辛辣同志が親ガチャ成功か失敗かは人によって意見が異なるかも。
IRP戦。 ミス・誤字や違和感があればやんわり報告を(殴。
いい加減に会議に飽きたクラフターだったから、数名を除き外に出た。
やはり身体を動かす事は良い。 自由万歳。
今はIRP格納庫に邪魔してる。
「邪魔です。 情勢勉強でもして来て下さい」
辛辣同志に捕まった。 だが反省はしない。
政治的な話も多少は知る様になったとはいえ、大抵は我々にとってどうでも良い。
得られる情報から動くにしても、滅ぼすかリフォームするかどうかだけ。
ファルムスは正にそんな状況下。
ヨウム達と悪魔を利用しつつリフォームだ。
ブルムンドに次いで、あの地も手に入れる。 少なくともイングラシアやルベリオスより動き易い。 ドワルゴンは隣だし。
「侵略行為は控えて下さい。 シズさんにいいつけますよ。 あとブルムンドはアンタらのモノじゃありませんから。 更に言えば、どこもアンタらのモノじゃありません。 皆迷惑してます」
その癖、利用出来るモノは利用されてる件。
余剰品の剣、鎧、建物、食料などなど。
我々が下手に出れば、つけあがるは村人だ。
連中の言う優しさも過ぎれば仇となり毒となる。 後は奴隷になり搾取されるだけ。 そんな腹なら精々利用してやるくらいの気概で良い。
土地が何だ。 それくらい見返りを寄越せ。
ところで……今は何してる?
「誤魔化し雑ですか……今は打ち上げ用のロケットを作ってます。 といっても設計段階で実物は出来てませんが」
案内される創造主。
それもまた優しさか。
いやクラフターと云うべきか。
ベスター達が悪い奴なら、とっくに利用されてそうでもあり心配になる。
いっそ我々の側に置くべきだろうか。
……これが親心か。
「親ガチャ失敗なんですがそれは」
ちょっとナニ言ってるか分からない。
努力しない言い訳にも聞こえ……いや辛辣同志は凄い努力している。 辛辣だけど。
「子は親を選べないんです。 でもクラフターに望まれて生まれたのが私です」
つまり?
クラフターは首を傾げた。
「馬鹿親で良かった、という事です」
辛辣ッ! 今ガラスの親心が傷付いたよ!
加えて微笑みが良いアクセントだよ!?
マイホームをクリーパーにリフォームされた衝撃以上だ。 ヒナタにビンタされた時より苦痛を感じている。
「は? ヒナタさんにナニしたんです!?」
ナニも。 風呂場で格闘していただけだ。
「最ッッッ低ですッ! もう絶縁です!」
何故だ。 これが分からない。
そういえば辛辣同志の服はクリーパー柄だ。
成る程。 娘は帯電クリーパー級だったか。
ショックだ。 こんな子に育てた覚えは無い。
「育てられた覚えもねぇですよ!?」
嘘だね! 彼に餌付けされた癖に!
「彼を侮辱しましたね!? 良いでしょう、IRPでペチャンコにしてやりますよ!」
上等だぞこのヤロー。
TNTキャノンの移動砲台如き、クラフターが負ける訳が無いね。
対ウィザー級として開発された経緯があるとはいえ、図体のデカさから対人戦闘は苦手。 それも対クラフター戦は想定していない筈だ。
「馬鹿の癖にIRPまで馬鹿にして! 良いでしょう、そんな過去のデータからしか計らなかった事を後悔させてやりますっ!」
IRPに乗り込み、襲って来る辛辣同志。
いや……我が娘。
直ぐにも大きな脚で踏み潰してくるから、右に左にヌルヌル動いて回避する。
創造物に襲われるなんて珍しい話じゃない。
身近じゃゾンビに拾われた剣に。
間違って殴ったアイアンゴーレムに。
狙えば召喚したウィザーに。
直近の例としてはIRPと娘に、だ。
だがどんな相手にだって攻略法はあった。
「馬鹿は死ななきゃ治らないっ! いや、アンタらは死んでも治らないんでした、ねっ!」
足払いをされた。
まさかのモーションに対応出来ず、壁まで吹き飛ばされる。 かなり痛い。 ダイヤ防具とはいえ、相手もエンチャントを施している。
正直舐めていた。
まさかここまで進化していたなんて。
「私だってね、作り続けてきたんですっ!」
舐めるなよアマちゃんめ!
