山あり谷ありウマ娘 〜気付いたら脱サラしてトレーナーになった話〜   作:ギノっち@カマタラル

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トレーナー「今日が約束の一週間か」

 

 

 

 

 アグネスタキオンの退学が回避できた翌日。俺はいつも通り新人トレーナーの職員室で書類の整理を行っていた。

 

 

桜木(いやー、コイツらのおかげで身が引き締まるなー)

 

 

 机にいるのは、休日にゲーセンで取ってきたマックイーンのぬいぐるみ。そしてもう一つ新しく、アグネスタキオンのぬいぐるみが可愛らしく寄り添っていた。

 あの日の帰りに頑張ってとってきたのだ。残りは黒津木にあげてきた。俺って優しい。

 そんなこんなで仕事を順調に進めていると、いつも通りの昼休みの時間になる。

 

 

桜木(おっし、今日もマックイーンとお昼食べるぞー♪)

 

 

 休日に感じてた恋心?ああ、それならクリークの歯ブラシで上書きしたよ。他人にブラッシングされるのってあんな感じだったんだね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マック「.........」

 

 

桜木「.........」

 

 

 空気が重いっ!!一体今日はどうしたの!?ゴールドシップがなんかしたのかい!?真面目に考えるだけ無駄だからね!!アイツは図書館の本を全てヒラメに変える努力をする奴だからね!!

 

 

桜木「き、今日はどうしたんだ?」

 

 

マック「.........なんでもありません」

 

 

 そういいながら、マックイーンはプイっと顔を背けた。一瞬俺の顔を可愛く睨んで。あれ?俺、なんかしちゃいました?

 注意深く思考を凝らしてみる。女の子が怒るという事は多少は理不尽な事があったとしても、大抵は男が悪い。なんなら100:0で男が悪い。

 そしてその原因としてまず、こっちが何かを忘れている可能性がある。なんだろう?約束の一週間以外に何かしていただろうか?

 

 

マック「.........」

 

 

桜木「.........悪い。約束の一週間以外分からないから、教えてくれない?」

 

 

マック「!!い、いえ。覚えていたのなら幸いですわ」

 

 

 おや、どうやら大丈夫だったようです。良かった良かった。そうそう相手からされた大切な約束を忘れるわけ無い。自分から取り付けたどうでも良い約束はすっぽかすけど。

 

 

マック「その、今日が約束の一週間だと思うと、妙に緊張してしまって.........」

 

 

 そう言いながら、また困ったように笑うマックイーン。確かにここで自分の進退が決まると言うなら、大なり小なり緊張はするだろう。だがそれは、決して悪い物じゃない。

 

 

桜木「良いじゃないか、緊張しても」

 

 

桜木「良いものだぞ?なんせ、身体はともかく心は準備を着々と整えている状態なんだ。緊張してくれる自分に感謝しなくちゃな」

 

 

マック「き、緊張に感謝.........ですか?」

 

 

 そう、緊張に感謝する。初代仮面ライダーの人みたいな字面になってしまっているが、これは大切な事だ。緊張がパフォーマンスを低下させると言うのは、付き合い方が悪いからだ。

 野生動物は常に緊張している。特に、サバンナに住んでいる系の動物は、天敵に襲われる可能性が十分高い。それでも彼らが逃げ延び、生き残れるのはその緊張と上手く付き合えているからだろう。

 天敵のいない現代人類は、そうそう緊張する場面に出くわさない。命のやり取りをしないから先があると慢心する。その慢心が緊張の質を鈍らせる。すると、パフォーマンスの低下に繋がってしまう。

 

 

桜木「まぁ、それだけマックイーンは真面目に走ってるんだよ」

 

 

マック「っ、もう!からかわないでください!!」

 

 

 あら、また可愛くそっぽを向かれてしまった。だが、先程まで感じていた重い静寂とは違う、何故か微笑ましい空気が、この三女神の噴水の周りを包み込んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昼休みが終わった後、書類をたづなさんに渡すべく、校内を歩いていると、学園実験室の鍵が開けられてるのを発見し、顔を覗かせた。

