弊社NFFサービスはこの度、聖杯戦争への参加が決定致しました♡ 《完結》   作:ルルザムート

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内部設定は想像です、そしてちょっと短いです
第30話です、お楽しみください


第30話 檻の中で

ザイルが治療を受け始めてから約10時間後…

???にて…

 

 

「ハァ…そろそろ説明してくれ」

不機嫌そうにあらぬ方向へ言葉を投げるザイル

 

 

ザイルが立っている場所…そこは彼の知るワシントンD.C.の街並みで、大通りのど真ん中…しかし街は彼の記憶と細部違う点が多く、また人の気配が無かった

「…やれやれ、居るのは知っている、とっとと出てこいコヤンスカヤ」

「いきなり変な空間に放り出されたんですからもっと狼狽えてくれてもいいのでは?」まービビリ散らかされても困りますが。

 

 

取り回しのしづらいサイズのアタッシュケースを抱え、彼の前に降り立つ

「身体の具合はいかがですか?」

「特に異常は…待て、何をした?」

即座の察知、ええ!そうでなくては!

 

 

「どこにも負傷が無いのは何故だ、俺がカプセルに入っていたのは長く見積もっても10時間と少し…その間治癒できたのはせいぜい3.4割だろう?それに俺の右腕が生身になっているのは…」

 

 

「時間も治癒段階も概ねその通りです、今の貴方は生身ではない精神体…ここはワタクシの作り出した心象世界の1つである『愛玩の檻』…そこにザイルさんの精神だけをご招待しておりますわ♡」精神体なので義手は無くても大丈夫…というか単にワタクシが弾いたんですが

「心象世界…お前の?」

「ええ」

 

 

ケースを開き、いくつかの銃火器を取り出して1個ずつ彼に投げ渡す

「リボルバー?…SSA(シングルアクションアーミー)か」よくこんな古くさいものを2丁も持っていたな

「あとこれを」

「おい、そのサイズを投げるな…!やれやれ、アンチマテリアルライフルM82…俺が普段使いしてるライフルのカスタム元か」

あとコンバットナイフとかも初期装備でオマケしてあげましょう♡

 

 

「何をするつもりかいい加減に言え」

「何って…演習ですよ?あ、バックルやホルスターを忘れてました、どうぞ」

「は?」

首を傾げつつもテキパキと銃火器を装備するザイルを見ながらコヤンスカヤ自身も軽い下準備をする

 

 

「言ったでしょう?『1日で貴方を戦えるだけの状態にする』と…ただ中途半端に傷を治しただけで戦えるだけの状態になったとは言いません」

良い機会ですし言っておきましょう

「ハッキリ言いますがザイルさんはアナタや周囲が思っているほど強くありません、それは単純にダヴィンチさんの義手とノーアさんの兵器があまりにも優秀すぎたからです」

「なに…?」

 

 

そう、彼はあまり強くない、ダヴィンチさんの義手で身体能力は向上していてかつ彼に最もフィットしたノーアさんの作った銃…

ライダーのマスター相手に見せた妙な歩法を差し引いても彼の素の戦闘スペックが大して高くないんですよねぇ

「そうですね、分かりやすく言うとなればザイルさんはこれまで…ナイフ一本持った熟練兵を倒すために遠距離からミサイルを撃ち込んできたようなもの」

 

 

もちろん人間を基準とするならば頭ひとつ抜けた強さですが…サーヴァントのメカを使っていて今の強さというのは物足りません

「ぶっちゃけて言えば義手のデタラメなスペックに慢心して向上心が欠けちゃってます、ですのでぇ…♡」

渡した装備類をザイルが身につけ終わったと同時にサバイバルナイフとトカレフを展開、手元に武器の重量を感じながら姿勢を下げて地を蹴る

 

 

「コヤン──ぐっ!?」

喉元を狙ったサバイバルナイフの一撃はそれよりも一回り大きなコンバットナイフによって防がれた

「良い反応です♡ですが──」

 

 

アスファルトを削り取る勢いの足払いがザイルの足に命中する

「その後がお粗末ですね?」

支えを失って倒れ込むザイルが地面に伏せるよりも早く、SSAを持った方の手首に向けてサバイバルナイフを投擲し、片腕を潰してそのまま後退。

 

 

「ショット♪」

「クソ──」

起き上がりに合わせ、心臓に狙いを定め2発トカレフを打ち込む、ザイルはそれをナイフで叩き落とそうとしたが──

 

 

バスバスッ

 

 

「な…!」

ナイフはどちらの弾丸にも擦る事すらなく、正確に心臓を撃ち抜いた

「義手の持ち込みは許可しておりませんので強化等もございません、というか普通の人間がナイフで銃弾を叩き落とすとか無理ですからね?」

 

 

まずはそのズレた認識を直すところから始めなくてはなりません

「コヤン、スカヤ…」

「そして急所を攻撃された人間は死ぬ、これも常識…ライダー戦のような無茶はまともな人間にできません」

 

 

血を吐いて崩れ落ちるザイルの元へ歩み寄り、しゃがみこんで彼の頬に手を触れる

「期限まであと37時間48分と20秒…その内の24時間、丸1日を使ってザイルさんを義手や専用銃器ナシでも戦えるようにします…ああ、この空間では死んだとしてもすぐ生き返る(リスポーンする)のでご安心くださいませ♡」

「…」

 

 

ナイフを抜き取り、ささっと血を拭き取ってナイフをしまう

「あ、それと現在のワタクシのスペックですが一応『人類が到達できる領域』ですので死ぬ気で頑張れば勝てるかもしれませんよ?笑」

ここにいるワタクシは急遽作った分身のようなもの…今頃大元、本体の方のワタクシは明日に向けて外で準備していることでしょう

 

 

「その時に調整して人間レベルに落ち込むように分身を作ってこちらに招いたのですが──ザイルさん?」

…あら

話すのに夢中で既に1人目の彼がこと切れていることにようやく気付いた

 

 

早速1度目のgame overですねぇ、ですがコンテニューボタンを押す権利が失われることは無いので問題ないでしょう

「…ふふふ」

 

 

最もここは演習場では無い、ワタクシの作り出した愛玩の檻…死ねば死ぬほど、その者の(精神)には無条件で獣…動物に対する理由の無い恐怖が侵食していく…

「まともな人間なら1回死ぬだけで動物を直視てきなくなり、2回死ねば匂いだけで発狂するレベルですが…」

 

 

──おっと

 

 

ガンッ

 

 

考えるよりも早く本能が反応し、路上駐車されていたトラックに身を隠す

「ええ、ええ!やはりワタクシの契約者たるもの、それくらいでなくては!」

意気揚々とセミオートライフル、ドラグノフ狙撃銃を展開しつつ煙幕手榴弾を投げ、移動する

狙撃戦…撃ち合うのも良いですがここはワタクシらしくエレガントに行きましょう♡

 

 

「やれやれ…」

煙の中、一瞬見えたコヤンスカヤの不敵な笑い、そして残ったままの自分の死体…それらを見た生き返ったばかりの男は一言

「…悪趣味な女だ」

そう呟いた




そーいや愛玩の檻って結局何を指してたんだろーなと思っている作者のルルザムートです、ハイ。ええと今日(2022/02/20)からまた県外でお仕事をしなければならず、更新が滞ります。多分1週間ほどで終わると思われますのでご容赦お願いします
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