弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》   作:ルルザムート

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第27話です、お楽しみください


第27話 大天才の下準備/天才の情報収集(?)

時は更に巻き戻り、コヤンスカヤが休暇と称してザイルを連れ出そうとしている頃…

F地区 ナショナルギャラリー美術館 地下研究施設 ダヴィンチ専用礼装保管室

 

 

彼女は──うん、よく眠ってる

ソファの上でだらしなく涎をたらして寝ている友人(マスター)を扉の隙間から見ながら彼女()は残りの情報を機械へと打ち込んでいく

画面の隅に表示されるAIの2文字と入力された情報を再確認し──

「………よし、あと必要なのは時間だけだ」次いってみよう!

なんとか彼女達が動き出す前までには形になりそうだ、と胸を撫で下ろす

 

 

「ええと、ここの棚をガコッと…」

ひと段落つけて席を立ち、隠し棚を開けて綺麗に整頓されたいくつかの礼装を手に取る

 

 

ノーアちゃんの『いつか使えるかも』ルールでいるものもいらないものもコツコツと集めてきた礼装…まさかこんな形で役に立つとはねぇ〜

とはいえこれらの礼装が本来の用途に使われることはない、いくら彼女()が天才であろうとこんな使い方は予想外だっただろう

 

 

「うっ、起動可能量ギリギリ?使える礼装はこれで全部だし…ささっと済ませるしかないなぁ」

彼女()の左腕によく似たデザインのアタッシュケースに棚の礼装を全て押し込み、折り畳んでそのまま左腕に格納。

 

 

「あとは召喚陣か」

保管庫を出てノーアちゃんを起こさないように居住スペースから外へ出る

「………」コツ、コツ…

 

 

地下研究施設(とノーアが勝手に名付けたただの隠れ家)の廊下を1人、歩いて行く

5分歩いて2つの隠し扉をくぐり、3つの扉開錠キー使い、最後に1つ。ダヴィンチとノーアにしか反応しない魔力認証を解除して目的の部屋に入る

 

 

「…まだ起動中だね」

やや広い空間、その中心に通常のサーヴァント召喚に当てはまらない特別な召喚陣、既に使用後のそれは今も尚爛々と輝き、呼び出されたグランドクラスのサーヴァントへ魔力を送っている

 

 

決戦魔術、降霊儀式・英霊召喚──

聖杯戦争のために格落ちさせたものではない、本来の召喚陣。例え最高位のキャスターだとしても再現、発動させるのは容易ではないが彼女()は自身の宝具リソースの大半を投入、無理矢理起動させていた

 

 

…ここでやってたのはあくまで下準備、グランドクラスが現界しやすい環境を作っていただけであったため、彼女()とノーアの2人でもなんとか用意できたというのもある

 

 

「おっとっと…ふぅ、流石にちょっと辛いな」

自分の宝具『万能の人』を歯車の一つとして組み込んでいるせいか凄まじい力で魔力が吸い出されようとしているのが分かる、ちょっと強く作りすぎたかな…

フラつく足を抑えながら召喚陣の中央へ

 

 

お供物のように置いてあるダヴィンチちゃんアーム…ダヴィンチが現界時最初に付けていた腕を回収する

ま、回収したからってすぐオリオンの霊基出力に変化があるってワケじゃないししばらくは大丈夫!

 

 

あとは普段通り、各地を見回るとしようかな?

 

 

 

 

ナショナルギャラリー美術館 地下研究施設 居住スペース(リビング)

 

 

「ゑ!?セイバーらしきサーヴァントを見つけた?」

睡魔に圧殺されそうな目をこじ開け、ベッド代わりのソファから起き上がる

「消去法でセイバーかもってだけ、刀も持ってたし…とりあえず見ておくれよ」

 

 

くるんと半回転しながらイスごと移動してパソコンを指し示すダヴィンチちゃん

えーと現時点で判明しているのはランサーのヘクトール、グランドアーチャーのオリオン、ライダーの牛若丸、キャスターのキルケー、アサシンのコヤスちゃん、バーサーカーの副長だから…あー、まぁセイバーしか残ってないね

 

 

どれどれ…?…!?

ガターン!

「ノーアちゃん!?」

パソコンに表示された画像を見て精神に衝撃が走り、次にお尻に衝撃が走る

 

 

「あごっ!いった!お尻打ったし…」

「大丈夫かい?いったい何に驚いたのさ…?」

「ん?いや、ね?メッチャ可愛かったからさ、これで戦うの?ってカンジで」

 

 

苦しい言い訳をなんとか平静を装って吐く

ごめんダヴィンチちゃん、でもこればっかりはね…

パソコンの画面に映るサーヴァントと思しき女性をもう一度見る

「…」

 

 

赤と青を基礎色にした着物とも旅装束とも言えそうな服、桃色の長髪は風車のような形をした黒くてお洒落な髪留めでまとめてあり、華の模様が特徴的な帯が巻かれた腰回りにさされた4本の剣…一言で言ってさすらいの剣士という言葉が似合いそうな彼女は画面の向こうのリビングで幸せそうにうどんをすすっていた

 

 

…恐らくこの世界で私以外に彼女の名を認識できる人はいないだろう

「…これどこの映像?」

「うん?V地区の中央部から…やや北西の民家だね、住民も一緒みたい

…行くの?」

「面白そうだからね〜」

「りょーかーい、私はちょっと作りたいものがあるから先に言ってて」ひと段落したらすぐに行くよ

「はいよー」

 

 

一旦ダヴィンチと別れ、部屋から地下通路へと出る

──なんで武蔵ちゃんが?