 怪しげな薬品がビーカーの中で湯気を出している。それになにやらメモをとりながら色々と投入する白衣を着た栗毛のウマ娘の姿が見て取れた。

 

 

桜木「.........タキオン?」

 

 

タキオン「おや、モルモット君!ちょうど良かった。グッドタイミングってやつだよ」

 

 

 普通の生徒なら授業に出席している筈だ。ちなみにタキオンのクラスは今めちゃくちゃ怖いと学園で噂の数学の先生の授業だ。大丈夫か?担当トレーナーの俺に飛び火しない?

 

 

タキオン「大丈夫だよ。私だってちゃんと卒業出来るよう単位は確保しているさ。そんな心配そうな顔はよしたまえよ」

 

 

 むむむ、どうやら結構顔に出ていたらしい。まぁ仕方が無い。演技は出来ても嘘は下手だ。その性分はこれからも変わることはない。

 目の前のアグネスタキオンは着々と薬品の準備を進めている。大丈夫?薬品提供の資格ちゃんと持ってるのかい?

 

 

タキオン「安心したまえ、私が扱っているのは成分ではなく食品だ。薬品と言うカテゴリでは無いよ」

 

 

桜木「俺もしかしてまた顔に出てた?」

 

 

タキオン「あぁ、君は役者向きだよ。顔でモノが言えるんだからね」

 

 

 気だるげそうな声が耳へと届く。そう言われて悪い気はしない。誰かにそれを褒められるのも久々で、思わず頬を掻いた。

 最後の材料を加熱された液体に投入すると、化学反応が起きたのか、ボンッと大きい爆発音が聞こえ、静かに湯気を立ち昇らせる。

 マッドサイエンティストと言われても否定出来ない笑みを浮かべ、その薬品紛いの食品を隅々まで観察するアグネスタキオン。お前、さては寝てないな?

 

 

桜木「隈がひどいぞタキオン。ちゃんと寝てるのか?」

 

 

タキオン「寝てるとも。自分の体調を崩さない程度にはね.........ほら!飲みたまえモルモット君!!君の大好物の光る実験薬さ!!」

 

 

桜木「いただきます」

 

 

タキオン「いや、本当に躊躇ないね君は.........」

 

 

 味は飲めたものじゃない。喉が焼けるような感じもするし、えぐみのような要素が大部分を占めている。

 

 

タキオン「前回は光が身体全体を包んでいたけど、私が求めているのは局所的な効果。あそこまで全域に広げてしまうと、帰って作用が強すぎてしまうんだよ。私がこれから作ろうとしているものはね」

 

 

桜木「飲み薬で対策するのか?」

 

 

タキオン「ああ、口から摂取するのが手っ取り早い。何より、接触効果のある物を作ろうとすれば、それこそ資格を持たなければ犯罪になってしまうからね」

 

 

 そこは気にするのか。随分と法に則ったマッドサイエンティストだな。まぁ、担当が道を踏み外す事は無いと思うと、安堵のため息が自然と漏れた。

 そしてしばらくすると、ほんのりとした光が右手に宿り始めた。

 

 

タキオン「どうやら、効果が現れたみたいだね。痛みや違和感はあるかい?」

 

 

桜木「無い.........無いが.........」

 

 

タキオン「どうしたんだい?」

 

 

桜木「フフフ.........成程、シャイニングフィンガーとはこういうものか」

 

 

タキオン「?????」

 

 

 一度言って見たかったんだよな。このセリフ。だって明らかに言うしかないじゃないか!こんなの!!こんなモビルスーツみたいな光り方してたら自然と口を突いてしまうだろ!!!突かない?ごめん!!!

