寝て起きてクラフト案件。【完結】   作:ハヤモ

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フォビオから事情聴取。
会話はだいぶ省略(殴。

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51.結果と処理

 

「スマン! ……いや、スミマセンでした!」

 

 

悲報。

ミルクをガブ飲みさせた村人ハァンと鳴く。

 

実験は失敗だッ!!

 

思わず拳を木に叩きつけた!

成功したのは状態異常の解消だけだったのだ。

かくなる上は殺害しなければ。

大勢を前にスニーク姿勢より深々と頭を下げる村人を見下ろして、クラフターは冷酷なるダイヤ剣をチラつかせた。

今振り下ろせば、首をスパッとやれそうだ。 黒曜石は撤去したが、ベッドはまだ撤去していない。 殺したら真っ先に確認しに行く。

 

 

「今回の件は俺の一存でしたこと。 魔王カリオン様は関係ないんだ。 何とか俺の命1つで許して欲しい……!」

「お前ら剣を下ろせ。 殺したら話を聞けないだろ」

 

 

リムルに咎められるハァンが聞こえる。

シズが説明する前に剣を仕舞った。 言葉分からずとも意味は分かる。 最終手段である殺害は短絡的だと指摘しているのだと。

代わりに金リンゴを食わそうとする。 これでハァンが治るかも知れない。

 

 

「ナニ金色のリンゴを押し付けてんだよ!?」

「ぐぐぐ……食って許してくれるなら甘んじて受け入れよう……」

「いや言う事聞かなくて良いから! ますます調子乗るから!?」

 

 

食わない。 駄目か。

いや思えば、これは意味がない。 シオンに食わせてもハァンと鳴き続けていた。

 

 

「代わりに俺らの話を聞いてくれよ。 トレイニーさん」

 

 

ポーションを投げつけてみるか?

今は無いが。 作りに行くか?

いや駄目だ。 何やら話し始めた。 見てないところでまた爆発が起きても困る。

 

 

「はい……貴方はなぜカリュブディスの封印場所を知っていたのですか? あれは勇者から託された我らドライアドしか知らぬ場所。 偶然見つけたとは言わせません」

「……勇者」

 

 

シズが呟いた。

そうだな。 魚に食われた次は大勢に囲まれている状況だ。 この村人は耐えている意味では勇者かも知れない。

だがハァンと言う勇者だ。 認めたくない。

 

 

「……教えられた。 仮面を被った二人組の道化に……」

「仮面の道化?」

 

 

今更ながらハタと気付く。

集会にも似た状況になっている。 外にも関わらずである。

大抵この時間は暇になる傾向になる。 シズと爆発と破壊オチにするミリムもいる所為か、離れる気が起きないが。

 

 

「……中庸道化連だ。 奴らはなんでも屋と言っていた」

「んー……」

「ミリム?」

「オークロード計画を仕切っていたのはゲルミュッドだが、中庸道化連などという連中知らんのだ。 コイツらより面白いかは知らぬが、まったくゲルミュッドのヤツめ……本人は不慮の事故で亡くなったというし」

「な、なんとゲルミュッド様が!?」

「ガビル、知ってるのか?」

「ワガハイに名前を与えてくれた方です……まさか亡くなっていたとは。 さぞ危険な計画だったのでしょうな……」

 

 

相変わらずハァンが喧しい。

慣れてきたとはいえ、何もせず聞くだけだと飽きてくる。

取り敢えず松明をクラフトした。 手慰みだ。

 

 

「……クレイマンのヤツが何か企んでいたのかもしれぬ」

「クレイマン? 誰だそれ」

「魔王の1人だぞ。 ヤツはそういう企みが大好きなのだ。 抜け駆けするとしたらヤツしかおるまい」

「まぁ、確証がないので保留。 今後は謎のなんでも屋に注意するとして……取り敢えず今日はお開きだ。 みんなゆっくり休んでくれ」

 

 

甲高いハァンが突如響いたと思ったら、皆が散り散りになっていく。

やっと終わりそうだ。 我々も散ろう。 IRPを格納したり戦場となった道路を直したり、被害が波及した植林場を直したい。

 

 

「じゃあフォビオ。 お前も気を付けて帰れよ」

「……はっ!? いや俺は許されないだろう!」

「まぁ無罪ではないけどな。 真犯人に利用されていたみたいだし、幸いにも人的被害はないしな。 ミリムもそれで良いだろ?」

「うむ! 許してやるのだ……カリオンもそれで良いだろう?」

「えっ!?」

「やはり気付いていたかミリム」

 

 

IRPを動かす。 帰宅する村人を踏まぬようにしつつ搬出路へ。

通路、もっと拡張しなければ。 やりたい事は様々だ。

下では未だ会話を続けているリムル達がいるし新参もいつの間にか混ざっているが、それはそれである。

会話を他所にして修復作業へ。 道路の石ハーフを綺麗に組み直していく。

 

 

「よう。 そいつを殺さずに助けてくれたこと、礼を言うぜ」

「カリオン様……!」

「あんたが魔王カリオンか」

 

 

道路の被害は大して無い。

問題は戦闘以前から頻発していた植林場の荒れ具合だ。

いつぞやテニスモドキをしていたシオンとミリムが周辺を荒らしたし、ミリム単体の時でもやはり荒れた。

魚災より人災が多い。 やはり魔王は駄目。 クリーパーよりタチ悪い。

 

 

「悪かったな。 俺の部下が暴走しちまったようだ。 俺の監督不行届って事で1つ許してやって欲しい」

「……此方こそ謝る事がある」

「ん?」

「カリオンの周りのコイツら、好き勝手している件」

 

 

立話中の村人が動く前に、周りの石畳を直していく。

よーしよし動くなよ。 良い子だから。

 

 

「ふははは! 面白い奴らだな! ミリムが気に入る訳だ!」

「なんか知れ渡ってる……」

「まぁそれくらい気にすんな。 それよりも今回の件、借り1つにしておく。 何かあれば俺様を頼ってくれて良い」

「……それなら俺達との不可侵協定を結んでくれると嬉しいんだが……」

「そんな事で良いのか? 良かろう、ビーストマスターカリオンの名にかけて誓ってやる。 ユーラザニアはテンペストに牙を剥かんとな」

 

 

村人には興味なく復旧作業を進めていたが。

唯一、興味深い事が起きた。

ズガンッという重音と共に凄いノックバックで村人が吹き飛んだ。

魚に飲み込まれていた村人が新参村人に殴られた様だ。 良いパンチだ。 オマケに近隣の植林場の木々が吹き飛んだ。

拳にエンチャントが施されているんじゃないかと思うくらいの。 クラフターの純粋なパンチではあそこまで出来ない。

 

 

「体育会系……!」

「おら帰んぞ」

「いっぱい血出てますけど!」

 

 

村人が殴った村人を担いで去っていく。

まぁそれは良い。 いない方が作業がしやすい。

ただリスポーンしない辺り、担がれている村人は死んでいないのだろう。

いっそ殺してくれても良かった。 それはそれで実験出来たので。

 

 

「後日使者を送る。 なに、今度は礼を守らせるさ。 また会おうリムル」

 

 

またも荒れた植林場を見て思う。

荒らしは良くない。 駄目。 絶対。




今回も薄味感が否めない……。

1日1投稿くらいにしようとしてきましたが、そろそろ危うくなってきました……。
リアル、モチベが……くっ(殴。
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