弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》   作:ルルザムート

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いよいよ決着。
…第123話《A》です、お楽しみください


第123話 A『決着』/B『翼無き鳥達はそれでも戦い続ける』

F地区 美術館跡地 地下施設

擬似鋳物工場内 製造ラインにて…

 

 

「で、貴方はいったい誰なんですか?バーサーカーさん」

「いきなり何を言ってやがるんだ?」

 

 

ザイルとクライムが今もなお続けている殺し合いの場からちょっとだけ離れた広場ではマスター達と打って変わって銃を突きつけ合う静かな睨み合いが続いていた

 

 

ザイルが彼女に下した命令は『俺とクライムの邪魔をさせるな』であり、排除しろとは言われていない…いやこれはただの屁理屈だ。特化戦力筆頭が単独で目の前にいるのなら命令になくとも排除すべきだろう

重要なのは彼が本当に土方歳三であるかどうか──

 

 

「ワタクシの見た土方歳三は一般人を戦闘に巻き込むようなこと、できないハズなのですが…

ズバリ聞きますけど一般人であるミラ・ツールをここに連れてきたのは貴方ですよね?」

「さてな、そうだとしてお前に何の関係がある?」

「そう言われてしまえば関係ないんですがねぇ」

 

 

 クライムさんの死んだフリ作戦…その場の思いつきでできるようなものでは無い、あの吹っ切れ方を見るに最初から部下を見殺しにするつもりでここに来たんでしょう。しかし──

 

 

「いくら吹っ切れたとはいえ部下でも米軍でも無い一般人を彼が連れてくるとは思えませんし必要以上の犠牲を防ぐために情報統制もしていたハズです、にもかかわらず彼女が着いてきていたというのはどうも…」

 

 

「俺は連れてきていない、彼女が着いてきたのは本当に偶然だったし俺がクライムや他の兵士より早く彼女の存在には気が付いていた」

「その上で帰そうとはしなかったと?」

「ああ」

「どうして?」

「下手に帰してクライムの所在を知られればもっと多くの、それこそ生き残った基地の仲間が押し寄せるだろうからな

これ以上の犠牲はきっとクライムを勇者に引き戻すことになる」

 

 

 …おっと?

 

 

「てっきりザイルさんとワタクシを倒しにここに来たかと思ってましたが…彼を死なせるためにここに?」

「それもあるな」

「自分のマスターが戦闘放棄してるの、いいんですか?」

「あいつはもう俺のマスターじゃねぇ、ただの仲間だ」

 

 

 うーん入れ込み具合がすごい…

「お前が別世界でどんな俺を見たのかは予想はつく、そして今の俺が『土方歳三ではない』と言えるほど歪んでいるのも。

だが歪んで見えていようと俺は俺だ、これは曲げねぇ」

 

 

「ふむ?」

「そっちの質問には答えた、俺も1つ聞きたい」

「最後ですし構いませんよ」

「コヤンスカヤ、お前は誰の味方だ?…獣か?世界か?それともザイルか?」

 

 

 え、今更?まぁ聞かれたからには答えますが。

「10年前の契約は今も続いています、ワタクシは今もザイルさんだけの秘書であり、サーヴァントです」

「──そうか」

「あら?」

 

 

それを聞くなりどういうわけか土方歳三は銃を下ろす

行動の意味を測りかねていたコヤンスカヤだがすぐに彼が答えを言ってくれた

 

 

「ザイルの命令はこっちにも聞こえていた、お前が割って入らないというのなら戦う理由はねぇ」

人理の味方(サーヴァント)とは思えない発言ですね、こう見えてもワタクシ人類の敵なんですが」

「お前はザイルの味方なんだろう?ザイルが死ねばお前はこの世界に見切りを付けて他所に行く。…違うか?」

 

 

 …!

ことごとくこちらの考えを理解したいる土方に3度目の衝撃をもらう

 いやホント、ロクに交流もしていないのにどうしてこうも…

 

 

「ま、否定はしませんよ。ただその理屈はクライム・アルバートがザイル・ニッカーを殺せるかどうかに掛かっています

 令呪で延命したとはいえ5分10分続くような命ではないでしょう、果たしてそれで殺せるのか、どうか」

「殺せる」

 

 

「…確信があるみたいですね」

「ああ、()()()()()()な」

 

 

「────そうですか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「かぐっ、ぐううううあ!!!」

足が、腕が、頭が重い、時間切れが近付いている

「まだまだ…!まだ俺は生きているぞクライム!」

「心配せずともすぐに黙らせてやる…!」

 

 

だがまだ戦う。これが最後だと知っているから、最後だから戦える

 お前も、もう限界だろう…!

