おにぎり   作:あ1あ1あ1あ1

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今日のお話は、普通の人の話です。
普通の人。
貴方にとって普通な人ってどんな人?
わかんないね!いざ考えてみると。


砂場の上でおしっこしないで

揺れる、揺れる。狭い、窮屈だ。

ここは車の中かな。運転手の顔もわからない車に延々と揺られている僕。いつも通り何も考えてないような顔をする。だってこの車の行き先も知らないし。多分田舎の夜道を走ってるんだろうけど、自分たちの光とガードレールくらいしか僕には視認できなかった。

どうせドライブで来るならもっとわかりやすく景色がいい場所とか、もっとみんなで楽しめる娯楽がある施設とかに向かうべきだと思うのだけれど、この世界はそんなものが好きじゃないみたい。

 

 

 

ただ夜道で揺られてるだけなのに、僕は内省的になって勝手に気分を落としていた。あまり酷い車酔いをするタイプではないのだけれど、こうなると悲壮的な自分に酔いしれてしまう。

最初のうちは楽しいものだよ。お酒だってそうでしょう?初めは気持ちよく酔っていて、そこでやめておけばそのまま満足して終わるんだ。

でも僕はいつも通り深酒をしてしまうし、悪酔いでおかしくなってしまうの。

誰かから愛されたいと病的に望んだり、生きていく自信を見失ってしまうとか…

僕にとっては、とても深刻な症状が現れてしまうんだ。

でも、ここは僕にとって都合の良い世界だから。

 

 

 

僕は今車の座席に座っている。

隣には背の高い女の子がいる。

背が高いと言ってもそれは小学生の時の話で、僕は無駄に背丈が伸びてしまったから、今の僕にとっては特筆すべき特徴ではないのかもしれない。

ああ、また自分のことばかり。うんざりしてるよね。

それで、僕とその子がどんな関係かというと、なんの関係でもないんだ。面白いくらい真っ白なの。

本当はこんなはずじゃなかったんだけど、彼女は僕に何ら特別な感情を持ってるわけじゃないと思うんだ。

たまたまそこにいた奴ってくらいじゃないかな?

こんなこと、考えただけで僕は死にたくなるけれど事実だから受け止めてるよ。

死んだところでそれは変わらないし。

 

 

 

泣きながら抱きついていた。

僕は今なんでも吐き出せるんだ。

社会に適応できない自分の情けなさとか、僕の面倒な性格の話とか、自分の気持ちを理解されないもどかしさとか、求められる人格との関わり方とか、実質3択くらいの将来の夢とか、自分の弱さとか、明日との付き合い方とか。

貴方のことが好きということ以外は全部吐き出しても許されるのだ!

自分程度の力じゃあ世の中で強く生きてくことはできないんだって。

どうしたらいいの?

彼女はただ何も言わずに僕を許して包み込んでくれた。

 

 

 

あれから少し寝てしまったらしく、起きたらそこに不格好な僕と彼女の友達がいて、車は動いていなかった。

結局また彼女は僕で遊んだだけだったのかな。

涙の跡も残っていない座席に僕は座り直して考えた。

僕が思う彼女のキャラクター、その全ては僕の妄想が生み出した現実逃避に過ぎないのかもしれない。

生きてる人間すらまともに捉えられない僕はやっぱりどうしようもないんだな。

 

 




少しでも期待が持てる瞬間、僕はいつもそれしか見えていないのかもしれない。
瞬間的にすごくポジティブ思考になるんだ。
面倒な性格のほんの一部だよ。
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