弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》   作:ルルザムート

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第19話です、お楽しみください


第19話 幕間 影月 遥(3)

???にて

 

 

「────」

──泣いている

 

 

子供のようにわんわんと泣いている誰かが駆け寄ってくるのが見える…

「────!──…──!」

そのまま彼女は私を抱き上げ、いっそう大きな声で泣き始めた

「…」

──そんなのダメだ

 

 

右手で彼女の頬を撫でる

私を抱きしめる彼女はあの子(・・・)では無いけれど、泣いてる方が良い人なんて誰もいない

 

 

泣かないで

 

 

そう言おうとして声が出ない事に気付く

ああ…そうか

よく見れば自分の意思で動かしていたと思っていた血まみれの手は自分の手で無く、私の意思とも関係が無かった

「この(記憶)は──」

 

 

ランサー敗退の翌日

R地区 とある一軒家 リビング

 

 

「んがっ…?」

窓の外から聞こえる雨の音で目が覚める

 

 

「いてててて…」

………お尻がいたい

それはそうだ、同じ椅子に座って延々と武器の残骸とにらめっこしていちゃお尻も痛くなるだろう。

先日ルマスのいた病室から回収した武器、多分銃だったものの解析中…に寝落ちして今に至る

 

 

「…これじゃあホテルでやってても似たような手応えだったかも、結果論だけど。」

あのビジネスホテルでやっても進展しないと踏んで取り敢えず家で作業しているけど…損傷が激しくてロクに進まないまま寝落ちしてしまった

 

 

コンコン

ん?

「おーい、マスター?入るぞ?」

「いいよー…」

若干ふらつきながらイスから立ち上がる

あー…頭も痛い…

 

 

「マスター、根を詰めすぎだぜ…メシもロクに食ってないだろ?ホラ、簡単な物だが取り敢えず作った、これでも食って一休みしろ」

「うん、ありがとうアーチャー」

アーチャーの持っている丼には下から順に白米、千切りキャベツ、豚肉がもっさりと乗った如何にも男飯な食事が盛り付けられていた。

 

 

「マスターが買い溜めしていた食材をいくつか使わせてもらった。…今の今まで狩った獣の肉を焼いてたくらいで料理なんざしたこと無かったからそんなものになっちまった。悪りぃな」

「そんなことないよ。ありがとうアーチャー、美味しそうだよ!」

 

 

一見雑に作ったように見えるが丼が持ちやすいように少し小さめの物を選んであったり、肉も私が食べやすいように結構細かく刻んでから焼かれているのが分かる

それが豚肉に必要なのかと聞かれると…まぁそうなんだけど。

私の予想だが、狩りでその日の食事を用意してきた彼にとって肉=硬いというイメージでも付いているのかもしれない

 

 

箸と一緒に受け取り食べ始める

「…うん……うん、美味しい。」

しかしおいしかったのは間違いない。男飯らしさと言えばいいか、味付け等の痕跡や味は殆ど無かったがこれはこれで新鮮で美味しい。

うん、元気が出た。

…欲を言えば、この朝とも夜とも取れない時間に合ったものが食べたかったけど。

 

 

「もぐっ…うん、ごちそうさまでした、美味しかった。ありがとう」

食器を下げ、取り敢えず台所にあるステンレスの桶にそれを突っ込む

後で洗おっと

 

 

「そいつは良かった!…んでようマスター、その武器の方は何か分かったか?」

「なんにも、ここまで調べて神秘の痕跡が無いってことは普通の銃?なんだろうけど…」

それにしては何か引っかかる、ランサーには戦闘による傷は無かった。そしてルマスさんはランサーが健在している中で頭を撃ち抜かれて死んだ…

 

 

「…」

──やっぱり何かある

アーチャーも言ってたけどただの銃に彼が遅れを取るとは思えない

なんなんだろう、この銃は…

 

 

「…もう少し調べる」

「おいおいマスター、いい加減に休めよ、昨日の夜…いや今日か?とにかく言っただろ?」

「…」

まだ休めない、まだ何も分かっていない…せめて何か、手がかりになりそうな情報でも…

 

 

「ハル?入るわよ」

「あっ…!?姉さ──」

こちらの返答も聞かず義姉…トール・マトンが部屋に入ってくる

あ、あれ…?まだ帰ってこない筈なのに…

「『まだ帰ってこない筈なのに』って?」

「あ、いや…」

バレてる…!

 

 

「アーチャーが呼びに来たのよ、いくら言ってもアンタが休まないから説得してくれ、って」

そうなの?と視線でアーチャーに質問する

………どうやらそうらしい

 

 

「アンタねぇ…そりゃ確かに言ったわよ?やるからには勝ちなさいって、でもねハル?それは急ぐ理由にはならないわよ」

「そうだぜマス──いや、ハル」

「2人とも…」

 

 

…でも

「で、でも何かしてないと──」それにライダーのマスターとの密会が…

「はいはいはい!現時点でアンタに何を言っても無駄だってのが分かったわ!というわけで実力行使ね。」まずは風呂に放り込むわよ

 

 

え?

「あの、姉さん…?なんで私の服を掴んでるの…?」

「ん?そりゃアンタ──こうするためよ!!」ガバッ

!!??

 

 

言うが速いかぺいぺいっと衣服(身ぐるみ)を剥がしに来た!

「や、うっわ!?」

もちろん全力で抵抗!しかしなんと卑怯なことか、姉さんの腕力が普通じゃない!

 

 

「服脱がせるためだけに身体能力強化使う!?変態!脳筋!」

「知的でしょう!?おらっ、脱げ!」

「ま、待って!!今はダメっ!」

もしかしたら首が折れるかもしれないとは一瞬思ったものの、ぐいっ!と姉さんの顔を理由に向ける

 

 

「ちょ、姉を殺す気…ん?」

姉さんもそれで気付いたらしい、彼女の視線の先…ものすっごい爽やかな顔をしたアーチャーに──

「…うん?ああ、俺のことは気にせずドーゾ続けてくれ」俺は今空気だから。

 

 

「────」

ヒュオッ…

 

 

「ね、姉さん…?」

「お…?」

目を疑うようなスピードでアーチャーの背後に回り込んだ姉さんがそのまま飛び上がり──

「待って、待ってくれ今回流石に俺は悪くな」

 

 

「出て行けェェーッ!!!」

 

 

「理不尽なァァァア!!??」

ドロップキックでアーチャーを窓から外へ吹き飛ばした!

「わああっ!?オリオン!!」

 

 

彼の体躯も相まって窓ガラスどころか周りの壁も少し削れてしまった

パラパラと壁の破片を散らしながら姉さんがゆっくり振り返る

「ハル」

街灯から発するオレンジ色の光と、雨の雫が重なり、姉さんがオーラを纏っているように見える

 

 

ビクッ

こ、怖い!

 

 

「…お風呂入って、パジャマ着替えて、おやすみする?」

「ハイ、シマス、オヤスミシマス、オネエサマ」

嫌とは言わせないオーラを纏った姉さんに()()され、ライダーのマスターと密会するまでの数時間、休むことになった…




闇のコヤンスカヤに支配されて何もかも管理されたい作者のルルザムートです、ハイ。
ちょっとドタバタしてて投稿期間が空きましたスミマセン
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