寝て起きてクラフト案件。【完結】   作:ハヤモ

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前回のあらすじ
各地の戦場光景。
対消滅起こしたり
乱入者にイラッ★としたり
女の子の口内に白濁を無理矢理飲ませたり
ヤンデレ(?)が現れたり
色々ありましたが、継戦中。

今回のあらすじ
続けて戦場光景。
リムル再登場。
ダグリュール戦等。

ヴェルドラがいなくても、でぇじょうぶだ。
クラフターも生き返ェる!(他力本願
そんな訳で……もありませんが……。
オリジナル要素を追加投入(殴。


162.フリーズと巨人

南大陸、レオンの領地。

この地で行われた中庸道化連との戦闘は過激に進行した。

一進一退。 攻防が繰り広げる激戦。

このまま我慢比べか。 そんな事をしていた。

ところが救援として現れたベニマル達の活躍により、ボスのカガリ女史……正体カザリーム会長が倒される。

苦労が嘘の様に、ワンパンでアッサリと。

が、それで戦闘は終わらず。

続くは肥満野郎ことフットマンとの戦闘。

操られた、いや壊されたというべきか……全ての元凶ヴェルダの介入により、パワーアップした彼は、怒りのままに暴威を振るい始めたのだった。

 

何にせよ、抵抗するなら倒さねば。

 

非常事態。 戦闘続行。

ベニマルは道化連の猛者、ラプラスと協力。

マイクラ軍事部も継戦の構え。 戦地の城を包囲。 戦車隊一斉砲撃。 銃を乱射。

遂には戦術反物質弾頭まで発射。 対消滅を起こし建造物、地形を大きく破壊。

にも関わらずフットマンは倒れる事なく健在であった。

 

改めて化物だらけの世界だと認識した。

 

長期戦の覚悟を決めた面々。

と、そこに原初の悪魔クロちゃんことディアブロが現れフットマンに不意打ち。

フットマンの回復速度を上回る攻撃を仕掛けまくり、敢え無く倒してしまった。

 

クラフターは思った。

我々の苦労はなんだったのだ、と。

 

 

「クフフフ。 死体処理に些細な国盗と下積みを重ね、信頼を得ていき、そしてまた、ひとつ仕事を成し遂げました。

ああ、最初の雑用といい、他より遅くネームドになった事といい、心核が何度砕けそうになった事か……。

ですが、彼等の様に諦めなければ道は開けるのですね!

ここまで来ればリムル様に立派な幹部の1人として認めて貰える事でしょう!

嗚呼、漸く……漸く我が身に幸運が訪れてきましたよ!」

 

 

クラフターは頭を震わした。 まぁ良いかと。

荒らしを倒した。 その事実は揺るぎない。

本人は何故か笑いながら涙しているが。 分かる。 荒らしを潰すのは快楽だ。

それよりリムルだ。 何故出てきたのだ。

 

 

「よぉ。 出来れば会いたくなかったんだけど、地下に籠ってばっかじゃ状況把握仕切れないからね。

そんで、こっそり観戦していたらミザリーの結界内に囚われちゃってさぁ。

壊して脱出したらバレるし、何よりピンチっぽかったから、こうして介入してやったんだよ。 存分に感謝して?」

 

 

失せろ。 横柄スライム野郎。

存分に殺したい衝動に駆られつつ、何とか抑える。 静まれ我等の右手。

今はその時ではない。 嫌がらせ程度に済ませる。

ナイフを投擲し、火炎放射器で炙る程度に済ませてやった。 我々の慈悲に感謝しろ。

 

 

「お前らも相変わらずだな。 俺がスライムで、加えて熱耐性持ちだから良い様なものの」

 

「クフフフ。 必要とあらば、私が彼等にお仕置き致しますが」

 

「いや良い。 戯れ合いみたいなもんだ。 それより各地の戦場の監視強化をしてくれ。

レオンの領地は済んだと見て良いが、他はまだまだだからな」

 

「心得ました」

 

 

意味なき事だと知りつつ、未だやるのは意思表明みたいなもの。

お前らウザい、だ。 荒らしじゃなくとも。

美味しい所を持って行きやがって。

ブラマイの早い者勝ちに似てる気がしないでもない。

 

 

「んで、君らは中庸道化連のラプラスに、ティアだったな。

見ていて思ったけど強いじゃん。 という訳でウチで雇う事にしたから。 宜しく!」

 

「ちょ! 何を勝手な事を!」

 

「クフフフ。 何か、ご不満でも?」

 

「え、いや……えっとですな……」

 

 

リムルらが黒い笑顔で取引を始めた。

もう良い。 勝手にすれば良い。 荒らしが沈静化すれば良い。 欲を云えば更生まですれば良い。

リムルなら出来る。

今までも上手く世渡りして来た。 我々とは違う遣り方で。 その辺は任す。

者により得意不得意は違う。 得意な奴に任せれば良い。 時に身を任す。

 

 

「あの、ええっと……雇われるって事は、給料を貰えたりするんでっしゃろか?」

 

「ほぉん、給料!」

 

「あ! いや、そういう意味やのうて……」

 

「ほぅ? では、どういう意味なのかお聞きしても?」

 

「えっと、いやそれは……」

 

「ま、その辺は後で相談するとしよう。 で、どうする?」

 

「わかりました! お世話になろう、思います!」

 

「あ、アタイも!」

 

 

結局、連中はリムルに手懐けられた。

クラフターとしては死んで貰いたかったが。

だがまぁ、とも頷く。

リムルの甘さも種類が増した。

今は戦時下。 仲間は多い方が良い。

道化の強さは立証されている。 他の荒らしを倒してくれるなら有益だ。

クラフターは取り敢えずそう納得して頷いた。

 

 

「あ、それとレオン君と配下の騎士君達」

 

「は、はい!?」「なんだ?」

 

「俺が生きてるってバラしたら、この国を物理的にバラすから。 宜しく!」

 

「当然だな」「ぜ、絶対にバラしません!」

 

「じゃ、俺とディアブロは、ユウキ……ヴェルダから、また隠れるから。

ソイツらがまた好き勝手に色々やるだろうけど、ソコは俺の責任じゃないからね。

そこんとこもヨロシク!」

 

 

好き勝手鳴いて、リムルと執事は消えた。

次いで、ベニマル達も。 軍事部は一部残存、後は他の戦地へ移動。

此処での戦争の成り行きは、一先ず落ち着いた形となった。 それは良い事だ。

 

ただリムルは……言葉は分からずとも、様子からして脅迫取引をして、後は放置か。

それもまた、マルチな光景だ。 我々の世界でもある。 だからと責めない理由はない。

当然の様に横行したら、荒らしの1種として駆除されるから注意して欲しい。

不利益の度合いが過ぎれば、処罰される。 調子に乗らない事だ。 己も含めて。

 

 

「……お前達」

 

 

不意にレオンが鳴いてきた。

 

 

「救助、感謝する。 ありがとう」

 

 

よく分からないが、此方は好感が持てた。

クラフターは御辞儀した。

趣味に多忙であれ、マルチ的な礼を欠けてはならない。 我々は荒らしではないのだ。

それを立証するように、壊した建造物や地形は残存クラフターが修復する。 その辺の後始末はしておく。

 

