弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》   作:ルルザムート

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今思うともっと早く来ても良かったかもしれない
第114話です、お楽しみください


第114話 カルデア

ストームボーダー 管制室にて…

 

 

…本当なら来るつもりは無かった

『ええつまり、異聞帯や特異点とは違う。感覚的にはドラコーさんやセタンタさん、アルターエゴのティアマトさんが居たような世界に近いですね』

 

 

「目標地点に依然変更無し、アメリカ首都ワシントンD.C 米軍基地」

『我々には彼らを助けるメリットはありませんし取るべきリスクが多すぎる、ここは何も聞かなかったことにするのが我々の世界にとって最も正しい判断ですが──』

 

 

"見て見ぬフリは、したくない"

 

 

もはや度を超えているお人好しの一言で、僕らはここにいる

 納得して、ね

「こちらストームボーダー、現在アメリカの領空に入った」

『了解!そのままステルス兵装を維持して来てくれ、米軍が誘導するよ

…それと、もしかしてキミがネモ船長かな?』

「そういうキミはダヴィンチかい?」

 

 

呼ばれたと思ったらしい()()()()ダヴィンチがなになにー?と映像越しに顔を出す

 

 

「キミじゃない、こちらの世界のキミだ。」

伊吹山に空けられた穴を通じてこちらの世界に届いた救難信号、それを飛ばしたのは恐らく今僕が話しているダヴィンチだろう

 

 

「本艦とよく似たレーダー反応を2つキャッチしてる、片方がキミの…キミ達の艦ってことでいいかな」

『うん、ただもう片方はビーストが違う世界のカルデアから強奪した物だ。彼らはストームボーダーNFFスペシャルと呼称している』

「人の艦を勝手に…」

 

 

こちらの世界のコヤンスカヤに少々の憤りを覚えるも、それに被せるようにマリーンズの声が響く

「たいへんたいへん!ストームボーダーとソックリな桃色の艦が接近中〜!」

 

 

「信号もストームボーダーそのもの、早速おいでになったと言うわけですか

あっはっは、相当警戒されてますね!」

「まさか自分の艦と戦うことになるとはね…新所長!」

 

 

「う、うむ!総員戦闘態勢!マシュ、藤丸、用意は良いかね!」

「「はい!」」

「相手が本当にあのコヤンスカヤならまずキミらを狙うだろう!コヤンスカヤ以外の未知の戦力も確認されている、言うまでもないだろうが気をつけたまえ!」

 

 

別世界に来た影響か、サーヴァント召喚は殆どが機能不全に陥っておりシオンとダヴィンチが対策中だが今のところ全力で戦えそうなのはシールダー マシュ・キリエライトと──

 

 

「彼も言っていましたが…気をつけてください我が夫、どうもこの世界はおかしい」

適正のあったバーサーカー、モルガン・ル・フェの2騎のみ

 

 

「ち、ミサイルだ!問答無用ってワケか!?」

ムニエルが叫んだ──

 

 

 

 

 

NFFボーダー 管制室にて…

 

 

「攻撃開始!出し惜しみは無しだ、あと20分で奴らを殺し尽くし、アメリカの肥料にでもなってもらう!」

「っし、待ってました!」

「乗り込むの?」

「当然だろう、だがアルビオンは出さなくていい」

 

 

 そんな面倒なことをやるより──

 

 

「直接乗り込む!エンジン全開、このままぶつける!」

「うえー!?ったくもう乱暴なんですから!」

 

 

口では文句を言いつつも艦を加速させていくコヤンスカヤ

「全員持てる限りの武器を持って甲板だ!ここで全部終わらせ──」

 

 

ピピピッ

 

 

「!」

 パライソの通信機…?

腰のベルトに引っ掛けられたそれを乱暴にとって応答する

 

 

「手短に言え!…なに!?っっグ!」

 

 

パライソの報告と艦内が大きく揺れたのは殆ど同時、だがこれは──

「キリシュタリア…いやオフェリアか!?今お前達に構っている暇は無い…!」

 

 

 

 

 

HOPEボーダー 管制室にて…

 

 

「っ…きゃ、くう!」

半壊状態のエンジン群を酷使して全速力で現場に急行、爆発寸前のそれらを冷却する間もなかったが急いだおかげでNFFボーダーに轢き潰されかけていたカルデアの救助に成功した

 

 

「左翼大破!」

「左翼側のエンジン全壊!左翼膜も全損!舵が効きません、落下します!」

「右翼側全エンジン出力最大、ボーダーを敵艦に押し付けて!カルデアは!?」

「無事です!ですがNFFボーダー射程内から離脱できていません!」

 

 

 まずいわね

ダヴィンチ曰く彼らはこの世界の最後の希望、なんとしても守り抜かないと…

 

 

「…やむを得ません、ダヴィンチは復元データを作成しつつ第4主砲の発射を用意!砲身が短すぎてそう簡単に当たるとは思えないけど使わないより良いわ!

非戦闘員は退艦準備、脱出ポッドの準備を!戦闘員は私と甲板へ!

