『変身ポーズきちゃああああ!』
『なかなか練習したっぽいね』
『決めゼリフも公認仮面ライダー達には劣るけどニュジオらしいな』
コメント欄にコメントがドバーッと流れる。何回みても配信者としてはかなり嬉しい。
でも今はコメント欄より「目の前の猪蛙だな…」
こっちもいつでも行けるぜ的な感じで前脚を動かしたり跳ねたりしている。あの脚はどんな構成で蹄のあるカエルの脚ができているのだろうか。ギョロっとした目でじっとこちらを見つめているが、こっちが動かない限り猪蛙は動かないらしい。まるで居合切りをする前の武士みたいだな…。
だけどもこっちも相手が動くまで待つ訳にはいかない。リスナーさんが待ってるからね。
「こっちから行かせて貰うよ!」
殴りに走り出す、相手も飛びかかりか突進攻撃をしてくる…はずだったが思ったよりも身軽な身のこなしで僕の背後に向かい高く跳ぶ。
「は!?」
重そうな見た目猪蛙だがその脚力はとんでもなかった。素早く後ろを向くが相手はもう突進して来ている。ここは守りに徹するのが得策かと普通なら思われるがここは希望にかけてみた。
両脚に重心を置き、右腕を構えて左腕で相手の眉間を捉える。そして―
「ハアッ!(エディットコントロール!)」
力を込めた拳を放つ。そして鳴る衝撃音。
「ッ!痛え~!」
痛みに堪えながら相手を見ると後退りしながら脚を震わせている。かなり効いたようだ。
これは単なる突きではなく、[エディットコントロール:エコー]を発動しながら出した突きだ。
推測によればエディットコントロールは配信にも戦闘にも特化したスキルだろう。コメント欄でも『すごい音がした』と言っている人も多いし、怪物相手に軽い脳震とうを起こさせているという事が戦闘面でも特化している理由になる。音と言うのは振動であり、それを増長させたため普段よりも高い衝撃の一撃を出せたというワケ。
「ヒュ〜♪これは打撃向けの効果だなぁ」
なんて言ってると腹にナニカが巻き付く。よく見てみるとそれは猪蛙の舌だった。こちらを飲み込まんとばかりに勢いよく引き寄せてきた。一瞬まずい、と思ったが1つ策を思いつく。相手は混乱しながら考え無しに引きずり込もうとしている。
「馬鹿め、この技で終わりだぁッ!」
あえて体の力を抜き大きく息を吸いエディットコントロールを発動する。
効果は[視聴者音量低下][声量上昇]そして[エコー]
飲み込まれる前に相手の頭にしがみつく。すごい舌の筋肉だ…チャンスは1回!
猪蛙の左耳に顔を近づけ、できるだけ大声で
「元気ですかあああぁぁぁ!!」と叫ぶ。
更に脳に負荷をかけていく特攻技である。
徐々に相手の舌の力が抜けていき、猪蛙はその場に倒れた。
コメント欄から歓声のコメントが流れ始める。
「猪蛙討伐完了!!」
大きくガッツポーズを決める!
仮面ライダーとしてはカッコよく決めたかったが、ここは配信者として面白可笑しく決めれたので嬉しかった。
今回の配信、成功である。
仮面ライダーなら使わないような技(?)が出せて書いてて楽しかったです。なんか、てれびくんの付録DVDに着いている仮面ライダーの面白フォームとか思い出してしまいました(笑)