善意と趣味の域で。

 

単純に気持ち悪いのもある。

クリーパーに剥かれた大地もだったが……個人差はあるものの、整地厨な同志は我慢ならない。

眉間に皺を寄せつつ、けれど笑顔で補修する。 取り敢えず手頃な土や丸石で応急処置。

その後、いつもの松明を立てヨシと頷く。

一先ずの安心感と仕事を成し遂げた感を味わった。 基本から来る満足感も悪くない。

 

 

「相変わらずだな……」

 

 

だが戦争は続く。 多く休息を取れない。

クラフターはいつでも趣味に多忙だった。

装備を再点検、必要なら調達や修理を行いつつ、大半は別の戦場へと飛翔したのであった。

 

 

 

 

 

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時空間異常。

それは元の世界においても発生した現象。

世界に過負荷を掛ける事で起きるその現象は、主に時流が遅れて思う様に動けなくなるという、非常に厄介な状況を生み出した。

そうなる条件は、前述の通り世界に過負荷を掛ける事。 狭い空間に大量の動物を詰め込むとか、竈門や装置類を大量に稼働させるとか、流動するものを沢山用意するとか。

 

これらは事故でも意図的でも、荒らし行為と見做される。

創造、開拓、その他の行動一切合切が出来なくなるからだ。 下手すると世界崩壊。

良い事が1つもない。 楽しめない。

それがこの異世界でも発生しているときた。

迷宮都市の件で報告、周知されていたが、まさかここまでとは。

 

そんな時空間異常。

突如として発生。

今、世界中で同時に起きている。

それもクラフターが未だかつて体験した事がない程の。 深刻極まりないもの。 世界が終焉しそうな程の。

最初こそ、祭り騒ぎで派手に過ぎたか、と心配してしまったクラフター。

何処かでTNT爆発どころではない、大規模核爆発や対消滅が起きたのではと。

 

だが原因は別だった。

 

犯人は意外と直ぐ知れた。

北方にいる白ドラゴンだ。 世界に過負荷が掛かっているにも関わらず、平然と動いているからだ。 何という事だ。

存在そのものが危険だ。 ハイスペック過ぎやしないか。 コイツ次第で世界が滅ぼせるやも知れない。

 

世界が凍る……ザ・フリーズ!

 

直ぐ対処しなければ。

だが動けない。 剣先ひとつ動かせない。

何も出来ない。 意識だけが存在し得る。

そんな世界。 時間が停止した世界。

それなのに動ける者達がいる。

 

 

「へぇ、動けんのかよ」

 

「……副担任さんは駄目みたいだけど」

 

「ギィはともかく、勇者クロエまで……けれど、全員じゃないだけマシね」

 

 

クロエ。 ギィ。 元凶ドラゴン。

連中は平然と動き戦闘続行。

 

あのさ君達……どんだけハイスペックなの。

 

悔しさと嫉妬を力にし、何とか抵抗を試みる。 幸い念話は出来た。

各地の同志と状況を確認し合う。

……やはり、各地の戦場すら時が止まっているという。 何という事だ。

つまり、このドラゴンは時間停止世界規模レベルの過負荷発生装置なのだ。

迷宮の虫も時空間異常を起こしていたが、恐らくドラゴンの方がレベルが上ではないか。

 

どうにかならないものか。

と、ここで軍事部が名乗りを挙げる。

こんな事もあろうかと、と。

 

IRPに触発された軍事部開発班が、BB協力の元、開発していた特殊防具がある。

その試験運転をしていた同志が、丁度動ける状況下なのだ。

ネザライトを超越する歩行戦車構想計画の元、作られた防具【パワードスーツ(以下PS)】は時空間異常に対抗出来るエンチャントを施しているらしい。

ただし、試験機でイキナリ実戦は不安の事。

だが他に手はない。 行けと推す。

今、動けるのはPS同志だけだ。

 

同志、不安に塗れながらの出撃。

出来る限りの装備をインベントリに詰め込み、緊急出動。

ジェットバックパックで空を飛び、向かうは北の極寒のギィの城。

過負荷を除去する為、実戦に挑む!

 

 

 

 

 

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ギィの城に落下、天井を突き抜けて現る更なる乱入者。

着地時の煙が晴れたならば、出来たクレーター中央に鎮座する全身鎧に覆われた軍事部、歩く戦車PS。

クラフターの一般的な防具と異なり、スキンを完全に隠した1体型のスマートな甲冑。 目の高さに青く光る横線。 甲冑にSF要素を盛り込んだ、浪漫と実用性の両立。

肌は一切見せない完全防具。

エンチャントにより薄い光沢を全身から放ちながらも、他とは違う異様な雰囲気に皆が注目する。

 

性能は防御力限界突破モノ。 核撃や反物質爆弾による対消滅にも耐え得る特殊装甲。

なんなら水中・宇宙空間での活動も視野にしており、着用していれば呼吸の心配はいらない。 移動方法については、先程使用したジェットパックを用いる。

毒性物質にも対処している。 高濃度の魔素地帯や放射能・放射線による汚染地域での活動も可能である。

そして防具でありながら武器でもある。

着用状態で殴れば、黒曜石をも破壊する。

そこに可能な限り施されたエンチャント。

試作でありながら、既に対ウィザー級装備なのであった。

 

 

「おいおい、停止世界でも動けるのかよコイツらは。 精神生命体かよ。

ますます面白い。 ウオッ以外の会話が出来りゃ、もっと良いんだがな!」

 

「副担任さん!? やっぱり凄いよ! 時間の流れのない、光の粒子すら動かない停止世界で、そんなにも……鎧も格好良いよ!」

 

「どこまでも忌まわしいッ!! どこまでもどこまでも、本当どこまでもッ!!!」

 

 

三者三様の反応ありがとう!

御辞儀のスニーク姿勢しつつ、とりま周囲を見る。 同志が固まっている。

エンチャント防具の効果で、微風程度の攻撃でも死なずに済んでいる様子だ。

だが、この特殊条件下。 どこまで思い通りに行くものか。

 

宇宙開発研究や時空間、娘らの話は難しい。

慣性がどうこうとか、相対性理論がどうとか。

重力場、光線、時間の歪み……。

惑星の自転が急停止した場合、惑星と共に動いていた物体等は吹き飛んでしまう恐れだとか、時間停止とは粒子が動いていない筈で、分子運動、繋がりも停止しており、物理法則が通じないのではとか、視力も意味ないのではとか、最高硬度の物質だろうが、微風程度の衝撃で破壊出来てしまう恐れとか、息も出来ないのではとか、光の粒子すら止まるなら視認の問題がどうとか。

難しくて分からない。

たぶん、リムル麾下の軍服悪魔や鹵獲した兵器、拉致した村人等の協力もあった筈。

取り敢えず、上手く動ける様にクラフトしたクラフターの熱意は凄いと思う。

 

 

「一時休戦といこうぜ。 というかよ、クロエ。 さっき飲まされていたモンの影響で呪いは消えたろ?」

 

「ええ。 もう私は自由の身。

もう無理に戦う必要はなくなった」

 

「なら問題は"白氷竜"ヴェルザードだけだ。 こうもアッサリ解決されちゃ、苛立ち通り越して、いっそ清々しいぜ」

 

「それが副担任さんだもん!」

 

「お、おう……」

 

「それに停止世界で、このタイミングで来たという事は、この後も協力してくれると見て良いですよね!?」

 

 

その熱意のまま溶かさねば。

つまり目の前の荒らしだ。 倒さねばならない。

間違いない。 よし。 倒そう。

うんと頷き思考放棄。

 

 

「ありがとう! また一緒にいれる事、嬉しく思います!

