寝て起きてクラフト案件。【完結】   作:ハヤモ

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トリニティの話に戻ったり。
ステラ登場へ。
中々進まない感じです……。
投稿頻度も低下中。 これは失踪間近(殴。

漫画ではゴブエモンも登場しますが、人物が増えると大変そうなので省きます(殴。
ツールの修繕に関してはツッコミもあると思います。 魔鉱等があった気がしますし。
でもそこはクラフターということでひとつ……(殴。


63.鍛冶と似たもの

 

 

「ナイフの刃が欠けたです……」

 

 

シズとの戦闘でズタボロにされた狐村人。 シズより俊足だったが技量ではシズが勝っていた。

そんな狐村人。 今度は得物を深刻そうに見つめている。

近付いて見やれば短剣の耐久値が下がっているのが分かった。 あれだけ散々打ちのめされたのだから仕方ない。

寝ても覚めても創造に生きた者と剣一筋に生きた者とでは知識も技能も異なる。

が、それぞれに良し悪しの上下は無い。 経験の差とその時の運だ。

その形のひとつとして現れたのが耐久値の低下度合いだ。

気持ちは分かる。 己の技量が通じない辛さは。 この世界に来てから尚更痛感するばかりだ。

 

 

「ごめんね。 やり過ぎちゃったかな」

「本当にソレ木剣です? 木で欠けるなんて……」

「この人達が作った木剣だからね。 頑丈だよ」

「限度がある気がするです」

 

 

それはそうとエンチャントはなさそうだ。

なら修繕に躊躇はいらない。

材質は鉄だろうか。 手にしてみたい。

 

 

「あ、気になるです? ここの刃が欠けていて……」

 

 

視線を察してくれたのか、短剣を渡してくれた。 助かる。 駆け出しでなし、強盗殺人は好まない。

さても短剣である。 やはり耐久値が減少している。

試しに鉄インゴットを足してみた。

修繕された。 目論見通り。 不敵な笑みが浮く。

 

 

「はぇ!? 一瞬で直ったです!?」

「研ぎも打ちもしない。 道具なしで刃が研ぎ澄まされるなんて」

 

 

このまま継ぎ足し耐久値を完全回復させて返却。 これで安心して帰れる筈。

シズの扱きに耐えたせめての褒美だ。 なんなら低レベルエンチャントをしても良い。

が、ここにエンチャント台が無い。 残念だ。

代わりに獣耳の間に手を乗せ笑顔を向ける。 機会があればやってあげても良いと思う。

 

 

「あぅ」

「ははは……相変わらず底が知れないなぁ」

「2年足らずで大都市を築いた人達と聞いてるです。 些細な事を含めるとまだまだありそうですね……」

 

 

しおらしく愛らしい。 元世界にいる番犬と猫を思う。 懐けばこの狐村人も後をついて来るだろうか。

 

 

「でも気紛れだからね。 ちゃんとした鍛冶屋さんを紹介するよ。 ついてきて」

「ありがとうございますです」

 

 

ところが狐村人はシズの後をついていく。 此方が可愛がっていた筈なのに。

クラフターは最初の頃を思い出す。 100匹ワンちゃんを従えたリムルだ。

あの時も餌付けして懐柔に成功したのはクラフター側なのに、1匹もクラフターに懐かなかった。 寧ろ1匹敵対した。

全くもって色々と理解に苦しむ世界である。 常識を持ち込む事自体、間違いだと思いつつ。

逆か。 痛めつければ良いのか。 いやそれは認めたくない。 ゴブタはハクロウや村人の警邏の仕事から良く逃げているし。

 

さても我々もついていく。

ハブられるのは好まない。 マルチを経験した所為もある。

そうして街中を歩き続けて辿り着いたのは、鍛冶をする村人の建物だ。

 

 

「おおシズ様に君達も。 どうしたべ? 試作品試しに来てくれたべか?」

 

 

早速と言うか、クロベエという村人が取引を持ちかけて来る。

この者は鍛冶を生業にしている。 大抵協力的で強力な武器をクラフトするから興味深い。 研究対象だ。

是非仲良くなりたいとも思い、この建物には金床やエンチャント台を献上。

果てはエンチャント部屋を完備した。 ウケは上々である。

さてもどんな取引をするのか。 興味津々に観察を続行する。

 

 

「いえ、今日はこの子に鍛冶屋さんを紹介したくて」

「警備隊のフォスです! よろしく頼むです!」

「ほうほう。 何か武器の事であったら気楽に相談して欲しいだよ。 支払いは主にポイントでいいべか?」

「ええと、働くと貰えるポイントですよね? 欲しい物と交換できるっていう……」

「んだ。 リムル様がご考案したべ」

「ユーラザニアにはない面白い仕組みです」

 

 

取引はしなさそうだ。 シズに聞いてみる。

大方、この場所の説明をしているそうだ。 やはりと頷く。

分かる話だ。 初心者に色々仕込むのは楽しい事だ。 自分の趣味嗜好なら尚更に。

 

 

「機会があったらオプションになるんけども、付加効果とか付けてみねえべか?」

「付加効果?」

「錆防止だとか刃の強化とか、切ったら燃えるとか凍らせるとか。 そういう魔法効果も付ける事ができるべよ。 符術師が施すんだべ。 それはあの人達も似た事をしてるな」

「そうなんです?」

「んだ。 切ったら燃える、吹き飛ばす、耐久性を上げる、威力を上げる……他にもありそうだべ。 えんちゃんと、とかいう方法でオラ達の知らない方法だ。 だけんどオラ達も負けてねぇだよ!」

「ふぁー! 良きライバルで互いを高め合える友って感じです!」

 

 

エンチャントの話をしている。

武器に何かしらの能力を付加する行為だ。 これは村人も行えるというから驚きだ。

ただし我々のエンチャント技術とは全く異なる技法で付加される。

その為、この場では互いに探り合い武器交換の取引をして研究したりと心身共に熱が凄い事になっている。

似て非なる分野が一同に介し刺激を与え合うのは良い事だ。 新たな道も見つかる。

 

 

「たのもう!!」

 

 

突如、喧しいハァンが響き興が削がれた。

鬱陶しい目で入ってきた扉を見返せば、狐村人と同等の背丈くらいな村人がいた。

水色ツインテール。 リムルと被る。 が雰囲気的にリムルの擬態ではなさそうだ。

相変わらず紛らわしい。 水色恐怖症になりそう。

 

 

「あたしは竜を祀る民のステラ! ミリム様が以前ここにいらしたと聞いたのだけど本当かしら!?」

 

 

ミリムの知り合いらしい。

成る程と頷く。 道理で喧しく荒らしが醸し出す様な雰囲気があるのかと。 類は友を呼ぶ。 だがここにはミリムはいない。

 

黙らそう。

同じ対処法で良い筈だ。

クラフターは目の前にケーキを置いた。 食えば同類だろうと。




更新も遅くなり進まないですね。
リアルが不安定です……。
これは失踪宣告しなきゃです or2"(殴。
創造の話もマンネリ化している様で
悲しい……悲しい……。

そんな中ですが、応援してくれている方々、いつも有り難うございます。 大変励みになりますっ!
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