寝て起きてクラフト案件。【完結】   作:ハヤモ

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纏めに入ります。
創造主が絡む時点で良くも悪くもな結果に。

ミス等があれば優しく指摘して下さい(殴。


127.再建と復興

 

「……ああ、疲れた」

 

 

寝て起きて日が昇る。

世界の理は我々を再び目覚めさせる。

今日は獣王国再開発計画に参加しよう。

そう部屋から出たら、スライムが足元に転がってきたものでギョッとした。

いつか似た光景を見たが、慣れたものじゃない。

そのうち切り刻まれて粘着ピストンに加工されても文句は云えないね。 創造主は溜息を吐いた。

 

 

「吐きたいのはコッチだよ!?」

 

 

朝から騒がしい。 取引でもなしに。

ドロップ増加剣で斬ってやろうか。

 

 

「お陰様で最高だったよ!? 戦闘は感謝してるけど! あの後魔王が8人に減って、オクタグラムって新たな名付けをしたりしたけど、更にその後の展開が会合より面倒なレベルになった!」

 

 

なにやら文句を垂れている。

後で辛辣同志の報告を待とう。 ここでハァンハァン聞いていても喧しいだけだ。

 

 

「お前らの件で胃がもげかけたわ!? ワルプルギスの間にクレイマン領と獣王国を好き勝手しやがって! 会合が終わった後、通信水晶越しに叱られたんだからな俺!?」

 

 

リムルの癇癪はいつも通りだ。 気にしない。

それより傀儡国と獣王国の再開発案件だ。

久し振りの大規模開発である。 創造主は頷いた。

 

 

「笑顔で頷くなよ!? 今言っても伝わらないだろうが、獣王国、天翼国、傀儡国はミリムの領地になった。 連邦側も協力しつつ本格的な管理は下についたカリオンさんとフレイさんがしていき、獣王国の復興の手助けもする筈だった……矢先にこの始末! 吹き飛んだ獣王国はいざ帰ったら既にほぼ復興してるときた! また他国で派手にやってくれたなオイ!?」

 

 

獣王国は元々の雰囲気を尊重した建造物群を建築している。

立派な城を中央に位置させ、内側になるにつれて低密度住宅を建てている。 道路に関しては気に入らない綻びを改善。 村人農業が盛んだった事も考慮し、街中に用水路や湧水風、掛け流し風の無限水源を備えた。

水のみならず草ブロック等を駆使する事で景観も良くした。 松明も忘れない。

問題となったジオフロントは天高を低くして地表面から更に掘り下げた。 どうせ今更隠し立て出来ないからと開き直り、出入口は連邦同様に各建造物から梯子や階段で降りられる。 荒らし襲撃イベントを教訓にしたのだ。 これで遠方に避難する時間が無くても、最悪は地下に逃げ込める。

都市近辺に点在していた集落に関しては、周囲をフェンスで囲い込んだり露天掘りの地下シェルターに留めている。 余力があれば、其方も改善したい。

これらの結果は本と羽ペンに書き留め、署名本にして報告書とし辛辣同志に提出する。 彼女を真似ての事だ。 取り敢えず宛先を彼女にしておけばリムル達に自ずと伝わるだろう。 伝わらなくても良いが。 どっちに転んでも我々が好きにするし。

 

 

「……まぁ、お前らの作った都市だ。 住めば都だろうさ。 実際、道路は平坦に整備され街中に張り巡らされた用水路や湧水は飲み水に足り、狭い路地裏すら陽の明かりで照らされ、噴水広場や庭園は憩いの場。 お年寄りも子供も安心して歩ける綺麗な都市になっていたんだってな。 建材や雰囲気も元々のクオリティを参考にしてくれたようだし。 地下施設に関しては避難所にしてくれたんだろ。 そこは住民にも困惑されつつ感謝されたよ……矛盾した怒り口調で」

 

 

一方、傀儡国は城の周囲のみ開発中。

現地に蔓延っていた大量のスケルトンから得た骨や遺品を保管する赤煉瓦倉庫街が造られた。

それに満足せず将来に備えて地下鉄道を敷設。

骨を骨粉に加工して肥料とし、農業大国でもある獣王国に輸出出来る様に路線整備。 場合によっては加工貿易を見越す。

その絡みで骨粉以外にも輸出入が出来る様に酒造施設も建てたい。 獣王国の果物を仕入れて酒類や料理に加工出来れば理想的だ。

他にも生産工場を建築出来ればやりたいところ。

また現地の城内を探索したところ、様々な宝石的なモノや武具等が見つかった。 研究の甲斐がある。

夢は広がる。 うんうん、とクラフターは笑顔で頷くばかりだ。

 

 

「傀儡国は……城と周りで好き勝手してるらしいな。 地表面にはアンデッドの遺品を保管する倉庫街を造ったみたいだけど、まさか変な事に使わないよな? いやだとしても俺は見ざる知らざる言わざる聞かざるって事にする。 東の帝国と隣接している辺りは……気紛れなお前らに任したら不安しかないんで、カリオンさんとフレイさんに任せたいけどな……後で通訳ちゃんに色々伝えて貰おう。 無駄かも知れないけどしないよりは良いよな、うん……」

 

 

リムルは人型になると、ヘロヘロ顔で執務室へ。

何気なく付いて行けば大量の紙や本が摩天楼の如く積み重なっている。 回収すればインベントリが埋め尽くされそうだ。

 

 

「は、はは……大半は外国や集落からで、お前らへのクレームや質問だぜ? コイツを見てどう思う?」

 

 

これらの紙は我々がクラフトしたモノだ。

村人に卸すと喜ばれたので、リムル達にもあげたのだ。

以前は分厚い看板に文字を書いていたのだから、随分と情報圧縮されたと思う。 良い光景だ。 これもまた笑顔で頷いてみせる。

 

 

「殴りたい、その笑顔」

 

 

だが乱雑に過ぎる。

クラフターはチェストを設置すると、片っ端から書類を放り込んだ。 あっという間に部屋が広くなる。 よし。 スッキリした。

 

 

「……その気遣いをもっと他に回して?」

 

 

だがやはりというべきか、文字内容は理解が出来ない。 そこは通訳である辛辣同志やシズを頼る他あるまい。

……そういえばシズは元気だろうか。 ミリムが元気だったのだから彼女もきっと元気だろう。 自分も元気だから間違いない。

 

 

「ところでルミナスから連絡があったんだが……教会関連の施設で衛兵が全滅した事件が起きたらしい。 お前らとは違う奴だろうとは言われてるが、心当たりあるか……って俺が言っても伝わらないよな。 そろそろ面倒だなぁ……通訳ちゃんは他にやる事あるみたいだし、無理に秘書にしたら可哀想だし。 何よりシオンが怒りそうだ。 儘ならない事ばかりだな」

 

 

リムルも元気……ではない。

頬杖ついて書類と睨み始めてしまった。 これは元気付けてやらねばならない。 同志だし。

 

そう思ってクラフトした酒を提供してみたが。

 

 

「仕事中だって! ああまぁ……酔っ払いたくなってきたよ……」

 

 

反応は微妙だった。 儘ならないものだ。

まぁ良い。 よくある事だ。 次は辛辣同志のいるジオフロントにでも向かう。

 

辛辣同志に署名本を渡すついで、色々話し合おう。

彼女もまた同志なのだから。




ほぼ追いついてしまいました。
漫画ばかり見て小説の方を読んでない作者(殴。
寝かせるべきか否か……と思いつつ、クラフターサイド、辛辣同志の話をしていこうか考えてます。
星の世界。 彼女の出生等。
意見等募集中です(殴。
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