だからこそ、私の成長を見て貰う為にも、全力を尽くします!」

 

「おう頑張れ。 師弟愛とか知らんが、俺様も面白い奴がいる所為で、やる気に満ちてるぜ」

 

 

歓喜する教子達を尻目にドラゴンへ突撃。

取り敢えず火炎放射器を向ける。 氷系なら効果があるかもと。

武器の作動も大丈夫。 これらにも対策済み。

という訳で。

溶けろ。 沈め。 汚物は消毒。

此処からいなくなれ。 と、火のブレスを砲口より上げるものの。

 

 

「生温いッ!」

 

 

炎を抱かせる。 平然としている。

お返しまでされた。 相対する冷凍ブレスを吐いてくる。

簡単に押し負けた。 が、PSもまた平然と起立。 ノックバックすら起きない。

つよい。

 

 

「チッ!」

 

「進化は続いてるんだな。 で、次のショーがあるんだろ? 見せてみろ」

 

「私達が介入しなくても、副担任さんなら大丈夫だろうけど……邪魔しない程度に手伝える時は入るよ!」

 

 

防具は良い。 だが火炎放射器は駄目。

なら別の武器。 ネザライトの剣といった定番は後回しにしつつ、PS本体もドラゴンの背後に回り込んだ。 俊足ポーションの何倍かも分からぬ速度で。

 

 

「それくらい何? 追い付ける!」

 

 

ところが、向こうも負けぬ速度で振り返る。 その時の尻尾に殴られ、次には口を開けられた。

ブレスの予備動作。 先程より長い。 先程は効かなかったのにまたやるとなると、威力の桁が違う可能性があると瞬時に推測。

防がねば。 だが盾を忘れた!

代わりに木扉設置! 白樺製!

 

 

「なっ、なんでそれで防げるのよ!?

それ、下等な人間の村でもあるタダの扉じゃないの!?」

 

 

よし。 何とかブレスの威力を下げられた。

PSには微風程度に届く。 それでも先程より強い。 防いで正解だ。

 

 

「参ったな。 これだけ目の前で見せられてんのに、アルティメットスキル、ルシファーでの能力再現が出来ねぇ」

 

 

それに、相手が帝国戦争時のドラゴンタイプじゃなかったのも幸いした。

あのドラゴンは炎タイプだった。 コイツが同じであったなら、白樺製扉なぞ瞬燃であっただろう。 PSも最大火力相手に無事とは限らない。

 

 

「副担任さんはクラフターなの」

 

「創造主、だろ。 "アイツ"とは違うが」

 

「みんな違うよ。 ひとりひとりの個性があって、好きな事を好きに創っている。

真似して悪い訳じゃないけど、副担任さんは様々な個性と作り手が増えてくれた方が嬉しいと思うな」

 

「いったい、アイツらに何を学んだんだ?」

 

「面白い事!」

 

「成る程。 俺様もだったわ」

 

「でしょー?」

 

 

あいや、あの時は耐熱ポーションで防げた。 ならPSでもイける。 基本的なエンチャントは施しているのだから。

それを相手は知ってか知らずか、動揺。

ギャラリーの事は忘れている。 今なら。

 

 

「じゃ、やるべき事は!?」

 

「面白ェ事だな!」

 

「ッ!?」

 

 

クロエとギィが会話しつつ、遂には参戦。

ガラ空きの背中に飛翔する。

それに気付くドラゴン。 振り返るも、今度はクラフターが背中を見る番に。

扉を開けて即行動。

容赦無く鈍足異常、弱体化のスプラッシュを投擲。 ステータスを下げる。

 

 

「急に身体が重く……!」

 

 

刹那。 詰め寄り木剣で吹き飛ばす。

ドラゴンは、その巨体を壁へと衝突させる。

ギィとクロエは、ドラゴンが先程までいた場所に着地した。

邪魔したとは思ってる。 反省はしていない。

 

 

「た、たかが棒切れで! 屈辱的よ……!」

 

「まぁ、お前らが好きな様にやりゃ良いさ」

 

「凄いね。 この空間で、木の剣で竜種を吹き飛ばせるなんて」

 

 

ノックバックエンチャントだ。 たかが木剣、されど木剣。

実験用の捨てエンチャントが施された剣であり、実戦向けではない。 だが急いで戦闘準備していた手前、使える物は使えと持ち出していた。

今は実験も兼ねて使用。 よし。 やはりミリムにも有効だったエンチャントはデカいドラゴンも難なく吹き飛ばせた。

 

 

「コイツらの攻撃に耐性を付けるのは、竜種でも難しいってか」

 

「勝ち目は出てきたね」

 

 

余裕だ。 エンチャント様々だ。

いや慢心駄目、絶対。 奥の手でも使われたら困る。 インベントリに何が隠れてるかも知らぬ。

PSも反物質ロケランを持つ。

 

 

「ヴェルザード! 操られて哀れだが、拘束させて貰う。

そんで、コイツらの謎の白い液体を飲め。 そうすりゃ落ち着くぞ」

 

「牛乳だよ、ギィ……また何か来るよ!?」

 

 

クロエとギィが横に跳ねた。

真似て下がる。 すると、PSが開けた穴から赤き流星が飛び込んで来る。

いつかの赤ドラゴンであった。 殺してないが手懐けてもない。

あいや、リムルが手懐けたか。 だとして敵じゃないと断言出来ない。

やはり油断ならない。

 

 

「おいおい、今日は客が多いな。 今度はヴェルグリンドか?」

 

「挨拶は今度ねギィ。 それより姉さん、お久しぶり。 私のパートナーを殺した奴が姉さんにもチョッカイを出しているようね。

といってもそこの忌わしい創造主にやられてるみたいだけど」

 

「あらヴェルグリンド。 元気そうでなりよりだわ。 ルドラは残念だったわね。

でも所詮は人間。 いつまでも気にする事はないわよ。

私の事を心配してくれているようだけど、大丈夫。

ヴェルダは間違いなく、兄さんの生まれ変わりなのだから」

 

 

ドラゴン同士が鳴き合い始めた。

戦闘が終わるか。 下るか。 過負荷も止まるか。 それなら良い。 ツガイが出来た。 これでドラゴンの繁殖を試みれると頷いた。

ドワルゴン方面にいるドラゴンも、同志が現地で縄に掛けて実験した。 其方は上手くいった様だ。

ならば目の前のドラゴン同士も発情させれば、繁殖して良い筈だ。

元の世界じゃエンダードラゴン1匹しかいなかったし、卵はあるものの、孵化する様子もない。 方法があるのかも知れないが不明だ。

だが欲が次々沸き起こる。 良い事だ。 これこそ我等マインクラフター。

 

