《ニュジオ不動産 木を切る》
ジュイーーーーン…
「―それでねー、やっぱこの世界から出られたら何したいかって言うと―」
ジュイーーーーーン…
「―やっぱり親の作った料理とか食べたいねぇ、まぁメンチカツとか…お店とかではカレーパンとか…あ、枝切るねぇ―」
ズッ…ズッ…ズッ…
「―あとはインベントリに入れて…と、それならみんなのオススメ料理ってある?―」
絶賛木こり配信中。切断してる時の音をリスナーのみんなに聞こえないようにできるだけエディットしながら雑談を楽しむ。朝からの作業はきつかったけれども時間が経つとコツも掴めるし何よりみんなから応援されてるから頑張れる。夕方までやってるからはっきり言って腕の筋肉がつりそうだ。ここまでやれたのはやっぱりスキル[根性]のおかげかな?それにこの魔法武器のおかげなのは間違いない。
あ、そろそろ夜っぽいかなぁ?
「夜になりそうだから次の話題で終わりにするよー、んーそれじゃあねー…」
「いや~!疲れたわー。もうこれ明日になったら筋肉痛確定だなぁ絶対。」
『お疲れ様です。あまり気にならないと思いますがお身体の傷の確認と手当てを推奨します。切り傷がかなり有ります。』
「んー、確かに多いな…こんなに薬草使うんならあの時もっと取って来た方が良かったなぁ」
薬草で作った傷薬を塗りながら昔の出来事に後悔する。こんなに使っちゃうならいっその事インベントリに残してある最後の1本の傷口回復ポーション使っちゃおうかな…?
いやいやこれは結構高価なものかもしれないからとっておこうって決めたじゃないか!
…でもいくらたってもお金使う機会は無いし、スーパーチャットとかでどんどんお金は増えてく…。お金って使い道ないのかな…?
こういう時は…
『…なぜ、こちらを見ているのですか?』
「あ、気づいた?あのさ、お金について聞きたいんだけど…」
『金銭については私はあまり知りません。』
唯一知ってそうなのに知らないのかよ…
『ですが、金銭に詳しい方なら知っています。』
まじですか。
『システム同士と言うだけの仲ですが…《マネーシステム》という方です。』
「え?そんなのいんの?いつから?」
『ニュジオ様の補助に着任する前から存在は確認してました。』
「は!?って事は最初からいたの?そんなヤツ?
ってか教えてくれよぉそんなんだったらさ~…」
『マニュアルにはニュジオ様から金銭について聞かれた時に紹介する、と言う流れでしたので。』
「マジかよ…あ、今からソレ使えるの?」
『お呼びします。』
こうして《マネーシステム》とやらに会う事になった。システムと会うのはモニターさんを除いて初めてかもしれない。
…ちゃんと空気が読めるヤツだろうか??
モニターさん『空気に文字は書かれてませんよ?』
ニュジオ「いや、そういう意味じゃなくてね?」