寝て起きてクラフト案件。【完結】   作:ハヤモ

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本編のみだとヨウムの英雄体裁を整える修行期間等は省略されていますが、転スラ日記の方だとギャグを交えつつも少し描かれていたかと思います。
当作品では「どうしよう」と思いましたが、進まなくなりそうなので略します(殴。
トリニティネタを書くにも時系列的に外交、交易が始まる頃が良さそうですし(たぶん)。

というわけで。
カリュブディス登場の方向へ。
漫画でいうと8巻に転生ならぬ創造する(殴。



46.開通話と嵐接近

 

「……ヨウム君達英雄は喧伝の為に出発、ヒューズ君との話は済んだ。 これからドワルゴンへの道路整備のみならず、ブルムンドへの道路整備工事も着手する。 安全な交易、販路確保、呼び込みの為だ。 だけど距離のぶん森を切り拓いて行かなきゃならないし、相応の資材と労力を消費する一大国家プロジェクトだ」

 

 

さてもハァンハァンと鳴くは馴染みのリムルだ。

今はシズもいるからか、スライムの姿である。 シズの姿でも最早構わないが、分かりやすいのは良い事だ。

物事は単純と複雑で、相容れない事も存じている。 だがそれも、と前置く。

彼等とは願わくば今後とも相利共生の関係であり続けたいと考えている。

損得勘定だけが人生と世界の醍醐味ではない。 もしそうなら我々はとっくにこの世界退散していた事だろう。

 

 

「と、そこは建築建造、その他様々な創造を十八番とするお前らにも手伝って貰いたい。 シズさん、伝えて欲しい」

「分かったよ」

 

 

シズに話しかけられた。

どうやら大規模な道路工事を企画していて、作って欲しいとの事だ。

クラフターは頷いた。 良いだろう。 君達との仲だ。 具体的な指示……目標座標や建材指定、幅の要求があれば教えて欲しい。

 

 

「……という事だよ」

「ありがとう、おって連絡する。 実は途中までなら出来ているんだよね。 それを参考にして欲しいんだが……」

 

 

相分かった。

ところで事後報告になるのだが。

 

 

「どうしたの?」

 

 

実はドワルゴン近郊まで地下鉄が伸び終えている。

 

 

「え、えっと……」

「どうしたシズさん」

「……地下鉄がドワルゴンの近くまで伸びてるんだって」

「へー……ヘアッ!?」

 

 

驚愕された。 慣れないが喜ばしいハァンだ。

我々はこの顔を見たくて世界に留まってるのかも知れないな。

 

 

「い、いつからだよ!?」

 

 

シズを通して聞かれた。

いつから……どうだったか。 たぶん、初めてあの国に観光した時あたり。

その帰還した日当たりからだったかなぁ。 別の同志が敷設していたから詳細は知らない。

でも安心して。 クラフターは笑顔を見せる。

既に運行は開始されている。 しかも複線。 物資運搬人員輸送ござれござれ。 ホーム整備は後回しにされた分、粗さが目立つが今後直していく。

 

 

「国家樹立前じゃん!? どっちにしろ思いっきり国際問題だよ……! ドワルゴンから苦情が来ていないって事はバレてないんだろうけど、どう説明しよ……先に言わないとアウトだよ……」

 

 

今度は苦悩の重々しいハァンが響く。

何だ。 地下鉄は嫌か。 確かに景色は楽しめないからな。

だが地上景観を破壊する訳にはいかない。 安全の観点もある。 様々な未確認生物が跋扈するハードコア世界だ。

地下に身を隠しながら移動する方が幾らか良い。

 

 

「違うそうじゃない!? そういう問題じゃないんだよ! ああ……お前ららしいといえば、それまでだけどさぁ、俺の事も考えてマジで」

 

 

今度は嗚咽しながら書類に記入を開始した。

始末書とやららしい。 我々には未だ理解出来ぬ領域の1つだ。

だが最近使用されている紙は我々がサトウキビからクラフトされたものである。

やはり利用されてナンボだ。 創造主としては嬉しい限り。 莞爾として頷いた。

 

 

「あ、あのね……人の土地やその近くに勝手に造っちゃ駄目だよ?」

 

 

何か言われたんだが。

いやだってあの国の周囲は湧き潰しの甘チョロ未開拓地であったのだぞ。

我々はナニも悪くない。 寧ろ闇を打ち払いに行った訳だし、リムルが互いの発展を目指すというなら便利な地下鉄は十二分に感謝されて然るべきではないか?

 

 

「 良 い か ら ね ? 」

 

 

いえす、まむ。

 

シズの有無を言わさぬ迫真の暗黒微笑に頷く他ない。

戦慄と共に身を震わせた。 夕日を背にしたチャンバラで打ち解けたと思っていたのに。

寧ろ無遠慮になってきている気がする。 段々とシズ様が怖くなってきている今日この頃であります。

 

 

「シズさんありがとう。 なるべく手綱を引いていてくれると嬉しい。 なんなら文字通りに」

「……全員は無理だよ」

「無理のない範囲でお願いします……コイツらの所為で常に国家存続の危機なので」

 

 

皆してハァンと息を吐く。

我々も同様だ。

 

そんな時。

先程のリムル同様に騒がしいハァンと共に村人が駆け込んできた。 古参のリグルドとかいう筋肉モリモリマンである。

 

 

「突然申し訳ありません! 緊急のご報告です!」

「リグルド!? どうした、何があった? またミリムがやらかしたか!?」

「いえ! ドライアドのトレイニーさんの妹、トライアさんからご報告がありました!」

 

 

なんだ落ち込んでいる時に。 心身響く事は堪える。 シズの暗黒言語よりマシだが止めてくれ。

 

 

「あの『天空の支配者』である暴風大妖渦(カリュブディス)が復活致しました! そして、彼の大妖はこの地を目指しております!!」

「……なんて事」

「……緊急会議を開く。 皆を集めてくれ」

「御意ッ!」

 

 

今のも暗黒言語か?

良くない感じがしたのだが。




奴相手にIRPを出したい(欲望。
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