ビースト達の狙いがカルデアなら直接乗り込んでマスターを狙うわ。僅かでもいい、食い止めるわよ!」

 

 

ザイルに魔術は効かない、戦争前からそう予測していたキリシュタリアさんのお陰でハンドガン(こんなもの)の扱いにもある程度慣れてしまった

 

 

「っ!」

歪んで動かなくなった電動シャッターを魔術で爆破し、何人かの米兵と一緒に甲板に飛び出す

…!いた…!

 

 

見れば小綺麗なNFFボーダーの甲板の上でアルビオンの背に乗り込もうとしているザイル達4人の姿

どうやらNFFボーダーを完全に放棄してカルデアに突入するつもりらしい

 

 

「やべぇぞ、アルビオンに乗り込まれたら俺たちには──「狙撃用意!何があろうと甲板上から目を離さないで!」

乱暴に外した眼帯が甲板上に吹き荒れる風に攫われていく

 

 

「──事象・照準固定…私は、それが輝くさまを視ない!」

 

 

「…!?」

 

 

今まさにアルビオンの背に登りかけたザイルの身体がまるで逆再生のように甲板上へと戻る

「撃って!!!」

 

 

一瞬何が起こったのか理解できずに狼狽えているザイルへ向けて発砲指示、だが理解が追いつかなかったのは米兵も同じだったようで狙撃が遅れてしまった

 

 

「…!」

 私が撃つしかない!

1発、2発、3発、だが狙撃銃でも無くまた長距離射撃なんて魔術師の自分ができるはずも無く銃弾は風に攫われてあらぬ方向へ

 

 

…だがザイルはこちらを脅威と認識したらしく、押し付けられた船体を伝ってザイル達が駆け上がってくる

 アルビオンに乗っているのはコヤンスカヤとバーサーク・オリオンのマスター…向かってきているのはザイルとベリルね

 

 

《主砲発射準備完了まで、あと40秒》

 

 

「邪魔だ!」

甲板に出ていた米兵、魔術師達が瞬く間に切り刻まれて死体に変わっていくのを見ながら弾丸を込め直す

「────」

 

 

 ──良くて相打ち

さっきアルビオンに乗り込むのを阻止したから私の存在はバレていると考えていいだろう、恐らく魔眼ももう通用しないが私が銃を持っているということまで見抜いているかどうか…

 

 

いや、考えるまでもない、たとえ道連れにしようとも阻止しなければ──

「来るわよ…!………?」

後ろにいる米兵に呼びかけるが返事が無い

 

 

「ちょっと──…ッッッ!?」

バッサリと首筋をクナイで裂かれた米兵、その後ろから現れたのは

「忍装束…望月千代女!?」

いつの間にか、こんなにも近くに──

 

 

「がふっ…副艦長、逃げ「御免」

身を守ることもできず喉を掻き切られた

 まずい、傷が深すぎる、詠唱も、できな──

 

 

「────じ、事しょう」

 

 

喉から急速に熱が出ていくのが分かる

 

 

身体が、うごかない

「────」

キリシュタリア、さん…

 

 

包帯の巻かれた男が目の前を横切った気がした

 

 

 

 

 

「があっ!」

魔術師の脳を骨ごとナイフで貫通させ、米兵の首を蹴り折る

「御館様」

「パライソか、報告は?」

「副艦長とその部下を無力化、生死不明でござるが喉を裂いた故、向かってこれるとは思えんでござる」

「よし充分、潜入任務ご苦労だった。…慎二!アルビオンをこっちに寄越せ!」

 

 

ベリルと共に甲板を制圧、着艦したアルビオンに飛び乗る

「邪魔者は消えた!このままストームボーダーに突入する!」

 

 

死屍累々の甲板を後にし、逃げようとしているカルデアへ突撃、迎撃の暇さえ与えず甲板に着艦し出入り口を爆破して中へ

 

 

「突入!!!パライソはベリルと、コヤンスカヤは俺と組め、船員はとりあえず殺しておけ!そうすれば向こうから出てくる!」

「りょーかい!」

「殺意高いですねぇ」

「…了解」

 

 

俺、ベリル、慎二の3組に別れてストームボーダーに侵入、アルビオンは放置したままだが最悪藤丸立香さえ排除できればどうなってもいい

最後のケガレ弾が装填されたマグナムを懐にしまって──いや、早速出番らしい

 

 

「マリーンズだな!」

「う、うわあああっ!?逃げ遅れ──」

「フッ!」

 

 

ヨタヨタと頼りなく逃げ出すマリーンズの背中に最後のケガレ弾を撃ち込む

バッタリと倒れるマリーンズ、だが消える気配は無くグジュグジュとケガレを纏ったままピクリとも動かない

これでいい、伊吹童子のケガレはマリーンズを介して大元のオリジナルの元に向かうだろう、その証拠に──

 

 

グラリ、と艦が揺れる

 

 

「この様子じゃすぐにでも堕ちそうです、ホント殺意高いですね」

「まだだ、艦を墜としても藤丸立香が生きていればカルデアは死なない」

藤丸立香体験劇でイヤと言うほど思い知った。──奴らに立ち上がる隙を、2度目のチャンスを与えてはならない!

