巨神聖戦記   作:芹沢亀吉

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#8

一方現代のキングギドラは、太陽系から 1 光年ほど離れた宇宙空間で謎の巨大怪物相手に激闘の真っ最中だ。

 

その巨大怪物は背部を中心に全身のほとんどを尖った結晶体で覆い、本体と思しき部分はゴジラに酷似している。ゴジラに酷似した宇宙怪物、さしずめスペースゴジラといったところか。

 

スペースゴジラは口からコロナビームなる赤色の光線を吐きキングギドラを攻撃した。

コロナビームはスペースゴジラの意思で自由自在に屈曲及び拡散が可能で、様々な角度から標的を狙うことが出来る。キングギドラもコロナビームに負けじと各首が引力光線を吐いた。両者の光線がぶつかり合い宇宙空間を明るく照らす。

コロナビームの威力は引力光線とほぼ互角である。だが三つ首龍であるキングギドラは 1 発の引力光線をコロナビームとぶつけて相殺させるのと同時に他の首が吐く2発の引力光線でスペースゴジラの身体を狙うことが可能だ。

2発の引力光線が直撃しスペースゴジラが悲鳴を上げた。このまま行けば確実にキングギドラが勝利する。

 

このままこの宇宙空間で撃ち合いを続ければ、の話だが。

 

スペースゴジラは近くの惑星に着地した。全身を覆う巨大な結晶体が小型化しゴジラの背びれのような形状となる。

 

スペースゴジラの両肩には巨大な結晶体が生えていて、尾の先端にも結晶体が付いている。スペースゴジラがゴジラに酷似した姿形なのは前述の通りだが、ゴジラには無い頭部の黄色い角や口元の横向きに生えた牙も相まって、より凶暴で凶悪な印象を受ける。

 

何を隠そうこの惑星こそ大戦争の果てに星の文明自体が滅亡した惑星ラゴモに他ならず、今は物言わぬ廃墟街が墓標の如く佇むのみだ。

 

スペースゴジラが着地した途端、その廃墟街から無数の結晶体が生えてきた。この結晶体で覆われた一帯は宇宙エネルギーを無限に供給するバトルフィールドであり、スペースゴジラの強大化を後押しする。

 

キングギドラが惑星ラゴモに降り立つと周囲が巨大な積乱雲で覆われ暴風雨が発生した。

大気汚染が深刻で雨も墨汁のように真っ黒、大気中に高濃度の放射能が充満と現在の惑星ラゴモは死の星そのものだが、キングギドラやスペースゴジラは特に問題無い。

 

地面から生えている結晶体が邪魔で両翼を前脚代わりにして地上を駆けるのが難しいキングギドラは飛翔し、上空からスペースゴジラを狙い各首が引力光線を吐く。

 

だがバトルフィールドを展開し強大化している上、着地していて飛翔に使う分のエネルギーも攻撃に回せるためコロナビームは先程とは比べ物にならない高威力で、引力光線は 3 発とも瞬時にかき消された。

 

高威力のコロナビームがキングギドラの周囲を包囲し全身を襲う。悲鳴を上げ地面に衝突したキングギドラにより結晶体が一斉に折れた。鋭く尖っている結晶体だが頑丈な鱗で覆われているキングギドラの身体を傷つけることは出来ない。

 

キングギドラの右の首はすぐに身体を起こして反撃をと主張したが、中央の首はこのままうつ伏せで様子を見るよう指示する。左の首が興味深げに結晶体の破片を眺めていたので、中央の首は咆哮し叱りつけた。

キングギドラはうつ伏せ状態のまま結晶体の隙間を這わせるように引力光線を吐いた。

倒れて起き上がれないフリをして油断させ低い目線でスペースゴジラの身体を狙う作戦だったのだが、スペースゴジラがフォトン・リアクティブ・シールドなる結晶体状のシールドを展開し引力光線を遮断したためダメージを与えられない。

 

スペースゴジラは勝ち誇ったように咆哮する。

 

途端にスペースゴジラの両肩の結晶体から緑色の重力波が放たれ、キングギドラの巨体を軽々と持ち上げそのまま地面に叩きつけた。キングギドラも引力光線を吐き反撃はしたものの高威力のコロナビームで引力光線をかき消され再度吹き飛ばされてしまう。

スペースゴジラの圧倒的な強さの前にキングギドラは万事休すだ。

 

 

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