寝て起きてクラフト案件。【完結】   作:ハヤモ

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さぁどうしましょ(おいw)。
師匠と弟子の再会です。
なのですが思考制限系の話をすると、じゃあ何で今までソレリムル達に伝えなかったの? となりそうで……。

全部クラフターの所為なんだ(逃走。


138.ヒナタとシズ

ヒナタとシズの経緯を、我々は知らない。

そもそもが出会う前の話になるのだから、仕方ない。 だがシズはヒナタを大切にしている。

それは伝わる。

 

ヒナタは最初、シズから力を得たのだろう。

離れてからは自己研磨してきたのだろう。

世界は危険に満ちていて、力無き者は容易に殺される。 故に人は生き残る為に創意工夫を凝らし、力を得て生きていく。

 

我々はどうだろう。

最初から?

いや。 きっと先輩同志から。

中には独学もいた。

だが少なからず他者の影響は受けてきた。

その点、我々とあなた達とは大差無いのだ。

 

やがて絶望の底に居ながら、コツさえ掴めば希望の糸をスルリと引き寄せられる事が出来る様になって───マルチクラフターは他者の為にも創造を始めた。

 

教え、教えられていく。

 

そして今もそうするのだ。

これからも。 この先も。

 

"先生"と共に太陽の下に駆け上がる。

マルチの輪は広がリング。

 

 

 

 

 

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

 

 

 

 

 

「くっ!? やっぱヒナタは強いな!」

 

 

ヒナタとリムルは尚も対峙する。

IRPも来て砲撃支援もあって数もいる。

この戦力差はヒナタにとって絶望的。 にも関わらず降伏の意思なく単騎で剣を向けてくる。

目を見た。 笑っていた。

決して発狂してる訳ではない。 だが一矢報いてやる、という気迫でもない。

クラフターは知っていた。 その目を。

 

 

「魔王に成り立てだからかしらね。 その程度の実力じゃ私は倒せない」

「勝手に魔王にされたんだよ……ッ! それよりも、なんでお前はシズさんの所を出て行くつもりになったんだ?」

 

 

アレはダイヤ鉱石を発見した時の目だ。

だって輝いているもん。

だがここは地下ではない。 であれば我々の装備について思う所があると見た。

奪取するなら感心しないが、或いはダイヤ装備が珍しいのかも知れない。

落ち着いたら1粒あげようかしら。

 

 

「今更そんな事を聞いてどうしようというの? 思い出せないと答えてもいいのだけど、そうね……静江さんに迷惑を掛けたくなかったから、かしら」

「シズさんは迷惑だなんて思ってなかったぞ」

「今更……それに、貴方が静江さんの事を語らないで欲しいわね」

 

 

ダイヤについて熱く語っても良いのだけど、先ず今は無力化するべきだ。

そう。 ダイヤを採取中にクリーパーに爆破される様に。 鉱石に誘われるがままマグマダイブする様に。

 

 

「だが心配していた! お前を独りにしてしまった事を!」

「知った様な事を言うな! お前らに何がわかる、お前らなんかに!!」

「逆鱗に触れたか!?」

「終わりだ!」

 

 

周囲には気を配るべきなのだ。

そうしないから、ヒナタはシズに気付くのに時間を要したのだ。

 

 

「ええ。 迷惑だなんて思っていなかった」

「ッ!?」「シズさん!?」

「それ以上はいけないわ。 剣を下ろしなさい」

 

 

剣劇が止まる。

そうだ。 そうしなさい。 剣と体力を削ってばかりで生産性が無い。

ツルハシ持って地下労働の方が良い。 色々掘れる。

 

 

「久し振り、2人とも」

「静江先生……ッ」「どうして此処に?」

「"クラフター"さんに話を聞いてね。 直ぐ来て欲しいって」

「そうだったのか……お前らも情に訴えようとする事があるんだな」

 

 

発見のワクワクが蘇り自然と笑顔になる。

石炭とか鉄とかRSとかエメラルドとか。

時にスポブロ部屋に出会す。 この世界では未だ遭遇していないものの。

 

 

「今まで会いに行かずにごめんね……」

「良いんだ。 学園は忙しいだろうから」

 

 

シズにはブラマイを教えた事があったが、その内に共に地下労働をしたいものだ。

長期労働を見越して拠点セットかな。 食糧や松明も忘れない。

 

 

「ヒナタが強がっているのは気付いていた。 けれども、彼の方を選んだのが自分でも不思議だった。 クラフターさんのお陰でシガラミが消えた今なら解る……思考制限を受けていたのよ。 彼の能力で……」

「なっ!? ユウキがそんな事をする訳が!」

 

 

シズがヒナタと鳴きあっている。

うむ。 好きな方を選べば良い。 強制はしない。

だがヒナタ。 君も共にやらないか?

剣も良いがツルハシとスコップも楽しいよ?

 

 

「ヒナタ。 貴女も思考制限を受けているのよ。 少し解除されかけたみたいだけど、まだ……」

「されかけた?」

「心当たり無い? クラフターさんに何かされなかった?」

「其奴らに? 毒を食らわされたけれど」

「俺も仲良く食らわされたな」

「え、えっと……その後かも」

「後? 確か解毒薬を……」

「そう。 牛乳を飲んだ筈」

「は? 牛乳? 薬では?」

「中和という意味では薬かも」

「リムル」

「聞くな」

「オカシイと思うのは私だけかしら?」

「大丈夫だ。 俺も思う」

「ふ、2人とも? あ、ほら! クラフターさんの牛乳は特別なんだよ!」

「「毒されてますね静江さん」」

 

 

そうだな。 牛乳だな。

毒持ちとの遭遇に備えよう。 常備しているものの、予備が必要だろう。

 

 

「とにかく点は繋がった。 ユウキが全ての黒幕だったという事だ」

「悲しいけど、そうなるかな」

 

 

シズはヒナタを抱きしめる。

よく頑張ったね、偉いねと。

ヒナタはうん、うんと力無く……だけど安心した顔でされるがままだった。

光景の意味が分からず、首を傾げたクラフターだったが、シズの言葉で全てを理解する。

 

 

「クラフターさん」

 

 

シズがクルリとヒナタを此方に向ける。

そしてニッコリと言うのだ。

 

 

「状態異常なの。 お願い出来る?」

 

 

成る程。 全て理解した!

ヒナタは状態異常だったのか!

道理で絶望の中でも目が笑って剣を振り回していた訳だ!

見た目じゃ分からなかった!

流石はシズだ。 早速牛乳バケツを用意する。

 

 

「は? へ? 静江先生……?」

 

 

ヒナタ。 君は異常なんだ。

今すぐ治療しなければならないんだ。

 

 

「大丈夫。 すぐ終わるから」

 

 

ヒナタに牛乳を飲ます。

シズが背後で固定してくれている。 その間に無理矢理口をこじ開け、どんどん飲ました。

 

 

「ゴポッ! ボボボボッ!?」

「どっちが異常なんだ……」

 

 

飲み終えればスッキリする筈さ!

そうしたら新たな世界が見えてくる!

 

さぁ!

君もマインクラフターになるんだよッ!!




牛乳バケツで解決!(殴
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