 

「ルドラを貶さないで……ギィ、姉さんの相手は私がします。

そしてクロエとやら、リムルが貴方を心配していたようだったし、死なない程度に頑張りなさいな。

あの魔王は、貴方が死んだら暴走しそうだし、ね。 ギィなら上手く相手してくれるでしょうけどね。

それに"先生"もいるみたいだし。

そして姉さん、偽者如きにその意志を囚われるなんて、哀れな事。

私が目を覚まして差し上げます!」

 

 

過負荷が無くなる。

元々いた同志が動き始めた。

交渉に成功したか。 と思ったら、ドラゴン同士が激しくぶつかりあった。

交尾か。 発情アイテムもなしに。 どんな子が生まれるか見てやろう。 卵かも知れないが鶏の事例もある。 ポンポンと生まれる可能性も捨て難い。

 

 

「ヴェルグリンドの能力の本質は加速。 中和されて時が動き出したな。

ああ、この姉妹喧嘩もいつ振りだか」

 

「ヴェルドラを相手にしていた時も楽ではなかったけど……竜種2人も相手にせず良かったよ。

それでも副担任さんなら、絶対何とかする!」

 

「スキルであっても、奴らに"絶対"なんてあんのかぁ?」

 

「私の中にあれば、それで十分だもん!」

 

「気楽に言ってやるな」

 

「えへへ。 生徒だもん、先生を慕ってるだけ!」

 

「だとよ。 期待に応えろよ"先生"?」

 

 

最強種同士の戦い。

観戦するだけでも白熱級。 祭りに色が加わり、美しさも兼ね備えた。

とはいえ、それを摘まぬ手もない。

クラフターは同志と共に、再びマルチ戦闘へと馳せ参じる。

荒らしを鎮圧だ。

元よりの予定をクラフターは続ける。

東で西で。 北で南の戦場で。

祭りは続く。 見える所でも、見えず所でも。

 

 

 

 

 

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

 

 

 

 

 

戦場光景は西に戻る。

ルミナス側と巨人軍の戦闘だ。

クラフターの加勢で僅かに押し返している。

ところが、ボス級相手に苦戦中。 取り囲んで雨霰と剣撃と弓矢を放ちまくっているが、簡単に倒れてくれない。

 

 

「我等が創造主か、貴様達の信じる創造主か、何方が上か見極めさせて貰おう!」

 

「くっ!」

 

 

大木の様な腕に殴られた。

見た目に反して早い。 死傷者多数。

共にいたシオンは、ノックバックで吹き飛んだ。

死んではないが、重症だ。

だがクラフターは怯まない。 怯まず立ち向かう。

 

 

「彼等を"倒すのは簡単"でも、"楽に勝てる"と思うなよ……ッ!」

 

「ほぅ。 諦めの悪さは評価しよう」

 

「刮目せよ! それが我々の創造主だ!」

 

「妾は……味方である内ならばな」

 

 

死んでも、近くに設定したリスポーン地点から舞い戻る。 戦力は簡単に減らないのだ。

 

 

「話にならん……という訳でもないな。 アンデッドはとにかく、精神生命体……いや別の何か。

何度も復活を繰り返し戻るとは。 ルミナスの仕業か? それとも、やはり貴様達の能力か」

 

 

勿論、物資の浪費は避けられない。

リスポーン地点にあるチェストの物資は確実に減少している。

だが祭りに備えた備蓄物資。 決して少なくない。

火薬もダイヤ、ネザライト装備の予備も用意してきた。 決戦用金林檎やポーションもある。 新兵器も導入した。 それも惜しみ無く投入している。

後方支援班は、それらが尽きぬよう素材からツールをクラフト。 出来次第、常に戦場へと輸送して支援。 食糧等も含む。

地味だが、それらクラフトは確実に戦線維持に貢献しているのだ。 舐めてはいけない。

なにより全力で。 その方が楽しい。

 

 

「むっ」

 

 

と、ここで過負荷が発生。

周囲の同志のみならず、ほぼ全ての村人と荒らしが停止した。

時間停止。 フリーズ。 何処かで大規模核爆発か対消滅が発生したか。

あいや、目の前のボスは動いている。

よもやコイツの仕業であろうか?

 

 

「ワシの仕業ではない。 動かぬ様子からして、貴様達でもないな」

 

 

念話で世界の同志と状況を確認し合う。

……予想と違った。 なんでも北方のドラゴンが世界に過負荷を掛けたとの事。

 

 

「まあ良い。 興醒めだが、屠らせて貰うぞ。 少なくとも貴様達、創造主は大きな脅威だからな」

 

 

唯一動けるボスが、次々と同志を屠る。

軽く殴られただけで瞬殺されていく。 湯水の如く消耗する戦力。

抵抗したくても身動き出来ない。 意識が良くも悪くも飛ぶだけだ。

 

まさかの事態だ。

過負荷や時空問題は過去にも事例があったものの、この残酷で寛大な世界の事だ。

万単位の村人が往来しても時空間が歪まないのだから、ちょっとやそっとは平気なスペック世界だと油断していた。

 

 

「残念だったなシオン、ルミナス。 貴様達の信奉する創造主、クラフターは、この程度の存在だったという事よ」

 

(くっ! 見てるしかないというのか!?)

 

(妾は信奉なぞしておらんわッ!!)

 

 

だが、とクラフター。

成る程。 あり得なくないと。

イングラシア時代の時荒らしに、最近では迷宮地下の虫野郎の事例がある。

個人スペックが世界スペックを凌駕する可能性は示唆されていた。

 

ひとり、またひとり同志が殴られる。

リスキル紛いの非道行為を受ける様を見せられつつ、冷静に思考した。

 

 

「ふんっ! ふんっ!」

 

(次々と彼等が!)

 

(再誕するとはいえ、停止世界では!)

 

 

意図的ならば許されない荒らし行為。 しかし止めようにも止まった世界では止められない。

いつもだったら、どう足掻いても絶望だ。

"何処かの誰か"が再構築(リセット)しない限り。

それもまた、絶望的な手段。 世界を消すと同義であるから。

だが喜べ。 今回、希望があるぞ。

軍事部は過負荷条件下でも行動可能な特殊装備開発に着手していた。

その試作機の実験をしていた同志が何とか行動出来るとの事だったので、1番良い装備が元凶に緊急発進。

他の戦場へは劣化版が送られた。

此処には劣化版が来る予定。

迅速な行動は良い。 だが心配である。

試験機は実戦経験が無い。

未知数だ。 頼る他ないが。

 

 

「また復活するにせよ、どこまで続けられるか見ものだな。

さて、この辺にしておこう。 次は貴様、ルミナスだ。 果たして彼等の様に再誕出来るのかな?」

 

(ッ!?)

 

「見えているのに動けない状態ならば、かなりの恐怖だろう。

だが安心せい。 直ぐ楽になる。 一撃で仕留めるからな」

 

 

今度はルミナスに寄る巨人。

欺瞞の神に拳が迫った、正にその時。

 

 

「ぬっ!?」

 

 

間を割り空より漆黒一閃、飛翔斬。

動けぬ世界で動くモノ。 それは───。

 

 

「マイン……クラフターだと……ッ!」

 

 

劣化版参上。

実験と救援の為、助太刀致す。

全身強化甲冑。 PSは巨人のボス、ダグリュールにネザライトの剣先を向けた。

 

 

「動けるというのか? この停止世界で!

