俺は戦うことが好きなのではない、勝つのが好きなのだ 作:nyasu
俺の名前は伊月龍、よくいる転生者だ。
転生者がよくいるかは、俺が転生している事実からよくあることなんだと思う。
前世の記憶があると思ってる頭のおかしい奴でなければの話であるけどな。
まぁ、転生者の小説を描いてる奴の中には本物もいるかもしれない。
転生者あるあるなのか、両親は蒸発しているので天涯孤独の身である。
理由がカード購入に借金しすぎて返せなくて夜逃げもよくあることだろう。
うん、この時点でおかしいと思ったやつがいたとしたらソイツは俺と同じ前世持ちだ。
この世界ではよくあることだからである。
そう、この遊戯王の世界ではな!
どこかの社長のように施設で育った俺はそれなりの成績で中学を卒業した。
うん、中卒なのである。
しかし、この世界は学歴が全てではなくデュエルの結果が全てである。
俺の読んでる漫画にも描いてありました、カードは人の命よりも重い。
レアカードを求めてギャンブルをするという漫画なんだが、ざわざわしてることに既視感を覚えた。
そんな俺は大会に出ていた。
色々な大会を勝ち、俺はある目的を達成するために大会に参加していたのだ。
「王国への招待状……」
そして、大会で賞金を稼いでは生活費に当てていた俺は遂に目的のブツを手に入れた。
そう、ペガサスの開く大会、王国編への舞台へ行く招待状だ。
インセクター羽蛾という虫野郎が、貰っていたので俺も狙ったのである。
夜、俺は海岸にいた。
「選ばれしデュエリストの諸君、インダストリアルイリュージョン社の大会にようこそ!」
あっ、社長の秘書だ。
まるでざわざわする顎の鋭い漫画の黒服がたくさん並んでいる。
よく見ると、この船で星を奪い合うというのはまるでエスポワール号のようだ。
ぶっちゃけライフポイント2000とかいうヌルゲーだったのでここまでは苦労してなかった。
なんか説明をしていたが、過去の成績から選ばれたんやでとのことで特に聞いても意味なさそうなのでさっさと乗船する。
ふむ、タコ部屋なのか。
個室なんて欲しかったが、こういうのは仕方ない。
「なんでタコ部屋なんだよ!」
「やめなよ、城之内くん!」
「またお前か、騒ぎを起こしやがって」
な、なんやて!?
いま、城之内って言ったか!
思わず二度見しながら騒いでるやつを見る。
そこにはロン毛の男とパンクファッションをしている小学生並みのチビがいた。
俺には分かる、シルバー好きそうだしアイツ主人公だ。
そう、武藤遊戯に違いない。
あ、あれはインセクター羽蛾にダイナソー竜崎!
クソダサい異名を付けられてる二人やんけ。
こんなところで原作主人公達にあるとはな。
可哀想に……このあとエクゾディアはバラ撒かれるんやろうな。
最も冴えたやり方だと思うよ、普通にこの世界だと犯罪で捕まる場合もあるけどな。
カードの愛護及び管理による法律とかあるんや、ホンマ不思議な世界やで。
関わっても良いこと無いし、無視しとこ。
翌日、王国に踏み入れるとそこは城がありました。
ほーん、ペガサスがルール説明してくれんのか。
俺の記憶だと、月を壊したり迷宮兄弟とかトゥーンくらいしか覚えとらんからそんなんあったなって感じだわ。
「それではルールを説明しましょう。デュエルは全てデュエルモンスターズのカードによって行われマース!ライフは2000、プレイヤーへの直接攻撃は禁止デース」
勝ったな、2000とか余裕だわ。
星を賭けてデュエルすればいいんだな。
よし、適当に勝負仕掛よう。
適当なモブを探しつつデュエルの準備をする。
森の方でインセクター羽蛾がデュエルしてるらしく、みんな見に行っている。
暇か、貴様らそんなことよりデュエルしろよ。
「おい、デュエルしろよ」
「フッ、目と目が合ったらデュエル!良いだろう、受けて立つぜ!」
俺達がデュエルを宣言した瞬間、地震が発生する。
なんと、地面が割れてデッカイ機械が出てくる。
すごい、これがソリッドヴィジョン……知ってたけどな。
俺達のデュエルが始まる!
