Side: 村田
それで、何から聞きたい?
ああ、出会った最初の印象かぁ・・・
そりゃあ、物凄く生意気な子供だと思ったね。
『なんだコイツは!?』って。
だってさ、会っていきなり言われたのが、
「これから
酷いと思わない?
同じ
「はぁ!?俺を失格にするつもりか!?
それに手鬼って何だよ!?
・・・まさか、お前でもヤバい鬼がいるの!?」
思わず反論してしまった俺は悪くない。
残念ながら、俺の反論は無意味だったけどね。
え?どうしてかって?
・・・ほら、見てよ。
これが
藤の花は境界線ではあるんだけど、花を取ってくるくらいなら、失格にはならないんだってさ。
もちろん、そこで夜をやり過ごしたりするのはダメだって言われたけどね。
ああでも、断れなかった一番の理由は、相手が悪かったってことだろうなぁ・・・
うん、そうなんだ。
最終選別初日の夜にさ、死角から鬼に襲われて・・・
もうダメかと思った時、アイツに助けて貰ったんだ。
・・・一瞬だったよ。
気付いたら、鬼の
俺には何をしたのか、何も分からなかった。
あの瞬間に悟ったよ。
『ああ、俺はコイツには敵わないんだな』
って。
・・・悔しさ?
そんな感情を感じられるなら、まだ追いつける余地があるってことでしょ?
もっと遠くて、眩しかったーーー
寧ろ、さっぱりした感情だったかな。
ああいう男達が死なずに強くなり続けたら、いずれ
もちろん、俺の刃が
もし仮に、俺が志半ばで倒れたとしても、誰かの刃が無惨の頸に届けばいいと、そう思うようになったよ。
剣士としてだけなら、俺もそれなりに自信はあったんだけどなぁ・・・
ほら見てよ。
・・・ちがうちがう、左手の剣だこなんて、みんな同じだから。
手じゃなくて、刀だよ。
ほら?
この日輪刀を近くで見ても、色なんて分からないでしょう?
せめてもうちょっと青みがかってくれれば良かったんだけど・・・
・・・実力のある剣士が刀を握ると、色が変わるんだ。
だから別名、
俺が使う
でも、どう見ても普通の刀の色だよね。
残念ながら、適性が低いのかもしれないし、単純に修行不足なのかもしれない。
両方の可能性も・・・いや、両方だと思う。
鬼殺隊に入って、確かに剣の腕も大事だけど・・・
俺たち剣士が鬼と渡り合うには、
人の何倍もの力を持つ鬼と戦うために、俺たちは全集中の呼吸を使う。
呼吸を使って、肉体の底力を引き出さなきゃいけない。
もしも、
でも、決してそれだけじゃないってことに気付けた。
うん、俺は弱くて未熟なんだ。
でも、たとえ弱くても、出来ることはある。
あの時、藤の花を使った作戦をやってみて、そう思えたんだ。
藤の花なんて、単なる鬼避けとしか考えてなかったけど、まさか、あんな使い方があったなんて・・・
実はあの後、一人の柱の方に偶然声をかけられたんだ。
・・・え?その方は誰かって?
・・・実は俺もよく分かってないんだ。
「
どう考えても、呼吸とは結び付かないよね。
手を伸ばしたって、雲は掴めない。
上を見上げれば、本当にキリなんてないけれど・・・
弱者には、弱者なりの戦い方がある。
確かにムカつくところもあるけれど、
村田さん、なんて、そんな呼び方はよしてくれよ。
同期の仲間じゃないか。
うん。参考になったのなら良かったよ。
たとえ道は違っても、同期だからね。
それに
無惨を倒したい気持ちは、どこにいても、みんな一緒さ。
錆兎生存。
ただし、片腕欠損のため剣士にはなりません。
村田は晴れて冨岡さんの同期になります。
祭りの神は、お館様の護衛として来てました。