幸運の女神に嫌われた男が終わった遊戯王GXに転生する 作:SOD
サブタイトルから分かるように流石に実行はしていません。
そもそも拓野は、実益の為に仕方なくアネモネを連れてきている経緯があるので、今現在はまだなんのために必要なのかも分かっていない状態。殺すのは取り返しが付かないかもしれない。とギリギリで踏み止まるタイプのオリ主です。
伝えないのは……何て表現したらいいのかな?
難しいことは無いし、とっても単純なことで、自分でもワガママなのは、実は自覚してる。
杉田拓野の人生が始まった時から、私はずっとアイツを見ていた。
その時から私は、アイツに一度も幸運を分け与えたことは無い。
だって嫌ってやるって…思っていたから。
私はアイツを嫌ってやる…。私はアイツを求めない…。
私はアイツを嫌ってやる。絶対に幸運を分けたりしない。
そうしていつか、アイツが死んだ時に、全て明かしてやるって……そう思っていた。
幸運無しの寿命で死んだ時に、アイツがどんな顔するのか見てやる…って。
でも……アイツは死んだ。
何で?何でなの?自分が大切なんじゃないの?
あなたはそう言うヒトなんでしょ?
大切なのは自分だって選んだんじゃないの?
何で死んじゃったの?
ーーーー何で、あの子どもを助けたの?
気づいた時には、アイツが私の横に立っていた。
どうして……?
ねえ、どうして…?
教えて欲しいよ……どうして?どうして私は、駄目だったの………?
アネモネ「いっしょに…たべよう?」
精一杯、声に出した。
でも、駄目なんだと思う…。
この人は何も知らないから。
ーー私が何も言わないのは、アナタに気づいて欲しかったから。
これからもずっとひどい言葉を投げかけられて、暴力だって平気で振るわれるんだと思う。
だって、あの人にとって私は加害者で、敵同然で……。
とにかく容赦なんてしない。今もあの人の中には、私に対して憎悪と殺意しか無い。
初めて杉田拓野と対面した時、私が抱いていた気持ち。
ううん、きっとそれよりずっと暗い、心の闇。
私は、船の中でもう踏ん切りをつけちゃったの。
だって、初めて近くで見たあなたの顔が、変わっていなかったから。
だから、私はこれからも言わない。
いずれ、本当に『必ず殺す』時が来るとしても、アナタに気づいて欲しいです。
それでも気付かずに、あなたが私を殺したときは………。
拓野「……………。」
アネモネ「……………………。」
拓野「……………。」
アネモネ「…………………?」
恐る恐る、目を開ける。
あの人の為に作ったお味噌汁が、今にも私に浴びせかけられようとしていたハズが、腕を上げたまま、動かない。
アネモネ「……………必ず、殺す……」
拓野「…………。」
アネモネ「……まだ、その時じゃないの?」
拓野「…………。」
表情がよく分からない。いつも私に向けるのは、恨みや怒りの籠もった、眉間にシワを寄せた顔ばかりだから。
けど…もしもまだ、あなたが私を殺さないなら
アネモネ「………………。」
拓野「………………。」
アネモネ「……………久しぶりだけど……」
拓野「……あ?」
精一杯気持ちを伝える。あなたが自分で気づいてくれるのを待つだけの私に、まだチャンスがあるのなら……。
アネモネ「頑張って作ったの……」
拓野「……………。」
アネモネ「いっしょに…食べたい。」
拓野「……………。」
アネモネ「……………。」
あなたが迷ってるのは、きっと私のことなんて何にも考えてない。
自分の利益や、恩人の言葉とか、そう言った理由なんだと思う。
だから、一つズルい事を言ってみよう。
アネモネ「棟梁さん、言ってたよね?
『食べ物を粗末にすることは、星の寿命をイタズラに削ること。
それは未来を生きることが出来たハズの何十万もの生命を殺す大量虐殺に等しい』って」
拓野「ーー貴様ッッ……!!」
瞳にさらなる怒りが宿った。
お前が棟梁を語るなって事なんだろうね。
アネモネ「……どうしてもって言うならお湯でも沸かすよ。」
拓野「なんだと?」
アネモネ「私は……アナタを殺した理由は絶対に言わない。
自分で気づいて。」
拓野「テメエ……」
流石に、これだけじゃ納得しないよね……だから、一つ。ヒントを出す。
アネモネ「ーーアナタには罪があるの。」
拓野「テメエに言われるまでも無い。大小ごちゃまぜに罪なんざ重ね飽きたわ!!」
アネモネ「
拓野「だったら何だ!?前世の業でも背負ったってか!?」
アネモネ「私はアナタに殺されたの」
それまで、憎しみに塗れた表情が消えた。
僅かに動揺しつつ、それでも頭の中に思考が巡っているんだろう。
拓野「……………続けろ。」
アネモネ「嫌。」
拓野「あ?」
アネモネ「…………
拓野「思い出してどうする?前世なんて人知の及ばぬ記憶領域を」
アネモネ「思い出せるし。だってアンタが棟梁と出会った記憶は、厳密には前世の記憶だもん。」
拓野「………理屈は分からんでもないが、これは特殊な事例のはずだが?」
アネモネ「それでもまだ、諦められない。あなたと同じ、前世に未練があるの。」
拓野「……………。」
………コトリ。
それまで手に持っていた味噌汁の鍋を、そっとコンロに戻してくれた。
アネモネ「……………信じてくれるの?」
拓野「……………保留にしただけだ。
テメエがその場しのぎでフカシこいてるだけってこともある。」
アネモネ「でも、頭から嘘だって決めつけないんだね……」
拓野「棟梁が言っていた。
『嘘を証拠も無く裁く権利を、人類は持たない。』」
そう言うと、背を向け自室へ戻っていった。
アネモネ「…………タオル、用意しとくね。」
拓野「…………やっぱり俺の習慣も、把握してるんだな。」
少し遅いけど、朝のランニングには、まだ間に合うだろうからね。
アネモネ「ねえ、拓野。」
拓野「あ?」
アネモネ「卵焼きの中身、何がいい?」
拓野「…………………勝手にしろ。」
それだけ言うと、あの人は走りに行ってしまった。
その背中を見送った私は、久しぶりに少し気持ちがすっきりしていた。
アネモネ「………さてと、今日は寝坊してたから、中身はさっぱりネギ入りにしよっかな。」
なんかいい話風に纏めましたが、ぶっちゃけヒロインのヘイトが予想より高めのコメントやアンケート結果を見て、予定より早めにヒントを出させることにした結果です。
ほんと、アネモネの正体って何なんでしょうね()
アネモネの正体が気になりますか?
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はい
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いいえ
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寧ろ棟梁が気になる