 

 

「…っ、マスター戦用意!」

「モルゴース」

 

 

魔術の波をすり抜けて目の前のサーヴァントと対峙する

「バーサーカー、モルガンか」

「…獣のマスターですか」

 

 

氷のように張り付いた表情から考えは読み取れない、だが目線だけはしっかりと倒れたマリーンズに向いている

 目的は救助か?なら──

 

 

「コヤンスカヤ、マリーンズを連れて離脱!モルガンは俺が相手をする!」

「かしこまりました!」

 

 

 バーサーカークラスとはいえそこいらのキャスターより魔術に長けている彼女ならケガレを取り除くこともできるかもしれない、ケガレ弾がもう無い以上それをさせるわけにはいかない

 

 

マリーンズを抱えたコヤンスカヤが来た道を、俺はモルガンがやってきた方の道を走る

 ここまでの通路に他の船員が居ないことは確認済み、モルガンは俺を追わざる負えないはず…!

 

 

「──獣を追います、援護を」

「…!?」

 

 

コヤンスカヤの方に…!?まさかコイツ──

 

 

「マシュ!!」

「はい!!」

 

 

 っ!チィ!

横薙ぎの大盾の一撃を飛び退いて避ける

 

 

「──やれやれ」

クラス反応、シールダー。体験劇でもついに1騎しか出てこなかったエクストラクラス

そしてその横に立つマスターは…随分と感じが変化し、性別さえ変わっていたがシールダーを従えるマスターなんて1人しか思い浮かばなかった

 

 

「藤丸、立香ァ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「藤丸、立香ァ!!!」

 

 

モルガンの攻撃にさえ顔色1つ変えずに対処していた男の表情が怒りに満ちる。欠損した両腕は見覚えのある企業のステッカーが貼られた桃色の義手によって代替されており、ハンドガンを握る機械の手は激情を表すようにギチギチと音を立てている

 

 

「先輩、後ろに──」

 

 

ダンッ

 

 

ほんの一瞬マシュがこちらに目配せしたと同時に男の姿が消える

「っ!」

真下から掬い上げられたナイフの一撃をなんとか避け、続く2発目を放とうとする腕を掴んで止める

 

 

「ギ…!」

「────!」

 

 

 …だめだ!力が強すぎてとても止められな──

「たあっ!!」

 

 

割って入ったマシュのおかげでどうにか距離を取れたものの…

 コイツとこのまま戦うのはまずい気がする、せめてモルガンと合流しないと「逃げる気か?」

 

 

ヤマを掛けたのか、あるいは無意識に一歩引いたのを見られたのか男から感じるプレッシャーが一段と大きくなる

(…隙を見て一度モルガンのところに向かおう)

(分かりました…!)

 

 

 ここは戦うしかない…!

 

 

 

 

 

ストームボーダー Bブロックにて

 

 

「はっはっは、いいな!この感じ、久しぶりだ!」

手元のハンドガンに弾を再装填しつつ角から様子を伺う

 

 

武装した船員が3人…これくらいならアサシンの力を借りなくとも突破できそうだ

「っと」

くるりと角から飛び出し、まずサブマシンガンを持った奴の頭を撃ち抜いてオマケでハンドガン持ちを1人殺る

 

 

 さーてあと1人──おっと

首を狙った鉞みたいな一撃を受け流して回避する

 

 

 スカスカの船員とは違う、戦闘員か?

「って、誰だアンタ?」

全身を包帯と陰陽師の符で覆われた人間が既に息を切らせながら眼前に立っている

 

 

 …なんか焦げ臭くねぇか?

「──ただの死に損ない、かしら?」

 ! その声…

 

 

「うはは、マジかよぺぺ!ガソリンで燃やされたって聞いてたが生きてたのか!」…っていうかそれ前見えてるのか?

「ええ、まだやることがあるみたいだし!

…アナタの相手は私よ、ベリル」

「おういいぜ」

 

 

と、言いたいところだがこんなのとまともにやり合ってる時間もない、オレはひっそりパライソの奴に指示を出す

 

 

「────」

 

 

ぺぺの死角から殺気も気配も感じさせないアサシンの一撃と合わせてナイフを振るう

「っと!?」

「むっ!」

 

 

ナイフが蹴り落とされたのは予想内だったがまさかアサシンのクナイまで弾き飛ばすとは思わなかった

「おいおいマジか、いやマジかよぺぺ!」

「…アナタの考えそうなことよね」

 

 

 ったく、いくら死にかけだろうとぺぺが相手じゃ油断はできねぇな…もしかしてハズレ引いたか?

 

 

ズレたメガネを掛け直し、予備のナイフを構え直した──




コヤンスカヤと一緒に『はいよろこんで』を歌いたい作者のルルザムートです、ハイ。
かなり強引ですがvsカルデアはどうしてもやっておきたかった…もう随分前に更新が止まってるメリュジーヌの夏休み、のぐだ男と同一人物って構想がありましたが正直言って今は同一人物でもそうで無くても特に影響ないしいいかなって…
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