「私もやらせていただきます。ナタリアさん、いくつか質問しても?」
「ええ、もちろんです」
ナターシャはおずおずと答える。
「あなたはなぜそんなにユニットに詳しいのです?零戦の開発費など、並みのウィッチでは知りえない情報です」
設計担当のロイは、口に手を当てた後、ナターシャに好奇心のまなざしを向けつつ、聞いた。
「撃墜される前、ブリタニアにある宮藤博士の研究施設に行ったことがあるのですよ、私。そこで宮藤博士に直接質問したら、快く答えてくださいました。ああなってしまったのは非常残念です」
ナターシャは自分の今までの経験を淡々と語る。
「すばらしい!あなたほど開発主任に適役な人は、今のヨーロッパを探してもいない」
いつの間にか口に咥えていた紙巻きタバコをふかしながら、設計担当のロイはナターシャに拍手喝采を送る。
そしてペトリャコフ中佐が、すっと立ち上がると高らかに宣言する。
「決まりだな!今このときより、新型ストライカーユニットPe-3の開発開始をここに宣言する!開発責任者は私、ヴラジミール・ミハイル・ペトリャコフ、開発主任は私の姪、ナタリア・ルキーニーシュナ・ペトリャコーヴァ中尉が務める。異論があるものは?」
「異論ないぜ!よろしく、ナターシャの嬢ちゃん」
試作担当のアレクセイは、笑いながら答える。
「私もやらせていただきます。ナタリア開発主任、これから半年間、ともに戦いましょう!」
設計担当のロイもとてもうれしそうに返事をした。
「ちょっと!私は異論ありますよ!この開発計画からは降ります!!やりませんからね!」
ナターシャを噛みつくように言ったが、その言葉を無視してペトリャコフは言った。
「異論はないな!!では諸君!半年の開発期間ネウロイから一人でも多くの人々を救うために闘おう!母なるオラーシャに勝利と繁栄を!!!!」
それにアレクセイとロイも呼応して叫ぶ。
「「オラーシャに勝利と繁栄を!!!」」
「恨んでやる~~~」
ナターシャだけが悔しそうに歯を食いしばっていた。こうして開発計画がスタートしたのだ。
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