寝て起きてクラフト案件。【完結】   作:ハヤモ

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シオンのアレ。


27.悪性料理とミルクバケツ

 

 

「今日はシオンの手料理か。 楽しみだな」

 

 

人口が増え、料理のレパートリーが増えた。

食事という娯楽が増えるのは大歓迎のクラフターだ。

今回も食堂なる施設へ足を運び、何かしらを戴く。 普段はゴブイチなる村人がクラフトしてくれるが、今回は違うらしい。

リムルとシズと共に建物へ向かう。 食うのみならず研究も兼ねる。

 

 

「……え"!?」

「す、すいません。 俺は遠慮します」

 

 

何故か周囲が遁走を開始した。 さもゾンビイベント時の村人の如く。

違うのは施設に入るのではなく遠ざかる事にある。 相変わらず分からない習性だ。

 

 

「まさか……お約束みたいな事が?」

「お約束?」

 

 

扉の前で立ち止まるリムルとシズ。

ナニを躊躇している。 仕方なし、クラフターが先に入る。

 

 

「あ、おい待て!?」

 

 

刹那、謎の煙に襲われた。 食堂に充満している。 今までにない展開に困惑する。

 

 

「これはヤバい! 絶対ヤバい! シズさん逃げよう!」

 

 

臆さず進む。 何故かダメージを喰らう。 毒状態だ。 意味が分からない。 毒蜘蛛がいる様子もなしに。

 

 

「いっかい外に出よ? 危ないよ!?」

 

 

シズが引き止める。

が、クラフターは首を横に振った。 この先にシオンとかいう帯刀村人の仲間がいる。 其奴がクラフトした料理がある。

我々は行かねばならない。 飯を食いたい。 毒はミルクバケツをがぶ飲みして解決する。

 

 

「なんか牛乳バケツを一気飲みしてる!?」

「……えーと、それで状態異常が治るって」

「アイツらの牛乳の中性効果凄すぎィ!?」

 

 

毒気の霧に耐えつつ最奥へ辿り着いた時、村人がいた。

長身で胸部が大きい村人、シオンだ。 どんなモノをクラフトしたのか見せて欲しい。

 

 

「あら! リムル様とシズ様は一緒じゃないんですね? では先にどうぞ、召し上がって下さい!」

 

 

ボウルを出された。 中は紫色で謎の煙と物体が蠢いている。 嘆きの声までしている。

クラフターは首を傾げた。

まさかこれが料理だというのか。 クラフターもここまでのモノを作れる自信がない。 かなりの力作に違いない。

 

よし。 戴こう。 据え膳食わぬは恥として。

 

 

「よせえええ!!? 早まるなあああ!!?」

 

 

食った。

 

感想を述べる。

 

 

この世の終焉であった!!

 

 

それ程に不味いッ!!

 

理解不能の味だった!!

 

しかも猛毒状態になった!

凄い勢いで体力が削られる!!

身体中が熱く寒く激痛が走り、喉を焼き焦がし体内を溶かし始め、この世の終わりかの錯覚を味わう!!

 

 

「お前らしっかりしろ! 死ぬな! 死んでも平気でも死ぬな!」

「あ、あら……オホホ……」

 

 

慌てて牛乳バケツを滝の様に口に流し込む!

 

…………治った。 瀕死の重体になったが、一命は取り留めた。

実はシオンとやらはウィッチなのではないだろうか。 背負う大型の得物はダミーだったか。 侮れない。

 

 

「大丈夫かお前ら……?」

「そ、そうみたい……」

「牛乳スゲェなオイ」

 

 

料理ではなかったのだろう。

ここまで酷い悪性の食料は食べた事がない。

ひょっとしたらポーションの一種だったのかも知れない。

なら、次回渡されたら瓶に詰めて火薬を組み合わせよう。 スプラッシュポーションにすれば強力な武器になる事間違いなしだ!

 

 

「シオン……料理を出す時は、ベニマルの許可を貰う様に」

「あんまりですリムル様!?」

「知らん! 管理は任せた!」

「……えーとね? 本人の前で"調味料"は入れない方が良いよ?」

 

 

よく分からないが分かったと頷く。

 

取り敢えず、我々にもレシピを教えてくれないだろうか。

自力で作れた事に越したことはない。 作れたら地下施設で作る。

 

だって人前でクラフトして良いモノじゃないじゃん、それ。




シズさんも薄味にならないようにしたいのですがね……。
書くのって、難しいッスね……。
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