寝て起きてクラフト案件。【完結】   作:ハヤモ

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軽く状況把握。
クラフターにとっては暇な会議。
ミュウランも出さねば……。

会議を漫画そのままに流すと、クラフターに関係ない部分も増えそうでしたので省略(殴。
ミスっていたら優しく指摘してくれると嬉しいです(殴。


107.把握と盗聴

 

「茶番だな」

 

 

リムルは再び冷えた。

その内氷ブロックに変貌するのかも知れない。

色も近い。 可能性はある。

 

 

「はい。 目撃者の証言や捕虜尋問からして、ファルムス王国は調査の名目でやってきたそうです。 ですが、既に軍事行動を開始しているとも言います。 調査自体は本当でも結論は初めから決まっていたのかと」

 

 

だがしかし……通訳がいるからって、一部が会議に強制参加させられている今現在。

今までも経験してきたが、大抵この時間は好きになれない。

冷えようが暑かろうが関係ない。 身体を動かさず棒立ちするのが暇なのだ。 それでもリムル達の話は聞いておく。

有益な情報を得られるなら我慢しよう。 また殴られたくないし。

 

 

「今回、都市に雪崩れ込んだファルムスの騎士団は100名程。 人間の男女3人組が騒ぎを起こしたのをキッカケに襲撃してきた様です。 それでも大半は撃退。 我が方の被害としては住民に軽傷者が複数人出た事、建物の幾つかが多少荒れた程度」

「魔物が人間に危害を加えた事実を作って、戦争を起こしたという事か……度し難い」

 

 

ならば殲滅です。

本土侵攻は諦める。 だが郊外の敵勢は潰す。

今回は幸いにも村人に死者はなかったが、代わりに地表の建造物が軽く荒れた。

次は何をしてくるか分からない。 被害はこの程度で済まないかも知れない。

結界とやらが未だ覆っている以上、戦争を長引かせるのは良くない。

 

今は地上の同志達が郊外にバリケードの壁を作って防御に徹しているが……ぼちぼち攻撃もしたいところ。

 

 

「何を学んだんですか。 勝手に動いちゃ駄目ですよ」

 

 

辛辣同志よ。 否定的な意見を述べていないで通訳して伝えてくれ。 我々はいつでも動けると。

 

 

「さっきの今でソレを言います? 気を遣っているんですよ、これでも」

 

 

左様ですか。

黙っていろと。 やれやれ全く。

 

 

「捕虜と死人半々。 逃げた者は四方の駐屯地に向けて方々に散りました」

「ソウエイとトレイニーさん情報では、それぞれに結界を張るのに必要なクリスタルが鎮座している。 守備隊と思われる西方聖教会の騎士団が中隊規模で駐屯。 また総勢2万の軍勢」

「大所帯ですな。 いつまた攻勢に出てくるか分かりません」

 

 

万単位の村人を守った次は万単位の荒らしか。

攻略法は既に考えている。 固まってる内に砲撃。 纏めて数を減らした後、バラけた荒らしを剣と弓矢で掃除すれば終了だ。

さぁ許可を。 後は許可を頂くだけなのです!

 

 

「事が終わるまでは、住民達には地下で生活して貰う。 外に出られない以上、そこが1番安全だ。 生活環境も整っているしな」

「同感ですな。 結界を解除出来ても、念には念を入れねば」

「後もう1つの結界……アンチマジックについてなんだが。 これはファルムスとは関係ない」

「と言いますと、別の思惑が絡んでいる?」

「ああ。 その事はこの子、新たな通訳ちゃんに話して貰おうと思う」

 

 

ここでまさかの辛辣同志が表に出てきた。

何か。 我々も知らない話がまた出るのか。

 

 

「初めまして。 シズさんに代わる通訳の者です」

「というと、貴女も死を経験して……?」

「今はその話は置いて、本題に入ります」

 

 

そういえば辛辣同志の素性は知らない。

元々クラフター自体、気が付いたら世界にいて、どの様に生まれるか誰も知らない。

世界から消える理由なら大体知っているが……特殊な彼女はどの様にして生まれたのだろう。

牛や豚の繁殖とは訳が違う。

水の絨毯の下、同志は何をしているのだ?

連中は研究内容を暈す。 IRP技術もそうである様に、隠されるのは良い気がしない。

 

 

「魔法に制限をかけ、思念伝達含めた魔法による外部との連絡を遮断している結界、これはヨウムの仲間であるミュウランの仕業です」

 

 

ミュウランというのか、あの魔女は。

一時怪しいと思っていたが、しでかしたか。

あのまま見張っておけば良かった。 だが全ては結果論。 後の祭りで騒いでも仕方ない。

 

 

「なんと……しかし、ファルムスと関係ないというのは……ヨウムの母国はファルムスです。 連邦に忍び込む為、一団に紛れ込んだ工作員の可能性は?」

「彼女は魔人でした。 他の素性は不明で別の勢力が絡んでいる可能性があります。 詳細はこれからですが……ベニマルさんや一部の者が気が付き、今は宿屋に監禁しています。 後でリムルさんに尋問のち処分を言い渡して貰いますが、その前にお耳に入れておきたい事が」

「言ってみろ」

「彼女から暗号化された電気信号を傍受しました」

「なんだって?」

 

 

なにそれ。 RS回路みたいなもの?

いや彼女から有線が伸びていた様には見えない。

となると我々の連絡手段に近い、無線通信の類と見るべきだろう。

水晶による通信を村人が行えるのは知っていたが、それとは別の種類だろうか。

 

 

「でんきしんごう、ですか……?」

「既存の魔法と別の方法で盗聴されている可能性がある、という事です。 本人が知っているか不明ですが。 そこはリムルさんがそれとなく質疑応答をして欲しく思います」

 

 

やはり我々の知らない連絡手段か。

何とか取り入れられないだろうか。 無理か。

 

 

「盗聴……ミュウランの主は誰なんだ?」

「すみません。 逆探はちょっと」

「分かった。 だけど、どうやって知った?」

「IRP、機龍が傍受したんです。 正確には演算処理等をしているBBですが」

 

 

まさかのIRPが出てくるとは。

アレも謎が多く多様性に富む。 リムル程の可能性があるかは不明だが、未知あるものは浪漫がある。

これからも研究対象となっていく事だろう。

 

 

「……アレが兵器以外にも使えるとはね。 お陰で助かったよ、ありがとう」

「いえ。 私は大した事は出来ません」

「後は任せろ……と言いたいが、コイツらの手綱を握っていてくれ。 出来る範囲で」

「……善処します」

「さて。 次に今後の人間に対する対応についてなんだが───」

 

 

会議は続く。

夜でもないのに寝たくなる。 今ならベッドに寝れそうだ。

とはいえ、下手な動きをすれば殴られそう。

 

外の同志達を羨ましく思いつつ、我々は暫く村人に付き合う羽目になった。




ミュウランのマリオネットハートによる盗聴は、漫画内ですとリムルが第3の結界を張った際に大賢者がキャッチしてくれた様子です。
当作ではIRPのBBが傍受。 辛辣同志が解析したという事にしました。

ツッコミどころあるかも知れませんが、お兄さん許して(殴。
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