機械に乗り込んだ俺達はデッキを機械にセットする。
四隅に三角形の棒のようなモニターがあり、ゲーミングPC並に虹色に光る。
このレーザーのようなものを出す機会が交差することで立体映像を出しているのだ。
フィールドもモニターになっていて、海とか草原とか表示する、らしい。
今は荒野になっている。
モンスターが海とか草むらで見えないということはないのである。
「先行は俺から行かせてもらう。俺のターンドロー!俺は強欲の壺と天使の施しと遺言状を発動する!」
《強欲の壺》
自分のデッキからカードを2枚ドローする。
《天使の施し》
デッキからカードを三枚ドローし、その後手札から2枚捨てる。
《遺言状》
このターン墓地に送られたモンスター1体の代わりに1500以下のモンスターをフィールド上に出すことが出来る。
「ハッ、手札を増やしたところでモンスターは一体しか出せない。それにデッキの枚数を減らして墓地に入れるなんて雑魚カードを採用するとは正気か?」
「それはどうかな、このカードが雑魚とはお前の方が正気じゃないぜ!」
「何?」
「俺はドローした手札より天使の施しの効果でカードを2枚捨てる。捨てるカードはカタパルト・タートルとハリケーンだ。ここで遺言状の効果発動、デッキから魔導サイエンティストを召喚!」
《魔導サイエンティスト》
星1 闇属性 魔法使い族
攻撃力300 守備力300
1000ライフポイントを払う事で、融合デッキからレベル6以下の融合モンスター1体を特殊召喚する。この融合モンスターは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできず、ターン終了時に融合デッキに戻る。
俺のフィールドにハゲた爺さんと謎のカプセルが現れる。
立体映像の爺さんが此方を見ながら不敵に笑った。
良く出来てるなぁ。
「なんだその雑魚モンスターは、相手にならないなぁ!じゃあ次は俺のターンだな」
「おいおい、俺はまだターンエンドしてないぜ」
「何!?他に何が出来るっていうんだ、もうモンスターも召喚できないし、攻撃もできないじゃないか!」
「俺は、魔法カード死者蘇生を発動する!」
俺のフィールドに、背中にカタパルトを乗せた亀が現れる。
その姿に、相手の選手が驚いて固まる。
「ど、どうしてモンスターが!」
「死者蘇生の効果により、特殊召喚したからだ。これは通常の召喚とは違って召喚できる」
「何?召喚するということは一回だけじゃないのか?」
「特殊召喚は、通常召喚扱いされない。つまり、特殊召喚なら何体でも1ターンに召喚できる!」
「そ、そうだったのか」
「おいおい、こんなの常識だぜ。さてはお前、にわかだろ」
《カタパルト・タートル》
星5 水属性 水族
攻撃力1000 守備力2000
自分フィールド上のモンスター1体を生贄に捧げ発動できる。生贄にしたモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
俺のフィールドに、不敵に笑う爺さんと背中にカタパルトを乗せた機械的な亀が浮かぶ。
もう勝ったな、ガハハ!
「もう終わりだろ、先行のターンでは攻撃出来ないからな!」
「俺はモンスター効果を発動する!」
「な、なんだって!?」
「俺はライフを1000払い、融合モンスター!アクアドラゴンを召喚!」
《アクアドラゴン》
星6 水属性 海竜族
攻撃力2250 守備力1900
俺のフィールドに首に口がついた紫色のドラゴンが現れる。
ブルーアイズを除けば初期でも高い攻撃力のモンスターだ!
まぁ、細かいことは気にしない、なぜならすぐに墓地送りだからだ。
「俺はカタパルト・タートルの効果によりアクアドラゴンを生贄に捧げ、半分のダメージを与える!そして、死者蘇生からの生贄!もう一度カタパルト・タートルの攻撃だ!」
「イ、インチキだ!プレイヤーへの直接攻撃は出来ないんだぞぉ!」
「それはどうかな。これはダイレクトアタックではない、モンスターの効果によるダメージだ。つまり、効果による間接的なダメージなのだ!」
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!?」
LP:2000 → 875 → 0
1125ダメージ二連打によって相手のライフが0になった。
ふぅ、一瞬危ないかと思ったが成立しなかったらゴリ押ししようと思ってたので別に平気だったな。
まぁ、今回は成立したみたいでダメージが入ったようだ。
遊戯王って言ったもん勝ちなところがあるからな、あるあるだな。
「なんだよこれぇ!こんなのデュエルじゃねぇ!俺、何も出来なかった!」
「デュエルモンスターズってよぉ、楽しいよなぁ」
「うわぁぁぁぁぁ!お前とはもう二度とやらねぇ!」
また一人、トラウマを植え付けて俺は相手から星を奪っていく。
まぁ、まだ1つ残ってるし頑張れよ。
俺の名前は伊月龍、よくいる転生者だ。
そして人は俺のことをダイナソー竜崎やインセクター羽蛾のようにこう呼ぶ。
ワンショットキル伊月龍とな。