寝て起きてクラフト案件。【完結】   作:ハヤモ

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街の一部状況報告。

クラフターは様々なリムル含むチートキャラ達の様な強さは無いと思っています。
代わりにクラフトの力で抗って欲しいところです。 それもどこまで通用するのか……。


暫しの日常。
25.現状と不安


 

 

「ああ……やっと落ち着いてきたよ」

 

 

艶を失ったリムルが転がってきたので、クラフターはギョッとした。

空腹だろうか。 ベイクドポテトを与えてみた。 ピッグマンモドキにはウケたので。

 

 

「いらねぇよ!」

 

 

拒否された。 相変わらずだ。 暴食か悪食か偏食か。 全く判断がつかない。

我々だけは食うなよと切に願う他ない。

 

 

「お前らの所為だからな! 勝手に造りやがった高層建造物に対する設備工事、人口爆発への対応、名付け希望者への対応、都市整備、各地からのクレーム処理! そこに加わる秘書の悪い意味でのパーフェクトな仕事で最高な日々だったよ!?」

 

 

憤慨している。 どうしろというのだ。 何が食いたいんだ。

堕落のウサギシチューか、ケーキか、クッキーか。

 

 

「高層建造物の設備に関しては、上に行く程に汲み上げる水道のポンプ系はどうするか、上層階で吸気した空気を適温にする装置はどうするかとか代替するにも難儀したぞ。 設備バルコニーやらシャフト、EPSやPSやら設けてくれなかったしな、お前ら!」

 

 

何やら建造物に対する不満らしい。

クラフターは首を横に振った。 これは仕方ないのだ。 クラフターの数だけデザインがあるのだから。

妥協しろとは言わない。 だが、ある程度の理解と認知は必要だと思う。

 

 

「当然、設計図面なんて無いから細々調べる所からだし! オークが労働力として来たから良かったけど、カイジン達だけじゃ無理だったよ……はぁ。 こんな事言っても仕方ないけどさ……そもそも前世の知識をそのまま持ち込むのもどうかしているよな……悪い、八つ当たりだったよ」

 

 

今度はしんみり。 そんな日もあるさ。 クラフターは頷く事で気持ちに寄り添う。

 

 

「……ジュラの森大同盟とやらをトレイニーさんが勝手に組んだし。 その本拠地にされたし、この街。 嫌がらせだろ……森を整理されたからって……人口は1万以上に膨れ上がっていくし、管理が大変だ……それも落ち着いてきたけども」

 

 

さても落ち着いてきた様でそうでもない。

リムルは良くても、クラフターは忙しい。 地下基地を鋭意建設中だし、地下鉄も敷設している。

 

 

「……これ以上、ナニか問題を増やすなよ。 秘密裏にナニかするとか、やめてくれよ」

 

 

今のチカラでは及ばぬバケモノがいる気がしてくる世界だ。 相手にするにはシェルターや防衛設備の整備が急務だ。

実績と信頼の黒曜石も地味に貯めている。 ネザーゲートへの実験室も急ピッチで整備中。

避難所としてもだが、何とか反撃の手段を講じたい。

弓矢や剣、TNTに防具の貯蓄もするにはする。 だがその力が及ばぬ可能性がある。

あの"いみふーと"だかなんだかも弓矢が効かなかった。

今後、あれ以上の脅威と対峙した時、クラフターはシズ達を守れる自信が無い。

だがクラフターは、圧倒的な力を持つ相手に今まで知恵で抗ってきた。

特に創造の力がソレを可能にした。 身1つではゾンビにも苦戦しかねない我々の身体能力だが、クラフトからの武器製作や戦闘方法の確立により生き延びてきた。

今回もそうするだけなのだ。 手を止めない、それが重要である。

 

 

「……オーガ達にも名付けしたけど……一体この短期間で何度スリープモードになった事か」

 

 

あ、非常食の備蓄もしなくちゃ。

長期地下生活が可能な環境も整備していく。

都市と地下施設の間には黒曜石の装甲を覆う。

これで万が一地表全土が吹き飛んでも地下施設だけは何とか持ち堪えてくれる筈だ。

ゴーレムも一部配置済みだ。 見た者は最初こそ驚くが、次第に慣れた。

 

 

「……ガビル達はヒポクテ草の栽培で洞窟にいて、オーガ達は自警団と共に巡回兼お前らの見張りといったところか。 一部は稽古をつけてくれているし、悪い関係にはなっていないのが救いだな」

 

 

ポーションも備蓄しなくては。

戦闘訓練もしたい。 都市部の拡大も。 やりたい事が多過ぎる。 暇がない。

石炭不足になった時に備えて木炭も生産している。

いっそ自爆装置も案に出たが却下された。 必要な時点で手遅れだとの判断だ。

そうならない為にも、戦力は蓄えたい。 シズと剣を打ち合うのも良い。

どうしてか、帯刀村人も時々ちゃんばらしている事であるし。

 

……いっそ、搭乗式巨大ゴーレムとか作れないかな。 浪漫も欲しい。

 

 

「……お前らもさ。 街の為、皆の為に動いているんだろ。 それは分かる。 だけどさ……いや。 とにかく……シズさんを泣かせたら承知しないからな」

 

 

ハァンと鳴かれた。

クラフターは頷く。 平和はやっては来ないと。 タダではないと。

互いに歩み寄るにも、相応の努力がいる。

取り敢えずシズに会いに行こう。

共に過ごす時間はかけがえのないものに違いないのだから。




平和回を書くなら、転スラ日記を参考にしようかなとも。
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