前言撤回だ! 貴様達マインクラフターは面白いッ!」

 

(流石です!)

 

(来てくれたか!)

 

 

明確に対峙。 敵対意志を見せ付ける。

驕るな。 クラフターは構えた。

ドラゴンのみならず、ハイスペック共は過負荷状態でも動けるとしてもだ。

才能に甘んじるな。 我々はその先へ往く。

 

 

「貴様達ならば、或いは我が主の元へ行けるやもな……」

 

 

クラフターを舐めるなよ。

欲張り続ける。 作り続ける。

その生き様は偉くない。 時に悪だ。 時に正義だ。 時に苦痛だ。

楽しいばかりではない。 苦しい場合もある。

人によっては意見も異なる。 喧嘩もする。

だが誇って良い。 大なり小なり努力したから今がある。 恥じない。 突き進む。

それは苦難を超えていく自信と力になる。

 

 

「ならば生温い事は出来ぬ! 本気で往かせて貰うぞ!

グラソード、フェン、来るのだ。

今こそ、我等の力を見せる時である!!」

 

 

そして今。

これより特権的地位にいる錯覚を持つ荒らしを斬り捨て御免とする。

向こうも覚悟が良い。 己も出来た。

 

 

「開封、トリニティ!!」

 

 

別のボス含め、眩い光に包まれた。

と思えば、次には三面六臂の巨神が顕現。

わおデカい。 凄い強そう。

ウィザー何体分の強さなのだろうか。

まぁ……倒そう。 興奮しつつも。

 

 

(何という神話級……ですが我等がマインクラフターを信じるのみです! ご武運を!!)

 

(ふんっ。 少しは信じてやる。 この妾がじゃぞ。

だから、その……勝てマインクラフターよ!

無様に負ける事は許さんからな!!)

 

 

怯まない。 戦う。 それだけ。

難しい話じゃない。 少なくともPSの話より楽だと思いつつ、クラフターは剣を振る。

 

3体が1体に纏まってくれた訳だし。

ああ3体というと、あの3人は元気かな。

ふとクラフターは記憶を辿る。

シズと出会った際にもいた、あのトリオ。

あと狐娘、鳥娘、青髪娘。

他にも様々な出会いが……。

おっといかん。 戦闘に集中せねば。

雑念する余裕を見せつつ、クラフターは荒らしの奔流に逆らうのだった。

 

 

 

 

 

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

 

 

 

 

 

巨神と創造主の激闘開始。

創造主、クラフターは出方を探る為、雪玉を投擲しつつ右往左往。 攻撃を誘う。

 

 

「相変わらずよのぉ。 だが、勝ちに往く!」

 

 

対する巨神、破壊の権化であるダグリュールは雪玉を喰らってもノックバックもダメージも起きず大地に座す様に微動しない。

だが反撃とばかりに闘気を雷に変換し、クラフターへ放電。

轟音。 衝撃。 刹那の出来事。

喰らった。 吹き飛んだ。 それを認識したのは、かなり遅れてからだった。 足を空中でジタバタしつつ離れた所に着地。

 

 

「耐えるか。 頑丈だな」

 

 

だが体力は全く減少していない。

余裕の耐久性だ。

試験機、それも劣化版とはいえPSはPS。 他より飛行時間や耐久性が低いが、良い装備だ。 良いデータが取れた。

 

 

「お主らの事だ。 仮面の下では笑顔が溢れているのだろう。

こんな時にも娯楽を見出す才能。 羨ましい限りだ」

 

 

帯電クリーパーの様に、逆に能力アップ機能を付加出来たら面白そう。

……娘はクリーパーカーをしているが。 帯電体になるのだろうか?

好奇心、探究心、様々な念が浮かんで消える。

 

 

「まぁ、これで終わる奴ではないわな」

 

 

再度吹き飛んだ。

また雷撃だ……クラフターは辟易した。

PSの防御が勝り、ほぼノーダメなものの、ノックバックが起きて面倒なのだ。

飛び攻撃は厄介だ。 海底神殿でのガーディアンとの記憶が蘇る。

アレも回避は困難だった。 今回もだ。

クラフターは眉間に皺を寄せた。

まぁ今回の方がマシか。 水中戦じゃない。

呼吸も気にしないで済むし、視界も開け、水中での鈍足もない。 劣化版とはいえPSも着用している。 条件は悪くない。

自由度が高い。 後は創造力(想像力)が試される。 腕の見せ所だ。

結局のところ、最後はクラフトに繋がる。

自由度に関しても、クラフト次第で化けていく。 不平不満、理不尽や不自由な環境も、足らぬ足らぬも全て工夫次第。

 

 

「時間が流れ始めたか」

 

 

この間にも北方でのドンパチの流れにより、時間が流れ始める。

動ける様になった周囲の者達は目の前の激戦に息を呑みつつ、直ぐに行動へ移す。

 

 

「ルベリオスの結界維持に全力を注ぐのじゃ!

シオンは全力で防御に専念せよ! この戦い、妾達の手に負える代物ではない!」

 

「言われずとも!」

 

「後は信じるのみじゃ」

 

 

ルミナス達は後方退避。 構わない。 そうしろ。 彷徨かれても邪魔だ。 村人は村人らしく逃げろ。 死ぬのは勝手だが邪魔は許さない。

それより我々だ。 やりたい事をしなければ。

過負荷から解放され、動ける様になった生存同志も戦闘再開。

周囲の雑魚巨人を剣と弓矢、軍事部は戦車や銃火器、衛星砲で倒していく。

後方支援班は鉄ブロックとカボチャを組み合わせて、アイアンゴーレム量産。 戦場に解き放つ。 性能が劣れど味方は多い方が良い。

ゴーレムと雑魚が殴り合っている間に、ある者は効率強化ダイヤスコップやツルハシで敵陣深くに潜り込み、戦術反物質爆弾で地面ごと荒らしを消し飛ばした。

 

 

「一方的です! クラフターが勝ちますよ!」

 

「じゃが、ダグリュールは格が違うぞ」

 

「言ってたじゃないですか。 信じるのみと」

 

「ふふ、そうであったな。

永く神と欺瞞し信奉の対象とされてきた妾が、憎き創造主を信じ祈る日が来るとは。

皮肉というべきか、それとも───」

 

「今は応援すれば良いのですっ!」

 

「で、あるな。

だが何故だろう。 郷愁にも似た感覚は……心地良い気持ちが込み上がる」

 

 

汚い花火すら起きず消えていく荒らし巨人。

そうだ。 消えて逝け。 荒らし存在は許されない。 良い訳がない。 道理が無い。

ウィザー級ボスもだ。 例外は無い。

其方はPSに任す。 通常装備で割って入れる余力があれば加勢する。

それも工夫次第。 クラフターは道を見つける。

なければ作る。 いつも通りに。

 

 

「ふふふ。 面白くなってきたな!」

 

