幸運の女神に嫌われた男が終わった遊戯王GXに転生する   作:SOD

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連休が終わるので、更新頻度が極めて落ちます。

この6日間ありがとうございます。


アネモネ「…………素敵な棟梁なのね」

裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)

 

それは、かつて、遊戯王GXが放送終了間際。GX最後のボックスで封入されていた、往年の最強デッキの象徴そのもの。

そして、幾多もの決闘者の下僕を滅ぼし、その主人の命を葬り続けた……恐らく遊戯王の歴史の中で、最も多くのモンスターを屠り、フィニッシャーのとなったドラゴン族モンスターと言えるだろう。

 

拓野が感じたのは、その死の気配か。あるいはその歴史への自負を持つ裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)自身の威圧感なのか。

 

アネモネ「じゃあ行くよ。ライフを1000払って裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)の効果発動。

 

自身以外の場の全てのカードを破壊する!!」

 

アネモネLP3000

 

裁きの龍『ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーー!!!!』

 

龍の咆哮と共に、天から光の柱が降り注ぎ、裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)以外の全てのカードが焼き滅ぼされた。

 

 

拓野「こ、こんなことが……!こんなモンスターがいるのかよ。このゲーム。」

 

 

アネモネ「凄いでしょ?この子の力。

 

破壊されたミカエルの効果も発動。墓地のライトロード・ビースト ウォルフを2枚デッキに戻して、ライフを600回復」

 

アネモネ LP3600

 

アネモネ「これであと3回、ジャッジメント出来るね」

 

拓野「あんなのがあと3回……やべえな…」

 

 

アネモネ「さあ、バトルフェイズよ!裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)でダイレクトアタック!」

 

 

拓野「ーーーーッッ!??」

 

 

拓野 LP1000

 

 

アネモネ「わざわざ3回も発動するまでもなく、次のターンで倒せそうだけとね」

 

拓野「バケモンだ……場のカードが全部破壊できる効果に、攻撃力3000。しかもなんの苦労もなく特殊召喚出来るときた……。

やってくれる。」

 

 

アネモネ「私は残りの手札2枚伏せて、エンドフェイズ。

裁きの龍の効果で、デッキから4枚墓地へ送る。

 

おっと!これは凄いことになったね。

 

墓地へ送られた『ライトロード・ビースト ウォルフ』を三体特殊召喚!!!ターンエンド」

 

 

 

 

アネモネ LP3600

手札0

場 裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)ATK3000

 

ライトロード・ビースト ウォルフ ATK2100 ×3(内一体が守備表示DEF0)

 

 

伏せ2枚

 

 

拓野 手札2

 

場 無し

 

 

拓野「幸運は、自身より上位の存在の施し…か。」

 

アネモネ「そうよ。正直、運の良さがそのまま強さを補強するデュエルモンスターズにおいて、私に嫌われてるアンタは、常時ハンデ戦を強いられてるのと同じでもある。」

 

拓野「ハンデ戦ねえ…」

 

アネモネ「怖くなった?」

 

拓野「裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)をか?」

 

アネモネ「この先の人生よ。アンタはこれからもずっとこんなふうに、幸運に味方されずに生きていく。私は永遠にアンタの敵なんだから。」

 

 

拓野「それがどうした。最初から持ってない物が無いから怖いとか意味わかんねえよ。」

 

アネモネ「強がっちゃって……本当は悔しいくせに!!」

 

拓野「別に。俺はこれで充分だ。少なくとも、幸運の女神に愛されることと、人に愛されることは、全く別みたいだからな。

 

棟梁が昔言っていた。

幸運の女神はいくら愛を語っても振り向かないが、人は心で震えて動く。とな。」

 

 

アネモネ「ヒトを心無い機械みたいに言うんじゃ無いし!」

 

 

拓野「そのものズバリだろ。行くぞ。

俺のターン。ドロー。」

 

アネモネ「くっ……!!!!」

 

拓野「…………。」

 

アネモネ「で、逆転のカードは引けたわけ?」

 

拓野がドローしたカードは……

 

拓野「いいや。」

 

アネモネ「そうだろうね。デュエリストは誰もが必ず、最終的に必要とするのが【引き運】。

幸運の女神に頼るしか無いもの。アンタが絶対に手に入れられないものだから!」

 

拓野「行ったはずだ、無いなら無いでやるだけだと。

 

ライフを800払って、手札から魔法カード『救援光』を発動。除外されている『命の代行者 ネプチューン』を手札に加える。」

 

 

拓野 LP200

 

 

拓野「そして、ネプチューンの効果発動。手札から捨てて、手札、墓地の代行者モンスターを特殊召喚出来る。フィールド、墓地に『天空の聖域』があれば、これを『ヒュペリオン』モンスターも出せるようになる。

よって、墓地の『マスター・ヒュペリオン』を特殊召喚だ。」

 

マスター・ヒュペリオン ATK2700

 

アネモネ「それでも私には勝てない!『ブレイクスルー・スキル』発動。

マスター・ヒュペリオンの効果を無効化する!

そろそろ諦めてサレンダーする?素人にしては間違いなく健闘したわよ。」

 

 

拓野「そうか。」

 

特に気にした風でもなく、拓野は手札のカードを吟味する。

 

アネモネ「まだ続ける気なの?」

 

拓野「お前は一体何を言ってるんだ?