 

 

不意打ちで削った左目と左肩に加えて奴の片膝を割っている、この勢いで戦闘を続けられるはずがない

 

 

足、腹部、心臓、喉、頭、どこでもいい。どこかあと1発削れば殺せる

「これはどうだ」

輸血パックを潰したように奴の右膝から溢れ出る血が目に入るが知ったことではない

払う時間が惜しい…!

 

 

塞がれた右側の視界は諦めてそのまま突進、近づけまいと振るわれるナイフを切り払いながら距離を詰めていく

 あと少し──

 

 

ジャキッ

 

 

 ぐっ!

奴が部下の遺体から奪ったであろうAKの弾丸で左目をやられ、視界が

「舐めるなァ!」

「クラ──ぶっ!?」

 

 

直前までの視覚情報を頼りに部下の遺体ごとザイルを殴り飛ばす

 2つの水音、床に叩きつけたのは部下の遺体と、ザイル──!

 

 

「終わりだ、これで全部!!!」

限界間際に放った最後の一撃、使い続けてギトギトになったナイフを全力で──仇敵に振り下ろした

 

 

「あくっ…」

 

 

 手応えは、あった…!

「や、やった…ぐ、うえあ…!?」

ザイルを殺したと確信した瞬間、脚が崩れ落ちた。それは比喩でもなんでもなく脚が泥のように──

 

 

 時間、切れか、身体に力が入らないし意識も薄れてきた…俺は、クライム・アルバートはこれで終わり、か

「…ひ……か……」

 

 

いつの間にかロクに声も出ない、それでもこれだけは言いたかった

「────」

 俺をただの男だと言ってくれて、俺の希望になってくれて、俺を、希望と認めなくて…

 

 

「あ、と」

 なるほど、託す側の気持ちは今まで理解できなかったが…これなら部下が命を投げ出したのも頷ける

 

 

「土方、後を頼む」

「──ああ、任せろ」

 

 

 ──うん、きっと大丈夫だ

土方は俺みたいな出来損ないとは違う、本物の英雄だから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────」

死んでいた、そのはずだ。俺はクライムの最後の一撃を避けきれなかった

別に、仕方ないことだ。クライムの執念が俺のそれを上回った結果殺されるのなら、仕方ない

 

 

そして、奴が上回ったというのなら──床に叩きつけられ、血溜まりに足を取られて動けない俺に振り下ろされたナイフが突き刺さっている、そのはずなのに

 

 

「ふざ、けるな…」

 

 

結果として俺は生き、クライムは動かない。ぼろぼろとその身体を崩れさせ、消えてゆく

対神秘を解除し、俺の代わりにクライムの最後の一撃を受けた『彼女』の首を掴む

 

 

「なん、で、なんでお前がここにいる!」

 

 

影月 遥!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分前

美術館 裏手にて…

 

 

あれからほんの少しだけ記憶を復元できたのは奇跡か、あるいは妹の最後の力か…少なくともそれを考えるという発想は今の彼女には無かった

 

 

「──!────!」

表通りから聞こえるペンテシレイアの声を背中に、ふよふよと美術館へ飛んできた私は10年前使った抜け道をなんとなく探す

根拠なんて一つも無いが…ここに来なければならない気がした

 

 

「………まだある」

グランドサーヴァント召喚室へ繋がる隠し扉、いくつか鍵がかかっていたものの10年間誰にも認知されずに放置されていたせいか少し風化しており、隻腕の私でも壊して入るのはそう難しいことでは無かった

 

 

内部の召喚室は見る影もなく、油や鉄の匂いが漂う倉庫になったいたが幸い扉の位置は10年前のままらしい

自分の身体から漏れ出る月明かりを頼りに真っ暗闇の地下施設を進んでゆく

 

 

「──!」

「…?」

 人の声──

 

 

外からは微塵もしなかった人の気配と声が通路の向こうから聞こえてくる

「………」

 ちがう、こっちじゃない

 

 

 誰かが戦っている、誰と誰がなんて知らない。けれどもそこに彼が居ないことは分かる

踵を返し、通路を進んでダクトを通り、壁を壊し、ただ歩く

なんとなく、本当になんとなく。

こっちにいる気が──

 

 

「あれ…」

さっきまで近未来的な作りだった通路がいつの間にか廃工場のようにボロボロになっている

 ここには初めて来たはずなのに、私はここを知っているような…どこで見たんだっけ…

 