 

取り巻きは問題ない。 不敵なボスが問題だ。

どれだけ雑魚を倒したところで、此奴を倒さねば意味がない。

神殿や遺跡、廃坑もチェストだけ漁ってサヨナラする同志もいるにはいるが、スポブロ部屋制圧までしたい同志もいる。 湧き潰しを尽くしたい同志もいる。 それは自由だ。

だが荒らし。 お前は駄目だ。

存在が許せない。 不平不満を暴力と迷惑行為で発散する奴を赦しておけない。

様々な思考を持つマルチクラフターであれど、それは一貫性がある。 少なくとも、己はそう愚考した。

 

 

「同胞は逝き続け、帰るべき場も死に体の土地である。

最早、道は前にしかないのだ。 我が主への忠誠心を貫く為、戦士として進むのみ!」

 

 

雷撃。 雷撃。 被弾。 回避。 "ブロック"。

雪玉牽制中止。 負傷スプラッシュポーションで威嚇攻撃した次に弓を引き、矢で射抜く。

状態異常を起こす矢を数種類放った。

的はデカいので当たりはした。 だが耐性があるのか体力が高過ぎるのか効く様子がない。

 

 

「この程度じゃあるまい。

常に新しい事を作る欲求で満ちた貴様達だ。 通常の人間達の武具や方法で満足する訳がない。

さあ見せてみろ。 お前達の力を!」

 

「見た事ない装備を纏う者がいるのです。 当然、彼等の底力はこんなもんじゃないですよ!」

 

「見たつもりもないのじゃがな。 見たところで、次には更に底が深くなってようて。

見れば見るほど疲れる深淵よ。 こういう時や偶に見る分には……まぁ……良いと思える」

 

 

エンダーマンの如き移動速度で目の前に来られた刹那、何人かの同志が纏めて手で捕まり……そのまま握り潰されリスポーン。 遺品が空中四散。 そのついでに足下の同志も何人か潰された。

其方はエンチャントダイヤ防具なのもあり生き延びたが、大地に埋設されてしまう。 窒息ダメージが発生したので、慌ててスコップやツルハシを振り回して脱出。

安心し向き直った刹那、目の前に巨大な拳。

目にも止まらぬ速度で殴られた。 大地は拳による砂嵐に隠れ、同志は影になる間も無く遺品を撒き散らし消されてしまった。

 

 

「どうした! 反撃して見せろ!」

 

 

他と比較にならぬ強さを見せてくるも、此方とて同じ事。 我々はいつだって全力だ。

落ち着いたら、コイツら巨人の領土を占拠しよう。 不毛の大地なぞと云われているが、我々からしたら素晴らしいバイオームだ。

危険な環境であると報告を受けているが、そんな事を云ったら世界中そうである。

今更なんだ。 我々の開拓欲は、それ如きで止められない。 宇宙にも行ったし。

……深海開拓もやれるか。 やりたい事だらけで困るな全く!

 

 

「ワシは貴様達マインクラフターの生き様を否定しない!

自由奔放だが羨ましくもあった。 生きるとは、こうも楽しいのかと。 希望に溢れているのかと!

そして、貴様達なら我等が領土を蘇らせてくれるやもとも!

だが敵同士として戦場で語る他なくなった今、後戻りも何もない!」

 

 

じゃあ、その為にもマジ殴りで。

開拓も冒険も荒らし駆除の後。 憂いを残して進めない。 障害は排除する。 乗り越える。 その為にいる。 生きる。 証を作り続ける。

 

 

「さあ、互いに最高の時間にしよう!」

 

 

さあ、往くぞ。

周囲の同志が弓矢で援護。 その弾幕アーチを潜り抜け、PSは飛翔斬の姿勢。

エンチャントの力で大地を蹴り、ポーション超えの飛翔力で天に上がる。

太陽を背負い勢い良く下り、エンチャントされたネザライトの剣で巨体を一刀両断する構えを取った。

 

 

「つまらぬッ!」

 

 

雷撃が何発も放たれる。

慌てず剣ガード。

そして……剣が帯電。 バチバチと音を立て、エンチャントと混ざり異なる性質となるが気にせず構え直す。

黒光に電気が走る。 帯電エンダーマンの様。

 

 

「簡単に終わりはせんか! それでこそよ!」

 

 

音速超えの攻撃であろうと構いない。 タイミングさえ合えば良い。 ガードなら間に合わせるだけで十分だ。

何発も同じ攻撃を喰らうクラフターじゃない。

防げないものは防げないが。 その時は別の方法を考えた。

まぁ何にせよ。 今は剣を振る時だ。

 

 

「ぬんッ!」

 

 

相手が拳を突き出すと同時、此方も剣を振り下ろした。 ジャストアタック同士、違う性質と化した雷撃が衝突。

世界が軋む様な音を奏でる。

 

 

「ぐッ!!」

 

 

クラフターは声にならぬ声を上げ、弾き返さんとする拳に抵抗。 負けじと力を込め振り抜いて見せた。 ボスの腕を斬り落とす。

 

 

「流石、貴様達の魔剣だ。 今のワシに傷を負わせるとは……」

 

 

着地。 同時に斬り返す。 今度は足を切断。 相手を転倒させた。

が、しかし。 腕も足も瞬時に再生して見せた。

 

 

「やるな……だが、まだまだ!」

 

 

まさか無敵か。 体力バーが見えれば、状況が分かるのに。 無いのが惜しい。

……PSに追加したい機能だな。

取り敢えず距離を取り黒曜石の防壁を形成。 裏に隠れて火炎エンチャントの弓矢を放つ。 大きな火だるまが出来た。 が、やはり耐性があるのかダメージを負う雰囲気がない。

それを思えば、何か火だるまにしてしまった所為で余計強く見える。

シズの時とは異なる迫力だ。 デカいし。

 

 

「やはりダグリュールは強い。 何か奴らに策はあるのか?」

 

「大丈夫です! いつも何とでもしてきた人達ですから!」

 

「謎の信頼感があるのじゃな……分からんでもない妾が悔しい……」

 

 

さぁ、次はどうする?

どう来る、でもある。

直感で直下掘で2マス、身体が丁度隠れる蛸壺に入りスニーク姿勢。

刹那。 上で拳が黒曜石に当たり、砕け散る。 貫通して頭上を通り過ぎたところを斬り上げた。 再び腕を落とす。 が、やはり即再生した。 無駄だと云わんばかりに。

 

 

「貴様の剣では止めまで至れぬな。 むっ!」

 

 

クラフターは止まらない。

即席塹壕から飛び跳ね、再生した腕の上に乗ると、そのまま駆け登りボスの顔まで一気呵成に走り往く。

PSエンチャントにより、スニークなしでも落ちる事なく、そして俊足ポーションの効果より速い速度だ。

足場とする腕を振り回されても、問題はない。

 

 

「そう来るか! だが!」

 

 

他に生えている複数の腕が迫り来る。

それくらい予想していたから、剣を振り回して余計な腕、拳を切断しつつ足は止めない。

それも即再生して追い掛けてくるも、周囲の同志が弓矢、軍事部なら戦車砲や機関砲、ロケット弾を集中砲火、狙いを逸らし援護。

 