此方とでは経験が違うんだ!
クラフターは荒れ狂うIRPの足元を縫い、TNT起爆でひっくり返せないか試みる。
駄目だ。 姿勢制御系がしっかりしている。 元々の重量もあるのだろう。 ビクともしない。 無駄に床に大穴が剥かれていく。
ならばと壁面の作業通路を昇る。 機体に取り付けば攻撃は届かない。
「これは何事ですか!? 格納庫が滅茶苦茶じゃないですか!」
「ベスターさん下がって! ソイツ殺せない!」
白衣村人を押し退けて、上層へと昇っていく。
IRPの胴体に取り付けられた2門のディスペンサーから矢が放たれるも、土壁を構築し防御。 先へ進む。
先の通路を体当たりで破壊されたが、それも土で足場を構築すれば問題ない。
「ちょこまかと!」
体当たりしてきたタイミングを見逃さない。
壁に挟まれ磨り潰される直前に機体上部に飛び移ると、コックピット上部へ駆け上がる!
ダイヤ効率ツルハシを装備。
ひたすら振るう! 振るう! 振るう!
「こ、このっ! エンチャント黒曜石を舐めるな!」
IRPが飛び跳ねた。
天井と挟まれた。 痛い。
「外殻は岩盤程でないにせよ、凄まじい強度です! 効率強化のダイヤツルハシでも破壊は困難ですよ!」
「喧嘩は程々に! 上の人達に迷惑です!」
「上? 逝ってヨシ!」
「地上の都市部の事ですよ!?」
これでは1ブロック破壊する前に圧死。
だが負けたくない。 負ければ尻に敷かれる。
それは何としても避けねば。
娘の奴隷なんて嫌過ぎる。 元の世界での村人をリードにつけて連れ回した光景が蘇る。
「経験値を無駄にしたくなければ降伏して下さいね」
だが断る。
クラフターは主砲へ駆け出す。
その隙間に潜り込むと、手に届く範囲のTNTを頂いてから火打ち石を取り出した。
「諦めが悪い……え?」
クラフターは容赦なく着火、退避。
内部に並ぶTNTが次々起爆、機体がよろける。
「悪足掻きを! たかがキャノンの弾数を無くしたくらいなんだっていうんです! それに砲身全体も黒曜石! TNTじゃ損傷はありませんよ!」
それは機体の話だ。
その隙に再度コックピット上部へ。 TNTを設置して着火、起爆。
「うぐっ!?」
衝撃が内部に伝播したらしい。
苦しそうな声が聞こえた。
諦めが悪い様なら、スプラッシュポーションを投げ付ける。 それもシオン級を。
……また心が痛んだ。
仕返ししただけなのに。 親とは損である。
「そこまでだ馬鹿」
振り返る。 リムルが睨んでた。
「全く、上で武闘会の話が出ただけでも悩みの種なのに……客がいる夜に騒ぎやがって。 通訳ちゃんがいながら……ベスター、何事か報告してくれ」
「は、はい……」「すみません」
「それと通訳ちゃんはそのまま、西教会とウチの関係を説明しておくから。 さっきまでヒナタと話し合ってたんだけどさ」
「……分かりました」
戦闘は続きそうに無い。
毒を仕舞って、ベイクドポテトを食いながらIRPを見上げる。
コックピットから辛辣同志が出て来た。 腰を曲げたのと回復スプラッシュを投げたのは気持ちからだ。
「毒親になるなよ。 大切な娘だろ」
苦笑するリムルにもお辞儀する。
止めてくれた事に感謝しておこう。 下手すれば取り返しのつかない事をしていたかも知れない。
「娘? は? へ? この者に妻が!?」
「あー、いや……そういう事じゃないんだ。 血が繋がってないけどそれ以上の仲間というか家族みたいな」
「なるほど。 あまり深くは聞きません」
「その意味と予想通りなら童貞? 純潔? おお! そうかそうか、俺たち仲間だなぁ! 実は大賢者のスキルとかある感じ?」
「リムルさん……」
取り敢えず辛辣同志と縒りを戻す。
人生とは創造のみならず選択の連続でもある。
その時その時。
良い選択を取れる事を願うばかりである。
本編からまた脱線回。
微笑んだり喧嘩したり。
感情的になってきたのは、それだけ心を開いたから。
クラフターも感情的になるのは、この世界の人々に影響を受けているから。 ただ今までのマイクラ思考と混ざり加減がオカシイところも。