 

「…!」

ぐちゃぐちゃに食い荒らされ、噛み砕かれた頭の中をなんとか整理しようとしていた時、ついに見つけた

 

 

 

 

 

「まだまだ…!まだ俺は生きているぞクライム!」

「心配せずともすぐに黙らせてやる…!」

 

 

 

 

 

「…ザイルと、クライムさん?」

コヤンスカヤと土方歳三さんも…何故ここに、と思うと同時に自分がどうしてここに引き寄せられたのか理解した

 そうだ、私は家族を守る(殺す)ためにここへ──

 

 

「………」

弓を顕現させ、構える

 コヤンスカヤは…何故か手を出していない、今なら確実にザイルを──

 

 

「……………やめよう」

実体化しかけた矢と一緒に弓を引っ込める

 何があったのかわからないけれどザイルはかなり劣勢だ、このまま行けばきっとクライムさんが彼を終わらせてくれる

 

 

 これでいいんだ

 

 

「そうだ、これが最善」

 

 

 分かっている。ここで何もしないのが正しいことなのは。

 

 

 

 

 

「舐めるなァ!」

「クラ──ぶっ!?」

 

 

 

 

 

ザイルがクライムに殴り倒された、もう決着がつくだろう

これで戦いのひとつに幕が降りる、それをただ見届ければいいだけ

 

 

「──分かっていた、はずなのに」

 

 

一歩、踏み出してしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なッ…!?」

 あれは…影月 遥さん!?生きて、というかどうやって動いて──いやそれよりも!

なぜ、どうして、そんな疑問を蹴り落としてM82を呼び出す

 

 

 今邪魔をさせるわけには──

「させるものかァ!!」

 

 

真上から振り下ろされた棘だらけの鉄球がライフルを鉄クズへと変える

「アマゾネスの…!」

 まだ居たんですかアナタ!それにこの姿は…!?く、早く…早く次の銃を…!

 

 

 影月 遥がザイルさんに不意打ちするのならまだいい、いやそれでも致命的ですがまだ立て直しはできる

 本当にまずいのは──

 

 

「なん、で、なんでお前がここにいる!」

「影月 遥!!!」

 

 

「────」

 ──最悪です

 

 

影月 遥が()()()()()()()

 

 

先程まで、ザイルは彼との殺し合いを楽しんでいた。令呪を切ったクライムと殺し合えるのは後にも先にもこの一戦だけ。だからこそ彼はコヤンスカヤに『邪魔をさせるな』と命令した。例え命の危機が迫ろうと、この戦闘はそれだけの価値がある一戦だったから

 

 

「ザイルさ──この、鬱陶しい!」

霊基再臨かと思うほど外見の変わったアマゾネスの女王が死に物狂いで振り回してくる鉄球を蹴り砕き、再度M82を呼び出す

 

 

故にそれを、自分の命より重いそれを邪魔された彼が何をするのかは考えなくても分かった

「ふざけるな…!ここまで来てまだ決められないのか…!まだ半端なままだったのか!!」

対神秘を解除した、してしまったザイルが遥の首を捻じ切る勢いで締め上げる

 

 

「かきゅ、ぐ…!」

「何度心変わりすれば気が済む?恥を知れ…お前なんか姉でも家族でもない…!今すぐ死ね…!ここで消えて無くなれ!この半端女がぁ!!」

 

 

「ザイルさん!対神秘を、早く!」

呼びかけるがザイルは答えない、これまで見せたことのない怒りに飲まれて声が届いていない

 

 

ジャララッ

 

 

行かせてたまるかと鉄球の鎖が絡みついてくる

 ! しまっ…

「やれぇっ!!!」

ほんの1秒、未満。動けないその一瞬を彼女()は見逃さず──

 

 

ドズッ、ドドドズッ

 

 

「っ…!?がふっ、あ"…?」

 

 

女王の命令の元、アマゾネスの戦士たちが掲げる無数の刃が彼の身体を貫いた




闇コヤンPUにてまたしても太公望を引いた作者のルルザムートです、ハイ。テメー闇コヤン実装時に闇コヤンのガチャで1人来て今回2人目だよ!!!そんなにコヤン好きか!俺も好きだ!!!
…失礼しました
Aパートは次回で完結し、そのままBパートを書いていきます
というかそもそもパートを分けたのっていろんなコヤンスカヤを書きたいからってだけなんだよねぇ、そのためならマスターだって56し…ゲフンゲフン
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