弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》   作:ルルザムート

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え?色付いてるゥ!?ありがとうございます!!
第26話です、お楽しみください


第26話 最後の陣営/イレギュラー

時間は巻き戻りザイルがコヤンスカヤに魔力供給を行っている頃

T地区 大通りにて…

 

 

緊張感に包まれたT地区、多くの市民が我先にとその地区から脱出しようとする中で唯一地区中央部へと向かっていく1台の軍用4輪駆動車があった

「土方、後部座席に無線機…でかいラジオみたいなやつがある、取ってくれ!」

「こいつか、ほらよ」

 

 

短く礼を言って彼から無線機を受け取り、運転しながら番号を入力する

………起動よし

 

 

「アルファチーム各員に通達、T地区への介入は市民の避難を最優先にしろ!

避難指示を任務にベータチームがこちらに向かっている、到着次第任務を引き継ぎ半数はベータチームの支援に回れ!

もう半分はテロ犯行現場と思しきアルゴスタワーへ前進して周囲を調査!どんな些細なことでもいい、異変を感じたらすぐに報告しろ!アウト!」

 

 

投げるように受話器を戻してアクセルを更に踏み込む

「クソ、どうなってる?」

数十分前、アルゴスタワー最上階にて原因不明の爆発が発生した。

ここのところ狭い範囲で同様の事件が発生していたため上層部は複数の部隊を一帯に配備、警戒していた

 

 

表向きはテロ鎮圧、だがこれは十中八九テロではない

「居るんだな?土方!」

「居るというより居たと言った方が正しいな、もうタワーの方向から魔力は感じない」既に終わっていると思うぞ

「…だか行かないという選択肢は無い」

 

 

さっきまで俺も感じていた魔力…質なんて分からなかったが土方が言うには倉庫街で戦ったアーチャーと同じものらしい

そしてあの探偵の情報が正しいのであればアーチャーは災害の獣を殺すためだけに呼び出された存在…

戦闘時に俺と土方が優勢だったのもアーチャーが獣以外に本気を出し切れなかったからという線が濃厚だろう

 

 

「タワーが見えたぞ!」

そのアーチャーがこれまでと比べ物にならない魔力を解放していた、ほぼ間違いなくアサシンとザイルがタワーに立ち寄っている!

終わっているならそれはそれでいい、死体を確認できれば俺の戦いはひとまず終わる…だが──

 

 

その時、上空を見ていた土方が叫んだ

「っ!クライム待て!アーチャーだ!」

「なに!?」

 

 

ブレーキペダルを蹴り壊す勢いで車を急停止させて外へ

「アーチャーから情報を聞き出す!奴を止めろ!」これを使え!

「了解だ!」

拡声器を投げ渡し、周囲を警戒する

アーチャーが居るということはザイルとビーストは殺ったのか…?今は多少のリスクを冒してでも情報が欲しい

 

 

『止まれグランドアーチャー!』

土方が後方のマンション屋上の方へと飛んでいった数秒後、拡声器を通じて彼の声が大通りに響き渡る

…間に合ったか、それにしてもあっさり止まったな

かなりの速度で離れていた回路(パス)の反応が停止、彼とは違う魔力反応を引き連れて戻ってきた

 

 

予想通り土方の横には倉庫街で戦ったあの大男が居た、予想外だったのは──

「よくやったバーサー…おい待て、何があった!?」

「話は後だ!コイツを病院に放り込むぞ!」

ズタズタの少女がアーチャーの腕に抱えられていたことだ

右足はおかしな方向に曲がり、腹部と潰された右目からおびただしい量の出血…とても生きてるようには見えなかった

 

 

少女の腕に触れて脈を確認する

生きている…だが脈がかなり弱い、体温も低いな

「…っ」

目の前の少女と背後に見えるアルゴスタワーを交互に見る

──俺は…

 

 

「っバーサーカー!さっき通った曲がり角に病院があった筈だ!そこへ向かうぞ!」

「了解だ!!」

一度は殺そうとした相手とはいえ明確な敵が分かった以上見捨てる選択肢は無い、少なくとも今は戦う理由はない筈だ

 

 

「アーチャー!バーサーカーに付いていけ!」俺もすぐに向かう!

「わ、分かった!」

避難してもう誰も残って無いかもしれんが命を繋ぎ止めるくらいの医療知識は俺にもある、そこでとりあえず峠を越そう

 

 

「今は魔力消費については気にしなくていい、担いで病院に向かってくれ!」

「任せとけ!」

バーサーカーに担がれる直前、車から無線機とアサルトライフルを引っ張り出してから俺たちは病院へと向かった

──だが

 

 

「おいふざけるなよ!?」

病院の前まで来て…いきなりだった

まるで隕石でも落ちたような凄まじい爆発音がして町中が暗黒に包まれた

発電所が落ちたのか!?

 

 

「暗い…何も見えねぇ」

今はもうすぐ日付が変わるような時刻…とてもじゃないが迂闊に動けない

だがこのままじゃ彼女は死ぬ──

「迷っている余裕は無い、病院なら予備の発電機くらいある筈だ!探すぞ!」

 

 

アサルトライフルのライトを点灯させ、次に予備の電池が手元にあることを確認する

問題なし!

「行くぞ──「待ってください!」

「「「!」」」

 

 

土方でもアーチャーの声でも無い誰かの声が俺の足を止める

「アーチャーは彼女を守れ!バーサーカー、戦闘態勢!」

避難指示は既に出ていた、加えてこの付近はタワーから近い…こんなところに一般人が現れるのはありえない!