 

「仲間は良いものだな。 だが負けん!」

 

 

巨人が大剣を装備。

それでなんと、クラフターが足場とした腕を自ら斬り落とした。

顔まで後少し、というところだ。

エンダーパールを顔面に投擲。

 

 

「無駄だ!」

 

 

別の手の平でガードされた。

クラフター、平にワープしてしまう。 そのまま握り潰された。

だがPSの防御力が上回る。 潰れない。 また、村人には難しい"埋まった状態"でのツール使用"は慣れている。

そのまま剣を振り回し、指をバラバラにして脱出。 顔面は目の前。 このままジェットで飛翔。 ところが。

 

 

「ふんっ!」

 

 

ペチンッ。

羽虫を落とす様にアッサリ地面に叩き潰されてしまった。

更に足で踏まれる追い討ち。 そのまま電撃を流される。

BBが教えてくれた、リムルの記憶にあった遊びの1種だろうか、コレは。

 

 

「あああ……!」

 

「持久戦になるかの、これは」

 

 

電気アンマ、とか云ったか?

だが遊びというには危険行為やしないか。

防具無しじゃリスポーンものだぞ。

仮にコレが本当に遊びなら……我々は舐められている事になる。 悔しい。 絶対潰す。 荒らし許さん慈悲はない。

また埋まった状態から剣を振り回し、バラして脱出。 すると今度は大剣が迫った。

 

 

「防ぎ切れまいッ!」

 

 

反射的に剣ガードするも、そのままノックバック発生。 吹き飛んでしまう。

ああ、これは……野球という遊びか?

いやテニス、あいやゴルフか?

 

 

「アレは私でも……」

 

「まぁ、大きさがな」

 

 

遠くに転がされるも、即復帰。

リムルとシズの元世界も危険な環境なのかも知れない。 核兵器が沢山作られているらしい事からして、もうこれくらいの危険は有り触れたものなのだろう。

リムルとシズ達が元の世界に戻ろうとしなくても無理ないか。 こんなのが遊びの域とか、リスポーン出来る我々も嫌だと思えるのに、出来ぬ村人には酷だ。 母国は日本という島国らしいが、危険な文化が発達しているのではないか?

あいや世界全体か。 発祥は別の国だったりするらしいから。

だからか? 異世界人が強く感じるのは。

ああも強くないと、きっと生き残れないのだ。

我々も危険行為を多くしてきたが……例えばTNTキャノンを応用し、自身を弾にして飛んで行くという事をした。

だがあれは、ホイホイ軽い遊び感覚でやるにはコスト的にもキツい。

勿論、素晴らしいクラフトや文化だと感じるものもあるが……良いところだけを見習おう。

それはそうと、己は戻らないと。

エンチャントの力でして、俊足からの飛翔で素早い行動。 不意打ちの様に全力で体当たりを仕掛け、相手の巨体をよろけさせた。

 

 

「諦めやしないか。 分かっていたが、果たして何処まで続くか。

しかし、つまらぬ戦を続けるつもりもない。 決めさせて貰うぞ!」

 

 

その時、不思議な事が起きた。

また時空異常を感じ取ったのだ。

だが先程とは別の違和感。 空間が切り取られた様な感覚。 身体は重くない。 だが目の前の巨人と己以外、存在を確認出来ない感覚。

PSを着用しているとはいえ、危険極まりない大技が来るのではないか?

 

 

「捕らえたぞ、喰らうが良い!

クエーサーブレイク!」

 

 

クラフターが対策する時間もなく、空間に激震が走る。

目視不可能の光量が放たれ、不可逆的破壊干渉波が生じる。

ダグリュールが自身のエネルギーの6割を消耗し、生み出した吸収光線であった。

ダグリュールが、その身を擬似的なブラックホールへと変換し、空間内部の全ての物質を破壊し吸収しているのだ。

その時生じる摩擦により、隔絶した次元を超えて、眩い光が溢れ出す。

 

 

「うっ……!?」

 

「何が起きておるのじゃ!」

 

 

如何なる生命体であっても、この圧倒的なまでの超高密度エネルギーの干渉を受けたならば、その存在維持は不可能であろう。

ただ分解され、ブラックホールへと飲み込まれ消滅するのみ。 連続して使用する事など出来ぬ一撃必殺の攻撃手段。

ダグリュールは必殺の確信を持ち、結果を確認する。

 

ダグリュールの生み出した次元の隔絶空間は、放射した光線をダグリュールが吸い込んだ時に一緒に閉じている。

しかし、次元に歪みが残り、元の世界にまでも影響を及ぼしていたのが見て取れた。

それは時が経てば、周囲と同化し元に戻るのだが……超絶的な破壊の傷跡であると言えた。

その攻撃に耐え得る物など、存在するハズも無い……筈だった。

 

 

「ば、馬鹿な!! あれを喰らって、生きている、だと!?」

 

 

ダグリュールは驚愕に目を見開いた。

それもそう。

クラフターは普通に立っていたのだから。

 

 

「なんという性能の防具だ……神話級にしても、いやしかし……」

 

 

荒らし巨人が困惑し、だが直ぐ立ち直り。

 

 

「お前達だからな。 何でも出来そうだ」

 

 

思考放棄した。 深淵に嵌まるより良い。

なんなら、吸い込んだら吸い込んだで悲惨な事が待ち受けていた可能性がある。

吸い込んだものはエネルギーとして取り込まれたのだろうが、それがクラフターであるならば……軍服悪魔達の悲劇を見るに、まぁその、大変危険だったと思われる。

逆に考えると、吸い込まれる事でダグリュールを無力化出来たかも知れない。

だがその可能性は、この場にいる者誰もが知らない。 クラフターも含めて。

その所為で、何事もなく良かったと安堵してしまうシオン達。

 

 

「何事かと思いました。 ですが、そこは我等が創造主です!」

 

「互いに理不尽な存在よの……だがダグリュールよ、これで少しは理解出来てしまったのではないか?

彼等の強さ、何より可能性を」

 

 

クラフターは震えた。

何をされたかよく分からない。 分からないが故の恐怖もある。 だが同時にPSの防御力の凄さに感動もしていた。

劣化版とはいえ、あの異常空間攻撃に耐えた。

これは快挙なのでは?

