俺は戦うことが好きなのではない、勝つのが好きなのだ 作:nyasu
数日の間、俺を倒したら自殺するぞと脅すデュエリストやインチキカードを作った製作者による蹂躙など色々な事が起きた。
おかしい、光属性の魔法と融合したからアンデットは溶けるぞとかブルーアイズは呪われたとか意味不明な俺ルールの戦いだった。
結論、デュエリストはデュエルしたらいけない。
言ったもん勝ちになってしまうからな。
スープの中に目玉のレプリカを入れていて、そこから抽選されるという悪趣味な食事会もあったものの俺の戦いが始まる。
修正力とか原作再現とかそんなことは知らない、勝つのは俺である。
それはそれとしてミレニアムアイみたいで抽選のカプセルは貰っておいた。
あとで、オークションにでも出そうと思う。
「お前が俺の相手か」
「おい、デュエルしろよ」
俺の目の前に現れたのは金髪ロングの一見不良にしか見えない男だ。
知っている、俺は知っている。
この男は城之内、遊戯王においてのヤムチャ枠。
すぐ死ぬ男である。
「へっ、どこの誰か知らないが俺は町内大会8位からここまできた実力派デュエリスト!城之内克也様だ!」
「俺たちが着いてるぞ!」
「頑張って城之内くん!」
「頑張れ、城之内!」
「へへっ、ありがとうよ」
どうして参加者以外の人がいるんですかね。
そんなことよりデュエルしろよ。
悪いが、卑劣な手を使わせてもらおう。
「話は終わりだな。俺のターンドロー!」
「なっ、汚ねぇぞ!いきなり始めるなんて!」
「いつ始まるか、分からなかったからな」
ふむふむ、悪くない手札だ。
「俺は強欲の壺を発動する!俺は魔法カード遺言状と手札抹殺を発動する」
《強欲の壺》
自分のデッキからカードを2枚ドローする。
《遺言状》
このターン墓地に送られたモンスター1体の代わりに1500以下のモンスターをフィールド上に出すことが出来る。
《手札抹殺》
手札があるプレイヤーは、その手札を全て捨てる。その後、それぞれ自身が捨てた枚数分デッキからドローする
「チッ、良い手札だったのによ」
「続けて、俺は天使の施しを2枚発動する」
《天使の施し》
デッキからカードを三枚ドローし、その後手札から2枚捨てる。
欲しいカードは来ないが、このままデッキを回転させていけばいつか手に入るだろう。
クリッターではなく、黒き森のウィッチか悪くない。
「俺は早すぎた埋葬を発動し、墓地から黒き森のウィッチを召喚。くっ!」
《早すぎた埋葬》
800LPを払い、自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備する。このカードが破壊された時にそのモンスターは破壊される。
《黒き森のウィッチ》
星4 闇属性 魔法使い族
攻撃力1100 守備力1200
墓地におかれた時、自分のデッキから守備力1500以下のモンスターを1枚手札に加え、デッキを切り直す。
「自分のライフを削ってモンスターを召喚だと、普通に召喚すりゃいいのに」
「違うよ城之内くん、墓地からの召喚は特殊召喚。手札抹殺や天使の施しでわざとデッキや手札から墓地に送って召喚したんだ。このあと、何か召喚するかもしれない!」
「な、ひ、卑怯だぞ!」
卑怯ではない。
そういうルールなのである、エラッタしてないペガサスが悪い。
「まだ俺のターンは終わらないぞ。俺は2枚目の手札抹殺を発動する!そして、今引いたハリケーンを発動!」
《ハリケーン》
フィールド上の魔法・罠カードを全て持ち主の手札に戻す。
ハリケーンの効果により、フィールドから手札に早すぎた埋葬が戻ってくる。
その結果、場から早すぎた埋葬がなくなったことが破壊されたわけではないので黒き森のウィッチは場に残る。
「再びライフを800払い、墓地から早すぎた埋葬によりキャノンソルジャーを召喚する!」
《キャノンソルジャー》
