女神のミスで死亡したオタ女子の私が、BLを求めて異世界転生したら百合展開が多い件〜無駄に高性能にされたんだけどそんな事よりBLを寄越せ。美形だらけの世界だから正直妄想が捗るんだが〜 作:くろひつじ
エルンハルトさんと街に出てみたは良いんだけどさ。
よく考えたら、私がここで働くの無理じゃね?
家事もろくにやった事が無いし、接客とか壊滅的に下手くそだし。
出来ることっていったらカップリングとハンバーガー作ることだけだし。
まったく取り柄がないんだよな、私。
「エルンハルトさん、何か仕事無いですか?」
「ふむ……すまないが心当たりは無いな。力になれずすまない」
いえ、一緒に悩んでくれるだけでもありがたいです。
一人だとネガティブ思考になるし。
つってもマジでどうすっかな。
いっその事バーガーショップやるか?
あ、いや待て。ここってファンタジー世界じゃん。
ということは、あの職業があるんじゃないか?
「あの、冒険者って職業はありますか?」
「ふむ。あるにはあるが……」
おぉ、やっぱりあんのか。
某モンスターのハンターでも採取依頼とかあったし、それで日銭を稼げば良いかもしんないな。
配達依頼も良いな。インベントリあるからどんな荷物でも楽々だし。
危ない魔物に会ったらダッシュで逃げれば良いだけだし。
ふむ、これは本当に向いてるんじゃないだろうか。
頭良いな、私。
「しかし冒険者だと魔物討伐くらいしか仕事が無いが、大丈夫か?」
はいアウトー。
「そもそもリリィのステータスはどんな感じなんだ? それによって出来る仕事も変わってくると思うんだが」
そういやそんなもんもあったな。
ウインドウで遊んでて中身見てなかったわ。
エルンハルトさんに教えてもらえばこの世界の平均も分かるし、試しに出してみるか。
「ちょっと出してみますね。『ステータス』」
お、出た出た。なんか色々書いてあるけど、これが私のステータスなのか。
ここまで来ると本当にRPGだな。
……て言うか、おい。
「あの、ラインハルトさん。レベル1のステータスの標準を教えてください」
「あぁ、レベル1なら能力値は5が平均だ。レベルが上がる度に能力値は1増える」
平均が5ね。なるほどなるほど。
「上がる能力値はそれまでの経験によって変わるな。例えば力仕事をしていたらSTRが上がりやすいようだが、それにも個性はあるようだ。魔王様はレベル50で全能力値が50を超えていると聞いたことがある」
「えっと、普通の人のレベルはどのくらいなんですか?」
「我が軍の兵士はレベル10程度、軍団長が25だ。一般人なら5もあれば高い方だな」
つまり鍛えている兵士でも能力値は平均15くらい、と言う訳だね、うん。
なるほど。ではここで私のステータスを見てみよう。
名前:リリィ・クラフテッド
種族:人間(?)
年齢:18(変更可能)
性別:女
職業:住所不定無職
レベル:1
STR:2(+80)
VIT:4(+80)
INT:7
DEX:4
AGI:2(+80)
LUK:-10
スキル
愛Lv1 勇気Lv1 ウサギLv5(MAX)
格闘Lv5(MAX) マクドナ〇ドLv1
成長速度20倍 ステータス異常無効
称号
拳を極めし者
女神アテナの加護を受けし者
セカンドアシスタント
ツッコミ所しかねぇわ。
なんで種族が疑問形なんだよ。
年齢変更可能ってなんだよ。
職業も悪意しか感じないぞこれ。
能力値に関しては、前世でゲーム好きだったから一応意味は分かる。
上から力、体力、賢さ、器用さ、素早さ、運だろう。
でもそこじゃねぇ。
アテナてめぇ、またやらかしやがったな?
一部ステータスがぶっちぎりで魔王超えてんぞ。
これ絶対『勇気』スキルのせいだろ。
つーかスキル欄、格闘は見逃すにしても成長速度20倍とステータス異常無効は明らかにバグじゃねぇか。
ヤバい、ツッコミだしたらキリがない。
冷や汗が止まらないんだけど。
「リリィ、良ければステータスを教えてもらえないだろうか。何か助言が出来るかもしれない」
わぁエルンハルトさんのイケメン発言来たわ。
100%善意なのが辛いんだが。
えっと、これそのまま伝えたらまずいよな?
仕方ない。問題ないところだけ読み上げるか。
「えーとですね。能力値は上から2、4、7、4、2、-10です」
「マイナス!?」
「スキルは(言えるものが)無いですね」
「スキルが無い!? それはまた……」
あ、絶句しちゃった。
「だ、だがINTは平均より高いな。それなら魔法を覚えてみてはどうだ? それを活かした仕事に就けば良いだろう」
おぉ、ファンタジー世界の代表的なやつじゃん。
私にも使えるのか、魔法。
これはかなり興味がある。
「魔法ってどうやって覚えるんですか?」
「軍の者を手配しよう。兵士ならば全員が使えるからな」
「ありがとうございます。じゃあそうしてみます」
INTなら変なバフも無いし。
これなら一般人として目立たずに生活できそうだ。
少なくとも異世界でマク〇ナルドやるよりは地味だろ。
「では城に戻ろうか。寮を案内しておきたいしな」
「うっ……分かりました」
城に戻るのかぁ。
うーん、エリーゼさんと会わないことを願うしかないか。
あっちも暇じゃないだろうし大丈夫だと思うけど。
フラグじゃない。フラグじゃないからな?
頼むから余計なことするなよ、女神様。
私は平穏な日々を送りたいんだ。これ以上邪魔すんじゃねえ。
マジで頼むからな、アテナ。