平和回も程々に。
でもつい挟みたくなる……。
「あのプラントビルの中、サトウキビか!?」
皆の笑顔量産の為、サトウキビ畑ビルと量産を開始した創造主達。
例によってビル型。 RS回路とピストンを利用した、既存技術による回収方式である。
ただしサトウキビは他と少し違う。 根元含めて縦に約3ブロック分伸びる。 根元より上の2ブロック分を刈り取るのが基本となる。
そうすれば再度根元から成長してくれるからだ。 スイカやカボチャに似て非なる植物だ。 彼方は横に実がなるし。
強いて挙げるならカカオ豆か。 ああ、それも生産しなければ……。
「……というのは?」
「砂糖が作れるという事だ!」
「なんと!」
驚愕のハァンが早速聞こえる。
良いぞ。 それが笑顔に変わる時が1番の楽しみだ。
「お砂糖は高級品で食べた事がありませんでしたが、ハチミツほど甘いものなのですか?」
「ああ。 砂糖があれば料理の幅が広がって、甘いお菓子なんかも作れるようになる」
「「「甘いお菓子……!!」」」
砂糖以外にも紙の原料に出来る。 それは本や地図に利用出来る。
景観の為に植える事もある。 例により水際でなければ植える事が出来ないが、黄緑色の笹葉は建造物によっては似合う。 帯刀村人達が好む和風建造物が良き塩梅だろう。
「……なるほど理解しました」
「え?」
「お砂糖が手に入るならば、あと必要になるのはお菓子のレシピです!」
「はいシュナ様。 このシオン、一命に代えましてもレシピを発見してご覧に入れます」
「うむ。 頼んだのだっ!」
「……君ら、いつの間に仲良くなったの」
既に小躍り状態である。 益々応えねば。 RS配線を施しピストン動作異常無し。
水流良し、サトウキビ良し。 後は成長するのを待ち回収するのを待つばかり。
「しっかし相変わらず凄い建造意欲と技術だな。 元の世界でも植物工場の話は見聞きした事はあるけれど、ここまでは造れないだろうな……強度とか止水処理とか設備面の問題とか何故か無視出来るしお前ら。 光の明るさ、色とか土とかも関係なさそうにしているし。 いや俺が知らないだけで細々考えてる?」
サトウキビは楽で良い。 植え直す必要が無い。 実に結構。 他の穀物もこれくらい手が掛からないなら楽なのだが。
まぁ、そんな面倒すらクラフターは愛した。
どんとこい。 全て上手くいったら詰まらない。 受難を乗り越えてこそ価値が生まれる。 甲斐がある。 創造主達の腕を動かす原動力になっていく。
「では私が試行錯誤して……」
「それは止めろ」「止めなさい」
「へ? 何故です? 彼等を見習って、作る事への意欲を……何より愛を込めて」
一転、リムルと周囲の帯刀村人の仲間が暗くなる。 何故だ。 明るくなれば暗くなる。 スイッチのオンオフが激しい生き物だ。 人の事は言えないが。
「君は先ず受け取る側の気持ちをだね……」
「彼等は快く私の料理を持っていってくれますよ?」
「振る舞ってたの!? だからか、洞窟以外にも被害報告が増えているのは!?」
「シオン。 お兄様の、ベニマルの許可は?」
「え? あ、いえ、そのぉ……ほんの少しの量でしたし……」
「シオン。 暫く厨房出入り禁止だッ!!」
「そんなリムル様ぁッ!?」
RS回路より複雑そうだしなぁ、思考回路。
まぁ、そんなクラフト談にも色々あるよね。
クラフターは頷いて見せる。
取り敢えず砂糖量産の暁には、笑顔の数など者の数ではないのだ!
本編に戻らないとなぁ……と思いつつ。