アサルトライフルを土方へ投げ渡し、火縄銃を構える

 

 

「誰だお前は!答えろッ!」

「…貴方と同じく、ザイルとコヤンスカヤ…つまりビーストを倒そうと志す人間。

そして、その少女の救出に来た者。俺は…セイバーのマスターです」

 

 

T地区 高層ビル(アルゴスタワー)にて…

 

 

「…良かったのか?」

「どのみちあのままじゃ彼女は死んでいた、他に手は無かっただろう」

無人化した真っ暗なアルゴスタワーの階段をライトで照らしながら登っていく

アーチャーもついて行ったしアルファチームから何人か見張りを付けた、何かあれば連絡が来るだろう

 

 

「階段が終わってるな、ここが最上階か?」

「いや、まだ屋上がある。上がれるところを探すぞ」

最上階のレストランらしき場所へたどり着き、屋上への道を探す

 

 

エレベーターはあるが階段が無いな…他に道は無いのか?

そう思っていると土方から念話で通信が入った

(クライム、上がれそうなところを見つけた、来てくれ!)

ああ、すぐ行く

 

 

 

 

「いいか、打ち上げるぞ?」

「ああ頼む」

レストランの中央…月明かりが差し込む穴の空いた天井目掛け、土方の手の平を足場にジャンプして屋上へ

チアガールとかがやっている協力大ジャンプの簡易版と言ったところか

 

 

「…酷い有様だな」

屋上に出て最初に出た言葉がそれだった、続くように土方も下から上がってくる

「…少しすればセイバー陣営も来るだろう、彼らが来るまでひとまず俺たちでここを調べるぞ」

「了解だ、マスター」

 

 

さて、調べると言ったものの実際のところ去り際にグランドアーチャー…オリオンとセイバーのマスターからいくつか聞いてはいる

まぁ名前等は知ったところでどうということはないのだが…

「災害の獣、コヤンスカヤか…」

 

 

トドメこそ差し損ねたもののアーチャーの宝具には獣に対する強力な特効があるらしい、今頃死にかけているか…回復できたとしても能力に大きな制限がかかっている筈だ

しかし弱体化しているとはいえサーヴァント、それも災害なんて呼び名のある大物だ、とてもじゃないが情報無しで殴り勝ち出来るほど甘くは無いだろう

何か情報かあればいいんだか…

 

 

「アーチャーのマスター…ハル・マトンだったか?よくこれで死ななかったもんだ」

見かけによらず骨のあるガキだな。と固まって変色した大きな血溜まりを見下ろしながらバーサーカーが呟く

 

 

「なんだ、勧誘でもする気か?」

「あ?女子供は守るもんだ、新撰組にはいらねえ」

「そうか、ならいい」

土方は使えるものはなんでも使うと口で言ってはいるが一線は決して超えない

 

 

「…」

サーヴァント召喚前、エナの言っていた言葉が脳裏をよぎる

『兄さんいい?サーヴァントには確かに強い弱いはあるけど1番大事なのはサーヴァントとマスターの相性なんだ、聖杯戦争は個人の戦いじゃない…サーヴァントとの二人三脚で戦っているという事実は常に覚えておいてね』

 

 

そういう意味では俺は良いサーヴァントを引き当てたと言うべきだろう、考え方や戦闘スタイル等俺にあっているし俺もまた彼と連携が取り易い

これで燃費の悪いバーサーカーの現界でなければ完璧だったが…無いものねだりをしていても仕方ないだろう

魔力タンクのストックは既に半分を切っている…そろそろ決着を付けなくちゃならない

 

 

「クライム、これを見てくれ」

と、何か見つけたのか土方がこちらへ戻ってきた

あの手に持っているのは──

「なんだそれは?…折れたナイフか?」

 

 

彼が差し出したのは刀身が紫、刃が黒で稲妻のような形をしたナイフ?の残骸だった

「分からん、だが戦場でこんな色物のナイフを意味もなく持ち歩くとは思えねえし異質であることは変わらないからな」

「…それもそうだ、とりあえず分析用に持ち帰る。ご苦労だった」

 

 

止血用の布で残骸を包み調査を再開する

他には何か…うん?

ピッピッピッと小さく、そして規則性に鳴る通信機の受話器を取る

「こちらアルファ1」

『こちらアルファ8、発電所の調査が終わりました』

 

 

随分と早いな

「状況は?」

『…見たまま報告します』

?どういう──

 

 

「──もう一度言え」

自分の耳を疑った、確認するように再度報告を促す

『はい、T地区を含めたここら一帯の電力をまかなっているV地区にあるセラク発電所が…その、周囲一帯諸共消し飛びました…』

 

 

さっきの爆発音はやはり発電所…しかし妙だ、残っているサーヴァントは俺の陣営を除き先程確認したセイバーとアーチャー、まだ生死不明だがアサシンの3騎だけ。

ランサーライダーキャスターは既に脱落しているとエナは言っていた、しかし発電所一帯を丸ごと吹っ飛ばせる兵器が俺の情報網に引っかからない筈は無い

 

 

『…隊長?』

「いやなんでもない、報告ご苦労だった」

通信を切り思考を走らせる

サーヴァントの仕業なのは間違いない、とすると──

「探偵以外のイレギュラーが居るのか…?」




NFFサービスの求人広告を探している作者のルルザムートです、ハイ。
開いて見たら評価バーに色付いててビックリしました、いやぁこれは嬉しい!
これからも頑張りますのでどうかよらしくお願いします!
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