午前9時、いつもならまだ眠気が抜けない時間のハズだがその事実に私の目はこれまでに無いくらい冴えていた

 

 

セイバーの英霊として宮本武蔵が召喚されるのは普通にあり得る事だ、だがあれは──

「彼女、そもそもカルデア召喚式でさえまともに召喚できるか怪しい英霊(ヒト)じゃなかったっけ?」

記憶が正しければ彼女は剪定事象によって消された世界の宮本武蔵…聖杯戦争にて男の武蔵が召喚されることはあっても彼女は絶対にありえない

 

 

「──まさか」

頭によぎる1つの可能性、否定したいがこれよりも有力な予測はいくら探しても出てこない

()()()()()()()の…?

 

 

「──っとフリーズしてる場合じゃナイナイ、とっとと行こうか」

 

 

V地区 住宅街にて…

 

 

で、来てみたはいいけと──

「収穫全くナシ!」

聞き込みとかしてたら通報されかけるし…私ってそんなにヤバそうに見えるワケ?

今日はちゃんと聞き込み系の格好…つまり普段着の白衣ではなく、どこからどう見ても一般市民Aのはず──

 

 

「居ました!」

むむっ?

声の方を見ると結構な数の警官…じゃないね、服が違う

「アレは確かニップル社社長の私設──」

 

 

「ノーアさんですね?ご同行お願いします」

「──」

やらかした!長いこと引きこもってたから忘れてたけど私有名人じゃん!

 

 

ここに来て間も無い頃、スマートフォンという便利なものは無かった──いや、私以外持ってなかった。だからダヴィンチちゃんに頼んで私のスマホから逆に設計図を作成、ニップル社に投げ込んで世の中に広めたんだけど──

 

 

「おっふ!?」

地味にこざかしい回避スキルを見せつけて突き出されたスタンガンを避ける

わぁー遠慮ナシにスタンガンを振りかざす私設部隊の方々!いやあのうん、本来はあなた方の雇い主が何年か後に開発すること知ってるけどさぁ、スマホが無いのはキツいんだよ!

 

 

最初はのらりくらりと連行をかわしていたものの2.3年経ったあたりからこういうことが増えてきていた、が!スタンガンなんて使ってくるのはこれが初めてだ!

「ここは奥の手!」

ボコってもいいけど彼らは悪く無いので奥の手を使うことにした

 

 

「…むむむ」

ダヴィンチちゃん…ダヴィンチちゃん…

ノーア は こころを込めて 祈った !…なんちゃって

 

 

呼んだかーい?

陽気な声と同時にパチンと私を魔力が包む

「…!?あ、あの、隊長…確保対象が…き、消えました…?」

目の前の私を見失ってオロオロしている方々の横をすり抜けてよく知る魔力反応の方へ

 

 

「ダヴィンチちゃんありがとう〜」

「んもー、世話がやけるんだから」このこの〜

もふもふがしがしと頭を撫でられて思わず顔がにやける

 

 

「それでどうだった?何か情報はあったかい?」

「なーんにも、多分セイバーのマスターが魔力で根回し的なことをしてるんじゃない?」

武蔵ちゃんと契約できるようなマスターならそういう情報封鎖はしっかりやってるだろう…ん?

 

 

歩きながらふと頭に浮かんだ1つの疑問

ダヴィンチちゃんはどうやって武蔵ちゃんを見つけたんだろう…?

珍しく頭を使いそうになったが次の瞬間、それは吹き飛んだ

 

 

「アンペルドさんアンペルドさん!次、このお店と…こっちのお店!どちらにします?」

…?このミコミコムーヴな声は──

「…鬱陶しい、それに胸が邪魔で見えん、離れろ」

!!!そしてこのイケメンヴォイスは!

 

 

「ザイ──ル?」

声のする方向、公園のベンチに視線を向けるとそこにはザイルと…彼にもたれかかるようにして密着しまくっているコヤスちゃんが──

 

 

「あ、あ、」

「まぁまぁ、そう言わずに♡」

「…フザけるのも大概に「あああっ!?」

 

 

思わず出た悲鳴に近い声にコヤスちゃんはこっちを見てザイルというと物凄く嫌そうな顔をして空を見ているがこの時、ノーアにとってそんなことはどうでもよかった

 

 

「な、な!」

「アレッ、そこにいらっしゃるのは…」

 

 

「なにザイルとらぶらぶしてるの!?この泥棒猫ーッ!!」




バレンタイン早々、2つ目のチョコでコヤンスカヤ(光)のイベが発生してテンション爆上がりの作者のルルザムートです、ハイ。
なんかお気に入り数の伸び方が以前と比べて上がっているような…180人もの方々に見ていただけて本当に嬉しくて励みになります!
そして評価してくださった方々にも感謝を!
このままラストまで突き進んで行きますよ〜
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