変な部活物が流行っていた時期に考えたものなので多少時代錯誤かもしれませんがお付き合いください。
幼い頃は大人になれば成りたいものに何でもなれると思っていた。
でも、大きくなるにつれて俺達は現実というものを知り、
今の自分に何が出来るのか、何に成れるのか。とか、僕達、私達の未来にはどれほどの可能性があるのだろう。とか、様々な柵に囚われていつしか将来の夢なんてものはわからなくなっていた。
あの頃、自分が何にに成りたかったか、今はもう覚えてない。
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一般的に賛否の分かれる制度ではあるが、ある程度自由な校風であり新たな部活動を作ったり出来るなど、生徒の自主性も重んじられている。ちなみに3人で同好会、5人揃えば部活動として認められる。それどころか同好会からでも部費を申請することが出来るのだ。
ただし、年に1度。運動部であれば何かしらの大会、文化部であれば文化祭などで部活動の成果を示す必要があるが。
そんな部活動が数多く存在する青野高校には部活動専用の建物がある。正式名称は特に無いが生徒や教師からは
技術棟の一角。名目上は
その名も
2年生の
申請時の書類に
活動内容について教師から問われた際に、副部長の岸根朱莉はこう言った。
「折角、この学校にはコネ……じゃなくて様々な業界に対する繋がりがあるので、それを利用、じゃなくて活用することで、将来に向けての勉強し、研究成果を発表したいと思ってます。また私達の研究を発表することで他の生徒が同じ生徒の目線からみた様々な業種の仕事を知り、進路に役立ててもらえたらと考えております」
いけしゃあしゃあとそれらしい言葉を並び立てることで教師を丸め込んだのだ。
その後、若干の
この職人部。誰が発案したのかと言うと、それは部長の浅見歩……ではなく、副部長の岸根朱莉の方だ。
彼女には夢があった。ファッションデザイナーとなり、アパレル業界へ進みたいという夢が。そのためには勉強が必要で、部活強制制度は邪魔でしか無かった。
職人部はそんな彼女の思いから発案され、そして
だからこその『職人部』なのだ。部員達はそれぞれ己の持つ夢のためにその業界について学び、必要ならば訪問したり企業体験を行う。そのために沢山のコネクションを持つ学校を利用する。
例えば、部員の中川は父親が大工であることもあり、将来は家業を継ぎ大工になろうとしている。
例えば、部員の桜木は小説家を目指し、日頃から自作小説を書いたりしている。
このように部員達は何かしらの夢を持ち、そのために部活と学校を利用しているのだ。
では、部長の浅見歩は?
彼はどうなのかと言うと、彼には夢が無い。
特に目標もなく、ただ勉学に励み続け、成績上位に食い込むことで選択肢を増やす。それが彼の目的だった。だが、彼は後に気づく。選択肢を増やすのは過程に過ぎないことを。
そしてそれに気づいたときには、自分が何をしたいのか、何が出来るのかがわからなくなってしまっていたのだ。だから、彼は部長ではあるものの自らを「名ばかり」を評し、他の部員の補助をすることで道を模索していた。
そんな彼の今の目標は自らの道を決めること。
この物語はそんな彼が歩む、青春の1ページである。
書いてから思ったけど、セリフが1つしかねぇっすね。