寝て起きてクラフト案件。【完結】   作:ハヤモ

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ブルムンド王国との国交、開国話へ進みます。
漫画と異なり当作では創造主が入国早々迷惑掛けているので、その点も交えた会話になります。
ただ例により政治話に対して出番の用意は難しい気がしたので別視点へ。
当事者達がいない方が円滑な裁判と判決……じゃなくて条約締結へ進めたいところ。

『本と羽ペン』の章の「焚書処分」にホムンクルスの話を追加。
裏手で色々ヤッちゃってる創造主。


75. 自由と代償

 

 

「到着したら直ぐ俺の所にと言ったのに」

 

 

ブルムンドに到着してから観光する暇もなく勉学になるな、とクラフターは思った。

今は顔に傷がある村人……いつかトリオと共に連邦に来ていた……の住処と思わしき建物に通されている。

そんな家主に対しトリオは頭が上がらないらしい。 箱座りをして落ち込んでいた。

シズに聞くと「正座」というらしい。 行儀のひとつだそうだ。 奇妙な光景である。 タッチしたらチェスト機能を発揮しそうな錯覚がある。

 

 

「ま、まぁお陰で身分証も手に入りそうだし」

「初めから私に言って下されば支部長権限でBランクまで取り立て出来るんですがね」

「リムル。 過ぎた事だから仕方ないけど、目立つ行動は控えた方が良いよ」

「シズさん……」

「あと連れの人達は受験しなかった様子ですが」

「それこそ目立つでしょ」

「既に街が大騒ぎでしたがね」

「何も言えねぇ」「ごめんなさい」

 

 

何にせよ内装を見学だ。

それなりに広い部屋はフローリング。 家具は本棚や高価な素材を用いた様な長椅子、長机が並ぶ。

その下にはカーペットが敷かれている。 1色ではなく様々な色を組み合わせていた。

単調にしないのはポイントが高い。 どちらかというと家具よりカーペットを評価した。

 

 

「我々は貴方が邪悪ではないと知っています。 ですが他の者はそうではないのです。 もしリムル殿の正体が多くの魔物達の主だと知れたら……」

「そうだな。 ブルムンドとはまだ正式に国交を結んでいるわけじゃないし」

「もう少し注意しておくね。 キツめに」

 

 

急に寒気がした。

見やればシズが微笑みを向けている。 笑顔に恐怖を感じるのも妙な話だ。 しかし笑えない。 代わりに視線を逸らす他ない。

 

 

「……実はリムル殿の到着を知り、ブルムンド王が極秘会談を希望されています。 イングラシアへ急ぐと聞いておりますが」

「それってアレ? コイツらの所為?」

「それもあるかと」

「拒否したら、ますます印象悪くなりそうだ……会う事にするよ」

「分かりました。 では3日後に場を設けるよう掛け合います。 実務的協議は明日辺りになるかと」

「分かった」

「私はその間、皆の様子を見る事にする」

「頼む……少しでも手綱を引いて欲しい」

 

 

リムルと村人が立ち去ろうとする際、リムルは振り返る。 此方は怒気を含んだ表情だ。

スライム形態では理解し難いから助かる。 戦闘のみならず村人形態の利点は多い。 手や腕が明確にあるから刀剣の類を使用可能だ。

なんなら我々同様様々なツールを使える。

 

……IRPにも更なる汎用性は必要だな。

 

 

「だから連れて来るのは嫌だったんだ!?」

 

 

最も理解出来ないが。

シズもだが改めて伝言は難しく思う。 言葉をコミュニケーションの全てだと勘違いしてはならない。

言葉のみで理解出来ない事は数多ある。 意思、感情、思考、行動を汲み取るのは困難を極める。 下手すると永遠の課題だ。

先程だってポジティブの筈な笑顔に恐怖を覚えたのだ。

かの意図するものは何か。 村人のみならず同志間でもある精神的障害だ。 しかし努力はしなければならない。

 

 

「リムル、そこまで責めなくても」

「……コイツらを抑制なんて至難の業だしな」

 

 

まぁそんな事もあるさ。

リムルはリムル、我々は我々。 互いに縛り付ける間柄でも無い。

互いに出来る事をすれば良い。 シズに聞けばリムルはこれから国と交渉する。

政治には疎いクラフターだ。 精々が領土主権と建築基準、破壊と創造の境界話しか理解出来ない。 金品取引や市場価値は知らぬ。

その辺はリムルに任せよう。 我々は今まで通り世界を相手取り建築や冒険を楽しむ日々だ。

勿論、いざとなればシズを助ける。 目的を危うく忘却しそうになるも、脱線は免れない範囲で国を楽しむ腹だ。

 

 

「ところで"クラフター"さん」

 

 

なんだいシズ。 笑顔が怖いよ?

 

 

「"真剣"に話そうかな?」

 

 

鞘から僅かに鉄剣を出す。 ギラリと光る。

……自由に犠牲はつきものだ。 だとしても護衛対象に殺害される可能性が出てくるとは。

理由不明。 思わず笑う他ない。 やはりコミュニケーションは難しい。

何とはなしに、クラフターは悟るのであった。




進展、文章少なめ……。

以下交渉のイメージ
王国「謝罪と賠償と誠意を見せて❤︎」
内心(強大な魔物と一瞬で街を魔改造出来ちゃう謎人間集団とか怖ぇよ。 仲良くして多々交渉しなければ生き残れない!)
連邦「(創造主に対して)分かる? この罪の重さ」
創造「やっぱクラフトは……最高やな(無反省)」
シズ(笑顔の抜剣)
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