 

 

黒津木「うい〜っす。WAWAWA忘れも」

 

 

桜木「ウマ娘がそんなに好きかァァァァァ〜〜〜ッッッ!!!!!」

 

 

黒津木「のうわ!?!?!?」

 

 

 理科室に入ってきた黒津木に一目散にダッシュをカカッとかまし、ハイスラを振る感覚で光る右手の平を突き出した。

 ゴロゴロと一緒に転がり込み、廊下へと飛び出した。

 

 

タキオン「おいおい!!どうしたんだいったい!!薬品に頭がおかしくなる副作用でもあったのかな!?」

 

 

黒津木「うわ!?右手が光って気持ち悪い事になってる!?」

 

 

桜木「ハッハッハ!!俺達はからあげ」

 

 

黒津木「ああ!お酢の役割は俺なのに!!」

 

 

タキオン「ああ、元々おかしかったね」

 

 

 そう言いながらダメだこりゃのポーズを取るアグネスタキオン。なんだそれ、流行ってるのか?マックイーンもやってたが可愛いなおい。

 まぁ、おふざけも程々にし、倒れ伏している黒津木を助け起こす。と言うより結構強く光るな右手。ポッケに入れとこう。

 

 

桜木「んで?忘れ物ってなんだよ宗也」

 

 

黒津木「あー、バカには分かんねぇよwww」

 

 

 は?こいつなんで今バカにしたの?そう思っていると、俺をしっしと手で払い、理科実験室へと入って行く。

 

 

タキオン「彼は何者だい?」

 

 

桜木「ああ、俺の友達。最近人手不足らしくてここに来たんだとさ」

 

 

 そうこうしているうちにお目当ての物品を見つけたのか、何かが入ったシャーレ(ペトリ皿)を持ち出した。

 

 

桜木「なんだそれ?」

 

 

黒津木「ウマムスコンドリア」

 

 

タキオン「ふぅン?」

 

 

桜木「何すんだよそれで」

 

 

黒津木「ああ?論文書くんだよ。創と一緒に作ったウマ娘肉体比例式が医学界に圧掛けられて論文が通らなかったんだよ。可哀想に、アイツは昔から不幸だからな」

 

 

タキオン「なんだって!?」

 

 

黒津木「え?なに?」

 

 

 急に声をあげたタキオン。その目は実験の時よりも更に輝かしいキラキラとした目を向けていた。

 

 

タキオン「ずっと気になっていたんだ!!トレーナー君が言っていた運動性能量を算出する応用式の存在ねぇ!!」

 

 

タキオン「さっき彼が宗也と読んでいたが、まさか君、あの黒津木宗也かい!?」

 

 

黒津木「そうなりますね」

 

 

タキオン「やっぱりそうか!!いやー世界は広いと言うが、ウマ娘を中心とした論文を書く人間は少なくて困るねー」

 

 

 ふーん。そんなに居ないのかウマ娘の論文書くやつって。まぁ人間が大勢居るんだし、二の次だったりついでだったりしちまうんだろうなどうしても。

 良かったな、オタクで。

 

 

桜木「んで?次の論文の内容は?」

 

 

黒津木「これから考える。まぁハッキリした目標地点は、あの能力算出応用式をしっかり完成させて、アイツら黙らせてガッポリ稼ぐ事かな」

 

 

 鋭く目を細めながら何かを思い返す黒津木。どうやら相当ボロクソに叩かれたらしい。覚悟の準備をしておいた方がいい、お偉いさん方。コイツはしつこいしやられた事を絶対に忘れない。

 

 

タキオン「いやー素晴らしい!同じウマ娘の身体の神秘を追い求める同じ視点の同士を求めていたんだ!!君とは実に有意義な議論が交わせそうだよ!!アッハッハッハッハ!」

 

 

黒津木「え!?ちょっ、玲皇!!助けて!!」

 

 

桜木「おう、良い推しライフを過ごせよー」

 

 

 ズルズルと強引に黒津木を引きずっていくアグネスタキオン。残念だがこうなるともう止まらないんだ。あの子は。

 ようやく解放され、ほっと一息着いた。実験室の鍵を閉めてさっさたづなさんに書類を渡そう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 放課後のチャイムがなって二時間。残していた書類を片付け、その足でいつものトレーニングコースへとやってきていた。

 

 