星4 闇属性 機械族
攻撃力1400 守備力1300
自分フィールド上に存在するモンスター1体をリリースする事で、相手ライフに500ポイントダメージを与える。
俺のフィールドに頭が大砲の機械で出来た巨人兵が現れる。
メカメカしいロボットだ、カッコいいぞ。
「俺の勝利への方程式は貴様が考える以上に完璧だァ!」
「何!?」
「俺は手札に戻った遺言状を発動し、キャノンソルジャーの能力発動!」
キャノンソルジャーがその無機質な腕を隣りにいた黒き森のウィッチに伸ばし、その体を掴み上げる。
そして黒き森のウィッチが苦痛の声を上げながら握り潰され光になってキャノンソルジャーに吸収された。
キャノンソルジャーの周りには破壊された黒き森のウィッチの光がキラキラ舞っていた。
「じ、自分のモンスターを破壊したのか!?」
「教えてやるよ、キャノンソルジャーはモンスターを生贄に捧げることで相手に500のダメージを与える。そう、今のは弾の装填だ!」
「ひ、ひどい。モンスターが可哀想……」
「女は黙ってろ!ソリッドヴィジョンのモンスターが可哀想だと、寝言は寝て言え!」
はいはい、いるんだよねゲームでマジになっちゃうやつ。
モーションは可哀想だけど、最初から生きてないからお門違いの感想だよ。
じゃあ、君達が生贄に捧げて召喚したりするのはどうなのって。
というか、モンスター同士で戦わせるのがダメになるでしょ。
「ゆ、許せねぇ……大事な仲間じゃないか、カードを何だと思ってるんだ」
「半端な気持ちで入ってくるなよ……デュエルの世界によぉ!行け、キャノンソルジャー!キャノンバースト!」
「うわぁぁぁぁぁぁ!?」
LP4000→3500
キャノンソルジャーから光る弾が発射され、何故か城之内が爆風に晒されたようになる。
特に風も吹いてないのに、迫真の演技なので爆風に煽られて髪が靡いているように見える。
お前、意外とこの状況楽しんでるだろ。
「だが、次のターンで」
「まだだ!まだ終わらんぞ!黒き森のウィッチの能力により、デッキからコカローチ・ナイトを手札に加え召喚!さらに、遺言状の効果により黒き森のウィッチ再び召喚!」
《コカローチ・ナイト》
星3 地属性 昆虫族
攻撃力800 守備力900
このカードが墓地へ送られた時、このカードはデッキの一番上に戻る。
俺のフィールドに2枚目の黒き森のウィッチと緑色のヘルメットを被ったようなオッサンみたいな顔をした二足歩行の虫が現れる。
「モ、モンスターが一気に2体!」
「だが、キャノンソルジャーの能力はもう」
「何を言っている。1ターンに一度とは書いてない、つまりもう一度だ!」
「な、なんだと!?卑怯だぞ!」
「喰らえ!キャノンバースト!キャノンバースト!」
「うわぁぁぁぁぁぁ!?」
LP3500→3000→2500
「このターン遺言状と黒き森のウィッチの効果発動!デッキからコカローチ・ナイトを2体召喚!更に、墓地に送られたコカローチ・ナイトはデッキの一番上に戻る!」
「ま、まさか!」
「完成しちまったなぁ!遺言状コカローチキャノンという永久機関がなぁ!バトル!キャノンバースト!グォレンダァ!」
キャノン・ソルジャーが両手にコカローチ・ナイトを握りしめる。
そして、1体が生贄になって光の粒子になり装填されると、その手から遺言状が落ちた。
落ちた遺言状は光だし、デッキからコカローチ・ナイトがフィールドに召喚される。
それを見たキャノンソルジャーはもう片方のコカローチ・ナイトを握りつぶし装填。
すると、遺言状が再び落ちて新たなコカローチ・ナイトがフィールドに召喚される。
「うわぁぁぁぁぁぁ!?」
LP2500→2000→1500→1000→500→0
「城之内くん!城之内くぅぅぅぅん!」
「ひでぇ、こんなのデュエルじゃない」
「一人でやってるよ……」
うるさい、勝てばよかろうなのだぁぁぁ!