寝て起きてクラフト案件。【完結】   作:ハヤモ

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リムルは小説版の部下達の暴走(?)でやる事になった武道大会の準備へ。
クラフターは例によって添えるだけ(殴。

先は長く、自信も失いつつ……でも、なんだかんだココまで書いてきた自分がいるんやなって(遠い目。


魔都開国
144.絵画と額縁


「やぁやぁ元気だったかねミョルマイル君!」

 

 

リムルについて行けばブルムンドだったから、ついでにラーメン屋に立ち寄ろうとクラフターは思った。

ついでにヒナタに捕縛された同志を殴っておく。

アバズレにヒヨッたからだ。

分かる? この罪の重さ。

 

 

「まさかリムルの旦那ですか? え、ヒューズ殿から魔王になったと聞いて……え?」

「うん。 コイツらの所為で魔王にさせられたのであって魔王に進んでなったんじゃない、そこんとこヨロシク」

 

 

しかしこの商館も素晴らしい造形だ。

他の建物より大きめで豪華な作り。 内装も高級感を漂わせ実に高揚する。 リムルと悪人顔が使用中の椅子と机の応接セットも素材に拘っているのが見てとれる。

特にカーペットに暖炉なんて完全なる拘り抜いた創造物だ。 我々も作る事はあるが、ここまで本格的とは。 さぞ創造物を愛しているのだろう。

クラフトが好きな奴に悪い奴はいない。

ただここまできて大きな不満があった。

 

 

「───して旦那。 どの様な用件で?」

「実は君に儲け話を持ってきたのだよ」

「ほほう?」

 

 

暖炉の上に貼られた大きな絵画はなんだ!?

明らかにリムルの絵。 それもイングラシア郊外、ドラゴン退治の時の。

シズが大人びた姿で、リムルは白衣を着て白翼を生やしドラゴンと対峙している神々しい姿なのだ。

誇張表現だ。 クラフターは唾棄した。

鶏みたいな翼じゃない。 蝙蝠、漆黒の翼だ。

あとリムルはあんな慈悲深い顔しない。

それと我々が何故描かれていないのか。 そこが1番不満点であり減点である。

 

 

「……彼等は大丈夫ですかな? 急に荒ぶり始めましたが」

「気にしなくて良いよ。 いつもの事だから」

 

 

これは我々への挑戦だ。

我々の憤慨をリムルは嘲笑しつつ、悪人顔と取引を続行。 これでは何方が悪人か分からない。 いや両方と見た。 見た目が良くない。

 

 

「絵を見て何か思うところが……」

「無視! それより話をしよう。 ちょっとした企画があるから、その総責任者を任せたいのだよ。 どうだ、頼まれてくれるかな?」

 

 

絵画を殴って撤去。 貼り直す。

スケルトンの絵になった。 やり直す。

 

 

「その企画というのは、どういうものなのですかな?」

「連邦で武闘会を開催するから、その手配を任せたい。 興行だね、つまり大衆向けの娯楽を提供して欲しい。 1万人収容出来る闘技場を用意し、その中で闘う者を観戦したり応援するんだ。 一般市民にも観戦権を与えて入場料を取る。 いや、最悪無料でも良い。 連邦が宣伝出来るならな」

 

 

仁王立ちする大型生物の絵になった。 やり直す。

女子と豚の絵になった。 やり直す。

 

 

「1万人規模の移動……街道が整備されてるとはいえ、その人数の運搬に道程の食糧手配……更に観客の受入体制。 寝泊まりする場所の提供、動く金はそれだけで膨大になりそうですな」

「そうだろう、そうだろう。 宿泊施設はコイツらのお陰もあって結構な勢いで整備されているから大丈夫だ。 問題は採算率を高める必要がある点だが、その呼び水として今回の企画である武闘会を餌にする」

「面白い」

 

 

縦2ブロック分の人の絵になった。

ふむ。 欺瞞リムルよりマシだ。

だが壁に対して寂しさが残る。

やはり大きな絵だ。 それに折角だからと、絵の後ろに通れる空洞を作る。 看板を用いた隠し通路だ。

やり直し、大きなケーキの絵でコレを隠す。

これでヨシ。

クラフターはザマァとばかりに飛び跳ね回る。

ついでに嫌がらせと、1ブロック分のクリーパーの絵を追加。 これはこれでショッキングな絵だが、悪人には良薬になるだろう。

 

 

「こういう事はプロに任せた方が良いだろ? ミョルマイル君、まさか自信ないの?」

「は、ははははは! これはこれは手厳しい。 リムル様もお人が悪い」

「はっはっはっは。 だよね、だよね! ミョルマイル君なら余裕だよね!」

 

 

呑気な者だ。 気付く頃にはもう遅い。

欺瞞情報を拡散していた罪を味わえ。

真実とはどんな嘘にも耐えられるものなんだ。

そうだ。 部屋の隅に額縁も貼ろう。 収めるはスライムボール。 リムルの代わりだ。 コイツはこれくらいで良い。 寧ろ贅沢すらある。

 

 

「君ぃ、これは大きな金が動く事になるよ? 当然、理解出来るよね?」

「ふっふっふっふ。 ご安心を、このミョルマイル。 其の辺は得意分野に御座いますれば……きっとご満足頂ける結果を出してご覧に入れますとも!」

「頼むよぉ? あ、お前らも道連れだから」

「「はっはっはっは! ……はぁっ!?」」

 

 

やっと気付いたか。

悪人を成敗して、気持ちが良い。

 

 

「リムル様がケーキに変わっている!?」

「……まさか端にある額縁のボールが俺?」

「ぬおおお……っ、やはり絵を気にしていたのですな……彼等もドラゴン退治に参戦していたのに描かれなかった事が! ですがお許し下さいリムル様! 既に著名人の彼等を堂々商館に飾る訳にはいかなかったのです!」

「お前らの目には俺がこう見えてるの? いやスライム形態の時はこんなモンかもだけど……触ったら飛び出してきた!? え、なに!? お前らの額縁ってこういうモンなのぉお!?」

 

 

今更に驚く事良し、欺瞞は云う勿れ。

クラフターは笑顔でジャンプした。




色々難しい……。
読んでくれている方々、いつもありがとうございます。
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