マック「トレーナーさーん!」

 

 

桜木「おう、ちょっと早いけど、約束通り始めようか」

 

 

 そう言うと、彼女ははい!と元気よく返事をした。最近見慣れていた普通の少女の表情から、レースを制するアスリートの表情へと直ぐに切り替わった。

 柔軟体操からでも分かる彼女の身体の情報。力が入り切らないと悩んでいた時とは比べ物にならない。どうやら、しっかりと克服出来たらしい。しなやかでありながら、硬くあろうとするウマ娘特有の脚部の筋肉は、絶好調のようだった。

 

 

マック「ふぅ、次は.........」

 

 

 柔軟体操を終え、今度は走る前の準備へと移行する。ヒートアップは程々にしつつも、確かに身体を暖めて行く。

 

 

桜木(っ.........)

 

 

 徐々に走る雰囲気が作られていく。あの日抱いた彼女への期待もまた、眠りを覚ますようにその存在を大きくして行く。緊張で悩んでいた彼女には悪いかもしれないが、俺は、楽しみで楽しみで仕方がなかった。

 揺れる彼女の芦毛の毛並みに、心を撫でられながらも、ゆっくりとその場に腰を着いた。

 ポケットに手を入れて、ストップウォッチを取り出すと、一緒に入っていたココアシガレットも一緒に飛び出してくる。今は必要ない。今は.........ワクワクが止まらない子供だからだ。

 

 

マック「トレーナーさん!今から3200m走ります!!タイムをお願いしますわー!!」

 

 

桜木「おう!!」

 

 

 3200m。デビュー前に走るような長さではない、マックイーンの夢を掴むまでの距離。同時に走る最大17人の先頭でそのゴールを踏む。それがマックイーンの目標だ。

 俺はレースについては分からない。結局、レースの熱気も、実際に見たあの時以外は全て映像資料で確認しているだけだ。重賞の重みも、G1の凄さも、未だ真の意味で理解は出来ていない。

 それが強みだと古賀トレーナーは言っていた。三冠すら分からない人間が、何に物怖じするのだと、知識を持ちながら、それがどんなに愚かでもまず手を伸ばそうとする者の強さは計り知れないと。

 けれど、今の俺にはその恐れが生まれつつある。なんせ、スタート地点に着いた彼女は、本番さながら、何かに祈る様に手を合わせたのだから.........

 

 

桜木「っ.........」

 

 

 口の中で分泌された唾を飲み込む。学園の 時計の長い針がちょうど真上に来ると同時に、チャイムが鳴り響いた。

 

 

マック「ッッ!!!」

 

 

 それを合図にマックイーンの身体が前方へと駆け出していく。ストップウォッチは規則的に数字を刻んで行く。緊張しているのはマックイーンだけか?俺も、その口だろう。

 レースの展開を頭で想像するならば、マックイーンのペースは悪い物では無い。持ち前のスタミナを生かした先行が、彼女の王道を作り出す走り方だ。それになんと言っても

 

 

桜木(力強い.........!!)

 

 

 柔軟体操の時から分かっていた。身体の調子は非常に良好だと。それでも、これは想像以上だと言っても良い。彼女の走りは間違いなく、今目の前の俺の心を掴んで離す事はしない。

 彼女の姿が小さくなっていく。それでもその走行スピードは変わりなく、遠い先の直線を一人で走り抜けている。フォームも体力も、申し分ないレベルだ。

 一人で走っているというのに、その顔は誰かが側を走っているのか、険しく真剣な物だった。

 

 

桜木(コーナーに掛かるな.........)

 

 

 その身体の重心を器用に傾け、コーナーのインコースをスピードを出しながら曲がった。

 

 

桜木(ッッッ!! !!!)

 

 

 ぐんぐんと伸びる彼女のスピード。目が壊れたと思う程のその足の回転率に、現実を疑った。まさか、これほどまでとは思わなかった。桐生院さんが絶賛していた意味も、ようやく分かってきた。

 3200m。デビュー前の彼女にとっては長いその道のり。そのゴールラインに触れると共に、ストップウォッチを止めた。

 

 

桜木(3.29.3.........)