そう思えた。 感動のあまり上手く踊れないクラフター。 震える身体のまま、何とか綺麗な空を拝む。

 

 

「そうだな。 だが」

 

「まだ戦い続けるかの」

 

「そうだ。 向こうが諦めない様に、ワシも諦められないのだ」

 

「自由に生きる彼等に希望を持っていたな。 ならば、この先は任せるのも良いのではないか?」

 

「何を言うかと思えば。 有り得ぬ、我が主に従わねばならないのだ」

 

「それは星龍王ヴェルダナーヴァの事か」

 

「知っていたのか」

 

「連中の通訳達から教えて貰った分もあるがの。 だが、ヴェルダは偽物ではないか?」

 

「かも、知れんな。

だが、あの覇気は紛れもなくヴェルダナーヴァ様のものであった。

それで十分。 ワシ等は、かの方にお仕えする為に生きておるのだ」

 

「偽者如きにいいように扱き使われるなど、破壊神の名が泣くぞ。

この場にいる創造主、クラフターの様に自由に生きろとは言わん。

だが考え直せ。 彼等の力さえあれば、同胞達を救う事にも繋がるのじゃ。

現に彼等は種族関係なく多くの集落を救ってきている。

プライドに触れるかも知れぬが、助けを乞うのが悪だと妾は思わん」

 

「黙れ! かの方を愚弄するなど許しがたい」

 

「忠誠心は立派じゃ。 逆にそれにしか縋れない哀れな存在よ。

見た目は大きいが、心の広さならばマインクラフターが遥かに上じゃな」

 

 

しまった。 戦闘中だった。

前を向く。 何やらハァンハァン鳴きあっている。

いや、改心とか期待しない。 するだけ裏切られた時の反動があるので。

勿論、戦わずに終わるなら良い。 だが大抵失敗してきた。 残心の構えは解かない。

 

 

「くどいぞ! ワシの忠誠心は死んでも変わらぬわ!」

 

「そうか。 残念じゃ。 じゃがな、続きをする前に領土を見直して来い」

 

「別れを惜しむモノなぞない」

 

「ないから、作られていくものもある」

 

「……まさか」

 

「貴様達が出払った隙に、連中が好き放題しているじゃろうよ」

 

「…………」

 

「最期にしても、可能性を見てからで良いと思わんか?」

 

「…………分かった」

 

 

巨人が構えを解いた。 移動する。

速いからついて行くのが大変だったが、行き着いた先は巨人連中の領土の端だった。

 

 

「これは……!」

 

 

同志が複数いる。

空き地が広がる大地を整地し、松明を刺しまくり、土で仮に使用する土地を主張し、仮拠点の豆腐ハウスが並んでいく。

草木も生えぬ土地が殺風景で嫌だったのか、一部の同志が草ブロックを敷き詰め、追うように別同志が骨粉で草木、花を乱れさせる。

水バケツで無限水源の場所を作るついで、川状のモノを作りあげ、荒れた大地に清水が流れ始めた。

それに沿う様に小規模畑が作られる。

それに釣られてか、既にどこからか虫やら鳥やら小動物がやって来た。

植林場も作られていた。 例によって白樺だが、未来へ歩み始めた事を感じさせる明るい光景である。

開拓地初期段階で、見慣れた光景でもあるが、作業手順等も大体決まっている為か、この辺の発展速度は凄く早い。

そんな光景に、巨人は驚愕している。

 

 

「そうか。 世界中にクラフターは分散し、僅かな時間で大きな事を多く成し遂げてきた者達であったからな。

そして、この世界改変ともいうべき劇的能力……地道に、だが効率的に確実に変えられる……この大地に再び生命の息吹が訪れるとは」

 

「このまま水が枯れ、巨人の生命力でも生存不可能な土地になるよりは良い光景じゃろ?」

 

「ああ……ああ! 勿論だとも……ッ」

 

 

後で加勢するのも手か。 開拓に。

この地に巨人が来て、領土奪還的に暴行してきたら倒したいし。

そして我々の土地にするのだ。 ひゃっほい。

 

 

「だが……気付いていたのか。 ワシが縛鎖巨神団を動かしてまで、ルミナス、貴様の領土に侵攻した真の目的に」

 

「そんな事は知らぬ。 妾には関係ない。

だから、貴様の部下に若年兵や女子供がおらず、死兵のみである事もどうでも良い事なのだ」

 

「ふ、ふはははは! とぼけるか。

ヴェルダナーヴァ様の命令は、かの地に在る天空門を守護する事。

我等巨人は、その命令を忠実に守ってきた。

そして、このままでは命令に従い、朽ちる事になると理解していたのだ。

それでも良かった。 ワシだけならば、な。

だが、かの方が去った後に生まれた者達までも、同じ運命を押し付けるのは忍びなかったのだ。

ルミナス、貴様には悪いがチャンスだと思ったよ」

 

「所詮この世は弱肉強食。誰も責めはせん」

 

「しかし何故、何故彼等は、この地を蘇らせる? 我等を助ける為、か?」

 

「ふっ、それは勘違いじゃ。 連中はやりたいから、やっているに過ぎん。

まさか、死の砂漠地帯にも連中が進出するとは、初めこそ信じられずにいたがな。

まぁ、結果はこれじゃ。 良いじゃろ?」

 

「ふふっ、ふははははは! あくまで好き勝手にしているだけ、か!

良かろう、恩になど感じぬぞマインクラフターよ!」

 

 

なんか鳴かれた。

笑顔だ。 デカい笑顔だ。 色んな意味で。

きっとクラフトを褒めているのだ。 荒らす気配もない。

 

なら許しても良いかな!

 

許さんと連呼する癖に、クラフトを褒められると急に甘くなるクラフターなのであった。

 

 

「次に会う時、また喧嘩をしようぞ。 今回は引き分けじゃが、次は勝つ! ワシは甘くないのでな!」

 

 

此方も笑顔。 そして御辞儀。

また荒らすなら容赦しないぞ、と剣をチラつかせつつも。

それに頷かれると、クルリと別方向へ。 その先は巨人連中がいる戦場だ。

そして、何やら鳴き始める。

 

 

「聞けい! 巨人族の戦士達よ!

クラフターとワシの戦は一先ず終わった! 結果は全力を尽くし倒し切れなかった意味ではワシの負けである!

これを機に王の座を他者へ譲る! また、ワシは、ヴェルダナーヴァ様に忠誠を誓っていたが、新たな王に強制するものではない。

新たな王は自身の判断にて、何が正しいのか見極めよ───」

 

『ははっ! 我等一同、新たな王に従い、国の為に尽くします!!』

 

 

ダグリュールの敗北と、マインクラフターの救済を理解した縛鎖巨神団の精鋭達は、異を唱える事なく従ったのだった。

それを見届け、満足そうに頷くダグリュール。

マインクラフターにとっては、何のこっちゃと首を傾げたが。

 

 

「この大戦を見届ける事が出来ぬのは残念だが、もう時間が無いようだ。

貴様達ならば、ワシと違い正しい道を選択出来ると信じておるぞ。

ワシの留守は任せた! では、さらばだ───」

 

 

その言葉を最後に、ダグリュールは地面に吸い込まれて消えていった。

この地と、自身の肉体の再生を行う為に、長き眠りにつく為に。

クラフターとしては……何が何だか分からないが、荒らしも消えて土地も手に入る感じっぽいので、まぁ良いかと笑顔で頷いた。

こうして、ダグリュール軍の侵攻は失敗に終わった。

天使達は、1匹残らずクラフターやルベリオス軍、増援の連邦軍に倒された。

リムルとルミナス、クラフターの連合軍は、この地の防衛に成功したのである。

 

 

「忌々しい創造主だと嫌っていたが、こういう時は頼りになる。

…………その、なんだ。 礼を言うぞ」

 

「顔が赤いですよ、ルミナス。 疲れが出たのですか?」

 

「シオン、余計な事は言わんで良い!」

 

 

祭りは続く。

さあ、次は何処に行こうかな?




完結(?)出来るか等、色々不安な中……。
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