こっちはただの素人だし、目的はあくまでも慣らし。勝敗なんざ二の次だ。勝てそうだろうが負けそうだろうが、決着までやるだけだ。」

 

 

アネモネ「そりゃそうだけど。まあいいや。別に」

 

 

拓野「『朱光の宣告者(バーミリオン・デクレアラー)』を召喚。」

 

アネモネ「手札誘発のカードを召喚……?」

 

 

拓野「お前は、このデッキの中身を見てないのか?」

 

 

アネモネ「見てないけど、多分それ、天界の初心者に渡す構築済みじゃない?最近新しいカード入れて見直したらしいし。」

 

拓野「そうか。じゃあこのカードがあるのも知らないのか。

 

朱光の宣告者とマスター・ヒュペリオンを素材にして、EXデッキから『マスターフレア・ヒュペリオン』をシンクロ召喚。」

 

 

 

マスターフレア・ヒュペリオン ATK3200

 

 

アネモネ「攻撃力3200か…」

 

 

アネモネ(今までの感じ、攻撃力だけで出したってわけじゃないよね…?効果は知らないけど、もしかして私に罠カードを使()()()()?)

 

 

拓野「マスターフレア・ヒュペリオンの効果発動。

『代行者』モンスター又は『天空の聖域』のカード名を記したモンスター1体を手札・デッキ・EXデッキから墓地へ送って発動。

エンドフェイズまで、名前と効果をコピーする。

 

EXデッキから『天空神騎士 ロードパーシアス』を墓地へ送り、名前と効果をコピーする!

 

 

アネモネ「な、何なのその効果!?初めて聞いたんだけど!?」

 

 

拓野「手札一枚を捨てて、効果発動。『天空の聖域』を記したカードを手札に加える。『失われた聖域』を手札に加える。」

 

 

アネモネ「な、何か追い詰められてる気がするんだけど……?」

 

 

拓野「バトルフェイズだ!『マスターフレア・ヒュペリオン』で、裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)へ攻げーーーー」

 

 

アネモネ「させないし!!墓地の『仁王立ち』の効果を発動!

フィールドの守備表示のライトロード・ビースト ウォルフを対象にして、そのモンスター以外に攻撃出来なくなる!」

 

拓野「貰った!!墓地のネプチューンを除外して、『マスターフレア・ヒュペリオン』の効果発動!相手のカード効果の発動時、フィールドのカードを対象に除外する!『仁王立ち』対象のウォルフを除外する!」

 

アネモネ「アンタ本当に素人か!??だったら2枚目の『仁王立ち』を発動!同じウォルフを対象にするだけだし!!」

 

拓野「だがもうウォルフはいない!攻撃対象を裁きの龍にーーーーー」

 

アネモネ「ざぁ〜んねんでしたー!仁王立ちの対象になったモンスターがいなくなったらもうそのターンは攻撃出来ないんですー!!だ!」

 

 

マスターフレア・ヒュペリオンの効果で除外される直前、新たに発動された仁王立ちによって効果対象にされてしまったウォルフが除外されたことにより、このターンの攻撃は封じられてしまった。

 

 

拓野「くっ…カードを伏せてターンエンド。」

 

 

 

 

アネモネ「私のターン!ドロー。」

 

 

(引いたカードは二枚目の『裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)。これで私の勝ちだ!』)

 

アネモネ「ライフを1000払って、裁きの龍の効果を発動!これで私の勝ち!」

 

アネモネ LP2600

 

拓野「罠カード発動!!『失われた聖域』

このカードの発動時の効果処理として『天空の聖水』を場に伏せる。」

 

アネモネ「それがどうしたし!結局場のカードは全部破壊………あれ?なんでマスターフレアの効果を発動しないの…?」

 

拓野「『失われた聖域』のさらなる効果を発動!墓地から『マスター・ヒュペリオン』を除外して、相手フィールドの効果モンスター一体を対象に発動。

ターン終了時まで、モンスターの効果を無効にする。

 

これで、裁きの龍の効果は無効だ。」

 

 

アネモネ「な………え……?」

 

 

拓野「ご自慢の幸運のことだ。どうせ二枚目の裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)でも引いてるんだろ?」

 

 

アネモネ「え……うそ…当たり」

 

拓野「まあ、どんだけ幸運が来ようが、デッキに入ってないカードは来ちゃくれないだろうしな。そんなところだろうと思ったが。」

 

アネモネ「アンタどんだけ先読んだの!?」

 

 

 

そのアネモネの言葉に、拓野は空を眺めながら懐かしそうに口にする。

 

 

拓野「棟梁が言っていた。

 

『幸運の女神がアンタを嫌い続けてるんだから、逆に常に最悪が来ると思って準備してれば、絶対イッパツお見舞い出来るじゃない!!罠にハメておヤりなさい!!』

 

ってな。」

 

 

アネモネ「…………素敵な棟梁なのね」

 

 

アネモネは敗北を認め、デッキの上に手を置いた。

 

 

 

拓野「サレンダー・カードか。」

 

 

アネモネ「……頑張ったご褒美に、初めてのデュエルの初勝利をプレゼントしてあげるわよ。

 

それに、そろそろ上陸の準備をしないとね」

 

拓野「ん…もうそんなに時間が経ったのか。」

 

アネモネ「思ったより早く着いたみたいね。」

 

ブオオオオオオオオーーーーー!!!!!

 

 

 

船の汽笛が、島に上陸の合図を告げる。

向かう先に見えるのは、巨大な建物が建築された火山島。

 

 

 

 

アネモネ「さあ、準備しましょう。アレがデュエルアカデミア。遊戯王GXの舞台だった場所よ。」

 

 

 

 

 

 




黄泉がえりの権利を掛けて、異世界の決闘者−遊戯王GXへ

もよろしくお願いします
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