 

 

 驚異的だ。彼女にはまだ多くの時間が残されている。そして、強くなる余地もまだまだ残されている。ここから早くなる事なんて、まだまだ可能だ.........

 ゴールを超えた地点で膝に手を着くマックイーンにゆっくりと近付く。

 

 

マック「ハァ...ハァ.........トレーナーさん、いかがでしたか?」

 

 

桜木「見違えた.........一週間前とは本当に別人だったよ!マックイーン!!」

 

 

マック「ふふっ、走っている時も身体の軽さを感じました。トレーナーさんと二人で作り上げた身体ですわね」

 

 

 そんな事を嬉しそうに言うマックイーン。恥ずかしくないのだろうか?俺は若干、いや、結構恥ずかしい。

 けれど、嬉しそうに笑うマックイーン姿は、彼女のファンとしては、とても素晴らしいものだった。

 

 

マック「トレーナーさんが作って下さった献立表のお陰で、まだまだ走れそうです!」

 

 

マック「これで.........走りの方も認めていただけたでしょうか?」

 

 

桜木「もちろん!」

 

 

 認めるしかないじゃないか、あんな走り。あんなに必死に走りながらも、楽しさを感じるような走りに、否定をする奴なんてのは世界中探しても何処にも居ない。

 しばらく、二人で笑いあった。この一週間の事を思い返すと、何かを頑張ったなんて感覚はなかった。けれど、何かを頑張ったからこそ、今日を迎えられた。そう思うと、何だか自然と笑いが溢れた。

 一方彼女は、あまりに自信満々に言う俺の姿が面白かったらしい。

 

 

マック「ふぅ.........改めまして」

 

 

マック「私はメジロのウマ娘。華麗に、優雅に、完璧に勝利する事をこの名に義務付けられておりますわ」

 

 

マック「.........私を担当すると仰るのならば、貴方にもまた、メジロ家のトレーナーであるという自覚を持っていただかなければなりません」

 

 

マック「いかがです?.........その覚悟はおありかしら?」

 

 

 改まって自己紹介をかっこよく決めるマックイーン。普段の彼女とは違い、理想の自分を演じようとする彼女と普段の姿が重なり、面白く感じてしまう。

 

 

マック「トレーナーさん?」

 

 

桜木「.........えーと」

 

 

マック「え?」

 

 

 からかいたくて言い淀んでいると、困惑した様に、先程までの自信たっぷりな調子を崩し、あたふたし始めるマックイーン。さすがに可哀想なので、直ぐに応えてあげよう。

 

 

桜木「冗談。これからよろしくな、マックイーン」

 

 

マック「もう!!意地悪な人ですわ!!」

 

 

 そんなふうに顔では怒りながらも、しっぽはブンブンと嬉しそうに左右に動いている。本当に可愛いウマ娘だ。

 そんないつもの空気を打破する様にふぅっと息を吐くマックイーン。どうしたのだろうと思っていると、優しく微笑んだ。

 

 

マック「これから、ご指導ご鞭撻のほど。よろしくお願いいたしますわ。トレーナーさん」

 

 

桜木「お、おう」

 

 

 改めて言われると、なんだか照れてしまう。マックイーンはクスクスと笑っていた。どうやら、今度は俺がからかわれたらしい。まったく、少しは動揺を隠す努力をしなさいよ。俺。

 

 

桜木「さぁ、今日はもう帰ろう。明日からはチームで練習だからな」

 

 

マック「はい!楽しみですわ!"サブトレーナーさん"」

 

 

 すっごいからかってくるじゃん。得意げな顔でそんな事を言い出すから、恥ずかしいを通り越して笑ってしまった。この短い時間で一体何回笑ったことだろう。

 二人で先程走ったコースの上を歩いて行く。そのコースは地面に足を着いた時、バランスを強く保たないと歩けない程、足跡が強く残っていた。

 

 

 

 

 

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ......To be continued

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